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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが、薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞよろしくお願いいたします。
今回のテーマ、前回に引き続きまして、紅麹問題に関しての話をさせていただきます。
前回は、小林製薬の発表をもとに、今回の問題では現在のところ、まだまだ不明な点が多いよ、という話をさせていただきました。
今回話をさせていただきますのは、紅麹問題、小林製薬だけではなくて、承認した国であるとか、商品を販売していた店や薬剤師にも責任はあったのではないか、という一つの仮説を話させていただきます。
それでは、今回のタイトルはこちら。
紅麹問題は小林製薬だけの問題なのか?
今回の話なんですけれども、そこまで信憑性が高くないというところもあります。
一つの仮説ということでお聞きいただければ幸いでございます。
そもそもで、紅麹入りのサプリ、なぜこんなにも問題になっているのか、健康被害の数が多いのか、その理由としましては、紅麹入りの製品がとても売れていたためなんですけれども、なぜ売れていたのかと言いますと、
紅麹入りのサプリメント、コレステロール効果があると言われていたからです。
コレステロール自体の良し悪しについては、近年色々と意見が変わってきているところであります。
例えば、コレステロール下げすぎるのも良くないよね、とか、悪玉コレステロールと善玉コレステロールのバランスが大事なんだよ、とか、様々な意見が言われております。
とは言いましても、悪玉コレステロールが高すぎるのは良くないよ、ということは広く知られております。
健康診断などでも、悪玉コレステロールが高かったりすると、再検査になったり受診を勧められたりします。
ただ、検査に引っかかったとしましても、病院への受診したくないなという方もいらっしゃいますし、
今現在すでに受診をしていたとしても、今よりももっとコレステロールを下げたいなという方はいらっしゃいます。
こういったコレステロールを下げたいなという方に対して、紅麹の商品に興味を持たれる方が大変多かったんじゃないかなと思われます。
では、この紅麹がなぜコレステロールに効果があるのかと言われますと、ロバスタチン、別名モナコリンKという成分が紅麹の中には入っております。
このロバスタチン、アメリカのメルク社がこの成分を使った医薬品を販売しているんですけども、
コレステロールが作られるのを阻害するよう、それによって体内、特に肝臓のコレステロールを減らすという効果があります。
このロバスタチンと同じような働き方をする、体内でコレステロールが作られるのを邪魔しますよという成分の薬はいくつかありまして、
例えば、ロスバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチンなどなど、なんとかスタチンという名前がつきましてスタチンKと言われたりするんですけども、
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このスタチンKは悪霊コレステロールを下げやすい薬として、実際の医療機関で本当によく使われます。
もちろんと言いますか、実際の医療現場で使われる医薬品と比べますと、サプリメントとか健康食品に入っている紅麹、この中に入っているものはやはり医薬品に比べれば効果の面などは劣ると言われております。
ただ、紅麹の中にはこのロバスタチンというのが入っているのは間違いないです。
このロバスタチンをはじめとしたスタチンK、ある副作用があるというので有名です。
それはオーモン菌誘拐症というものと、腎臓の機能を悪くする、いわゆる腎器能障害でございます。
まずオーモン菌誘拐症というもの、実際はスタチンKを使っている方で可能性は1%未満と言われてはいるんですけども、骨格菌という筋肉をこの薬が破壊してしまいます。
それにより特に運動をしていないにもかかわらず、筋肉が破壊されて痛みを感じる、筋肉痛のようなものを感じるとか、筋肉が減っていくことでだるさを感じやすくなるとか、筋肉が破壊されることで筋肉の中に入っている成分が出てくると、それが腎臓を通り、尿として外に出てくるんですけども、この時に尿が赤褐色、コーラのような色になるという特徴的な副作用だったりします。
この黄紋菌誘拐症なんですけども、起こる可能性は低いとはいえ、この副作用が出たらすぐに薬を中止してくれと説明しなければいけない、大変危険な副作用です。
そして、腎機能障害。今のような筋肉の破壊がされることで出てくる様々な成分、これが血液に回ってくるんですけども、こういった様々な成分を処理するために腎臓が働くんですけども、それによって腎臓に負担をかけてしまうとか、またその中の成分が腎臓に悪い作用を働くとか、そういったことから腎機能を悪化させてしまうと言われております。
そのため、スタチン系は腎臓に良くないという点があったりします。
ただ、今スタチン系は腎臓に良くない点があるよと言いましたけども、ここであえて注釈を入れさせていただきますけども、黄紋菌誘拐症がスタチン飲んでも起きないような方では、血液内のコレステロールを低下させる。
そうすると血液の流れが良くなりますよね。脂っぽさがなくなるので流れが良くなります。
そうなってくると腎臓とか心臓に対しては、むしろスタチン系を飲んで血液の流れを良くすると良い効果があると言われたりもします。
なので必ずしもスタチン系が出ていたら腎臓を悪化させるというわけではないんですけども、それでもスタチン系は腎臓への注意が必要だよと言われる薬であります。
そして今回の紅麹問題では腎臓の機能が悪化しているようという方が大変多いです。それによって入院とか中には亡くなられた方もいらっしゃいます。
なのでスタチン系であるロバスタチンが入っている紅麹、これ自体が危険だったのではないかと言われることもあります。
