国立博物館・美術館を守る為に
2026-03-20 15:33

国立博物館・美術館を守る為に

元サンデー毎日編集長・潟永秀一郎と毎日新聞出版代表取締役社長・山本修司、2人のジャーナリストによるラジオコラム。毎月第四金曜日には、元作詞家志望だったという経歴も生かして、潟永秀一郎がヒット曲の歌詞を読み解く「この歌詞がすごい」をお送りします。

※RKBラジオで毎週金曜日に放送している『立川生志金サイト』内のコーナーです。

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サマリー

国立の博物館や美術館が、運営費を自己収入で賄うことを求められ、達成できない場合は閉館や統廃合の検討を迫られている問題について、毎日新聞出版社長の山本修司氏が解説。文化財の収集・保管、調査研究、教育普及といった公的な役割を果たすためには固定費がかかり、営利目的ではないため市場原理で測れないと指摘。財務省の意向が背景にあるとしつつも、博物館側も経営努力や民間連携を進める必要性を説き、国民も足を運ぶことで協力すべきだと提言している。

国立博物館・美術館の財政問題
さて、先々週のウィークエンダーだったかな。僕は、国立の博物館とか美術館が、自分ところで利益を上げないと閉館するよ、みたいな話になったっていう話を、ウィークエンダーで喋ったんですけども、今日の学ぼう社会のカギもそのことだということで、
文化庁は国からの交付金に頼らずに、施設側で運営費を賄うことを求め、目標に達しない場合に閉館や施設の統合を検討するという方針を決めたというね、これは先々週言った通りなんですけど、国の財政が厳しいことが背景にあるということなんですけども、
これ民間の施設とは違ってですね、もともと収益を上げることを目的としてない国立の博物館や美術館、ここにいきなり数字、稼ぐっていう数字を稼ぎなさいみたいな、これはいろいろ各方面から反発、僕もその反発を言ったんですけれども、この事態どう受け止めればいいのでしょうか。
では今日は詳しく毎日新聞出版社長の山本修司さんに解説をしてもらいたいと思います。山本さんおはようございます。おはようございます。
修司さんこの問題大変お詳しいようで。
いやいやもう詳しいというか、もうおかしいだろうと。やっぱり一人の演者として、国立園芸場未だに閉鎖されたまんまですからね。工事も手付かずで。
その通りで、大変有意識事態だと私は思うんですね。これ私も今月初めに博物館の知り合い結構いるんですが、聞いてですね、その後新聞報道もされたということで、大変私も大きな衝撃を受けたんですね。
国立の博物館美術館というのは日本国内に12個あるんですね。これらは全部国立文化財機構とか国立美術館、国立科学博物館という3つの独立行政法人が運営しているんですね。
九州で言えばダダイフに九州国立博物館、九博と言われてますね。これがありますけど、昨年20周年を迎えたということで、この国立博物館というのは他に東京、京都、奈良などにあってですね。東京の上野にはよく西洋の美術館は有名な西洋美術館なんかもありますが、
皇居の中にも三ノ丸肖像館というのがありまして、ここは館長今島谷裕之さんというんですけど、ものすごい大変な教養の持ち主でですね。ちょうど私が九州で勤務しているときに九博の館長だったんですね。今は大変親しくしているということなんですが、
こうした施設は展示するだけではなくてですね、美術品とか文化財の収集とか保管ですね。それから調査研究とかですね、教育普及活動なんかもやってるんですね。それでここに公的予算がついてまして、国の運営費交付金というのが入ってるんです。
これとは別に事業努力で稼ぐ部分というかですね、入場料とか物品の販売ですね。ハガキとか売ってますね。あと寄付を受けたり、最近多いクラウドファンディングですね。あと企業からの協賛金、こういうものに成り立ってるんですね。
これを自己収入と呼んでるんですね。運営交付金と自己収入の割合ってのはどうかというと、施設によって違うんですけど、おおむね6割から7割が運営交付金ということですね。ですから3割から4割を自分で賄ってるというのが今の実態だということなんです。
