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2025-01-27 29:18

#80 【ゴリラ裁判の日/化学の授業をはじめます】どんぐりパパさんのオススメ読んでみた

「読書とクラシックの日々」でおなじみどんぐりパパさんのブログから2冊を選んで読んでみた/「ゴリラ裁判の日」はゴリラの目線で語られる小説/自分の夫が殺されたのに裁判で負ける理不尽/何ジャンルかわからないけど出会えてよかった/「科学の授業をはじめます」は合理的な化学者エリザベスのフィクション/1960年代の女性にエリザベスが伝えたいメッセージとは?


▼どんぐりパパさんのブログ

「読書とクラシックの日々」


▼今日紹介した作品

『ゴリラ裁判の日』(須藤古都離)

『化学の授業をはじめます』(ボニー・ガルマス)



▼キサクロではおたよりを大募集中!あなたの好きな本教えてね

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdrptC5Xic_oDRtY_J2IUyu_DHO8kV0L1o6XmTf6atulxdorA/viewform?usp=sf_link⁠⁠⁠⁠

サマリー

エピソードでは、『ゴリラ裁判の日』という本が紹介され、カメルーンやアメリカの動物園を舞台に、主人公のローラが直面する理不尽な問題について語られます。物語を通じて、動物と人間の関係や異文化理解の重要性についても議論が展開されます。今回のエピソードでは、どんぐりパパさんが推薦する小説『科学の授業を始めます』が取り上げられます。この作品では、1960年代のアメリカにおいて、シングルマザーのエリザベスが料理番組に出演し、科学を通じて女性たちにメッセージを伝えていく様子が描かれています。エリザベスが示す可能性の重要性と、理系の学問の有益性についての考察がなされています。どんぐりパパさんが紹介した本を通じて、自己肯定感を高め、自信を持つ方法が語られています。

