135回に引き続き、今日も国宝を紹介するよ/前回は「芸」今回は「血筋」の話/そして喜久雄サイドの話/徳次といういいキャラがいるんですよ/徳次がかっこいいシーンが良い/喜久雄にも守りたい恩義がある/その忠義があったからこそ歌舞伎の世界に返り咲く/刺青の話/俊介も喜久雄も「血筋」の良い面・悪い面と戦って生きた様がかっこいい/原作読んだ方のおたよりもお待ちしています!
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サマリー
このエピソードでは、吉田修一の小説『国宝』の映画では描かれなかった側面について、特に「血筋」に焦点を当てて掘り下げています。前回に引き続き、語り手のなっしーが、そらやんとの対談形式で物語の魅力を解説します。物語の重要な軸として、芸の道だけでなく、家や血筋に縛られながら生きる人々の姿が挙げられます。特に、原作に登場する徳治というキャラクターが、主人公・喜久雄を支える影の立役者として紹介されます。徳治は、喜久雄の子供の世話をしたり、危険な状況で彼を助けたりと、衝動的でありながらも義理堅い人物として描かれ、その行動が感動を呼びます。また、喜久雄が自身の血筋や義理を通したことで、歌舞伎の世界に再び戻ることができた経緯も語られます。彼は、ヤクザの組長との交渉で小指を失うという過酷な状況に立ち向かい、その忠義が別の歌舞伎役者・千五郎の目に留まり、歌舞伎の世界への復帰を果たすのです。物語全体を通して、血筋の良い面と悪い面の両方と戦いながら生きる登場人物たちの姿が、深く描かれていることが強調されています。
はじめに:『国宝』映画化の補足と今回のテーマ
カランコローン!いらっしゃいませ!喫茶クロスロードへようこそ!
本好きが集まり、みんなが友達になれる音声配信喫茶クロ、
4月20日、第140回の配信です。
本日も、なっしーそらやんの2名で配信いたします。
さて、なっしーはですね、前回に引き続きというか、
135回に引き続き、映画、国宝で描かれなかった世界、吉田修一さんの作品を紹介したいと思います。
ちなみに、前回ってさ、ちょっと私、めっちゃ勢いよく語りすぎて、
配信会聞いた時に、あ、私、そらやんに全然こう返す暇を与えなかったなっていう反省があるんだけど、
そらやんどうだった?
いや、めっちゃ面白かった。面白かったんだけど、
いや、あの、まだあったんだっていう。
え、なに?もうお腹いっぱいですか?
50分ぐらいあったよ、前回。
まだあるんだっていう。
2本分ぐらいしゃべったくせに、まだあるんかお前って感じ?
まだあるんだって。
いいよ、いいんだよ。
もともと私の中では、2部構成ぐらいのつもりだった。
OK。
OK、ということで、すいません。
リスナーのみなさんも、前回に引き続き、今回も楽しんでいただけたらと思います。
でも、あらすじのところはさ、135回でけっこうしっかりめに話したから、
そうだね。
もしあらすじをもう1回聞きたいって人は、ちょっとそちらを聞いていただいて、
あと今回も原作のネタバレだらけなので、
もし原作を楽しみたいという方は、楽しんだあとに聞いていただけると幸いです。
はい。
いやね、今日は私が語りたい話としては、
映画でも描かれてた軸としては、
芸の話じゃん、この芸を突き進む人たちがさ、
どんな生き様だったかみたいなのが、けっこう映画でも描かれてて、原作にも太く通ってる軸だと思ってるんだけど、
もう1本、いっぱい軸はあるかもしれないけど、もう1本いい軸があって、
それが、家とか血筋にしばられた者たちの生き様みたいなところがあるんじゃないかなっていう、
私の所感があり、
特にね、聞くおサイドでね、その話をしたいっていうのが、
今日のメインテーマです。
はい。
ポイントとしては、
1つ目に、映画には出てこないけど、人形の世界を体現するすごく魅力的なキャラがいるよっていうところと、
2つ目は、聞くおが自分の血筋や義理を通したからこそ、
歌舞伎の世界に戻ってこれたっていう、
この2点を中心に話したいんだよね。
今回はもうちょっとソラヤンに掛け合いをお願いする感じにするから。
いいよいいよ、気にしないで。
ちょっとあきれてない?
