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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオ置きの方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についてお話をしていくというラジオです。
どうぞよろしくお願い致しまーす。
本日の配信、リスナー様よりテーマをいただきました。本当にありがとうございます。
テーマをいただきましたのは、ドスグロイルイボスティーことドスティーさん、本当にありがとうございます。
ドスティーさんからは先日、第123回におきまして、
「湯船に浸かって眠ってしまうのは気絶ですよね。これってどういう仕組みですか?」という質問をいただきましたところでした。
ドスティーさんXの感想、コメントや質問、毎度毎度本当にありがとうございます。
今回は第123回のテーマとは打って変わりまして、薬と副作用についての話をさせていただきます。
それでは早速ですが、今回のテーマはこちら。
空腹時に頭痛薬を飲むと肝臓に悪いのはなんで?
タイトルコール用に質問内容を少し変えさせていただきました。
正確にいただきました質問というか、メッセージを読ませていただきますと、
おはようございます。薬のことで気になったことがあったのでDMしました。
空腹でバファリンなどの頭痛薬を飲むと肝臓がやられるとか肝肓炎になるとかいう話をチラッと聞いたのですが、どうしてなのか気になりました。
調べれば出てくる時代ですがウッチーさんの方が上手くわかりやすくいつも話されているのでウッチーさんから聞きたいなと思いました。
というメッセージをいただきました。ドスティーさん本当にありがとうございます。
わかりやすいとか言ってもらうと本当に嬉しいです。今回もなるべくわかりやすいと思っていただけるように頑張っていこうと思います。
実際のところバファリン、バファリンシリーズとなると様々な痛み止めの成分が入っています。
例えばイーブプロフェンとかロキソプロフェン、アセタミノフェンとかいろいろあるんですけども、今回はバファリンシリーズにあろうとなかろうと構いません。
痛み止めは全般的に空腹時に飲むのあまりお勧めしないよという点で話をさせていただきます。
痛み止めを医師から処方されて、その処方せんを薬局へ持ってきました。
そういった時に薬剤師から痛み止めの説明ってどういう風に受けますか?
よくあるのが、痛み止めはできれば食後に飲んだ方がいいですよ、こういった説明よく受けるんじゃないでしょうか。
でも痛みなんていつ起こるかわからない。
食事と時間が離れている時に突然痛みが出た時って、次の食事まで薬飲むの待てますか?
何か胃に入れて薬飲もうかなと思っても、ちょうど出先だったりして急に痛みが出た場合、何か食べてる余裕なんてない、そんなこともあります。
そういったことも踏まえまして、実際の野球ではできれば食後がいいですよ。
でも食後が難しいなら多めの水で薬飲んでくださいねという風に説明することがよくあります。
この説明の理由としましては、主に痛み止めは胃が荒れやすいからということで薬剤師はよく説明します。
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空腹時よりも食事が胃に入っている方が胃を守ってくれます。
というのも薬の成分が胃を刺激してしまうことがあるんですけども、この時に食事が入っていると食事がガードしてくれると。
なので食後に薬飲んだ方が胃が荒れないんですよ。
だから痛み止めは食後にお勧めしますという説明をよくします。
多めの水というのも胃にあまり物が入っていない状態よりも多めの水とかで少しでも入っている方が直接薬が胃に張り付いたりとかしないので胃を刺激することが減りますよ。
だから多めの水で飲んだ方が胃を刺激しないので痛み止めは多めの水を飲んだ方がいいですよなんていう説明もよくします。
こういう風に説明すると患者様としてもなるほどそういうもんだなという風に納得してくれやすいのでとても便利な説明だなと思っております。