ゴリラ裁判の紹介
スピーカー 2
カランコローン、いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
この音声配信は、本好きな人たちがフラッと集まり、みんなが友達になれる喫茶店をコンセプトに、店員たちが気ままにゆるーく話してまいります。
1月27日、第80回の配信です。
本日は、そらやんとなっしーの2名で営業しています。
お願いします。
今回は、第69回で紹介した、どんぐりさんのお父様のブログから、私とそらやんが新たに見つけた、殺菌の話をしたいと思います。
ちょっと殺菌。
スピーカー 1
はまってるね。
スピーカー 2
この表現はまってる。
ちなみに、このブログの話だけ差し挟ませていただきますと、
読書とクラシック音楽の日々というやつでして、更新頻度も内容も素晴らしいんですけど、
今回、私たちはこのブログで紹介されている本の中から、それぞれ読もうと決めた本が、2人ともおあたりだったっていうのが、今回の配信内容ですね。
そういう話ですよね、そらやん。
スピーカー 1
そういう話です。
私、あれから多分、週1くらいのペースでお父様のブログ訪問してて、
でもさ、週1でもさ、2、3個記事更新されてるからさ、
スピーカー 2
そう、そうなんだよね。
そう、早い、早い。
スピーカー 1
面白い本もいつも紹介されててさ、いつ言っても楽しいなって思っておりますと。
スピーカー 2
はい。
だって、私もたまに見ると、もうなんか10冊ぐらい紹介されてて。
スピーカー 1
いや、ほんとだよね。あれ?みたいな。
あれ?みたいな。
スピーカー 2
こんなに新しい本がザクザク来るなんてっていう。
スピーカー 1
そう。
スピーカー 2
今日はそのブログのからの2冊を紹介したいと思っておりまして、
それでは早速、なしの方から紹介したいと思います。
スピーカー 1
お願いします。
スピーカー 2
私の本は、須藤小鳥さんのゴリラ裁判の日という本です。
この本ですね、主人公は西ローランドゴリラっていうゴリラなんですけど、
このローラさんがゴリラの女性なんですね。
この女性っていう表現も、普通だったらメスって言うと思うんですけれど、
スピーカー 1
あえて女性と書かせていただきたい、言わせていただきたいと思っております。
スピーカー 2
っていうのも、だってこの本はね、このローラというゴリラの視点ですべて進んでいくんですよね。
物語は、動物園にいるローラが自分の夫を射殺されて、その事件に対して裁判を起こして、
しかもその裁判に負けたっていうところから始まるんですよね。
すごい不穏な冒頭なんだけど、
ちなみにそらやんに聞きたいのは、
もし自分の夫が自宅でくつろいでいたら、
そしたらいきなり男の子が飛び込んできて、
しかもその男の子に近づいたら、
撃たれて殺されてしまったってなったら、ちょっとどう思うかな。
スピーカー 1
知らない男の子が我が家にやってきてってことだよね。
スピーカー 2
そう、知らない男の子が自分の今に侵入してきて、
スピーカー 1
え?ってなって、
スピーカー 2
そう、で?ってなって、え?どうしたの?みたいな感じで近づいていったら、
撃ち殺されたみたいな。
スピーカー 1
わかんない。もう想像のつかない怒りとか悲しみで、どうにかなってしまいそう。
そうだよね。
スピーカー 2
普通に人間に置き換えて、というか自分に置き換えてみたらさ、
え?そんなことが起こったら、理不尽極まりないみたいなさ、
気持ちになると思うんだけど、
で、このね、ローラの場合は、
自宅っていうのはさ、動物園のゴリラさんがいるゾーンっていう話にはなりまして、
で、飛び込んできた男の子っていうのは、
その動物園の檻をね、間違えて乗り越えちゃって、
ゴリラさんのいるゾーンに落ちてきてしまったっていうことなんだけど、
スピーカー 1
怖いよね、それはそれでね。
スピーカー 2
そう。ゴリラって結構力もあるしっていう、
ゴリラさんが男の子に近づいてったから、危ないって思って、
動物園側としては射殺しましたっていうのが言い分なんだけど、
そう聞くとさ、あれでもまあ、それはそれで男の子助けるためには必要だったんじゃね?とか、
思ってもしまうし、
でもさっきのようにさ、じゃあ逆に私たちがそれを人間に置き換えてみたらってなったら、