あきれてないあきれてない。
今日ちゃんと聞こうと思って。
じゃあちょっと、ちゃんと聞いてもらって、時々チャチャ入れてください。
はいよ。
原作の魅力的なキャラクター:徳治の存在
で、まず1つ目のポイントから説明するんだけど、
実は映画には出てこなくて、原作に出てくるキャラとして、
徳治っていう男の子がいるんですよ。
聞くおよりちょっと年上ぐらいの男の子で、
この徳治くんは聞くおと一緒に大阪にも来るし、
映画だったら親元離れて1人で大阪に出てくるみたいな感じだったけど、
原作だと、この徳治と聞くおで2人揃って、
藩次郎の家に転がり込んでくるみたいな感じなんだよね。
あ、そうなんだ。
びっくりじゃない?
全然違うじゃん。
そう、全然違うの。
え、徳治消されてる?みたいな。
原作を読んだら、あれ、誰だこいつは?みたいな。
こいついるぞ、みたいになるんだよね。
で、まあ、要するにこの徳治は聞くおの付き人みたいな感じで、
聞くおにちょっと稽古のしすぎなんじゃない?ぼっちゃんみたいなことを言ったりとか、
まあ、ちょっといろいろ話が進んでいくと、聞くおには京都の稽古との間に子供ができたりするんですけど、
その子供の世話もやっちゃってくれたりする、影日向になり聞くおを支えてくれる存在がこの徳治君なんだよね。
へー。
結構ね、面白いキャラクターで、かつ、なんかその、
映画だとどうしても、聞くおとしゅんすけの2人の青春のバチバチとか、
そういうのが描かれてるのがメインなんだけど、
青春時代にこの徳治がちょっと賑やかしてくれたりとか、
しゅんすけが失踪した後は、聞くおにとっては一番近くで支えてくれる存在になったりとか、
存在焼くどころの徳治君です。
なんかさ、今まで私が聞いた国宝の中でさ、読者が肩の力を抜けるポイント的な、
そうそうそうそう。
非常に重要な役どころではないか。
そう、非常に重要な役どころ。
めっちゃ徳治いると、すげーいろんなことやってくれるなーみたいな感じがして、
すごい好きなの。私、徳治君好きです。
しかも、徳治君ね、結構はちゃめちゃなやつで、
なんかちょっとね、歌舞伎の稽古、最初一緒につけられたっぽいんだけど、
まあ早々に抜けちゃったりとか、
なんか変な、
いや、ぼっちゃんはハマってるけど、俺はなーみたいな感じだけど、
おうちの人とはめっちゃ仲良くなってて、
なんかちょっとカステラ食べてくーみたいな、
なんか用意してあるよーみたいなことを言ってもらってる感じの徳治君で、
ちょっとうまい儲け話があるらしいから、
俺行ってくるわーみたいな感じで、どっか行っちゃったりして、
しかも、それがうまくいかなくなって、すぐ帰ってきちゃったりもして、
いや、なんだよ、お前どっか行ったんじゃなかったんかよ、みたいな感じで、
きくおにも呆れられるみたいな。
結構衝動的な、衝動的な行動が多い。
そう、衝動的な行動が多い。
なんか、もう本当に感情のままに突っ走ってくれるタイプ。
へー。
でも、きくおがさ、結構さ、そういうのさ、あんま感情をもてに出さないキャラだからさ。
そうだね、内に秘める。
ね、内に秘めて、こうしっかり内省してタイプだから、救われるだろうね、そんな。
あー!みたいな。
だよねー。
いや、そう、もうなんかね、だから、そう、徳治君、私めっちゃ好きなんだけど、
なんかその徳治君がめっちゃかっこいいなって思うシーンもあって、
さっきさ、きくおとけいこの間に子供ができましたみたいな。
で、その子供の世話をしてるのも徳治君ですみたいな話あったと思うんだけど、
そのね、娘ちゃんが悪い仲間とつるむようになっちゃったんだよね。
しかも家からいなくなってしまうみたいな。
また失踪です、失踪。
失踪しがちじゃない?この作品。
でもこれはどっちかっていうと、もう誘拐事件的な、
どっかに連れ去られたんじゃないか的な話だけどね。
そうね。
あ、なんかちょっと帰ってこなくてみたいな。
こんなに帰ってこないのおかしいみたいな話を芸子さんからきて、
いや、どうしようみたいな。
いや、でも俺が何とかしたるわみたいな感じで、
その失踪した先を突き止めるのは徳治君なんですよ。
きくおはずっと踊ってるから。
これっていつ頃?この作品の時期だと。
作品の時期だと、これはしゅんすけも帰ってきた後ですね。
しゅんすけも帰ってきて、じゃあきくおがこう、あれか、
しゅんすけ、やっぱりしゅんすけかみたいに思いながら、
まだそのしんさんをなめてる気?
