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ニュースや世間の気になる話題を、さまざまな角度から読み解いていきます。さて、先々週のこのコーナーで、潟永さんは、今のところ裏金問題一触の国会ではあるけれど、重要法案や過去2番目の規模の予算案など、大事な問題は他にもたくさんあるとおっしゃってたんですが、今日はその予算に関するお話だそうですね。どんなお話なんでしょうか。
はい、おはようございます。今、潟氏さんにご紹介していただいた通り、2024年度の当初予算は過去最大だった2023年度にはわずかに及ばなかったんですが、2番目の112兆5700億円に上るんですね。その財源の3分の1は借金です。国債なんですが。
少子化対策とか高齢化に伴う社会保障費の増大が、この予算の増加に関しては大きいんですけれども、去年から政策的に増え始めたのが防衛費なんですね。今日はここに焦点を当ててちょっとお話をしたいと思います。
今度8兆円に迫り、もちろん過去最大なんですね。財政が厳しい中でこれをどう賄うのかなんですが、増える分の財源は、歳出改革をしたり決算常用金を活用したり、防衛力強化資金というのを設けたり、最後に所得税法人税タバコ税の増税というこの4つのスキームで賄うことが去年の6月に国会で決まってるんですね。
増税が始まるのは来年25年度からですけれども、法人所得タバコの産税で1兆円ぐらい賄うというふうにされてます。
このうち所得増税は、これ覚えてらっしゃる方いらっしゃると思うんですけども、東日本大震災の復興に当てる復興特別所得税の課税期間を最大13年延長して、その一部を防衛費に事実上転用するっていう計画ですよね。
あの当時は被災者からは、防衛費の付けを被災地に回すのかという反発や疑問もありましたし、
ノトハント地震が起きた後の今国会では改めて野党から、この財源は次の大災害の備えにすべきだという追求がありましたけれども、
首相は他の災害対応が遅れることはないととどまって、備えについての明確な答弁はありませんでした。
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南海トラフとか首都直下という巨大地震の発生確率が向こう30年以内に70から80%と言われているにも関わらずですね。
だから既に去年の国会で通った話じゃありますけれども、皆さんこのことはきっちり覚えておいた方がいいと思います。
後でお金ないって言いかねないですからね。
こんな無理までして防衛費を5年でおよそ2倍に増やすわけですけれども、
このGDPの2%っていう目安、これはですね、そもそもアメリカ側のNATO、北大西洋条約機構をはじめとする同盟国に求めてきた数字なんですね。
つまりは外圧です。
ヨーロッパではロシアがウクライナに戦争を仕掛けたり、アジアでは中国や北朝鮮が軍事拡大を続ける中で、同盟国にも大分の負担を求めるという趣旨ではあるんですけれども、
現実の理由はそんな世界情勢ばかりじゃないようなので、少し説明します。
繰り返しになりますけれども、政府は今回の防衛費の倍増について、中国による東シナ海、南シナ海での力による一方的な現状変更の試みや、
北朝鮮によるかつてない高い頻度での弾道ミサイル発射など、インと太平洋地域、
とりわけ東アジアで戦後の安定した国際秩序の根幹を揺るがしかねない事態が発生する可能性がある。
だから防衛費を増やすんだと、日本の自発的な判断を強調していますが、どうやらそればかりじゃなかったことがバイデン大統領の出言でバレました。
去年の6月20日、大統領はカリフォルニア州で開いた支持者の集会で、日本の防衛費増額について、私は3度にわたり日本の指導者と説得しましたって話したんですね。
慌てた日本側の申し入れで1週間後に、岸田首相はすでに増額を決断していて、説得の必要はなかったと発言を修正したんですけど、お二人はどっちが本当だと思うんですか。
いやー、岸田首相にそんな決断はできないと思いますね。
外圧が強かったのかな。