やはり不尽だなぁみたいなことが、相手がゴリラだというだけで、
まかり通ってしまっているんじゃない?っていうのがこのまあ、物語の冒頭部分の問題提起になるんですね。
ローラの過去と成長
スピーカー 2
しかもローラの一人称で物語が進んでいくから、
ローラに感情移入できる構成にはなっていて、
あれ?人間が動物にしていることってどういうことなんだろう?みたいな視点に立たせてくれるっていうのが、
すごい面白い本だなっていうのが。
スピーカー 1
いやー、面白いけど、怖いね。
怖いっていうか、自分たちが普段全然考えてないけど、
自分たちがすごい残酷なことをしてるってことを突きつけられるっていうことが、
スピーカー 2
怖いというか、恐ろしいというか、ね。
でもそうだよね、自分たちのルールの中では当たり前のことが、もしかしたら動物側にとっては、
やっぱり理不尽気回りなかったりとか、
なんでそんなことされるんだろう?みたいな行動かもしれないってことだもんね。
スピーカー 1
そうだね。続けてください。
スピーカー 2
で、これね、この物語さ、裁判負けたところで物語が始まるから、
そのあとはね、この裁判に至るまでのローラの過去を振り返っていって、
しかもローラはゴリラだけど、手話で私たち人間と意思疎通ができるゴリラなんだよね。
スピーカー 1
かしこい。
スピーカー 2
そう。ローラはだから、私たちと話せる。
スピーカー 1
お話ができるんだ。
スピーカー 2
お話ができる。
で、最初、カメルーンのジャングルにいたんだけど、
手話を覚えて、私たちの人間と関わるようになり、
で、アメリカの動物園で暮らすようになったのかっていう、
その一連の出来事が、その過去編で分かってきて、
でね、すごいこの辺りもね、私は面白くて、
ゴリラの生態とかさ、どうやって群れで生活してるかみたいなところをさ、
ゴリラ目線で語ってくれるってのはあんまりないじゃん。
あんまりないっていうか、私は少なくともそんな本に今まで出会ったことはなくて。
聞いたことはない。
聞いたことはなくて、うん。
あと、面白かったのは、もちろんゴリラの個々の適性みたいなものはあって、
ローラはそうやって手話を覚えたけど、やっぱりそういうのに向いてないゴリラとかもいて、
いかにローラという個人の、個人?小ゴリラ?
スピーカー 1
一ゴリラね。
スピーカー 2
一ゴリラとして、ローラがいかに手話を覚えるのに向いている性格だったかみたいなところも描写されてて、
すごいこう、ローラは他のゴリラに比べて、画像学習というか、テレビとかにもすごい興味があったから、
そういうものに興味を持って、もっとテレビが見たいとか、
そういう好奇心も旺盛だったから、じゃあアメリカにも行ってみたいみたいなことを、
自分でみんなに伝えて、行くようになるみたいなところがあって、
私たちと人間と同じような言語体系を、どうローラが習得していったかっていうところの過程が、
すごくおもしろいし、この物語のキーポイントになるなっていうのはあります。
裁判と文化的視点
スピーカー 1
でもさ、ここまで話してて思ったんだけど、これって何ジャンルの本なの?SFかな?
本当だよね。動物の生態に関する話でもありつつ、文化人類学的な雰囲気も感じつつ、
スピーカー 2
そう、私好みの要素もありつつ、
でも言語習得だから?みたいな、一体何ジャンルの話なんだろうって思いながら、最後裁判につながっていくっていう話で、
最後ね、物語の後半は裁判に負けたローラが再び裁判に挑むっていうところで、クライマックスを迎えるんですけれど、
今度ね、その裁判に行くところも、やっぱりローラは言語を習得したけれど、習得したせいで、
逆に自分は人間でもゴリラでもない、中途半端な生き物になってしまったみたいな気持ちと孤独感を抱えるみたいなこともあり、
スピーカー 1
いや、だってそうだよね。冷静に考えてさ、裁判に挑めるゴリラって、相当すごいよね。裁判だよ。
スピーカー 2
そうなんだよ。だって私ですら、もしかしたら裁判でちゃんと答えられないかもしれないのに。
いや、そうだよね。
でもさ、本当のゴリラだったら、きっとそんなことはしなくてもよかっただろうことでもあるじゃん、裁判をすることも。
スピーカー 1