しんさんをなめてる気なんだけど、
ちょっとこの後にも話が出てくるんだけど、
きくおはその後、歌舞伎のしんぱっていう、またちょっと別の舞台に上がるようになっていて、
それの結構いい役どころももらえるようになって、ちょっと忙しくはなってきてるんだよね。
じゃあその回復期、
そうそう回復期、回復期。
ジャンプする前ぐらいの感じか。
そうそうそうそう。
そりゃあ稽古するね。
そう、稽古するじゃん。
稽古するし、やっと今までずっと俳句しかもらえてなかったのに、
そうだよね。
主役級の役ももらえるようになって、がんばりたい時期だった。
そんな時期だよね。
なるほど。
そう、そんな時期です。そんな時期なので。
で、そこで、そのね、娘の行った先を突き止めて、
さらにね、その悪い仲間はやばい組ともつながりがあり、みたいな。
この娘をここから離してくれないか、みたいな話をしに行くのは、
徳治くんが、その組の組長にしに行くんだよね。
徳治にしかできない仕事だね。
でしょ?徳治にしか。
同じ世界にいた人とじゃないと話せない相手ってことだもんね。
そうそうそうそう。
お前、歌舞伎役者の月人なのに、死ぬ気で来たんか、みたいなことを言われるんだよね。
そう、そういうやつが月人やってるんやな、歌舞伎は、みたいな感じで。
だから組長さんに結構、挿しで組長さんと話させてもらって、
すごい気に入られる、気に入られるっていうか、あんたいいやつやな、みたいな。
こっちの世界のことわかってるやつなんだなっていうことだよね。
そうそうそう。そういう信頼を得て、
この役者の月人にしておくには惜しいな、みたいなことを、
その親分に言われながらも、じゃあ指一本詰めていったら、
今回はもう見逃してやるわ、みたいな。
それを実行に移します、徳治は。
痛い。
痛い。痛いけどかっこいい。
このシーンちょっと読んでほしい。
なので、徳治の小指はなくなってしまうんですが、
徳治、徳治お前、さすが菊王、ずっと見てきただけある、みたいな感じで、
私はこのシーンめっちゃ胸が熱くなったっていう。
いや、なんかそのさ、言うてさ、徳治と菊王が九州から出て、出てったタイミングって、
2人ともさ、10代なわけじゃん。
まぁそうだね、10代。
だから、それからだから、その後の人生ってずっと歌舞伎の世界にいる。
そうね。
けど、その菊王と徳治の関係性とか、
その徳治自身が仁教の世界の人のルールがわかってて、
仁教の世界の人と相対峙する時にはこういう風にしなくちゃいけないっていう、なんだろう、
そういうことがさ、わかってるっていうか、なんていうんだろう、その、
わかるよ、なんかそれを理解できてるみたいなね。
そうそう、ずっともうさ、だって言うてさ、10代でさ、そこからは離れていて、
たぶんその後もさ、もしかしたらその若い時にそういうことをいっぱい教えてくれた人がさ、
いるのかもしれないけど、
なんかそのイズムをこう、長いこと、その後何十年も自分の中にこう、守り続けているというか、
残り続けているっていうのが、なんていうんでしょう、
簡単にわかるなとは言えないなっていう感覚があってさ、
なんかそこらへんって補足があったりするのかな、作品の中に。
そうだね、ま、とくじ自身は、けっこうその、きくおのもといた、
ま、たちばな組っていう名前なんだけど、たちばなきくおくんなので、
たちばな組の部屋積みっていう役割で、
ま、部屋積みって、要するにその、組長の雑用みたいなことをさせられる、
ま、舎邸みたいな感じなのかな、
イメージとしてそういうふうに考えてもらえればいいんだけど、
結局そのとくじは、たちばな組の中の人にけっこう気に入られて、
