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この時間は日替わりコメンテーター が独自の切り口で多様な視点を提案する
Catch Upです。火曜日は、RKBの 神戸金史解説委員長です。
11月7日と8日に福岡市で、ある朗読劇 が催されました。タイトルは、
音語朗読劇、命のこと忘れてはいけない 物語、野坂圭幸作戦争童話集より
ということで、野坂圭幸さんの短編 を12編集めた戦争童話集という
本がここにあります。中古文庫 から514円プラス税で出ているんですが、
1980年に初版が出ています。この 本の中に12の物語がありますが、
そのうち2編ずつ、毎年朗読をして いこうというプロジェクトが進んで
います。イラストレーターの黒田 聖太郎さんも全面協力しているこの
プロジェクトなんですけども、音 語ですね。今回は象使いの話です。
干からびた象と象使いの話という タイトルの童話、それと僕の防空壕
という2話が上演されたんですが、 今日は干からびた象と象使いの話を
ご紹介したいと思います。象と 言いますと、戦争中は空襲で猛獣が
動物園から逃げてはいけないという ことで、射殺されたり毒殺されたり
という悲劇的な話もありましたが、 そのあたりを踏まえたファンタジーですね。
実話ではもちろんなく、今回、実は 話しがいの象がいたのだという
ファンタジーになっています。まずは 朗読の一部をお聞きください。
朗読
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朗読
そして演出構成はCMプランナーの 持原淳二さん。あの博多通りものCMを
ずっと長年手がけていた方ですね。 リュンコさんですけども、高校卒業後に
演劇の俳優養成所を経てですね、 民間劇団の働きに東京で参加しています。
そして野坂あきゆきさんの代表作 エロごとしたちの登場人物から
芸名を取ってリュンコと名乗っていました。 居酒屋を経営しているんですが、今回は
朗読劇に挑戦するということで、若かりし頃の 芸名をそのまま使ってリュンコとして
朗読をしています。そして朗読しているのは、 もう一人男性役もいまして、田中富次夫さん。
テアトル博多で演劇を学んできて、 今まで43年間、役者、タレントなどで
芸能の世界に携わってきたという方です。 この田中さんが冒頭、舞台を紹介してくれました。
戦時中の1943年、昭和18年、8月16日。
空襲による爆撃で檻が破壊し、猛獣類が 脱出する恐れがあるとして、東京都は
上野動物園に1ヶ月以内に猛獣を殺処分せよと、 戦時猛獣処分命令を出しました。
そして、日本中の動物園の猛獣たちの 殺処分命令も下されたのです。
我が子のように慈しんで育てた動物たち。 自分を信頼しきっている動物たちの命を
自らの手で殺さなくてはいけなかった 飼育員と職員たち。
これは、動物園史上最もおぞましい 殺害劇となったのです。
実はこの命令には、動物たちの悲劇的な死を 国民に知らしめることで、
戦況悪化の覚悟を求め、 敵国に対する憎しみを倍増させるという
軍統局の意図が背景に隠されていたのです。
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金沢さんとおっしゃいますが、この方に 森さん、隆子さんたちは会いに行って、
どんな気持ちだったのかという 聞き取りなどもされています。
お父さんがゾウの飼育員だったのです。 殺害を命じられて、
実際に命を奪うところを少年は見ていた ということです。
この動物園のファンタジーの中ですが、 ゾウ使いのおじさんがいました。
餓死させるように命じられたおじさんを こっそりと食事を与えてしまうのです。
バレちゃう。
いよいよ殺害を迫られたときに、 このゾウ使いのおじさんはゾウを連れ出してしまう。
そして郊外の山の中にかくまった。 そんな物語です。
そして二人の朗読に音楽が載ってくるのですが、 ピアノとバンドネオン、それからコントラバス。
この音楽が載った朗読をちょっとお聞きください。
動物園と狭い檻の中でばかり暮らしてきたゾウは、 初め元牧場のその広さに戸惑っていましたが、
慣れてしまうと四方八方に走りまい、 自分のスピードにびっくりしました。
今まではただのぞのぞ歩くだけでしたから、 遥めてくると新しい木の芽や若草など、
乾いた藁と比べ物にならない御馳走が一面に用意され、 鳥の声だって動物園で耳にしたのと違い、一段と済んでいます。
ゾウはただ無邪気にはしゃいでいたけど、 おじさんは常に四方に目を配り、
だって、日本の山奥、話しがいのゾウがいるなんてわかったら、 いくら非常時だってとんでもない騒ぎになります。
話しがいのゾウが誕生してしまったというですね。
実際にはなかったことですけど、ファンタジーです。
それがこんな軽快な感じで、 いくら非常時だってとんでもない騒ぎになりますよ、
なんて感じで語られるからこそ童話、やはりファンタジーなんですね。
そのファンタジーの部分をバンドネオンなどの音が引き立ててくれますね。
これ全部オリジナル創作した曲なんですよ。
作曲しているのはピアノを担当した矢田さんなんですけど、
マッチしてましたね。
すごくですね、いいリズムが流れてきます。
矢田勲さん、大学、在学中からニューオリンズジャズフェスティバルに出演したり、
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第7回イムズジャズバンドコンテストでグランプリを取ったり、
川村バンドのピアニストとして全国で公演活動中です。
バンドネオンの川並さんはですね、今回この番組も一回出ていただきましたよね。
素晴らしかったアコーディオンのような楽器ですけども、
非常に単語の伴奏として知られている楽器ですね。
川並さんは今回も参加していただいてやっています。
こんな今、リズムに乗ってくると非常に楽しく、そして悲しく朗読を盛り上げていきます。
この後、だんだん上に悩まされていくんですね。
8月15日に戦争が終わりました。
平和になれば象と象使いは人気者です。
しかも、日本には他に象が一頭もいなかったんですから。
でも、象はおじさんが死に、そして自分ももうじき死ぬとわかったとき、
神のように軽いおじさんの死体を背中に乗せ、ひょろっと他へ行ってしまいました。
上に悩まされながら、おじさんは亡くなってしまいます。
おじさんは象使いなど戦争の役人は立たぬ、軍需工場で働けと命令されていたのを逃げた。
戻ればたちまち憲兵や警察に捕まってしまいますということで、山の中で植えながら象と暮らしていた。
そしておじさんは亡くなってしまうんですが、象も痩せてひょろひょろになってしまいますが、
そして日本にそのとき象はこの一頭しかいなかった。そんな物語なんですよね。
なかなかすごいなって思います。野坂明幸さんの発想とかすごいですよね。
そしてこの今流れてきた音楽は、この音語の独撃命のことのテーマ曲です。
野坂明幸さんが作曲されたんですけども、毎回この音楽が流れて物語が始まるという。
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なんか導入としても素晴らしいメロディーですよね。
このバンドネオンの独特の音色、ノスタルジーを醸し出すようなね。
ここからですよ、入ってきますね。ぐーっと入ってくるんですよね。
こんな風に音楽が乗りながら朗読が行われるこの音がたり朗読劇は今年の公演が終わりました。
12話ありますので今回3回目でしたけども、まだまだこれから毎年続けていこうとスタッフのメンバーの皆さんは心を決めています。
またご紹介できるチャンスがあったらいいなと思っています。
ここまでかんべかねムービーのキャッチアップでした。