なるほどね。いろいろ学習をしていく中で、裁判というものがある。
で、しかも自分の身に起きたことは理不尽だって思っていいとか、自分の身に起きたことに対して、これはおかしいでしょっていうふうに、
世の中に投げかける権利があるし、それができるみたいなことを学んでいったけど、
そういう人間的な社会性は、友達ゴリラにはなくて、そういうことだよね?
スピーカー 2
そういうことだね。でももちろん、人間の友達とかもできるし、
スピーカー 1
いるんだ。
スピーカー 2
いるいるいる。人間の友達で、ちゃんとそういう話ができる友人とかもできて、
だからもう一回裁判、一回目の裁判とは別の弁護士が立ってくれて、その人ともう一回裁判行こうぜってなるっていう形にはなるので、
一度は改装した裁判をどう覆すのかっていうところが、ちょっと最後のうちまで言っちゃうとさ、
もうこの物語のすごいいいところだから、そこは言えないけど、でもすごいそこまでにちゃんとローラはすごい悩むし、葛藤もあるし、
でもそういう仲間と一緒に最後の裁判を望んでいくっていうところが結構、
スピーカー 1
お!お!ってなって胸圧で読めるっていうのが、すごいいい本だったよっていう。
そこまで聞くと、やっぱりなんかこの本はもちろんゴリラが主人公で、ゴリラの生態にのっとった形で話の構成はされてるけど、
やっぱなんか文化人類学的香りがするね。
スピーカー 2
そうかな?文化人類学的香りもするかな?
スピーカー 1
ゴリラの話であることはまず間違いないんだけど、でもやっぱりさ、違う言語のところに行って生活をしてっていうのって、
別に自分たちにもさ起きることかなっていうふうには全然違う文化のところに飛び込んで、
例えばすごいローラに似たような理不尽な目にあったときに、
その国のありとあらゆることに対して対応していかなきゃいけないっていうところで、
やっぱすごい似たような形で考えたりすることもあるのかなとか思って、読みたくなりました。
スピーカー 2
文化人類学的香りがするって言われると、やっぱ私好みの結局引いてきてしまったのかっていう気持ちにも今なってたけど、
それもほんとに。
そうだよね。
本の出会いと影響
スピーカー 2
そういういい本だったんですよ。
スピーカー 1
この本よくお父様のブログからこの本を見つけたなっていうのも思ったし、
そもそもどんぐりさんのお父様がどうやってこの本を出会ったんだろう?
この本と出会って、この本を読もうと思ったんだろうみたいな。
スピーカー 2
それね、すごい気になるしね。
すごい気になる。
できれば聞きたいと思ってる。
すごい気になるね。
私は絶対この本に、どんなに文化人類学的香りがしても、
まずいつもの相当の仕方では見つけられなかったなって思ってて。
いや、ほんとだよね。
スピーカー 1
ブログに感想コメント書いて聞いてみようよ。
スピーカー 2
そうだね。やってみるわ。
じゃあ、そんなそらやんの方のいい本もちょっと紹介してくださいよ。
エリザベスの物語
スピーカー 1
はい。私はね、科学の授業を始めます。
ボニー・ガルマス著。
これも小説なんだけど、これね、ドラマになってて、
アメリカで自社ドラマになってて、にぎわっている作品なんですけど、
1960年代のアメリカで化学者、化学のほうの化学。
化学者で見込んでシングルマザーのエリザベスっていう女性が、
ひょんなことから夕方の生放送の料理番組に出ることになるっていうお話なんだよね。
紙沼絵美子とか、醍醐の台所とか、あの感じね。
スピーカー 2
あの感じの料理番組。
スピーカー 1
に化学の化学者の女性が出るっていう。
で、フィクションなんだけど、まず1960年代かつアカデミアの世界ってことで、
まあ、さっすぐにあまりある超超超超単純女肥社会の中で、
主人公は生きているんだよね。
そうですよね。
なので正直ちょっと読んでてあんまり気持ちがいいと思えない描写みたいなところも出てくるので、
読む時はちょっと皆さん気をつけてねってことだけは先に伝えておこうかなっていうふうに思っていて。
で、この作品はそのエリザベスっていう女性がいろいろあって、
見込んだしシングルマザーって何があったんだろうっていう感じだし、
そもそも化学のアカデミアの世界で女の人がやっていくの本当に大変だったってことも作品の中で描写されてて、
