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さて、今日フラッシュでもお伝えしました、衆議院の特別委員会では、昨日公的医療保険に上乗せして、子ども子育て支援金を徴収することを含む少子化対策法案が、与党の賛成多数で可決されました。
支援金について、政府は当初、加入者一人当たりの負担が月額平均およそ450円だと言っていましたが、
新たな試算では、年収400万円でも500円を超えるというのが分かったということで、それちょっと話が違うんじゃないのと反発が出てますね。
今日はこれにまつわるお話を詳しくお聞きしましょう。
潟永さん、おはようございます。
はい、おはようございます。
少子化対策が喫緊の課題だということに、異を唱えるつもりは全く私もなくてですね。
むしろ遅きに失策したとすら思っています。
そのために何らかの国民負担が生じることも、私はやむを得ないと思っているんです。
ただ、だからこそ政府は正直に丁寧に説明を尽くして国民の理解を得るべきなのに、
何ですか、これはね。
本当ですね。
言いにくいことはぼかして、突っ込まれたらボロが出るって、これじゃあいくら制度の趣旨に賛成でもですね、
政府やこの制度自体を信用できませんよね。
そうですよね。大臣もボロボロですしね。
そうなんですよ。
改めて経緯を振り返りますと、少子化対策の財源を確保するために、
政府は公的医療保険、いわゆる健康保険ですね。
これを通じて国民や企業から徴収する支援金制度を作って、
2年後の2026年度から運用を始める計画です。
集めるお金は、初年度の26年度は6千億円、27年度は8千億円、
最終的に28年度は1兆円を予定しています。
それが健康保険料にどう跳ね返るのか。
岸田首相は2月の国会で、28年度に加入者1人当たり500円弱っていうふうに言って、
3月に公表した資産ではおよそ450円になるとしています。
それが野党が、もっと詳しい資産を出してくれと採算を求めたところ、
最終段階の2028年度には、会社員や公務員が加入する費用者保険の場合で、
年収400万円だと月額およそ650円、600万円でおよそ1000円、
800万円だとおよそ1350円です。
また、自営業者の皆さんたちが入る国民健康保険の場合、
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年収400万円でおよそ550円、600万円で800円、
800万円だとおよそ1100円だと出たんですね。
日本の勤労所得って平均400数十万円ですから、会社員は平均年収レベルで、
この時点で3月に政府が示した450円より200円も高くてですね、
国民健康保険の方でも同じく100円高くなってます。
年収600万円だと当初政府が言ったよりも2倍近く、
800万円だと3倍前後ですから、それは話が違うってのがありますよね。
これカツ丼だったらわかりやすくてですね。
450円だと思って頼んだら1100円ですって言われたらそう怒りますわ。
それでも首相は既存の歳出を削減した範囲内で新たな政策の支出に回せば、
国民に新たな負担は生じない。新たな負担は生じないと。
支援金を導入しても社会保障負担率は上がらないと言うんですけども、
ごめんなさい、私理解力がないのがわかんないですね。
何言ってるかわかんないんですよ。
だって他の予算はカツカツだから支援金制度作るんですよね。
もし本当に社会保障負担率は上がらないんだとすれば、
他の社会保障費、つまり介護とか年金とか、こっち削らないと合わないんですよ。
そっち削った分、結局国民に跳ね返って負担になるんですよね。
さらにそもそも論に立ち替えると、今回岸田さんが言う異次元の少子化対策ですが、
これって基本は子育て支援策であって、必ずしもイコール少子化対策にはなっていません。
折り紙もそれを裏付けるこんなデータが発表されました。
先週国立社会保障人口問題研究所が発表した世帯数の将来推計です。
それによると未婚化の影響で、その影響で2050年には一人暮らしの単身世帯が半数近い44%を占めるまでになると。
じゃあなぜ結婚をしない人が増えているのか。
やはり今大きいのは経済力の問題ですね。若い方に関して言えばですね。
よく失われた30年と言われますけれども、平均年収の推移を見るとそれは明らかで、
バブル崩壊当時の1992年、当時の平均年収は455万円だったのに対して、30年後の2022年は457万円。
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30年で2万円下げている。
それどころかピークだった1997年の467万円と比べると10万円逆に減ってるんです。
一方で92年当時3%だった消費税率は10%ですよね。
健康保険とか年金とかの社会保険料、この負担率は会社員の場合でおよそ10%から15%になってます。
これ半分負担ですから会社の部分を入れると30%なんです。
これらを差し引いた手取り額はほぼ下がり続けてまして、30代の独身の方で年収500万円だと
1992年当時はおよそ410万円あった手取りが今は390万円に20万円減ってるんです。
増税には抵抗感が強いんで主に社会保険料を上げてきたわけですけれども
結果として国民負担率、これって個人や企業が稼いだお金のうち税金と社会保険料で持っていかれる割合なんですけれども
これも上がり続けて2022年は48.4%
また非正規労働者が増えたのもこの30年ほどでして
全体に占める割合はおよそ2割から4割へ倍増しました。
正社員との給料格差はフルタイムで働いても20代後半でおよそ7、8割ですね。
年を重ねるごとにその差は広がって40代では半分ほどです。
まとめます。つまり正社員でも給料は増えず、それどころか手取りは減って
まして非正規雇用だと収入が増えていく未来図も描けず
そこに子ども子育て支援金が健康保険料に載せて徴収されるわけです。