って感じますよね。私もバイデン大統領の3度にわたりとかですね、嘘つくときにこんな具体的には言わないんじゃないかと思うんですけども。
せめてカッコはつけさせてくれよってことでしょ、これ。その外務省なり防衛省なりがね、岸田総理に顔立ててくれよってことでしょ。
バイデンさん、本当最近出言が多いんですけども。
じゃあ、なんでバイデン大統領、曰くですけれども3度も説得してまで防衛費を倍増させたかったのか。背景にあるのは今年11月に行われる大統領選挙のようです。
実は前回の大統領選でバイデン氏の勝利の原動力の一つとなったのが、軍事産業だったんですね。
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トランプ氏は鉄道鉄道アメリカファーストを唱えてますんで、同盟国の防衛に金を使いすぎているっていうふうに言って、軍の海外展開を縮小しようとしたんですね。
つい最近も言ってましたよね。ロシア攻めてくりゃいいじゃないかぐらいのことですね。
はい。それで軍事産業はですね、これはいかんということで対抗馬のバイデン氏を支援しました。
結果バイデン政権では、オースティン国防長官が大手の軍事産業レイセオンの取締役だったりですね、元取締役だったり、
安全保障政策では結構高派の人たちが中枢にいてですね、再戦を果たすためにも軍事産業の意向って軽視できないんですね。
そう考えるとですね、ウクライナの支援に熱心なのも、イスラエルのガザ進行で定戦協定に、少なくとも国会、国連の中では消極的に移るのもですね、
違う角度から納得がいきますよね。イギリスの国際戦略研究所によると、世界各国の国防費は去年9%も増えてですね、過去最高の2兆2千億ドル、日本円に直すとおよそ300兆円まで増えてですね、アメリカの軍事産業は潤ったんですね。
だからリベラルと言われるバイデン政権のこれが一面の真実でもあるんです。こうした背景もあって急増する日本の防衛費には実は構造的な問題があるんです。それは正面装備返帳、つまり艦船や戦闘機などの武器購入費が多くを占めるっていうことなんですね。
購入先は主にアメリカで、その仕組みがまたアメリカにとって有利な取り決めになってます。FMSっていうは対外有償軍事援助という仕組みなんですが、アメリカ側は契約を結んだ後でも価格や納期を一方的に変更することができるんですね。
そんな契約。
はい。いわばアメリカのあのいいねで決まる契約で、それが防衛費の増額が決まった23年度は過去最大のおよそ1兆5000億円、このFMSの費用がですね。前年度から実にこれ4倍近くに膨れ上がりました。
24年度予算でも9320億円を計上してます。
しかもFMSはですね、実際に武器が納入された時の支払いじゃなくて、調達を決めた時点での前払い契約で。
じゃあ調達が遅れたりとか、もしかすると破棄されたりなんてこともあるんですか?可能性としては。
可能性としてはですね。いわばローンを組んで分割払いする形でして、実はその残高ってもう10兆円超えてるんですね。
はい。ちなみにあの先ほど言った24年度予算のFMS契約、これ9320億円あるんですけれども、この契約額のうちですね、新規高年度負担つまり来年度以降に分割で支払う分が9割近いんです。
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家計に例えて言うと、バンバン買い物をしてローン残高がどんどん積み上がってる状態なんですね。
破綻してますよね、普通だったら。
そもそもトランプさんが安倍さんにいっぱい買わせたっていうのももちろんあるんですけど、約束させたっていうのもあるんですけどね。
ただこんなのって、幕末の黒船が来たわけじゃないんだから、ちゃんと平等な契約しなきゃダメですよね。
今たに不平等ですよね。
煽りで自衛隊の活動に関わる経費、これが圧迫されて、いわば家計で言うと買い物しすぎて、食費とか高熱費がなくなってる状態ですね。
燃料や弾薬代の節約のために訓練が減らされるとかですね、ある意味本末転倒というような状況があったんですね。
自衛隊にはこんな戦略がありまして、弾に撃つ、弾がないのが弾に気づくっていう。