まあいろんなひどい目にあうんだけど、
まあその人がどうやって自分の人生を切り開いていくかっていうところ、
その料理番組にちょっとひょんなことから出ることになるんだけど、
その料理番組を通じて結構人生が変わっていくっていうところがあって、
まあそれが本筋で彼女の生き様みたいなところに感動というか励まされた箇所はあるんだけど、
私はねそれ以上にエリザベスが料理番組を通じて自分と同世代の女性たちに伝えているメッセージに、
なんかねすごいね感銘を受けたっていうのがあって、
料理番組と科学のメッセージ
スピーカー 1
すごいこの本いいなって思ったという。
スピーカー 2
本の中にある番組から発せられるメッセージをそらやも受け取ったってことだよね。
スピーカー 1
そうそうだから多分一主婦としてその料理番組見てたって感じだよね。
私も。
スピーカー 2
そうだね。面白い。
そうそうそうそう。
どんなメッセージだったのかな。
スピーカー 1
でこの料理番組なんだけど、
まあ夕方の生放送ってことで主婦向けなんだよね。
だから今日何作ろうかなーみたいなお母さんたちがもうピーってつけて、
それ見て一緒に作るみたいな。
なんだけどその制作サイドの移行で、
なんていうかいいお嫁さん風の感じでやってくれみたいなリクエストがあるのね。
そのいいお嫁さん風っていうのがどっちかっていうとなんかちょっとセクシーな感じとか、
なんか男受けのいい感じのみたいな。
そういうまあ制作サイドはまあもう男性ばっかりだから、
なんかその願望が投影されてるんだよね。
60年代のその超超超超男尊女卑社会を生き抜いている理系女が、
そんなリクエストに答えられるわけがなくて。
スピーカー 2
普通にでもね、そういうそうだよね。
いきなりセクシーにとか言われても困るもんね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
エリザベス本人がどういう人かっていうと、
理智的で芯が強くて、
ものすごい合理的な性格なのね。
なんかねすごい気が強いっていう感じではなくて、
淡々としてるけど、
一つ一つの言葉は的確で、
私が女だからっていう理由で、
ありとあらゆる不利益をこむるっていうことはおかしくないっていうことを、
ずっとそのスタンスで毅然と振る舞っているというか、
その毅然とした振る舞いっていうのも、
なんか相手に違うでしょみたいな感じでギャンスか言うっていう感じじゃなくて、
頭がめちゃくちゃいいから、
誰にも文句は言わせずに、
ゴリ押していってしまうみたいな、
なんかね、
かっこいい、めちゃくちゃクールでかっこいい、
スピーカー 2
機品がありそうだね。
スピーカー 1
そうそうそう。
そんなエリザベスがやる料理番組だから、
そもそも料理番組ってさ、
美味しいご飯を作りましょうみたいな感じのさ、
私の好きな山本ゆりさんとか、
栗原はるみさんとかさ、
元気いっぱいほがらかみたいな感じのさ、
そうじゃないじゃん。
今まで話してきたエリザベス像が。
スピーカー 2
エリザベスはそれはできない。
スピーカー 1
それはできないし、
理系だから、理系女だから、
なんかね、もはやね、
理科の実験みたいな説明なんだよね。
しかもさ、結構容赦しないから、
普通にその有機化学式とか出してきたりする。
そうそうそうそう。
これね、夕方の生放送だから、
制作スタイル的にもセクシーな、
いいお嫁さん風のっていう風に言ってて、
いやいやいや、全然違うじゃん!
みたいに言ってるけど、
生放送だから止められないわけ。
これすごい賢いなって思ったんだけど。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
で、CMとか入るじゃん。
あれはやめろ!みたいな感じで言われるんだけど、
エリザベス絶対やめないし、
なんならそのエリザベスが、
エリザベスらしい理科の実験みたいな料理番組を
すればするほど、
番組はどんどん人気になっていくっていう。
だって面白いじゃん、普通に。
スピーカー 2
そう、面白いっていうか、すごい痛快だよね。
やめろって言われたことやってんのに、
それで人気が出てっちゃうんだもんね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
