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日本には、刑務所から仮出所した人や、保護観察中の少年などに直接関わって、住むところとか、就職先などを世話する保護士という独自の制度があるんですよね。
これ、再び罪を犯すことがないようにすることに役立っているということなんですけれども、この制度が国連に加盟する国や地域に広がっていく見通しになっているということなんですね。
ちょっと難しそうな話ではありますが、日本独自の制度が世界標準となるという喜ばしいことではあるので、司法制度に詳しい毎日新聞出版社長の山本修司さんに、学ぼう社会のカギ、今日は解説をしてもらいたいと思います。
山本さん、おはようございます。
おはようございます。
この保護士の制度、私はもちろんよく知ってますし、問題意識も持っているんですが、
今回国連で取り上げられるってことは深くにも知りませんで、
法務省関係の友人から別件で電話があったときに、同居の人なんですけど、お前これちゃんと知っちゃうのか?って言われて、
じゃあちょっと教えて教えてって言うんで、詳しく話を聞きに行って、今日お話をするということなんですね。
この保護士というのは、先ほど修司さんおっしゃったとおりですね、
刑務所から仮就所した人とか保護観察中の少年などと面接して、場合によっては自宅を使ったりもするんですね。
住むところや就職先の確保を手助けするということで、
非常勤の国家公務員と位置づけられているんですが、
そうは言っても出るのは交通費ぐらいで、原則無休のボランティアなんですね。
全国に4万6千人ほどいるんですが、平均年齢65歳という高齢化が進んでいまして、
昨年5月、滋賀県大津市で保護士の方が世話をしてた相手から殺害されるという事件がありまして、
そんなこともあって辞める人も出て、保護士の確保には大変苦労してるという実態はあるんですね。
これはちょっと後で触れようと思います。
保護士といえば、3年ぐらい前でしたかね、
前科物という映画が、アニメーターの笠見さんと森田剛さんの共演で映画化されて、
人と人のつながりの中で社会復帰を図っていくという、
その保護士の仕事がですね、理解されるのにひと役買ったということでしたね。
アメリカの有名な映画であるショーシャンクの空にと呼ばれる映画。
あれで、刑務所の中で煙草を調達してきたりする調達役のモーガン・フリーマンが名演でしたが、
この人が刑務所から出所してスーパーのレジで働くシーンがありますけど、
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最近私もこの映画を見直したときに、
これたぶん民間の機嫌利団体がですね、NPOですね。
こういうとこが多分世話したんだろうなーなんて思いながら見てたんですけども、
日本のように保護士という制度としてですね、
出所者とかそういう人たちを助ける仕組みというのは海外にはほとんどないんですね。
そうなんですね。
そうなんです。それでこの保護士そのままですね、ローマ字のHOGOSHI保護士ということで、
いわゆる輸出されるということになるんですね。
これ議論されるのはもうすぐで、来週の月曜日19日にですね、
ウィーンで国連犯罪防止刑事司法委員会というのがありまして、
ここで準備の順に規則の則と書くんですが、
順則という基本的な指針みたいなものが採択されるんですね。
ここで加盟国とか加盟してる地域が、いろんな国の中で立法したり政策を決めるときに、
この保護士の制度を一つのルールとして参照しましょうと。
規則ではないんですが、それに準ずるようなもので、
これをもとにいろんなことを検討しましょうねということになっていくんですね。
言ってみれば、世界に保護士の制度が広がっていくと。
簡単に言えばですね。
いうことなんですね。
よく日本ではいろんな制度があるときに、
海外ではこうやってるんですけど日本はまだだめだとかよく言われるんですが、
今度は日本の制度が非常に優れたものとして世界に広がっていく。
いうことですので大変喜ばしいなということなんですね。
なんでこうなったかというと、各国ともですね、
最初に生地さんちょっと触れましたけども、
一度罪を犯した人がまた罪を犯す、これ裁判率というんですが、
これどこも結構高いんですね。
法務省毎年犯罪白書を出してますけど、
これ見ますと初めて罪を犯した人ですね、初犯者と言いますけど、
これ2006年には23万5千人ほどいたんですが、
これが一昨年2023年には9万7千人まで、6割近く減ってるんですね。
初めて犯した人はですね。
一方で再犯、再び罪を犯した人は14万9千人、
2006年にいた人は8万6千人まで減ってるんですが、
4割減にとどまってる。
この差ですね。
結局、2023年における再犯率ってのは47%。
要するに一回罪を犯してまた罪を犯す人ってのは半分近くいるということなんですね。
これをちょっと分析すると、
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再犯した人の中の7割が無職、職がない。
それから家がない人が刑務所に一回出てまた入ってしまうという再入率って言うんですけども、
家がない人は21.8%。
家がない人は一回出たんだけどまた罪を犯して刑務所に入っちゃう。
通常の再入率は13%ですんで、これも大きく上回ってるんですね。
言ってみれば、仕事や住居がない人が再犯を犯す可能性が高いということです。