ただここで問題になるんですけども別に痛み止めって薬を飲んで胃に入った段階ではそんなに胃を荒らさないということがよくあります。
確かに痛み止めの成分の中には飲んで胃に入ったようでこの時にその成分とか添加物が胃を刺激するということはあります。
ですが痛み止めというものは胃とか腸から吸収されて血液を通って全身に痛み止めの効果が回るときにこの時に痛み止めは弱らします。
痛み止めというのは怪我とかで痛くなったり腫れたりしている部分、炎症を起こしている部分のその炎症を引き起こす物質を抑えることで炎症が抑えられる。
だから痛みとかが抑えられるという原理なんですけども。
過去にはプロスタグランジンとかコックスとかそういったワードで話をしている気もしますけども、そのあたりの話も今回リンク先を概要欄に載せさせていただきます。
こういった炎症を起こす部分を抑えるときに一緒に胃の粘膜の働きを助けるよという部分も抑えてしまう。
胃の粘膜の働きを助ける部分が抑えられるので胃の粘膜の働きが悪くなるということで結果的に胃が荒れやすくなるという風になっています。
重ね方になりますけども確かに薬の成分とか添加物が胃に刺激になることはあります。
ですが正直なところ薬を飲んで胃に入った時点で胃を荒らすというよりも痛み止めが血液の中を巡って全身に効果が出てくるときに胃の粘膜が悪くなってしまうので胃が荒れやすくなります。
このこと自体はもう医療界では常識的なことですし、ほとんどの薬剤師も心得ていると思います。
と言いますのも痛み止めの中には確かに炎症を強める部分を抑えるようでも胃の粘膜の働きはなるべく悪くしないようということで胃に優しい痛み止めというのも存在します。
コックスツー選択製の薬とかセレコキシブとかそういう痛み止めがそうなんですけども実際そういった痛み止めが処方された時多くの薬剤師はこの薬は他の痛み止めよりも胃を荒らしにくいという利点があるんですよなんていうふうに説明したりします。
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そのことからも薬剤師だって実際のところ痛み止めがどういう原理で胃を荒らしているのかというのは正直把握しています。
でもじゃあなんで普段食後に飲んだ方が胃を荒らしにくいと説明する薬剤師が多いのかこれ嘘ついているのかと言いますと別にそういうわけでもないです。
もちろん一応は薬の成分が胃を刺激することもあるので食事でガードした方がいいというのもあるんですけども
今回ドスティーさんからいただきました質問のように空腹時に痛み止めを飲むのは肝臓それと結果的には腎臓の負担を上げてしまうというのが実はそれもあったりしてなるべく薬剤師は食後に痛み止め飲んだ方がいいですよという説明をします。
痛み止めの中には食後に飲むよりも空腹時に飲む方が吸収が早いという薬があります。
そのため痛み止めとかでなるべく早く痛みを抑えたいという時には空腹時に薬を飲んだ方が早めに効いてくれたりします。
ただここでも問題になるのが薬というのは血液を通って最初に肝臓を通ります。
でここで肝臓が薬の成分と反応して代謝という働きをします。
中にはここで肝臓に代謝されることで体内で薬の効果を出すようという薬もあるんですけども。
多くの薬はここで肝臓に代謝されることで薬の効果が下がることになります。
薬というのは本来体の中にはないものです。
そういったものが体の中を回りつけるっていうのは良くないのというふうに体が反応しているので薬の成分が強く全身に回りすぎないようにする。
だから肝臓で少しでも薬の効果を落とそうというふうに働いています。
でここで空腹時に痛み止め飲んで吸収が良かったですようなので一気に大量に痛み止めの成分が流れ込んだ時どうなるかと言いますと
肝臓にも当然最初に多めに薬が入ってくることになるんですけども
大量に流れ込んできた薬を肝臓が処理するために肝臓に負担がかかりやすくなると言われます。
肝臓が疲れてしまうと思っていただければいいかなと。
なので空腹時に飲むと肝臓に負担かかっちゃうんだとなるんですけども実はここからもう一ひねりあります。
確かに空腹時に痛み止めを飲んだ場合吸収が良いです。だからこそ最初に肝臓に一気に薬が流れ込みますが
最初に大量に流れ込んだ後はその後に肝臓に入る薬の量は通常よりも減ると言われます。