けっこうしごいてもらったっていう経緯もあるんだよね。
うーん、そう。
で、かつ、たちばな組の組長が倒れてしまったときも、
ほんとはこれは、かたき討ちしなきゃいけないんじゃないか、みたいなことで、
たちばな組は崩れてっちゃうからさ、
俺の組がどんどん崩れてっちゃうから、かたき討ちしなきゃって言って、
がむしゃらにがんばったりとか、そういうのもしてたタイプの子だから、
すごくその、たちばな組に恩義を感じてたっていう子ではあると思う。
なるほどなぁ。
そうそう。で、それは、かつ、たちばな組の恩蔵師であったキクオに対しても、
なんだ、その恩義を返す先が、もうあとキクオしかいないからっていうところもあって、
絶対にこいつは守らなければいけないとか、
俺がこいつをなんとかしなきゃ、みたいな気持ちはあったんじゃないかなって思うかな。
なんかすごい、なるほどね。
なんかやっぱその、とくじの中での人間関係の関係性の価値観みたいなところが、
たちばな組での日々で培われて、
かつ、その恩義とかもあって、
歌舞伎の世界に行ってからも、だからやっぱりあれなんだよね、
その全然こう、違う世界とはいえ、
その自分が関係性、人間関係の関係性として大事にしたい価値観みたいなのは、
やっぱ変わらなくて、それをその歌舞伎の世界でもやっていたから、
みんなから好かれたりとか、頼りにされたりっていう。
で、ここぞという時には、
体を張るっていうのがずっと残ってたっていう感じなんだろうね。
そうだね。
でもそうだな、なんかすごい私は性格的にすごくこう、
やっちゃいとくじみたいな感じで、気に入ってたところはすごくあるんだけど、
でも確かにそういう意味でも、人に好かれる要素を、
人に好かれるというか、信頼されるみたいなところの要素を、
たぶんそこでたちばな組で培われた経験からも、
とくじは持ってたんだろうなっていうのは確かにそう思うかな。
まあ、考えてなさそうだけどね。
そう、考えてなさそう。
フィールでできる、フィールでできそうな感じはするけど。
ね、すごいよね。
なるほどな。
そうなの。
じゃあそう、きくおはそれぐらいとくじに大切に思われている存在だってことも、
すごいこのエピソードからわかると思うんだけど、
喜久雄の忠義と歌舞伎界への帰還
そうだね。
でも、そのきくお自身も、やっぱりちゃんとしたやつだったよっていうのが、
2つ目に紹介したいポイントで、
結局、きくおは自分の血筋や義理を通したからこそ、
歌舞伎の世界に戻ってきたんだっていう話につながってくるんだけど、
前回でさ、きくおはすごくしんさんをなめてみたいな話をして、
今それがちょっと回復期で、
歌舞伎の新派っていう、歌舞伎とは別の、
歌舞伎の伝統からちょっと独立して、
新しい演劇形態みたいなのが、
私もちょっと今回調べたんだけど、あるらしくて、
その新派のほうで、きくおは結構いい役をもらえるようになるんだよね。
きくおがやりたいのは、本来の歌舞伎のほうなんだけど、
でも、自分に来るのは、新派の主役級の役みたいなギャップはありつつ、
でもさ、今までずっと俳優しかやれてなかったからさ、
もうなんか、やっぱ主役級の役ができると、
それだけきくおに注目も集まるし、
そうだよね。
そうそう。かつ、きくおはこの時、ノリに乗った30代で、
やっぱすごい、いい評価も世間からもらえるようになるっていう状況になるんだよね。
で、新派、新しい派閥と書いて新派なんですけど、
この新派のほうで、きくおが盛り返してきたところに、
地元福岡から、自分の組で恩義のある人からですね、
この組のパーティーの余興に出てくれって言われるんだよね。
えー、あ、1個質問していい?
