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Bリーグ、シーホース三河の鈴木貴美一ヘッドコーチが勇退。28年の長きにわたってシーホース三河を率いました。その哲学は、一人ひとりのバスケット人生を考えることだったかもしれません。
シーホース三河の鈴木貴美一ヘッドコーチについて
シーホース三河の鈴木貴美一ヘッドコーチが勇退されました。
63歳の鈴木貴美一ヘッドコーチ。
シーホース三河前身のアイシンという実業団チームから数えて、
28年、同じチームをずっと監督の立場ですね、ヘッドコーチ。
そういう立場でやってきたということでね。
ボクもバスケの実況をやってまして、
今シーズン、試合の担当がないときは見に行ってたんです。
愛知に4チームB1があるんで、どんな感じかなっていうのと、
あとは顔を覚えてもらうために行っていたところもあるんですけど。
三河にも行きまして、
鈴木ヘッドコーチのヘッドコーチ会見。
これは試合が終わったらどのチームもあるんですけれども、
鈴木ヘッドコーチのヘッドコーチ会見に臨むわけですね。
こっちはもうバスケの実況を始めてまだ4、5年というね、
若輩者ですよ。
かたやもう20何年もバスケで一線でヘッドコーチとしてやっているという方ですよ。
どんなオーラがあるのかしらと。
あるいはこっちが変な質問をしたら、
それをなんかこうたしなめるような、
そういう威圧感のようなものもあるんじゃないかと思ってビクビクしながら会見。
またその会見もさ、話ちょっとそれますけども、
ボク一人って時ありますからね、怖いっすよ。
取材に来ないと……ねー。行こうよみんなって感じがするんだけど。
そういうね、いわゆる1on1で話を聞くっていうこともあったんですね。
怖いな、大丈夫かな、変な質問しないかなと思ってビクビクしながら質問させてもらいましたら、
そんなことを考えていたのが恥ずかしくなるくらい優しく丁寧に答えてくれましてね。
ボクが一言二言簡単に聞いたら、
その15倍も20倍もあるいは30倍とかっていうくらい本当に丁寧に長い時間をかけて説明してくださったんですね。
なんか同じ視点で話してくれてるなというふうに思ったんです。
多分そういったヘッドコーチの哲学というかね、上に立たないというか、
あんまり自分が自分がっていう感じにしないっていうのはきっとそのチームづくりっていうのも現れてたと思うんですね。
今シーズン三河ってあんまり成績は振るわなくて苦しいシーズン。
三河の選手とヘッドコーチの関係性について
鈴木貴美一ヘッドコーチも28年やっていた中で一番苦しいシーズンだったというふうに振り返っているんですけれども、
ケガ人が出たりあるいは外国籍選手がうまくはまらなかったりと、なかなか勝ちを伸ばすことができなかったんです。
ただ三河の選手たちの表情を見てると明るいし元気だし、いい意味でキャーキャーワイワイとやってるんですね。
ちょっかい出し合ったりとか。これが三河の元々あったチームカラーだなってこともあって、
今シーズン辛かったと思うんですよ、選手たちもね。
でもそういった明るい気持ちっていうのをずっと持っていたっていうのはきっと鈴木ヘッドコーチの教え方というか、
あんまり厳しくいかないっていうところもあったんじゃないかなと個人的には思っています。
鈴木ヘッドコーチは実業団の頃から、Bリーグというプロ化になる前からずっとこの三河の地で率いてて、
実業団の時にできていたことがやっぱりプロ化したことでそれができなくなってきている。
それが老舗でありますシーホース三河、アイシン時代からずっとある伝統というところが、
今のプロリーグになったというところのスピードというところになかなか追いつけていないという部分もある、っていうことを会見で言っていまして、
なかなか28年ずっと見ている中でバスケ界も目まぐるしく変わっていっている中でやってきた実感なんだなってことを聞いて思いましたし、
鈴木貴美一ヘッドコーチの風土や選手への配慮について
あと選手のことを本当に親身になって考えているヘッドコーチだなってことも思ったことがありまして、
まだボクがその鈴木ヘッドコーチの前でヘッドコーチ会見に行き始めた頃ですかね、
昨シーズンの時だったかな? その時にポロッと言ってくれたんですよ。ちょうど昨シーズンの終わりくらいだったかな?