わー、すごい。
スピーカー 2
やりたいように振る舞って、
それが世間に求められて、
受け入れられていくっていう構造になっていくんですね。
スピーカー 1
そう。
で、そもそもエリザベスは、
化学の科学者としてのキャリアを積みたいっていうことが、
キャリアを積みたいっていうか、
自分の研究したいことを研究するってことが、
一番やりたいことなのね。
やりたいことなんだけど、
なんでそんな、理科の実験みたいな料理番組に、
なんだろうな、魂を燃やしている。
最初の方は、チグハグに見えるんだよね。
スピーカー 2
そうだよね、なんか。
スピーカー 1
料理番組に出演するっていうことになった理由みたいなところは、
経済的な面がすごく大きいんだけど、
別に、製作サイドにおもねることもできたわけじゃん。
できないかもしれないけど。
できたわけじゃん。
でも理科の実験みたいなことをする必要はなかったわけじゃん。
普通にエリザベス自身はすごい料理が上手で、
そんな感じで結構なんか、
とんでも展開みたいな感じの番組作りをしているのに、
結構読み手としては引き込まれていくんだけど、
途中からエリザベスがなんでそういう構成にしているのかが、
本心がだんだんわかっていくところがあって、
それは何かっていうと、
エリザベスはその料理を作るっていうことを、
ちょっと理科の実験っぽく話すことで、
科学を女性たちに伝えたいっていう意図があったと。
科学ってサイエンス。
サイエンスを学ぶことで、
この世には仕組みっていうものがあって、
それを理解することで、
自分たちは色々なことが本当はできるんだよっていうことを伝えたい、
っていうエリザベスの気持ちが、
その理科の実験みたいな料理番組につながっていったっていう話なんだよね。
スピーカー 2
この気持ちの部分が、そのソラヤンに受け取ったメッセージの部分ってこと?
スピーカー 1
そうだね。
その象徴的なエピソードが作品の中に1つあって、
生放送の料理番組なんだけど、観覧が入れるんだよね。
その観覧に来てた、5人の子供を育てているお母さんが、
すごいファンっていう感じで来てて、
その5人の子供を育てているお母さんが、
エリザベスにとある質問をして、
浸透圧の話だったかな。
それが明らかに医療系の知識の基盤がある内容だったから、
エリザベスがその人に、この人面白いなって興味持って、
逆にいろんなことをしたら、
そのお母さんは昔、心臓外科医になりたかったけど、
諦めて、子供を育てながら趣味で医療雑誌を読んで、
たまに子供が怪我をしたら、傷を縫ってるみたいな。
スピーカー 2
すごいお母さんだな。
スピーカー 1
すごいお母さんだよね。傷縫える。なし、子供の傷縫えます。
スピーカー 2
ちょっと私は怖くて縫えないかもしれない。
スピーカー 1
私も無理だよ。
そしたら、エリザベスが、今からでも心臓外科医になったらいいじゃないですかって言うの。
スピーカー 2
そう来たか。
スピーカー 1
その人38歳だったかな。
その女性は、年齢的にも手遅れです。無理です。みたいな。
って言うんだけど、エリザベスはめちゃくちゃ真面目な顔で、
いや無理じゃないです。みたいな。
まず、公共図書館に行って勉強すればいいんです。
そして、医学大学院進学適正テストを受けて、
研修医になればなれます。って言うんだよね。
スピーカー 2
すごい具体的なプロセス。
スピーカー 1
すごい具体的なプロセスを、めちゃくちゃ真面目な顔で言うのね。
別に茶化してるとか全然ではなくって、
本当にエリザベスはそう思って伝えているっていう。
エリザベスのメッセージ
スピーカー 1
私ね、この開始にすごい感動したんだよね。
スピーカー 2
この開始にね。
スピーカー 1
この開始にね。
もちろんね、実際子供5人いながらお医者さんになるとか、
しかも年齢的にも結構上でね、
めっちゃ大変だし、とんでもないことだと思う。
けど、可能性がないわけではないよっていう、
プロセスとしてはすごいシンプルなんですよっていうことを、
エリザベスがこの人に伝えてるっていうのが、
すごいね、いいなって。
私分かんないけど、
多分当時のその人がどんな気持ちでね、
フィクションだけど、
その人がどんな気持ちで心臓撃壊になりたいと思ってて、