繰り返しになりますけれども私は子育て支援制度そのものを否定しているわけじゃなくて
必要だと考えています。本当に結婚する意思があったり既に結婚している人が
子どもを持つことや2人目3人目を産むことへの不安や負担を軽くする効果は見込めるからです。
それ以前にそもそも日本子育て支援が少なすぎたんですよね。
障がい福に比べて。ただ経済的理由などで結婚を諦めている人にはどうなんでしょう。
負担増は逆効果かもしれずむしろ奨学金の返済で困らないように全部給付型にしたり
それから独身者も含めて若い人向けの住宅支援をする方が効果的かもしれません。
先週もお話ししましたが防衛費の増額分年間5兆円ですよ。
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あれば支援金も含めてこれらは全部まかないちゃうんです。
これはどっちがっていう話じゃないんですけどももちろん。
ただ優先順位という話にはなるかと思います。
さてじゃあ結婚したくない理由は経済的問題だけなのか。
いやむしろマインドの問題が大きいんだと。
毎日新聞のインタビューに東京大学名誉教授で社会学者の上野千鶴子さんが指摘してらっしゃいました。
私これ読んでなるほどと感じたので一部をご紹介します。
いわく男性の経済力が婚姻率と相関する背景にある原因は保守的な結婚感です。
男性は妻子を養わなければならないから経済力がつくまで結婚の資格がない。資格がないから最初から結婚願望を持たない。付き合う意欲もなくなる。
こうした保守的な結婚感が今の若者にもあります。
他方女性の方には家事育児をすべて自分が背負わなきゃいけないという保守的な結婚感があります。
これが結婚は損という考え方に若い女性を導きます。
その結果結婚に興味がない子供は持ちたくないという女性が増えています。
経済要因の背後にあるこの保守的な結婚感ジェンダー感を男女ともに捨てない限り結婚へのインセンティブは生まれません。
だから若い男女に結婚出産してもらおうと思ったら家族手当などの金銭的インセンティブではなくてもっと根本的な社会の構造改革
家不調整、お父さんが家を仕切る家不調整からの脱却が必要ということです。
まずこれが第一です。と上野さんはインタビューに指摘されたんですね。
私は膝を打ったんですが水木さんはどうですか。
本当に私も両膝打ちたいですよね。
女性の場合は特に自分の仕事、キャリアも諦めなきゃいけなくなったりもしますからね、現状の日本では。
そうですよね。休業取って帰って同じキャリアが積んでいけるのかという不安とかですよね。
結婚はせず仕事極めようという人も出てきてしまいますよね。
男性社会のこの国を変えないとダメですよね。
男の立場でいうと専業主婦が多かった私らの世代は明らかに養うという責任というか義務感がありましたし、
その世代に育てられた子供世代にもそれが根っこに残っているんだとしたら私も責任を感じますし、
また女性に関して言うと、例えばさっき水木さんがおっしゃったことデータにも出てて、
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女性の育児休暇取得率は8割を超えているのに男性は1割ほどにとどまっています。
休業期間も女性は9割以上が半年以上なのに男性はおよそ半数が2週間なんですよ。
家事や育児に費やす時間も共働き家庭の女性が1日平均およそ7時間なのに対して男性は1時間ですから、
それ女性が結婚は損と考えても仕方ないと思います。
上野さんがおっしゃってるのはつまりそういうことで、
例えば政治で言うとですよ、夫婦別姓制度すら今も認めず、
性的収集者マイノリティの差別を禁じる法案に反対をして骨抜きにしたり、
今各地の裁判所で違憲や違憲状態っていう判決が出ている同性婚を
社会が変わってしまうと首相が言って認めなかったりですね。
社会を変えていかなきゃいけないのに。
そうなんです。変わってしまっていいじゃないですかって話なんですけども。
いずれも今の若者世代の多くが認めるべき、変わるべきと考える社会の姿を
堅くなに拒む保守的な結婚感やジェンダー感が
重くどんよりと彼らの上にのしかかっていると私も感じます。
これは以前もお話ししましたけれどもG7先進7カ国で一番出生率が高いフランスで
その回復に大きな役割を果たしたと言われるのが
未婚のカップルにも結婚と同等の権利を認めるパックスという制度で
フランスでは出生数の実に6割が未婚のカップルから生まれています。
同性婚でももちろん同性婚を認めていて
同性婚でも養子縁組が認められ子供を持つことができるんですね。
ここまでいった全てこうした制度改革には基本的にお金かからないんです。
国民負担なしにできるわけですから
少子化対策が喫緊の課題だって言うんだったら考えるべきだと思いますが
面倒な話は先送りですよね。
裏金問題も真相解明にはほど遠くて内輪の処分でお茶を濁して
負担金の件も含めて何だかその場しのぎ。何言ってるかよくわかんないみたいな。
そのうち忘れるだろうみたいな感じですよね。
だから私には今の日本って親が聞く耳を持たない家で
子供がああはなりたくないと絶望してるようにも映るんですよ。
もちろんその責任の一端がある私もね
昭和世代として少子化問題はこれからも考えていかなきゃいけないと本当に思っています。
最後に先ほどの上野千鶴子さんのインタビューですけれども
高齢者の問題も含めてお一人様に関わるいろんなことについて
膝が痛くなるぐらい叩かれることを思うことばかりなので
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前文は毎日新聞デジタルで読めますのでぜひお読みいただければと思います。
はい、ありがとうございます。社会を変えていく。
常識を変えていくというのが大事なことだと思いますね。
はい、方野川さん今日はありがとうございました。
ありがとうございました。