要約
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昨日、電車に乗っていたら、優先席で宴会を始めている人たちがいた。
女性二人と男性一人。縦長の大きな缶ビールを手に、仕事の雑談をしている。
周りの視線なんてお構いなしで、完全に下町居酒屋モード。
私はそれを見ながら、「どう考えても家で飲んだ方がいいのに」とずっと思っていた。
だって、家まで我慢して走って帰れば、カロリーも消費できるし、歩きやすいし、何より家でプシュッと開けた方が絶対おいしい。
電車で見られながら飲むビールより、帰ってからの一杯の方が気持ちいいに決まっている。
とはいえ、走ったせいで泡が大爆発したらどうするんだろう、とも思う。
年末に、スパークリングの濁り日本酒を開けた瞬間に大噴火した事件を見たことがある。
床も服もベトベト、掃除も大変。
でもあれはあれでちょっと楽しかった。掃除のために年末年始始めてこたつから出るし。動けるし、年末のいい運動にもなる。
だから結局、家で飲めばいいのに、とやっぱり思う。
……と、そんなことを考えながら、私もそのとき手にコロッケを持っていた。
神戸コロッケのレンコンコロッケ。
デパ地下の中で唯一、庶民に優しい心を開いてくれているあのコロッケ屋さんである。
私はデパ地下の攻略法を知っている。
閉店5分前になると、どこからともなく「半額ポップ」が異世界転生みたいに現れるのだ。
あれはきっと、5分前まではこの世に存在していない。
その戦場で私は、新発売のレンコンコロッケを手に入れた。
普通のコロッケの倍の値段だけど、段をつけて生まれたての赤ちゃんみたいに奉られて飾られていたら、買ってしまうに決まっている。
本当は電車の中ですぐ食べたかった。
でも宴会している人たちを見てしまった手前、なんとなく我慢した。
幸い乗り換え後は人も少なくなり、そこでひっそり食べた。(というか、マナー違反すみません)
疲れた顔の人たちの中で食べる冷たいコロッケは、「生きてるなあ」という実感をくれた。
でも終盤になると気づく。
これ、普通のコロッケの中に角切りレンコンが少し入っているだけじゃないか。
それだけで私は倍の値段を払っている。
なのに全然怒っていない。
コロッケという食べ物は不思議だ。
明太子ロッケ、梅大葉コロッケ、ジャガバターコロッケ――
“何かひとつ入った瞬間に値段が倍になる”のに、誰も文句を言わない。
牛丼だったら、キムチが入っただけで倍になったら絶対に許さないのに、コロッケだけはなぜか許されている。
さらにそのレンコンコロッケには、粉チーズとパセリがふりかけられていた。
この二つは本当にすごい。
粉チーズとパセリがかかるだけで、食べ物は三倍おしゃれに見える。
私はそれに完全に騙されて買った。
一生懸命チーズとパセリの部分だけ味わおうとしたけれど、結局よくわからなかった。
コロッケといえば、私は北海道物産展が大好きだ。
人生の半分くらいは北海道物産展に支えられて生きてきたと言ってもいい。
ただ、ひとつだけ言いたい。
北海道のコロッケは、すぐジャガイモを信じなくなる。北海道なのに!!!!!北海道が信じなくてどーする。
バター味だの、カレー味だの、海苔味だの。
「いやいや、北海道こそジャガイモそのままで勝負してよ」といつも思う。
ジャガイモはそれだけで十分おいしいのに、すぐ何かを足したがる。
……と思いつつ、結局それらも全部おいしいから悔しい。
そう考えると、コロッケという食べ物は本当に罪深い。
ちょっと具を足すだけで価値を倍にし、
粉チーズとパセリでさらに格上げし、
電車の中で食べても幸せをくれる。
そして私は今日もまた、半額ポップに誘われて、新しいコロッケに騙されに行くのだと思う。
【食い意地ラジオについて】
9/14 、くいしんぼうの日に生まれた私は日々食べ物や食事の時間を抱きしめて過ごしています。食に対して毎日真剣に、全力で、血眼で向き合った結果、食事を睨むくらい食い意地が止まらなくなってしまい、1日中食のことしか考えられなくなってしまいました。そしてなんでも食べるようになってしまいました。食いしん坊がただ自由に暑苦しく、うざったく、食への愛と食い意地を爆発させているラジオです。
自我強くてごめん。
食い意地ラジオみてね↓せているラジオです。
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