2025-03-03 23:18

#4 朗読(7章)

3回目の朗読です😊

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サマリー

第7章では、リナがマンデーの店を訪れ、恥ずかしがり屋のサンデーと一緒におもちゃを楽しむ様子が描かれています。二人はおもちゃを通じて友情を深め、帰り際にサンデーの不安を感じる瞬間もあり、心温まる交流が展開されています。リナはマンデー親子のキャンディー漬けの様子を見て、キャンディーの食べすぎを心配し対策を講じますが、思うようにはいかず苦悩しています。また、ピコット婆さんとの出会いや、リナが人形を手入れする場面を通して、彼女の心情が描かれています。

マンデーの店の冒険
朗読、第7章、お面を取らない男の子。
月曜日の朝、出かけに、キヌさんが、
今度の店は手がかかると思うけど、と心配そうにつぶやいた。
リナはその言葉を気にかけないで、真っ赤に塗ってある扉を開いた。
いろんなおもちゃが棚にきちんと並べてある。
奥の部屋から革のエプロンをして棒付きキャンディーを持った大きな男の人が出てきた。
リナちゃんかな、そうだろう、と優しい声で言った。
はい、とリナが答えると、
助かった。私はマンデーって言うんだ。
けん玉の注文が殺到してね。
一人ではなんともならないでいたところなんだ。
おいサンデー、と後ろを振り返った。
するとマンデーのエプロンの影からひょっとこのお面が現れた。
思うと、さっと引っ込んだ。
恥ずかしがらないで、とマンデーは後ろの子供をリナの方へ押し出した。
ひょっとこのお面をかぶった子は手を後ろに組んでもじもじしていた。
五つぐらいだろうか。
髪が燃えるように赤い。
そういえばマンデーの髪も真っ赤で、サンデーと同じようにもじゃもじゃとかきむしったような形をしている。
私の息子のサンデーだ。恥ずかしがりやでね。
よろしくお願いしますよ。
マンデーは青い目で愛おしそうに子供を見ると、大きな手でその手にすっぽり入るくらいのサンデーの頭においてぺこりとおじぎさした。
ピー、ピー。奥の方でお湯が沸く音がした。
あ、忘れていた、とマンデーは飛んでいった。
おもちゃの中にリナとサンデーだけが取り残された。
サンデーの心の葛藤
半ズボンのジーパンにジャケットを着たサンデーはまだうつむいて、時折ちらっとお面を通してリナを見る。
よろしくね、サンデーとリナが覗き込むようにして言うと、サンデーはリナの手に自分の手をすべりこました。
そして店の中へ。
店の中のおもちゃを説明してくれた。
これ、クマさん、おっきいだろう。
僕と同じくらいあるんだ。
隣は猫さん。
ピコット屋敷のジェントルマンみたいだろう。
こっちはトラさん。
大きいのと小さいのとあったんだけど、大きいのは売れてしまったんだ。
僕大きい方好きだったんだけど、商品だから仕方がないってお父ちゃんが言ったよ。
と、サンデーはぬいぐるみの前で残念そうにしている。
いつか質家のところにいるタマを連れてきてあげる。
本物のトラさんよ、とリナが言うとひょっとこのお面をした。
顔が振り向いた。
ほんと?ほんとに連れてきてくれる?リナちゃんとお友達なの?
そうよ、とリナはうなずいた。
背中に乗っても大丈夫?噛みついたりしない?
サンデーの質問は限りなく続いた。
マンデーがお昼だよ、と言ってくれなかったら夜まで話してもらえないところだった。
昼時のピコット屋敷はいつもの通り。
ジョンは真剣な眼差しでスープの火加減を見ていたし、
いっちゃんは四つのストーブのことでピコット婆さんからおこごとをもらっていた。
キヌさんは窓から通りを見つめていた。
暇があると通りばかり見ている人だな、とリナは思った。
キヌさんはリナを見ると何か言いたそうだったが、結局何も言わなかった。
リナはピコット屋敷に昼食を食べに戻った帰り、
質家のところに寄って明日タマを連れ出す許可をもらった。
昼食後、サンデーにそのことを教えるとサンデーは店中を歓声を上げながら跳ね回った。
はしゃぎ疲れるとまたリナの手を取って他のおもちゃを紹介して回った。
これね、リナちゃんは何だと思う?
サンデーはマッチ箱ぐらいの自動車やピアノの家の形をした箱のネジを巻いたオルゴールだった。
次々と鳴らしていくものだからそこいら中がかわいいらしい小さな音でいっぱいになった。
お父ちゃんはね、本当はオルゴール職人なんだって。すごいだろう?