逆に言えば、住むところや仕事があれば、再び罪を犯す人が減りますよねということが数字を表してるわけですね。
これは各国再犯率って出してるんですけど、
いろんな出し方が違ってるので一概には比べられないんですけども、
おおむね傾向としては同じような状況だということなんです。
それで4年前の2021年3月に京都でちょっと似た会議です。
国連犯罪防止刑事司法会議というのが開かれまして、
関係者の間ではコングレスと呼ばれてて、京都コングレスなんて呼ばれるんですね。
よく環境問題で京都議定書なんて言います。
あれと似た感じで京都コングレスって言うんですが、
ここで主要テーマの一つが再犯防止でして、
各国からみんな再犯率高いのに悩んでるんですという報告がされて、
対策など話し合ったんですが、
そこで実は日本が報告した、官民が連携して住まいの確保や所領支援など、
細かな支援をする日本の取り組みですね。
この保護士制度に高い評価が寄せられて、
今度はこの19日の委員会で純則として作成されるということに、
それを運びになったという流れなんですね。
官民連携と言いましたけど、この保護士の制度だけでなく、
日本に民政委員なんて方々もいらっしゃるし、
あとまだだいぶ減ってきたときに町内会みたいなのがあって、
地域でさまざまな活動をみなさんがしていて、
これは古くて新しい日本らしいコミュニティと言えると思うんですが、
こういうところで、いい意味でいろんな人が寄ってたかって、
その犯罪を犯した人の公正というか社会復帰を手伝っているという実態があるんですね。
これは昭和の時代ですね、学校も家庭も地域もですね、
子供たちを寄ってたかって育てた、小型の日本の子育てみたいな、
根っこは一緒なんですけども、その良さが出ているということですね。
ある意味、日本が世界に誇るべき制度といいますか、体制といいますか、
そういうものがあるんですね。
ただ先ほど申し上げたとおり、
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高齢化とか例の事件の関係で保護士の成り手が少なくなっていく。
大変有料すべき事態があるということです。
これまで保護士に就任できる年齢は66歳までという規定があったりしてたんですけども、
これは撤廃しましょうとか、
あと成り手いませんかということで公募したりしましょうというのはいろんな改革案が出てるんですけども、
なかなかこれだけではうまく増やせないと。
じゃあ報酬を出したらどうなのっていう話も出たんですけど、
やっぱりこの保護士の制度っていうのは自発的な善意というもので成り立っているんだというものがありまして、
その報酬性はなじまないなということで見送られているということですね。
ですから、この世界にかねたる制度である保護士制度、
これが世界標準になろうとしてるんですけども、
その本家本元も非常に苦しんでいるという状況。
これが悩みの種。
僕は落語会をお寺さんで、
どこだったかな、富山かどこかだったけど、
そこの御住職が保護士をやってらしたんですよね。
お寺さんとか、あるいは映画で素晴らしき世界って役職おじさんの映画がありましたけども、
あれも弁護士さんが保護士なんですよね。
市役所の福祉課の人がアパートの世話をしてくれたりとかね。
やっぱりそういう今山田さんおっしゃってるように地域とか、
あるいはそういうお坊さんだったり、弁護士さんだったりっていうそういう人たちが性を差し伸べるっていうね。
本当に善意の上にしか成り立たない制度ですよね。
そうなんですよね。
皆さん保護士の方って非常に人格差というか、利他の精神というかね。
お坊さんなんかは手助けというか、そういう方がたくさんいらっしゃるということなんですね。
こういう状況は非常に有料されるんですけども、
しかしやっぱり日本はもっともっと自信を持っていいんだなっていうことがここでよくわかるわけで、
保護士の制度に関わらず、例えばベトナムは今非常に経済発展を続けてますけども、
実は日本が福祉武器を普及させたり、
税法なんかも日本から税務職員が行って整備するのを手伝ったりですね。
刑法なんかも検事が行って手伝ったり。
日本の制度をいろいろと導入して、その国の発展なんかにも役立ててるということで、
非常に日本は制度としては意味をたくさん持ってるんですね。
こういうことを今回の保護士の制度を機にもっと知ってもらって、
日本には強みがあるんだということで、
そういったことでまだまだリーダーシップを発揮できるんだということで、
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これからももっと日本の良さを広げていく、
そういう取り組みを進めていく上で、
ひとつの洗礼になればいいなと私は思っています。
そういうことで、発展してきた国が、
日本ありがとうっていう気持ちを持つっていうことですからね。
別に東南アジアに限らず、やらなきゃいけない。
ただただお金だけばらまいてとか、
するようなことを、しかも自分の金じゃないのに、
政治家がやってくるのはちょっと違うような気がしますけど、
もちろんそれも大事なとこではあるけどもね。
国民もこうやって誇れるような、
そういう国であるということも、
こういうことで知るっていうことを、
今日山本さんに教えていただきました。
誇らしく生きていきたいと思います。
よろしくお願いします。
今日は保護種の制度について、
毎日新聞出版社長の山本修司さんにお話を伺いました。
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