どうぞどうぞ。
きくおはさ、九州から出てきて、歌舞伎の世界に入ったじゃん。
その後、きくお自身は、その仁教の世界とのつながりってあったの?
えーっと、ありましたっていうのが多分回答で、
この今言ってる、その恩義のある人っていう言い方をしたんだけど、
きくおそれから、だから10代、15歳で入って、そっから歌舞伎やり始めて、
で、半次郎にお前が大役だって言われて、
で、半次郎も就命してみたいなことになるじゃん。
そうだよね。
そうそうそう。で、そうなっていくんだけど、
半次郎が死んじゃったことによって、あんまりいい役をもらえなくなったみたいな話は前回したと思うんだけど、
でも、自分の、なんだろうな、半次郎がやってきた、その家のものとかを守っていかなきゃいけないんだよね。
で、お金もかかるんだよね。その歌舞伎をやっていくには。
そうだよね。
で、そのお金はどこから出てたかっていうと、この人が出してくれてたみたいなところがある。
あー、なるほど。
今、来るシーンですって言ったら、わかった、よう立ててやるよみたいな感じで、お金を出してくれたりとか、
きくおはきくおでずっと歌舞伎をがんばってはいるんだけれど、そういう援助は受けてたっていう状況かな。
そういう恩がある人からのパーティーに出てくれって言われるから、
でかい恩だね。
そう、でかい恩じゃん。でかい恩だけど、どうやらそのパーティーは警察の取り締まりが入りそうだみたいな。
友人からの垂れ込みもあった。
もうそこで一気に捕まえてやろうみたいな。
そうそうそうそう。このパーティーに乗り込んで、この国の親分捕まえてやろうみたいな動きもあるらしいから、
絶対にそれ出ちゃダメだよみたいな感じで、徳治からも止められるみたいな。
だってせっかく審判でいい役もらえるようになったんでしょみたいな。
出る意味ないでしょみたいな。
で、徳治にすごい文反対されるんだけど、さあきくおはどうするでしょうか?
そらやん。
どうするの?だってね、言ってもさ、泥をかぶることはわかっていて、
わかっている場所にあえて泥をかぶりに行くか否かみたいな話だもんね。
そういう話ですね。
どうするんですか?
きくおはそのパーティーに出て、ちゃんと踊ります。
予定通りそのパーティーでは、結局その頭が逮捕されるっていう、垂れ込み通りの結果になるんだよね。
言い合わせたきくおも、もともとさ、そういう出自、自分の家が任教の家でとかっていう出自も、世の中にはばれてるから、
あ、もうわかってんだ。
わかってるわかってる。
だから、もうきくおのイメージもすごい悪くなっちゃって、結局その審判の舞台にも立てなくなります。
立てなくなっちゃう。
立てられなくなりました。立てなくなっちゃいます。
せっかくだって、ここからV字回復みたいなさ、
いや、かわいそうじゃん。
かわいそうだよ。
かわいそうなきくおを、でもその忠義に感動してくれた人もいるんだよね。
それが、別の歌舞伎役者の千五郎さんって人なんだけど、
いや、お前さ、みたいな。お前、自分の世話になった親分の顔を立てて、
貧乏不自覚、低覚悟で、そのパーティー出たんだろ、みたいな。
いやな、俺はそういうやつは買うんだよ、みたいな。
って言って、その人が、今度きくおを引き戻してくれるんだよね。歌舞伎の世界に。
きくおの戻りたかった方の歌舞伎の世界に戻してくれる。
いや、でもそうだよね。だってさ、自分の歌舞伎、自分のお家を守ってくれたっていう恩があったわけだもんね、その行った先の。
そうだよね。
そのきくおの姿勢を、いいって言ってくれる人もまたいたっていうことだね。
そうだよ、ここもすごく感動するんだよ、っていう感じで。
そうだね。
あ、そんなふうに言ってくれるんだ、千五郎さん、みたいな。
千五郎さんもね、ちょっといろいろ聞こうと思っちゃうかがある人なんだけど、
最終的にそう言って、ちゃんときくおを歌舞伎の世界に引き戻してくれるから、
すごい、あ、千五郎さんってこのシーンになるし、
このシーンでは、きくおの心情がどうだったかとかっていう描写はあんまりないんだよね、正直。
あ、そうなんだ。
そうそうそう。きくおが何を考えて、このパーティーに出たかとか、そういうことは全然書いてなくて。
あんまりきくおの心情は書いてないのかな?