とサンデーは音を立てているたくさんのかわいらしい箱を見回して得意そうだった。
その他にも木製の汽車、摘み機、剣玉、ガラスの瓶にいっぱい詰まったビー玉、ありとあらゆるおもちゃがあった。
サンデーはいろんな人形を説明していたが最後にスミの方を呼び刺すと、こっちの人形はね、非売品なんだ。
非売品って何のことかわかんないけどとにかくそうなんだ。
これ見せつ、コンフェドリン。おかしい帽子。かぶっているだろう?
誰も欲しがる人いないんだって。みんなが言うよ。
でも僕は好きなんだ。大きな口も。このトランパノも。
シジバナって言うのよ。とリナが言うと。
あ、その花。いつもその花。間違ってしまうんだ。とサンデーは続ける。
これが魔女。嫌な目してるだろう?悪いやつなんだ。
そしてこれが花嫁さん。とサンデーが一番スミの人形を呼び刺したとき、今まで鳴っていたオルゴールが一斉に止まってしまった。
リナはその人形を見た。
白向く姿の人形は首が折れ曲がり、青い顔をしていた。悲しそうな黒い瞳でリナを見ていた。
人形に手を伸ばしかけると、触らないでくれ、マンデーがいつの間にか後ろに立っていた。
触らないでそのままにしといてくれ、つらそうに花嫁人形から目を離した。
次の日、リナはマンデーの店に玉を連れて行った。
素晴らしい色の世界
サンデーはお目の下から何とか覗いている口で棒付きキャンディーを舐めながら恐る恐る玉に近づいた。
リナはサンデーが昨日一日中お面をつけていたのを思い出した。
お面取らないの?取らないよ。お母ちゃんが後で取ってあげるって言ったんだもの。
お母ちゃんに取ってもらうんだ。だめ、触っちゃ。
お面に手をかけたリナからサンデーは後ろに飛び乗った。
サンデーはすぐ玉とお仲良しになった。
玉のお腹に寄りかかり、ポケットからキャンディーやらチョコレートやらを次々取り出して、玉に話しかけながらくちゃくちゃ食べている。
玉はものすごいトラッパナですね。
あれ、シシバナって言うんだっけ?でも玉ちゃんはトラだから、トラッパナですよね。
そうですか、玉ちゃんはバネラの方が好きですか?
僕はストロベリーの方が好きだけど。
リナはマンデーとケンダマの色を塗っていた。
マンデーは大きな皿一杯にキャンデーやチョコレートを山のように盛り上げて、
それを頬張りながら仕事をしていた。
リナも時計の店のものだから太らないのをいいことにしょっちゅう皿へ手を出した。
リナはマンデーのところで素敵な色をたくさん見た。
6月の風の色、11月の海の色、暖炉の中の炎の色、西に沈む太陽の色、山の湖。
リナはイッちゃんに、
私、西に沈む太陽の色、大好き。
燃えているようでいて、どこか寂しげで、と報告した。
ピンクが好きじゃなかったんですか?
だって私の持っている絵の具に西に沈む太陽の色なんてないんだもの。
今まで気がつかなかったんでしょう?
沈んでいく太陽を見ようともしなかった。
そうね、リナは認めた。
それじゃあ僕がリナに作ってあげるロウソクはその色にしようかな。
私にロウソクを作ってくれるの?
リナは嬉しくて叫んだ。
炎の中に懐かしい人の姿が見え、じりじりと燃える音が懐かしい音に超えるという上等な奴をね。
リナは驚いた。
そして、イッちゃんは発明家だものね。
と、にっこりするとイッちゃんはすかさずつけ足した。
それもひどく優秀だね。
マンデーの店へ通い始めてから3日目の朝、
途中で時計の店へ寄ってくれと言われたのを思い出した。
リナはいつも通らない西側の軌道から出てみようと思った。
正面の鶴がらの門から、
出ると質家の店の庭にいるタマから朝のご挨拶を受けなければならないのだ。
タマは前足をリナの肩にかけて立ち上がり、
大きなザラザラした舌でリナの頬をベロリとなべる。
あの舌の感触にリナは並行していた。
タマをじらすのもちょっとは面白い。
タマはリナがいつ出てくるかと寝そべって、
薄目を開けてピコット屋敷を見ているに違いない。
リナは西側の生垣にはめ込んである軌道をくぐり抜けた。
抜け出た途端、目の前に繰り広げられたものを見て、
リナはそこを動きたくなくなった。
あの生垣は筒字でできているのだ。
白、オレンジ、シンク、紫。
いろんな筒字がまんだらに咲き誇っている。
まるでサラサの布を広げたようだった。
リナはめちゃくちゃ通りの良さをまた一つ見つけたと思った。
美しいものを見た後の幸せな気持ちで、
リナはますます幸せな気分にさせてくれるお店へ入っていった。
そこにはいつかリナにキャラクターの写真を撮っていた。