よくできてるんですけれども。笑うに笑えないですよね。
この正面装備返帳のアンバランスな防衛費については自衛隊OBからも声が上がっていて、
例えば元海上自衛隊司令官の高田陽司さんはその著書、防衛賞に継ぐっていう。これは本当に面白いので読まれた方がいいと思いますけれども。
こんなふうにおっしゃってるんですね。抜粋しますけれども、正面装備だけで自衛隊や軍隊は戦えない。
教育訓練にもお金がかかる。さらに兵隊にはもっとお金がかかる。兵隊とは弾薬や油、食料や医療のことだ。
戦闘部隊の広報支援という意味で広報とも呼ばれる。防衛力は正面装備、広報、教育訓練という3本柱が揃って初めて安定する椅子のようなもので、
どれか一つが欠けても椅子はグラグラしてしまうと。そういうふうに著書に書かれてます。
高田さん、かつて防衛費をGDPの1%以内に収めるという1%枠がかつてはその足枷になって広報を削らざるを得ないアンバランスな状況が続いてきたと指摘した上で、
正面装備のために弾薬が削られるような組織文化が見直されなければ、対GDP費が2倍になっても自衛隊は戦えないと警鐘を鳴らすんですね。
この本、自衛隊上層部にいた方だからこそ知る実例を踏まえて、予算決定のあり方など考えさせられる啓蒙の書ですので、ご存知の方もいらっしゃると思いますけれども、
防衛問題に関心のある方はぜひ1回読まれたほうがいいと思います。話を国会に戻すと、このタダでさえ膨れ上がる正面装備がさらに増大しかけない宿題が問題になってて、原因は円安なんですね。
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冒頭お話ししたように政府は去年GDP費2%を達成するために23年度から防衛費を増やすんですけれども、ただこの時為替レートは1ドル108円で計算してて、ご存知の通り今もう140年代後半3割近く目減りしてるんですね。
さらにアメリカでの物価上昇もあって、例えば一石2000億円で見積もっていたイージス艦は3000億円、これ1.5倍ですけれども、一機150億円ほどだった輸送ヘリコプターCH-47は216億円に5割近く目上がりして、
おかしいですけどヘリコプターの方が最新戦闘機のF-35より高くなる異常事態が起きてるんですね。当然国会では野党がこのままじゃ43兆円はるかに超えると追求してるんですが、首相は閣議決定した数字なんでこの範囲内でやってきますっていうふうに述べて、効率化や効率化を徹底して対応する方針なんですけれども、
ロイターでによると、もうすでに輸送ヘリの調達数を半減するとか、検討に入っているようで防衛障害はですね。あくまで正面装備にこだわれば、高田氏が言うように広報を削らざるを得ないアンバランスな状況。これが広がる恐れもあるんですね。
一方で先月開かれた防衛力の抜本的強化に関する有識者会議の初会合で座長を務める坂木原貞之元経団連会長は、43兆円の枠の中で求められる防衛力装備の強化が本当にできるのかと、現実的な視点で見直す必要があるんじゃないかっていうふうに言って、
翌日の自民党の国防部会でもですね、43兆円ありきではないという声が相次いだというふうに報じられていてですね、首相答弁とは違う動きも出てるんですね。だから43兆円の枠もしかしたらどんどん増えるかもしれない。
となれば当然今想定している財源じゃ足りなくなって、国債の増発とかさらなる増税これも考えられるんですね。国会本当にこの件も大事でしてですね、大事な問題も本当に賛成してるんで、きちんと解決していかないとですね、後からそんなはずじゃなかった負担増のオンパレードになりかねないんですね。なので引き続き国会ちゃんと見ていこうと思います。
はいそして今回もね回してほしいと思います。今日は防衛について元山田毎日編集長方長周一郎さんにお話を伺いました。方長さんありがとうございました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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