例の方針なんですが、これは来年度から5年間で達成すべき目標というのを作りましてですね。次期中期目標というんですが、ここでの自己収入ですね。先ほど言った自己収入の割合を5年ですので、この2030年度でですね、各行政法人全体で65%以上にしろと。今の倍ぐらいにしなきゃいけないんですね。
それで、2029年度その時点でですね、その自己収入が40%下回ったら、閉館を含めた再編の対象にするということなんです。だから今のままでは危ないですよということなんですね。さらに言うと、次の次の期ですね、つまり2035年度までにはですね、法人全体で自己収入で100%を目指しなさいと。
これは努力目標みたいなものなんですけれども、さらに法日外国人の観光客がですね、増えているということで、日本人よりも割高な料金の二重価格ですね。こういったものをもっと入れなさいなんて、細かいところにも口を出して、かなり強い姿勢で国費に頼らないようにしなさいと。最終的には全部自分たちでやってねという、かなり乱暴なというかですね。
こういったことをやってるんですね。確かにその、国費の方がですね、6割7割っていうだけを見ればですね、もうちょっと頑張った方がいいんじゃないのとかですね。またその意識改革を持つこと自体は間違ってないんじゃないかという部分はあるんですね。あるんですが、実はそうとも言えないというのがありまして。
先ほど松下さんおっしゃってましたけど、営利目的で受けるものだけやっていくわけではないんですね。民間の工業ではないので。先ほど言ったように、調査研究とか教育などもありまして、これ固定費になっちゃうんですね。人件費も。ですから人気がなくてもやらなきゃいけないこともあるし。
ということでですね、結局公的な美術館とか博物館の役割を果たすためにはですね、どうしてもかかってしまうお金があるわけですね。削れないお金がですね。さらにその、やってる内容というのはですね、市場経済のメカニズムとか人気とかですね、そういったものは測れないと。文化財みたいなのもありますんでですね。
受ける文化財もあれば面白くもない文化財もあるわけですね。これを入場料などで全部やれっていうのは難しいよというのが、博物館関係者などの声なんですね。
財務省の意向と文化庁の対応
なんでこんなこと言ってるのということをちょっといろいろと調べてみますとですね。どうもやはり財務省の意向が強く働いているようなんですね。
新年の良さをめぐる競技が行われるんですけども、この時にやっぱり国立の博物館美術館を残していくためには事業努力は欠かせないよということですね。
当初はですね、最終的には自分たちで全部やりなさいと。5割半分割ったらもう再編ですよみたいな方針を示したようなんですね。
すごい高めのビンボール投げてきたわけですね。文化庁の方はですね、博物館美術館を監督している文化庁は、前年より上回る形で少しずつ右肩上がりにしていけばいいなぐらいに考えていたので、ギャップにびっくりしてですね。
それで情報を求めたのが今回の4割ぐらいとかですね、そういったところになっているという。これが今回のこの騒動の事実関係なんですね。
博物館側の努力と国民の協力
どうですかね。
財務省はお金を出したくないっていう、そういう役所なんでしょうけども、文化財っていうものはお金じゃ買えないものじゃないですか。
山尾さんおっしゃるように固定費がそれだけかかるなら、そこに予算をつけるのも財務省の仕事だと僕は思いますけどね。何でも削れるとこから削る、取れるとこから取っちゃう。
財務省買いたいって一時期言われてましたけど、やっぱり考えなきゃいけない。そういう人たちが出世する財務省じゃいけないと僕は思いますよ。
本当にそうなんですね。必要なものということでですね。私どもはやはりこの基本的な考え方はですね、国民税金払ってるんで、そのお金で美術館とか博物館運営してですね、
誰もが気軽にそこに行って教養を身につけてですね、教養ってのは大切な社会基盤になりますので、これが細るとやっぱり国が痩せるわけですね。
入場料はいわゆる受益者負担のようなもので、協力金というかですね、やっぱりUSでお金かかるんで見に来る人はちょびっと頂戴ねと。
大半は国費でありましょうというのが今の状況ですね。ですから私はやっぱり過度に自己収入を増やすことを強制するのには反対なんですね。