サンデーをくれた小児がいて、
焼きたてのパンみたいに丸々とした女の人に何か指をさしていた。
入っていくと二人はリナの方を見た。
小児はにっと笑った。
もう両手いっぱいチョコレートやクッキーを抱えていた。
リナはマンデーに頼まれたものを包んでもらった。
女の人は、
私がトケですよ、リナさんでしょ。
今はマンデーの店を手伝ってくれるんだってね。
あんた、ちょっとあんた、と奥の方へ叫んだ。
すると粉だらけの綿棒みたいに痩せた背の高い人が出てきた。
やあ、よろしく。
今、ケーキに入れるバターを溶かしているもんだから、
夏は朝のうちに仕事をしないと。
これだけ言う間にも何度も奥の方を振り返った。
そして、「ああ、溶けすぎそうだ。」と叫んで飛んで行ってしまった。
ごめんなさいね。
うちの人は仕事を始めると礼儀も何もあったもんじゃなくって。
リナさんはうちのお菓子がとてもお気に入りだとジョンから聞きましたよ。
とトケはニコニコしていた。
ええ、とリナがうなずくと、ご挨拶代わりにお好きなものを選んでくださいなとトケが言った。
リナはどれもおいしそうで迷っていた。
するとコーニが、この虹のキャンディとハチミツパイとチョコエクエラにしないよとリナに示した。
トケはそれでいいかというようにリナを見た。
リナがそうしてくださいと言うと、マンデーのとは別の袋に入れて虹色のリボンをかけてくれた。
リナはコーニと一緒にトケの店を出て、マンデーの店の前で別れた。
「ねえ、マンデーの店にまだママゴト用の小さいティーセットがあるかな?」とコーニが別れ側に聞いた。
あるわよ、ティーポットにも砂糖入れにもバラの模様があるのでしょう。
君、ママゴトでもするの?」とリナはちょっとからかってみた。
違うわい、僕の知ってる小人が知ってるうちで一番小さいんだけどね。
お茶を飲むのにくるみの殻を使ってるからさ、誕生日に買ってやろうと思って。
リナはからかって悪かったなと思った。
君って優しいのね。リナが言うとコーニは恥ずかしそうに笑った。
蕎麦菓子の浮いた顔がクシャッと縮こまるとものすごく可愛くなる。
マンデー親子とキャンディーの悩み
リナはマンデーにコーニのことを話して、あのティーセットはコーニのために取っておいてあげてって頼んだ。
マンデーはああと言って、それは20センチ足らずの小人で私の知っている世界では一番小さくて一番物知らない小人だった。
私は物知りな小人だと思うよと教えてくれた。
リナはサンデーにもらったキャンデーを一握り分けてやると、玉を連れてきてはよろしいと許可を与えた。
サンデーはわーっと叫ぶと質家の店へかけていった。
その日は剣玉に糸をつける仕事だった。
サンデーもマンデーも次々キャンデーを口へ放り込む。
朝、山のごとく積み上げていたお菓子の山も瞬く間に小さくなっていく。
玉は口の周りに甘い汁でベタベタにしながらサンデーにくっついて歩いていた。
午後にはリナもあまり食べ過ぎると思ったので、いくら美味しいからってこれじゃ食べ過ぎだわとマンデーに忠告した。
それでもマンデーたちはリナの言うことを聞こうともしないで食べ続ける。
とうとうリナはお菓子の皿を隠してしまった。
すると、リナちゃんはおもちゃを作るときは子供の心にならなくちゃ。
子供の楽しむものは作れないんだよ。
だから私はサンデーと一緒にキャンデーを食べるんだと変な理屈をつけて時計の店へ行ってまた大量に買ってきた。
サンデーにだけでももう少し量を減らそうとしても無駄だった。
厳しく言って、いくらサンデーが泣き喚いても知らんぷりしていたらサンデーまで時計の店から腕に抱えきれないほど買ってくる始末だ。
リナはいっちゃんにマンデー親子のキャンディー漬けの様子を話してどうしたらいいか相談した。
リナは時計に訳を話してマンデー親子に売る量を減らしてもらったらと一生懸命に対策を話すのだが
いっちゃんはあれがマンデー親子の欠点さねとジョンの口真似をしてそれだけで片付けてしまった。
リナが西側の生垣の話をすると
それが今の僕の問題なんですよ。
また今日もピコット婆さんから初夏の花の咲き具合が悪いってコートを頂戴しましてねと忌々しそうにストーブルを睨みつけた。
リナはあの美しい生垣だけは年中続いて欲しいわ本当に素敵なんですものといっちゃんにその素晴らしさを力説した。
おやおやここに一人ピコット婆さんの子型がいるなんて夢にも思いませんでしたよといっちゃんはリナを見た。
その目はそう言いながらもなぜか嬉しそうだった。
