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2023-05-25 18:18

第58回「脳の劣化を止める薬を紹介してほしい」(認知症治療薬編)/「認知症を予防するには運動を!!」

前回に引き続き脳のお話です!テーマをいただきました「おじさんのアウトプット」の白根山さん本当にありがとうございました😭


白根さんのTwitterはこちら @ojisan_outputs


今回の内容

・認知症について、講演会への参加をお勧めしております。

・認知症の薬、進行を止めたり回復はさせない!あくまで進行を遅らせる!

・バイオジェン社とエーザイ社の新薬!!認知症の進行を30%遅らせるのは凄いけど、思ったほどじゃない?

・今回の新薬が今後の認知症治療を大きく帰るかもしれない!?

・アミロイドβが蓄積する事が認知症の原因!!でもこれって本当?

・病理学で分かった新薬の効果!!

・認知症対策には運動が大事!!

・糖が認知症を進行させる?

・有酸素運動でも無酸素運動でも認知症対策には効果あり!!


ご意見やご感想などお待ちしております!!      [Twitter] https://twitter.com/kusukenradio     [Instagram] https://www.instagram.com/kusukenradio     [gmail]kusuken.radio@gmail.com


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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略して、くすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオをお聞きの方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。
どうぞよろしくお願い致しまーす。
今回のテーマですが、タイトルを見ると、前回の続きからのようになっておりますけども、
前回とは内容がかなり違いますので、前回の話を聞いてなくても問題ない内容になるかなと思っております。
とはいえ、今回のテーマのいきさつを簡単にですが、お話しさせていただきますと、
おじさんのアウトプットという、男性二人組のポッドギャスト番組があります。
日常系の番組でして、以前そのうちのドスコイさんに、この番組でもゲストに来ていただきました。
今回はドスコイさんの相方でありますシラネさん、本当はシラネさんさんが新しいんですけども、
シラネさんとさせていただきます。ご了承くださいませ。
で、そのシラネさんとおじさんのアウトプットを聞いていた際の感想を、ツイッターでメッセージをやり取りさせていただいた際に、
シラネさんから脳の劣化を止める薬を紹介してほしいというテーマをいただきました。
テーマをいただきまして、シラネさん本当にありがとうございました。
そして前回は、脳の過労について話をさせていただきました。
脳が疲れることで、脳の機能は落ちやすくなりまして、そこからうつや妊娠症にも繋がるようといった話をさせていただきました。
で、前回は薬の話は全然してなかったです。
今回こそは薬の話をしていこうかなと思っているんですけども、今回もまた少しちょっと薬の話といっても違った形になるかもしれません。
ご了承くださいませ。
それでは今回のタイトルコールをさせていただきます。
今回のテーマはこちら。
脳の劣化を止める薬を紹介してほしい、妊娠症治療薬編。
脳の劣化で妊娠症というテーマを扱うんですけども、本来であれば妊娠症のことを脳の劣化というのは良くない表現ですが、
話の便宜上、あえてこういう表現をさせていただきますのでご了承くださいませ。
ただいくらダメな表現といっても、脳の劣化というとよく妊娠症が連想されるんではないかなと思われます。
有名なもので記憶障害、またそこから関連しての体の影響などが起こる疾患でありまして、
2020年の段階で日本には630万人、妊娠症の方がいらっしゃるとのことでした。
そして2025年には730万人に達すると言われております。
かなり妊娠症の方が増えてきているということもありまして、ご家族で妊娠症になられた方がいらっしゃったり、
仕事なので妊娠症の方に携わっているという方も多いんではないかなと思います。
そういったすでに身近に妊娠症になられた方がいらっしゃることも多いと思うんですけども、
もしも妊娠症の方としっかり関わったことがないという方は、ぜひとも妊娠症についての地域での講演会などに行ってみることをお勧めしております。
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僕は薬局で働いていることもありまして、数多くの妊娠症になった方やそのご家族と接する機会があります。