なぜ最初に吸収が良かったんで一気に流れ込みますけども薬というものは同じ量を飲みます。
食後でも空腹時でも一錠であれば一錠です。なので薬の成分の量としては決まっております。
ただいくら吸収が良かったと言っても最終的には総合的には体に入ってくる量は変わらないです。
実際のところ先ほどもありましたけど空腹時に痛み止め飲んだ方が吸収が早いよというデータがあるんですけども
じゃあ食後に飲んだ時と空腹時に飲んだ時痛み止めの痛みを取る効果とか痛みの持続時間
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効くまでの時間だとかそういったものを総合的に評価して痛み止めとしての効果はどうなのかという風にデータをした時には
食後と空腹時は変わらないです。空腹時の時はバーンと最初に上がりますけどもその後にグッと下がっていくので
結果的には食後に飲んだ時とあまり効果は変わらない。総合的な評価は変わらないという風になります。
なので最初に吸収が良くて一気に薬が流れ込んでもその後には肝臓へ入ってくる薬の量は減るので
肝臓の仕事は後々は減ると言われております。
なのでじゃあ意外と空腹時でも肝臓に負担をかけないのかなと思いきや
ここでもう一個注意があります。早めに効いてしまうそしてその後に薬の量が減るということで
空腹時に飲んだ方が痛み止めが早く切れる感覚が陥ります。
最初に確かに痛み止めがパーンと効いてくれました。でもその後にあれなんかもう痛みが抑えられないまた痛み出してきたぞという風に
痛み止めの効果が早く切れるようになってきます。その結果痛み止めとかをよく使う方では
痛みがまた出てきた薬が切れたぞまた薬飲みたいなという感じになります。
それによりまして空腹時で飲んで吸収を早めるで薬の効果も切れるとなると
薬の乱用が起こしやすくなると言われます。薬の乱用、要は飲みすぎですね。飲みすぎを起こせばそれは当然ですけど大量の薬が体内に入ってきます。
となってくると肝臓に負担がかかってきます。それとロキソプロフェンとかの痛み止めなんですけども
こういった痛み止めの多くは最終的には体の中でどんどん効果をなくしていくんですけどもこの時に
代謝という働きが腎臓の力もかかります。なので痛み止めなどの薬は飲めば飲むほど肝臓にも腎臓にも負担がかかります。
こういった点から空腹時服用が肝臓や腎臓に良くないと言われる最大の理由は後々乱用を引き起こしやすくなるからです。
とはいえこの点についても痛み止めはたまにしか飲まないとか痛みが急に出て困る時だけに限定しているよというふうに
痛み止めのコントロールがきちんとできている方ではほとんど心配することはない問題です。
ただ痛み止めの薬を乱用しやすい方、特にそういった方は空腹時に薬を飲んでいませんか?
こういう方は食後に薬を飲むので少しでも乱用を避けるようにした方がいいと言われております。
といった感じで痛み止めは食後の方がいいですよというふうに説明するんですけども
正直ここら辺の話ってなかなかちょっと長くなってしまいがちで
肝臓とか腎臓とかの話をしても確かに痛み止めは腎臓に良くないんだなとよく思われているので
話は確かに患者さんもわかってもらえると思うんですけども
こういった話を長々とするよりもシンプルに分かりやすく薬の効果とか副作用を伝えた方がいいので
ほとんどの薬剤師としては食後に飲むのは胃が荒れないためですよというふうに落ち着いているのが現状です。
ここまでが質問に対する僕なりの返答です。それではここからは本日のワンポイントです。
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本日のワンポイント
水なしで薬飲むのはやめよう
止汗薬とかでも多かったりするんですけども水なしで飲めるとか水なしで飲みやすいという薬が世の中多かったりします。
これはやっぱり急な体調変化とかはいつ起こるかわからないですし手元に水分がないときは安心ですよねということで
あとは止汗薬のテレビ宣伝でもやっぱりそこを売りにして急に体調変化が起きた時困りますよね
そういった時には水がなくてもすぐ飲めるなんて便利な薬なんだということで