リナは次の朝いつもより早くピコット屋敷を出た。素晴らしい生垣を楽しみながらゆっくり歩いていくと朝の散歩をしているピコット婆さんに会った。
おやもう出かけるのかい今日はいつもより早いんじゃないのかね。
この生垣をゆっくり見てから行こうと思ってリナとピコット婆さんは黙ってすれ違った。
リナはピコット婆さんが昨日のところで振り返ってあの子もこの垣根が好きなようだねと言ってにっこりしたのを知らなかった。
マンデーのところへ行ってリナはびっくりした。
マンデーもサンデーも頬を押さえてうんうん唸っているのだ。
はいただ。
ピコット婆さんとの出会い
リナはピコット屋敷へ帰るとジョンから氷をイッチャンから薬心配そうなキヌさんから布をかき集めた。
リナはマンデーの頬に疾風の薬を貼りおたふかでの時にするように布で顎を包んで頭の上で結んだ。
マンデーの格好は全くおかしかった。
真っ赤な髪に白い大きなリボンをつけた大男がうんうん唸っている。
のた打ち回る様はジョンから見たら一日中笑いころげなければならなかったろう。
困ったのはサンデーだった。
どうしてもお面を取ろうとしない。
口のところまではお面をずり上げるのだがそれでは頬に薬も塗れないし歯の中へ薬を入れることもできない。
どんなに悩めてもすかしてもどうしてもお面を取ろうとしない。
痛い痛いと泣き叫ぶサンデーを見てリナも一緒になって泣いてしまいたかった。
どうしたらお面を取ってくれるの?
リナはおどけたひょっとこのお面が憎らしくなってきた。
お母ちゃんが取ってくれるって言ったんだ。お母ちゃんじゃなきゃ。取ってなんかもらわない。
お母ちゃん。サンデーは一層声を張り上げた。
リナはマンデーにお母さんを呼んだらお母さんはどこにいるの?と聞いてみた。
マンデーはちょっと迷っているような顔をして。
そうだな。サンデーがこんなに会いたがっているんだし。でもどこにいるのか?
とぶつぶつ言っていたが思い直したように首を強く振ると
いや私一人だってサンデーの面倒をぐらい見れる。
構わないでくれ。今日は奥の部屋へ来なくていい。
と不機嫌に言ってサンデーを抱き上げて行ってしまった。
リナは店に座り込んだ。
まだサンデーの泣く声が聞こえる。自業自得だと思ったもののサンデーがかわいそうでしかない。
お母さんがいるなら呼んであげればいいのに。とリナは思った。
そしてふとあの卑猥品の花嫁人形が目にとまった。
マンデーはリナがどんなに頼んでもサンデーの面倒を見させてくれないし
前から気にもなっていたので叱られることを承知で人形を取り出した。
人形の大きな黒い瞳に乱れた髪がかっていかにも悲しそうだった。
リナはこんな目をした人にどこかで会ったことがあるような気がした。
リナはいっちゃんから絵の具とサンデーを持って行った。
キヌさんは心配そうにマンデーの店の様子を尋ねた。
リナはサンデーがお母さんじゃなきゃお面を取らないとまだダダンをこねていることを話すと
キヌさんはそっとマンデーの店の方を見た。
リナは人形の誇りを丁寧に。
サンデーはマンデーの店の方を見た。
リナは人形の誇りを丁寧に払った。
見違えるくらい真っ白になった。
首をきちんとつけ、髪を元のように直そうと思うのだが
日本髪に言ってあるので元はどんな髪だったのかさえわからない。
かんざしをつけて角隠しをしたらなんとか格好だけはついた。
唇に赤い絵の具を頬に薄いピンクを少し刺してみた。
それだけでさっきまで悲しそうだった瞳が楽しそうに微笑んでいるように見える。
リナは人形を元に戻すとマンデーが息子を叱る声を気にしながら帰っていった。
はい、とりあえず朗読終わりです。
今日読んだのは第7章ですね。
朗読の3回目になりました。
そうですね、まあまあ読み間違えることもあります。詰まることもあるんですけど
8章分あるのでですね、まだ全部読み切ってないですから
徐々に徐々に精度を上げていければと思います。
これはですね、もともと速読の文に使っている台本なので
1回から2回ぐらいですね、断片的に読んでるんですが
今後は読み慣れていくようにしようかなっていうのを念頭に置きながら
朗読の方も何回か取り直して上達すればいいのかなっていうのを
思って今日の分の収録を終わろうと思います。
それではまた次の朗読かチャンネルの方でお会いしたいと思います。
では、おやすみなさい。
23:18

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