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実際のところ過去にアメリカではロバスタチンが主成分の市販薬を販売しようと試みております。
ですがこのロバスタチン市販薬は結局販売されませんでした。市販薬で販売された場合、むやみに飲んでしまう方が出てきてしまうよとか、それによって副作用が出てくる方が大量に出てくるんじゃないか。
そういった危険性があるということで結局のところロバスタチンの市販薬は承認がおりませんでした。
このロバスタチンの市販薬はある程度の効果が確実に見込めるということで大変注目を浴びた市販薬になる予定だったんですけども、
購入者の健康リスクを検討された結果、承認がおりなかったという過去があります。
今回の紅麹問題でも過去のこのアメリカのロバスタチン問題を引き合いに出しまして、健康被害の問題が生じる可能性があったじゃないか、
なんでこんな危険な薬を承認したんだということで承認を出した国の問題だったんじゃないかと言われる面もあったりします。
とは言いましても、あくまで紅麹でありましてロバスタチン自体ではないです。
ロバスタチンがすごい多いというわけではないです。あくまで一部です。
そういったこともありまして、ロバスタチンの薬に比べたら効果も副作用も紅麹に関しては圧倒的に下がります。
事実、紅麹におきましては医薬品ではなくてサプリメントとか健康食品ということで承認を取りました。
もしも紅麹を摂取してはっきりとコレステロールを下げる効果があったのであれば、医薬品としての承認を取るはずです。
サプリメントや健康食品に比べて医薬品として販売した方が利益を得られやすいという様々な特典があります。
でも医薬品として承認しなかったサプリメントであったということで、やはりそこまでの効果は期待できないという面もあります。
ただ効果が強くないということは裏を返せば副作用のリスクもあまりないと考えられます。
そういった面からも紅麹を承認したこと自体は問題ないんじゃないかと言われております。
ですがここからさらに問題点が出てきます。
それはサプリメントといえど過量服用をしてしまった方がいるのではないか。
また他の医薬品との飲み合わせの問題も出てきております。
サプリメントや健康食品は一般的には安全性が高いと言われております。
そのためサプリメントとかを大量に摂取しよう、その方がコレステロールを下げられるんじゃないかと考えた方がいらっしゃると思われます。
実際紅麹を問わずサプリメントを購入される方の中では1日分ではなく2日分3日分とか大量に飲まれる方はよくいらっしゃいます。
大量に飲めばそれだけ紅麹の中のロバスタチン量が少ないとは言っても体内に入る量増えますよね。
そうやって薬が体内に入ればそれだけ効果は期待できますけどもそれだけ副作用のリスクも上がってしまいます。
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そういった過量副用に対しての注意喚起、紅麹の時はしっかりできていたのかというのが問題として出てきております。
そして過量副用だけではなく飲み合わせの問題に関しても同じように注意喚起が足りなかったんじゃないかと言われております。
ロバスタチンのようなスタチン系の薬ですけどもフィブラート系と呼ばれる中性脂肪を抑える薬の系統と一緒に飲みますと
オーモン菌誘拐症のリスクを上げますしそこから派生して人機能障害のリスクを上げることになります。
現在はスタチン系とフィブラート系は一緒に飲むのは注意が必要だけどもよく注意しながらであれば大丈夫ですよとされてはいますけども
実は過去にはこのスタチン系とフィブラート系を併用するのは原則として禁忌とされておりました。
それくらいこの組み合わせは副作用のリスクを上げると言われております。
コレステロールが高い方は中性脂肪も高い方が非常に多くなります。
そういった背景からもベニコウジを購入された方の中にはフィブラート系の薬を飲んでいた方はいらっしゃったんじゃないかとも言われております。
そして併用してしまったことによってオーモン菌誘拐症などのリスクを上げたとそこから人機能障害に派生した方もいるんではないかと考えられております。
サプリメントといったこともありまして安全なものだろうという認識から過量服用を招いてしまったとか、他の薬との飲み合わせのチェックを行っていなかったんじゃないかともいろいろ考えられます。
実際のところある報道機関から出ましたニュースの中ではサプリメントということで安全性が高いと考えられました。
そこから医師や薬剤師など医療従事者から勧められて購入をした、それで健康被害に遭ったという方もいるという報道がありました。
小林製薬の注意喚起、十分ではなかったんじゃないかとも考えられます。
ただ、紅麹を承認した国であるとか、実際に商品を販売していた店だとか、また勧めてしまった医療従事者、こういった方にも責任なかったのか、本当に小林製薬だけの問題だったのか、紅麹問題はまだまだ検討が必要な問題ではあります。
今回はこんな感じです。今回紅麹問題について前回から引き続きという形で話をさせていただきました。
サプリメントとかでも安全だろうと思われても注意が必要ではないのかというのが改めて問題されているという状況でございます。
サプリメントなどは特に店員の方と話をしなくても購入ができやすいとか、そういった面からもどうしてもチェックが漏れやすい商品だったりします。
もしもサプリメントとかを購入するとき、念のため大丈夫かどうかなどに相談してみるのも大事ではないかなと思われます。
紅麹問題自体、様々な要因も絡んでおりまして、まだまだ不明点は本当に多いです。
解明にはまだまだ時間が必要ではあるんですけども、様々な背景があるからこそ、今後もまだまだ世間を騒がせるニュースになる可能性は十分にあります。
今回のような紅麹にしろ、他のサプリメントなどでも、何か気になることがあればいつでもご連絡お待ちしております。
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今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。