やっぱり企業としても宣伝効果を狙いやすいというところがあります。
またこれ一部の薬なんですけども実は薬の中には多めの水と飲むと胃の中で水分によって薬が分解しやすくなりすぎて効果が悪くなったりするものもあったりするので
そういうのを宣伝して水なしで薬飲める方がいいんですよということを言われたりもします。
ただ基本的に薬は多めの水と一緒に飲んだ方がいいです。
水分が少ない状態で薬を飲みますと薬が喉に引っかかるような感じになることがありませんかっていう
あれってやっぱり薬の成分が残ってしまっているので胃までなかなかスムーズに運べていないという状態なんですよね。
だから吸収する時間が結構バラつきが出てしまう。
喉に残っているので胃の中で吸収されているタイムラグが出てしまうので効果の時間とかもずれてしまうことがあります。
また薬の成分が食道とか喉のあたりに残ることで薬の成分が食道を刺激すると。
なので食道要は喉ですね喉が荒れやすくなったりすることもあります。
あとこれは喉だけでなくて口の中にも薬が残ることありませんかという。
口の中にもなんか薬が残っている気がするのであれが長く残りすぎるとそれはやっぱり口を荒らしやすくなることもあると言われています。
このようにやはり水が少ないと効果が不安定になったりするとか後は副作用として喉とか口が荒れやすくなるようということもあり得ますので
薬は基本的には多めの水と一緒に飲んでスムーズに胃まで流し込んであげた方がいいと言われております。
今回はこんな感じです。今回は空腹時に痛み止めを飲むことのリスクについて話をさせていただきました。
テーマをいただきましたドスグロイルウィボスティさん本当にありがとうございました。
今回あの薬の飲み方例えば食後とか空腹時という話をさせていただいているんですけども
この薬はいつ飲むのとかそういう質問は本当によくある質問です。
例えばもう患者様が持っている薬を薬剤師に見せてこれはいつ飲むのとか他にも食前って指示された薬があるけど
食事のすぐ前でいいのとかそもそもで食後って食事して何分後までなど本当に色々とあります。
ただこういった質問って本当に飲む薬によって結構違います。
例えば食前という指示がある薬の場合で言えば一つの例で糖尿病の薬の中では食事のすぐ前に飲んでねという薬があるんですけども
でも実際のところこの薬は食事の後に血糖値が上がるのを抑えるためなんですけども
食事のすぐ後くらい飲んでも効果が出てくれます。
なのでもし食事の直前に飲み忘れたら食事中とか食事してすぐ後くらいまでなら飲んでいいですよというふうに説明したりします。
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では一方で漢方薬が食前というふうに指示された場合
これは食事の油と反応して胃もたれとか起こすのを回避するために食前という指示だったりするんですけども
この場合は胃もたれ対策として食事と時間空けられるなら空けた方がいいので
食事中に飲むとかではなくて食事の前に飲み忘れちゃった
だったら食事と2時間くらい空けた食感とかのタイミングがいいですよということで
食前飲み忘れたら食事して2時間以上空けてから飲んでくださいねというふうに説明したりもします。
ただこういった話に関しても患者様の生活状況とか飲んでる薬の状況とか患者様の体調によってやっぱりコロコロ変えたりします。
かんぽ食事と時間空けた方がいいけども別にこの患者様は胃荒らさないんだよなとか胃もたれしないんだよな
だったら飲み忘れ対策で食後に他の薬と一緒に飲んでくださいよというふうに説明しますし
糖尿病の食事の直前に飲む薬も食事の前忘れちゃいますか
だったらもう食事の後に他の薬と一緒にすぐ食事ですぐ飲んでくださいねとかそういうふうに色々と変えます。
なのでこの薬いつ飲めばいいのかは本来臨機応変に答えなければならない質問なので
そういった時こそかかりづけの薬剤師とかを見つけておきまして気軽に相談してみるといいかなと思います。
そうすると皆様にあった提案を薬剤師で考えてくれると思われますので困った時はいつでも薬剤師にご相談くださいませ。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。