それを諦めたかっていうところを、
全て分かってるわけじゃないけど、
多分、でも私は家庭に入ってとかさ、
自己肯定感とかさ、
社会における自分の自信みたいなものって、
多分今よりもずっと低かったんじゃないかなっていうふうに思って、
なんかそういう、私にはそんなことできるわけないっていう気持ちが、
いかにその自分の目の前を歪ませているかっていうことを、
エリザベスは感じていたのかなっていうふうに思ったんだよね。
これはできないかもなって感じることでも、
ただ事実だけを見てみたら、
見てみて、その物事を超具体的に分解していったら、
実は結構できるかもしれないってこととか、
物事を具体的にするとか、
胸ごとの仕組みを理解するっていうところで、
理系の学問を学ぶことはとても有益なんだっていうことを、
とんでも料理番組を通じて、
エリザベスは伝えようとしていたのかなっていうふうに、
私はなんかこの一連のくだりで思ったりして、
いいなって思ったんだよね。
あなたにはできますとか、
そういう言い方もきっとできたと思うんだけど、
いや、これとこれとこれをやればいいんです。
ただそれだけですっていうふうに伝えた、
あの返しはすごい、わっ!って思ったね。
スピーカー 2
本当に合理的なというか、合理的な回答だよね。
そうそうそうそう。
そこでなんかちょっとエリザベスの最初の、
その部分の性格とかも出てるし、
その仕組みはちゃんとわかってる人だったら、
もっと本当はいろんなことにチャレンジできるよってことを、
まさに伝えている。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
一応なんかね、その、
いや大変ですみたいなことを女の人言うんだけど、
5人の子供育てること以上に大変なことってありますか?
みたいな感じで返したりして、
たしかにっていう。
それもさ、あなたにもできるよっていう言い方もできるけど、
その事実の伝え方ってすごい、いいなって思った。
私はなんか、自分のこの胸ポケットに、
リトルエリザベスをこう忍ばせて、
あ、無理かもって言ったら、
いや、無理ではありません。
これとこれとこれをすればいいんですって言ってもらえたら、
なんか、やっていける気がする。
スピーカー 2
うん、いいね。いい相棒だね、きっと。
冷静に悩みを分解してくれそうだもんね。
スピーカー 1
うん、そんな本です。
すごいおもしろかった。
スピーカー 2
まさによく、このブログの中からその本をよく探し当てたね。
スピーカー 1
たしかに。
スピーカー 2
でもさ、やっぱりさ、すごく話戻るけどさ、
どんぐりぱぱさん、なんでこの本探し当てられるんだろうね。
スピーカー 1
本当だよね。何で探してるんだろう?
新聞の書評とか見てんのかな?
スピーカー 2
どんだけジャンルいっぱい持ってんの?みたいな感じになって、
ますます謎は深まるね。
スピーカー 1
謎は深まる、本当に。
なんか、守備範囲を広げていかねばという気持ちにさせられるね。
どんぐりパパさんの紹介
スピーカー 2
砂山をもっと増やしていかねばという気持ちを掻き立てられましたね。
はい、そんなどんぐりぱぱさんのブログの2本を本日は紹介させていただきました。
スピーカー 1
いい本だった。
スピーカー 2
ブログに感想コメント書きにいかないと。
それでは、来週は不思議の時間割りという児童文学版をご紹介します。
これね、なんと、おはぎさんが小学生の時から愛読している本らしいよ。
スピーカー 1
ルーキーおはぎさんが。
スピーカー 2
ということで、おはぎさんの初MC会になります。
ぜひお楽しみに。
はい、ここまででトークテーマは終了ですが、
喫茶苦労ではいつでもお便りを大募集しています。
トークのご感想や本にまつわるお悩みなどをぜひご投稿ください。
ポッドキャストやノートにお便り投稿フォームのリンクをご用意しておりますので、
こちらからご投函いただけると嬉しいです。
今後も喫茶クロスロードは毎週月曜日夜21時よりゆるゆる営業していきます。
本日はお越しいただきありがとうございました。
またお待ちしております。
バイバイ。
29:18

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