ただ財政が厳しいことも自立で、一定の努力はやっぱりこれから必要になってくるのかなと思うんですね。
なんでそんなこと言うかというとですね、例えば東京博物館っていうのがあるんですね。東京国立博物館、東博というんですが、ここはいろんな取り組みをしてまして、私も知り合いが多いんですが、
世界に簡単な博物館を目指しましょうというのに加えてですね、持続可能な博物館を目指しましょうということも打ち出してるんですね。
そこには安定した財政基盤の確立ということも重視しているということなんです。
ここでですね、広報機関で外部のお金とかですね、民間と連携しようということで、経営企画室というのを設けてるんですね。
ここにはいろんな、もっともっと広告会社にいたとかですね、いろんな人たちが来ていて、さまざまなことを民間と協力してやっていこうということで活発に動いてるんですね。
そうすると、今回大変だよねって話をしたら、いやいやまあまあなんとかなるんじゃないのというところまで来てるということなんですね。
やればできるじゃないかとは言いませんが、そういった努力も一方ではやっているところがあると。
やはり、さっきおっしゃったように、都画ですね、文化芸術の分野というのは経済の論理に最近侵されがちでですね、国などがすぐ口を出してくるわけですね。
ちょっと組織違うんですけど、学者の国会と呼ばれる日本学術会議ですね。
ここなんかも会員の任命が、蘇我政権時代ですね、会員の任命拒否されたりということで、それで最終的に法人化にするということでかなり揉めましたが、これなんかも同じ戦場にあるんですね。
だから私、基本的には国費も入れなければならないんだけども、博物館とか美術館の側もですね、自分の身を守るためには一定の努力はしていった方がいいんじゃないのかと。
やはりもう絶対反対ということではなかなか現実としてはうまくいかなくなっているし、現実になんとかなろうとしているところも出てきているということなんですね。
あくまで厳しい数値を出して、閉鎖の可能性まで持ち出して脅すようにですね、改革を迫るやり方にはとても同意できないんですが、
やはり博物館美術館側もやれることを探していく時代にはなってきているのかなということもあるんですね。
で、私たちはというとですね、やはり文化芸術、非常に大事だということであればもっともっと足を運んでですね、博物館美術館、
養成とかですね、文化に関わるとかいろんなものありますけども、そういったところにもっともっと足を運んでやはり入場料を払ってですね、
自分の教養にも身につくし、決して損にはならないということで協力できるのではないのかと。
この問題を考えるにつけですね、やはり芸術の秋とか言わずにですね、芸術の春とかですね、文化の春ということで私たちもやれることをやっていきたいなと思っているところなんです。
番組宣伝とリスナーへの呼びかけ
そうですよね。そうは言いながら、今、物価高で生活するのが大変だっていう状況も国民の中にはあるのでね。
文化的なものってその次になってしまうとか、余裕がないと。
やっぱり総考で言うと、その財政を厳しくするんではなくてね、ちゃんと回すことを、やっぱり財務省なり政府にはやってもらいたいなと思いますし、
これ結局ノルマみたいに売り上げとかなんとかって言ったら、収蔵品を売却したりとかってことだって出てくるでしょ、そういうことになると。
日本の財産がね。
海外の美術館とかが、じゃあその絵買うよみたいなことになっちゃったらね、文化の流出ですからね。
やっぱその辺は、やっぱちゃんと考えてもらわないと。
ただその東京国立博物館のような経営企画室という、もう経営のプロたち、広告マンだったり、そういう人たちを入れるっていうのも確かにこれは大事なことかもしれません。
生き残り戦略としてはですね。
ただのお役人ではない、そういう人たちということも必要だということで、
今日はですね、国立博物館美術館を守るためにということで、ご提言をいただきました毎日新聞出版社長の山本修司さんでした。
どうもありがとうございました。
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