妊娠症になったご本人ではなくご家族が涙するというところを何度も見てきました。
涙を流す理由は様々ですが、妊娠症になったことで家族のことをわからなくなっていく。
例えば、かわいがっていた孫の顔を見てもこの子は誰?となってしまったりとか、
また、実の子供の顔を見ても子供のことがわからなくなっているということもよくあります。
妊娠症になったことで身の回りのことができなくなる。そういったこともよくあります。
例えば、トイレに入って座って尿を出す。このことがわからなくなる。
妊娠症になった方がトイレに入っても便座に座らない。また、ズボンや下着などを脱ぐこともせず、衣類はそのまま。
立ったままの状態で、ただただ尿を足している。そして、服が汚れることを嫌がりはしても、その後どう対処していいのかわからなくて、慌てふためく。
また、その姿を家族は目撃して愕然とする。そういったことは本当によくあります。
妊娠症の進行具合によって様々なことが起こり得ますが、妊娠症になる前にもっと親孝行をしておけばよかったという後悔の念で涙を流すご家族も数多くいました。
身近な方が妊娠症になる前に、もしも身近な方が妊娠症になったらという心構えをするためにも、一度講演会への参加をお勧めしております。
さて、ここまで話しておいてですが、妊娠症がどういう疾患なのかといったことや、そのご家族の体験などは、今回はこれ以上話をするつもりはございません。
妊娠症がどういう疾患なのかといったことは、テレビや雑誌で数多く話をされておりますし、今さらになってしまうということもあるんですけども、
家族の話などをしていきますと、今回の本数字から大きく離れてしまいます。 もしもまた機会があれば話をさせていただければなぁと思っておりますが、今回はあくまでも妊娠症の薬についての話をしていきます。
とはいえ、薬の話をすると言っても、今世に出ている妊娠症の薬をそれぞれ、どういう作用で効くんだよ、どういう副作用があるんだ、といった細かい話をしていくつもりはないです。
ざっくりと今の妊娠症の薬の状況と、今後の展望などを話していこうかなと思っております。 もしも細かい話を聞いてみたいという方はいつでもメッセージやご質問をお待ちしております。
さて、現在の妊娠症治療薬の話に入りますが、ここ何年かで妊娠症の薬というのは種類が増えてきております。
以前はある種類の飲み薬が1種類だけという状況で、それもアルツハイマー型の妊娠症にだけ効果が期待できると言われたりもしておりました。
が、今現在ではアルツハイマー型以外の、例えばレビー症態型など、他の妊娠症にも効果が期待できるという薬が世に出てきておりますし、
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飲み薬がそもそも苦手という方向けに、針薬での妊娠症治療薬が出たりもしております。
こういったふうに妊娠症の治療薬というのは今種類が増えてきております。 ですが現状、今の妊娠症治療薬はおおむね妊娠症の進行を鈍らせるというものです。
妊娠症の進行を止めるとか、妊娠症を回復させる、こういったものではないです。
妊娠症の治療薬という表現なので、進行を止めるとか回復させると思われるかもしれませんが、あくまで進行を遅らせるだけです。
ただ患者様との話とかでもたまに話題に上がるんですけども、ここ最近、妊娠症の資料において、妊娠症が発症する可能性を減らせるかもしれない、ということで話題になった新薬があります。
実際のところ、発症の可能性が減ったかどうかというのは、試験は本当に大変難しいものなので、
実情では本当に発症する可能性を減らせるかどうかは、今のところ不明なところが多いです。
というのも、妊娠症が発症するかどうかということは、生活習慣など様々な要因がありますし、新薬を飲んだ集団とプラセポの集団で10年20年など
長い期間を経たないと、本当に効果に差が出るかどうかもわからないというので、今のところはまだ不明な点が多いです。
ですがその話題になった新薬、すごい効き目があるよということで、本当に話題になりました。
その薬というのは、日本の英在者とアメリカのバイオジェン社の協力で作られた新薬です。
ですがこの薬でも、妊娠症の進行する速さを約30%遅らせるというものです。
30%の進行を遅らせるというのはすごいことなんですけども、この話を患者様としますと、
え、回復しないの?とか、遅らせるだけなのか?と言われてがっかりされることも多いです。
ただ今話してきましたこの新薬、英在者とバイオジェン社で協力したこの新薬が今後の妊娠症治療に大きな影響を与えるかもしれないと言われております。
その理由を話していきますと、妊娠症の原因というのはまだまだ不透明な部分が大変多いです。
妊娠症になるのはなぜかという根本的な部分にしても、まだ不透明な部分がありまして、いくつもの説があるという状況です。