というかね、物語全体で、結構ナレーターみたいな人がいて、この物語を進めていくみたいな文体だから、
それぞれの登場人物のこう思った、みたいな独白とかはあんまり書いてなくて、
ただこういうことを言ってたし、こういう思惑があったのであります、みたいな、
そういうちょっとした補足みたいなのは入るから、それで想像していくって感じかな。
そうか、じゃあしゃべってもらわないと、セリフがない人はやっぱ想像するしかないんだね。
そうそうそうそう、セリフからしか読み取れない。で、きくおあんまりしゃべんないからさ。
そうだよね、なんかあんまりしゃべんなさそうな感じだもんね。
そう。あんまりしゃべんないから、きくおの気持ちとかわかんないけど、
ただ、このきくおが映画でも書かれてるんだけど、きくおって背中に入れずみがあるんだよね。
はいはい。
これ、九州の福岡にいるときにあった入れずみなんだけど、その入れずみがミミズクで、
で、ミミズクっていう鳥は、一度恩を受けた人間のことは決して忘れない、みたいな言い伝えがあるから、
その話にきくおはすごく感銘を受けた、みたいな話があって、
恩義を大切にする心とか、そういう感情は世の中で最も尊いものだなっていうふうに思ったのであります、みたいな、
そういうナレーションが入ってて、これすごい、ほんとにもう上巻の超序盤に出てくるんだけど、
読み直してみると、ここでそういうふうにきくおも、だから掘ってるミミズクがいて、
で、実際にすごく世話になった人じゃん。お金を出してくれて、
自分をずっと支えてくれた恩義のある人に、ちゃんと恩を返すってことをしなければ、
やっぱりきくおとしても、それはなんか、そこの、なんだろう、自分の入れずみに反してることになるから、
やだったんじゃないかな、みたいな。
なるほど。
とも思うんだよね。
そうそう。もちろん映画だと、そこらへんの描写ないしさ、
なんでここの、この入れずみだったんだろうな、とかもわかんなかったんだけど、
これを読んだ上で、やっぱり、その入れずみに恥じない生き方をきくおはしたかったし、
それを信じようとしてたんだろうな、みたいなところが、私はすごく納得したんだよね。
だってさ、その、歌舞伎の世界に入ってからさ、もうずっと歌舞伎じゃん。
稽古もしなきゃいけないので、いろんなことが起きる。
その歌舞伎の世界側として、いろんなことが起きるから、
その仁教の世界に生まれたっていうことを、きくお自身はどう考えてたんだろうとか、
なんか、そこがさ、私はまだナッシーから聞いただけで、国宝は理解してるので、
おてんできないですね。
なんか、そこらへんどうだったんだろう、みたいなのは、私も思ってて、
でもやっぱその、とくじと一緒でさ、
ちっちゃい頃の人間関係の関係性の価値観は、やっぱそこで気づかれていて、
それにたぶん、なんだろう、きくおがどう思ってたかわからないけど、
それを自分としては、基本的なものとして持っていて、
それはずっと大人になってからも、世界と離れて、
歌舞伎っていう、また全然違う世界に行ってからも、
それは根底としてあったってことなんだね。
そうです。
それがうまくまとめてくれた。
でもさ、いや私、でも、これもさ、なんかわかるとはさ、
簡単には言えないっていうか、
私はさ、幸いなことに、この、そんなさ、泥をかぶってでも、
偽を通すみたいな人生経験、ない。
いまんとこまだない。
いや、ある?そんな。
なに?泥をかぶるような経験?
