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2020-12-31 03:59

024. 気候変動と考古学

地球の気候変動に対して,人類がどのように対応し,これからどのように対応していくのか,考古学もまた示唆を与えてくれるというお話をしました.

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おはようございます。
今日は、僕個人の体験からお話をさせていただこうと思っています。
僕は、もう15年ぐらい、いや20年かな、エジプト調査に関わらせてもらっているんですけれども、
エジプト高校学者の河合幸典先生たちと合流したのが、おそらく10年ぐらい前のことで、
ピラミッドであるとかスフィンクスの調査に関わらせてもらうようになったのが、大体そのぐらいで、
その前の10年何をしていたかというと、東高大の亀井先生の調査チームに参加させていただいていました。
そこでは、サハラですね、西方砂漠のオアシスの中で最大となるカルガオアシスというところで遺跡の調査をしていました。
遺跡がですね、おそらくグレコローマン時代の、おそらくじゃないですね、もう確実にわかっているんですけれども、
グレコローマン時代に再利用されていた遺跡でして、もちろん前の時代から使われていたんでしょうけれども、
最後その時代まで使われていたというような遺跡でした。
ナイル川流域に人々が住み始めたのが、およそ1万年前。
その頃というのは、地球がちょうど寒冷だった時期を終わって、徐々に暖かくなっていった時期なんですね。
長い目でいうと、現在2020年の我々、この動画を流しているのは2021年になっているかもしれないんですけれども、温暖化が叫ばれていますけれども、
長い目で見るとこの1万年地球というのは温暖化し続けています。
ということは気候が変わっていて、真水がどういうふうに手に入るかという形態も変わっていっているわけですね。
最初にカルガオアシスに住み着いた人たちというのは、おそらくナイル川から潤沢に水を持ってこられていたんだろうと。
その後、グレコローマ時代ですね、ギリシャ人、ローマ人たちが住むようになった時代というのは、
ローマ人というのは、彼らが制覇した西アジアからヨーロッパ世界においては、あちこち水道を作っているんですね。
水道を引く土木工事の天才たちだったので、おそらく水を引くということができたんじゃないかと。
その後、水が枯れてくると、今度はペルシャ人たちがやってきて、彼らは井戸掘りの名人ですから、井戸を掘ったんじゃないかというようなことを現地で伺って、
そういう意味で、例えば気候変動に対して考古学というのが、過去の人類がどういうふうに体験したのか、あるいは住み方を変えていったのかというような知見を与えてくれるということも設定にあると。
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というのが、僕の個人的な体験を通じて知ることができた知見です。
だから一つの学問というのが、狭い分野じゃなくてできるだけ広い分野に、浅くてもいいから広く視点を持つということが大切なんじゃないかなと、
東高大の亀井先生から、ご体感されていますけれども、教わったことでした。
亀井先生は鉱物にも大変お詳しくて、砂漠の中で化石を見つけて、ほらほらここにアンモナイトがいたんだよとか教えてくださった先生です。
というわけで、また次回、録画録音でお会いしたいと思います。
市でした。
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