「これから選手と面談して話を聞いていく」っていうようなことを言っていて、面談をする? ヘッドコーチが? って思ったんですよ。
なんか先生みたいじゃないですか。選手と一人一人の気持ちを聞いて、で、なるほどと理解して、
おそらく鈴木ヘッドコーチも来シーズン、次のシーズンの構想にそれを聞いて入っていくっていう。
それ聞いた時に本当に先生だなと思って。それが多分いい意味での実業団のカラーっていうか風土だったと思うんですよね。
選手のことを聞いて選手がより輝ける場所に行くためには、あるいはチームから放出? 選手を移籍させるってこともあったかもしれない。
その移籍させるっていう時にヘッドコーチが別のチームのヘッドコーチにつないでってこともひょっとしたらあったかもしれません。
そういう本当に選手のためを思って、選手がずっとバスケットに関わっていられるように、それはもう選手を引退してからもバスケットに関わっていられるように、
いろんな人につないでいくってことも鈴木ヘッドコーチはひょっとしたらしていたんじゃないかなって思うんですよね。
これ今だから言っちゃいますけども、その時にちょっと「選手がうーんって思ってるところがある」っていうふうにポロッと言ったんですよ。
で、後になって答え合わせをしていくとひょっとするとあの選手かな? みたいなことを自分の中で思うんですけどもね。
つまり三河から離れた選手も連絡を取ったり、あるいはアウェーとしてまた三河に戻ってきた時に話を一言二言して……なんてこともあって、
その時にポロッとやっぱりそういうことを言う。やっぱりそれも信頼してるからこそ言ってるんだろうなっていうことをね、その時に感じまして。
もう28年やってきてそんな威圧感とかそういうのはなく本当に親身に話してくれるし、バスケのことをずっと思ってやってる方なんだなというふうに思いました。
これまでのシーホース三河っていうのは……なんだろう、鈴木学級みたいな感じがしました。
鈴木貴美一ヘッドコーチが先生ですよ。生徒は選手たち。選手たちが伸び伸びとバスケットをやっていくにはどうしたらいいかということを第一に考えて、
さらにはこの選手のバスケット人生ということを、引退してからどうやってこのバスケットで生活をしていくかっていうところまでひょっとしたら考えていて、どっかを紹介していたっていうこともあったかもしれない。
そういう中学や高校のバスケ部の顧問の延長……というと変かもしれないけども、そうやってバスケを教えるだけじゃなくて、バスケに関わっている人間として成長させていくっていうようなことをやっていたんじゃないかなと思いました。
鈴木ヘッドコーチは三河のチームからはどうも離れるっぽいですね。やっぱりこれだけの方を三河は離したくはない……というとあれですけれども、GMっていう立場だとか、アドバイザー的なね、そういうことでチームにちょっとまた力を貸してほしいなんていう話もあったようですけど、それを断って退任、勇退というような道を選んだみたいなんですね。
鈴木貴美一ヘッドコーチの今後
そうしますとですね、解説をされるっていう可能性はなきにしもあらずです。バスケットLIVEで。そうなりますと、来シーズン、ボクの実況に解説者として鈴木貴美一さんが来るという可能性も否定できないわけで。受けられるかどうか分かりませんし、ひょっとしたらそういうところから離れるのかもしれません。分かりませんけどもね。
可能性としてはこれだけの方の解説って聞いてみたいでしょ。そうなると、鈴木ヘッドコーチが例えば東京とか、また出身の東北の方へ戻られるっていうことだったら分かりませんけれども、まあ愛知であるならば、三河の解説はしないかもしれないけれども、他にまだ3チームあるのでね、その解説をするかもしれない。
ひょっとしたら今度は解説という立場でお世話になるかもしれません。なんかちょっと緊張する……! 願わくば、もし鈴木貴美一さんがバスケットLIVEの解説に加わるのであればね、できればボクの来シーズンの初戦じゃなく、それから鈴木ヘッドコーチも初回でないように。
2回目ぐらいだったら。お互いに緊張する中でやりたくないのでね。という、ちょっと来シーズンはそんなこともあるのかななんて楽しみにしながら、鈴木貴美一ヘッドコーチの勇退という話を聞いて、そんなことも考えております。またどこかでひょっとするとそういう形でね、お会いできるかもしれないななんてことをね、個人的には思っております。本当に28年間お疲れ様でした。
10:13

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