ただそういったいくつもある説の中でも、かなり有力と言われている説がありまして、それは人間の脳内にアミロイドβというタンパク質があります。
このタンパク質は健康な人であれば問題なく処理されるんですけども、このアミロイドβが何かの原因で脳の中に溜まってくると、
脳の中の神経細胞にまとわりつくような感じになりまして、脳の神経の働きを鈍らせるという風になっていきます。
そして脳の神経の働きが鈍り、妊娠症になっていくという説です。 実際のところこの説かなり有力視されておりまして、
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様々な仮説の中でも主流となっておりまして、多くの医師や研究者によって日々研究がされております。
ですがこの研究での成果というのがなかなか見られませんでした。 この研究を基にした薬の開発などがなかなか効果が出ないということや、
このアミロイドβを無理に除去しようとすると、脳腑臭などの不作用化が出るのではないかなども言われまして、
この説自体が間違っているのではないかといった議論も数多くされてきました。 実際に過去に栄材株式会社が一社で単独で開発した新薬、
このアミロイドβ説に基づいて開発した新薬があるんですけども、 医薬品としての承認をされなかったという経験もあるほどです。
ですが今回のバイオジェン社と栄材社の共同開発の新薬は、このアミロイドβ説を基にしたという薬です。
まだ日本では承認がされてないものの、アメリカの方で条件付きで医薬品の承認をされました。 日本国内でも2023年中の承認を目指しているとのことです。
この新薬ですけども、先ほども触れましたけども、認知症の進行を30%遅らせるというデータもあって承認をされました。
今回の新薬に否定的な方の意見として、もしもアミロイドβを除去することで認知症の対策になるということならば、
アミロイドβを除去したことで神経の働き、邪魔されるものがなくなるはずだ、 ということは神経が働きやすくなって、進行を遅らせるだけでない、劇的に回復するはずだ。
でも進行を遅らせるだけでは劇的に回復しないということであれば、 新薬についての効果そんな期待できないよという意見も数多くあります。
確かにそうだのも言えますが、認知症を発症してしまって、ある程度進行をしてしまっていれば、 既に神経が回復困難の状態に陥っているという可能性もかなり高いです。
いくらアミロイドβを除去しても、神経の回復までは難しい状況もあるので、 除去をしたから必ずしも回復するわけではないという意見も多く、
こういった点についても今後のデータが集まってきて、様々な議論が交わされていくのではないかなと言われております。
なので、もしかすると今後、やはり発症可能性を減らせる薬なんだというふうに評価される可能性もあるということです。
そして、このアミロイドβ説に基づいたこの新薬のデータの一つとして、 ある臨床データが発表されました。
この新薬を試験していた患者様で、亡くなったという方がいらっしゃいました。 この方がなぜ亡くなったのか、薬の副作用などの影響があったのか、
また、薬の効果はあったのか、そもそも判断は正しかったのか、 こういった疑問を解決するため、この方の死後に解剖をしたり、様々な画像診断をすることで、
解析する、よく言う病理解析をしました。 その結果、この新薬を使っていた患者様では、脳内のアミロイドβの蓄積が減っていたことが判明し、
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薬の目的は果たしていたということがわかりました。 そして、アミロイドβの蓄積が減ったことで、この新薬を開始前に比べて、脳神経のダメージが減少していたということもわかりまして、
この新薬により、脳神経のダメージ軽減という効果が見られたこともわかりました。 また、新薬による脳への副作用、例えば脳腑臭など、そういった副作用でのダメージは特に見られなかったということも明らかになりました。
こういった病理解析の結果からも、今回の新薬の有効性や安全性を後押しするものとなりました。 とはいえ、この解析により、実際に新薬にてアミロイドβの蓄積を減らせていたと、
この薬の目的が達成できていたことは素晴らしいんですけども、 ただ、今後劇的に認知症を回復させるためには、アミロイドβを減らすだけでは不十分ではないか、
他の要因も、認知症を回復するには必要ではないか、という意見も数多く上がっており、 認知症の回復までを求めると、この説だけでいいのかどうか、まだはっきりとしてないという部分も数多くあります。
しかし、アミロイドβを減らしたことで、脳神経のダメージを減らせそうという大きな一歩となるデータとなりました。
そして今現在、まだ治験中という薬の中には、今回の新薬よりも、よりアミロイドβを減らせるというデータのあるものも出てきております。