うん。なんかどれぐらい、私はさ、その、
気持ちはわかるし、わかりたいと思うけど、
簡単にこれ、いやわかるよ、私もさ、そういうことあってさ、みたいに言えねえと思ってる。
いや、それは言えないよ。
いや、私も、その、それに質問されて、
いや、でもなあ、そりゃないなあ、みたいな。
そんな、そんなことは経験上ないなと思ったけど、
めちゃめちゃスケールダウンするとさ、
いや、これさ、すごいじゃん。
すごい、すごいさ、すごいスケールじゃん。
だって、あれですよ、審判の看板役者がさ、
もうだから、そのスキャンダルによって、こう、舞台から下げられちゃうって話じゃん。
もうなんか、もうだから、結構、だから世の中的にもすごい大盛り上がりですよ。
もうなんだこれは、みたいな。
うん。
っていうような、めちゃめちゃスケールでかい話だけど、きくおのこの泥かぶり事件は。
うん。
まあでも、いやなんかさ、
うん。
すごいごめん、めちゃめちゃ私の普段の仕事ぐらいまでスケールダウンすると、
うん。
とはいえ、なんかさ、あるじゃん、こう、自分、自分ではない、
まあ、自分ではないと言うと、あれだけど、
何かミスが発覚して、
うん。
それの修正作業をしなきゃいけないとか、
うん。
ものすごいこれ、いろんな製品に影響を及ぼすから、早く修正しなきゃいけないみたいな。
でも作業量は膨大ですみたいな。
うん。
ことってあるじゃん。
ある。
あるじゃん。
ある。
なんか、なぜこれを私がやらなければいけないんだと、理不尽に思うこともあるが、
でもなんか、そこになんか、もしさ、自分がお世話になった人とかさ、すごく困ってるのとかを見たらさ、
うん。
一応やるか、みたいな気持ちになるみたいなさ、
なるほど。
昔、昔この人に救われたから、ここでなんとか助けなきゃ、みたいな気持ちがあって、
なんとかその作業をやるっていうところもなくはないなと思って、
いやごめん、すごいスケールダウンしちゃったんだけど、
いや、スケールダウンしてない、スケールダウンしてない。
仕事に立てると、そういうことってきっと身近にみんなもあると思ってて、
うん。
この人のためだったら、泥かぶってもいいというか、
あー。
なんかそういう気持ちで、その巻き子の心情として、
うん。
恩を受けた人には絶対に返したい、みたいなのもあったから、今回のことにはなったと思うんだけど、
でもなんか、スクタリなりショーなりそういう気持ちは人にはあって、
でもそれを見てくれる人もいて、今回のような感動的なシーンになったんじゃないかな、
でもそういうことはきっと日常にも起こり得るんだろうなっていうふうにも思うんだけど。
そうだね。それはそうだ。
血筋との葛藤と生き様
でさ、なんか、やっぱさ、前回すごくさ、そのしゅんすけはさ、
その歌舞伎の家に生まれたことして、みたいなさ、あったじゃん。
あった。
でもきくおも、だから人狂の家に生まれたことして、みたいなのがあるじゃん。
あったんだね。
そう、あったから、で、でもその血筋とかに縛られつつも、どう生きたかみたいな生きざまは、
だからきくおサイドにもしゅんすけサイドにもすごく描かれてて、
たしかに。
そう、だから、その部分もおもしろいんですよっていうことを最後に言いたいって感じです。
いい面もあるし、悪い面もある。ね、描かれているもんね。
しゅんすけの血を、だからきくおはしんそくうらやましがあるっていうシーンもあるんだよね。
そりゃそうだよね。
おまえの血がうらやましいっていうときがあるんだけど、
でもきくおの血筋じゃなければ、とくじいないからさ。
とくじいない。
とくじいないじゃん。娘助けてくれないからさ。
うん。
みたいなところがあって、だからいい面も悪い面もたしかにある。
そっか。
あついですよ。
あついですね。えー。
原作読むね、早く。
おわりに:感想と今後の配信
うん、ありがとう。もう本当に本当によかったですっていう謎を、すみません、2回も語らせていただいてありがとうございました。
いやいやいやいや、2回語るべき、2回語るべき作品でした。
そう。
ぜひ、ここを語りたい人他にもいらっしゃったら、お便りお待ちしてます。
はい。
はい。
いや、おもしろかった。
ここまででトークテーマは終了ですが、キサクロではいつでもお便りを大募集しています。
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バイバーイ。
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