また、アミロイドβの蓄積状況などを調べることで、 自分の認知症になるリスクを調べられるという、そういった検査についても数多く進んでおります。
アミロイドβ説という認知症において、主流の考えではあったものの疑問視もされていたこの説、
今回の新薬の状況次第では、数多くの研究成果がどんどんと実を結んでいき、 これからの認知症治療が大きく進歩する可能性を秘めております。
今回のテーマですけども、残念ながらまだ、認知症など脳の劣化を止めるという薬はないです。
が、そんなに遠くない未来、認知症を抑える薬が開発される可能性も出てきております。
というところで、僕なりの返答とさせていただければ幸いです。 そしてここからは本日のワンポイントです。
本日のワンポイント、 認知症を予防するには運動を
認知症の予防のためには運動が良いと言われております。 運動をすることで血液の流れを良くする。
それによりまして脳へ酸素や栄養素を行き渡らせやすくなるので、 脳の細胞や神経を元気にするためにも大事と言われております。
認知症のリスクを下げるには、週3日1日30分以上の運動が推奨されております。 これにより認知症リスクを半分くらいにできると言われております。
ただ、週に3日も運動できないよという場合でも、全く運動しないよりは、 週に1回でも運動した方が認知症リスクを下げられると言われております。
特に週に1回しか運動できなくても、防音防食を控えるなど、 その他の生活面での注意をしっかりとしていれば、
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認知症リスクを30%から40%を減らせると言われております。 ただ、来食事など他の生活面の注意が難しいという場合は、
運動をした方がいいと言われております。 脳に栄養素や酸素を運ぶため、有酸素運動が良いと言われております。
ウォーキングやジョギングなどですね。こういったものが効果的と言われておりますが、 最近では無酸素運動でもある程度の効果が期待できると言われるようになってきております。
アミロイドβは脳の中で蓄積しないように除去するという働きが本来はあります。
この除去してくれるものの中にインスリン分解酵素というものがあります。 インスリン分解酵素というのは、体の中で血糖を下げるために出てくるインスリン。
これが血糖を下げ終わった後に分解するために出てくる酵素です。 インスリンがいつまでも体の中に残っていると血糖を下げすぎてしまうという恐れもありますし、
体にとって邪魔なものであるので分解していくというものです。 このインスリン分解酵素ですけれども、インスリン以外にもアミロイドβを分解除去するという仕事もしてくれます。
が、もしも体の中で糖が多すぎてインスリンが大量に出てきた場合、 インスリン分解酵素はその大量に出てきたインスリンを分解する仕事ばかりをして、
アミロイドβを分解する余裕がなくなってきてしまいます。 そうなってくるとアミロイドβが蓄積していき、妊娠症などになりやすくなると言われますし、
神経の働きを鈍らせて鬱などのリスクも上げると言われます。 最近糖質を取りすぎると鬱になりよう、妊娠症になりようといった話がよく聞かれるようになっている
理由の一つが、このインスリンとアミロイドβの関係と言われております。 運動に話を戻しますと、無酸素運動というのは体の中の糖を使って
運動なので糖を減らしてくれます。 そうするとインスリンを使う量を減らせたりもするので、結果的にインスリン分解コートでアミロイドβを分解しやすくもなります。
ただ、有酸素運動も取り入れることで、有酸素運動により糖を血液に乗せ体の外へ運ぶという働きも重要だったりするので、
有酸素運動と無酸素運動どちらも取り入れるのがベストと言われたりもしております。
が、何はともあれ運動するということは何にせよ効果がありますので、自分の得意な運動をすることをお勧めしております。
今回はこんな感じです。今回のテーマは認知症についての健常などの話をさせていただきました。
いただいたテーマとしては、脳の劣化に良いものを紹介してほしいなので、ずれた回答になってしまったかなと思っております。
ただ次回では、認知症というよりも物忘れに対してですけども、物忘れに良いとされるサプリメントや薬、こういった話をできればなぁと思っております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございます。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。
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このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。
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