月末企画 この歌詞がすごい
2024-06-28 15:20

月末企画 この歌詞がすごい

元サンデー毎日編集長 潟永秀一郎
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さて、6月も最後の金曜日ということで恒例です。この歌詞がすごい、を潟永さんに教えていただくんですが、今日は日本列島、梅雨の真っ只中ということで、雨の歌ということなんですね。どんな曲が登場するんでしょうか。潟永さん、おはようございます。
はい、おはようございます。北部九州は豪雨被害を警戒する中で、本当恐縮なんですけれども。
今のところ、戦場降水帯の可能性はありそうなんですけれども。
時節柄ということでよろしくお願いします。
さて、雨って日本人の心情に合うからなんでしょうか。
昭和や演歌の時代から、ジューポップ人生の今に至るまで、本当にたくさんの歌があります。
多くが、別れの舞台や悲しみとか未練といった心情を映す装置として使われて、実際効果的なんですね。
演歌で言うと、矢城明さんの雨の墓場や、三好英二さんの雨などが大評価かなと思うんですが、
雨の墓場では、冒頭の歌詞、心が忘れたあの人も、膝が重さを覚えてるって、すごいですよ。
天才悪優さんですけれども、膝枕をした人への断ち切れない思いが、このワンフレーズだけで伝わりますよね。
また、フォークやジューポップでも松山千春さんの銀の雨とか、ゆうみんの冷たい雨、中西康史さんの最後の雨などが、これは未練を雨に託しているパターンですね。
前置きが長くなりましたけれども、最初はその未練系を代表して1曲、この曲です。
徳永秀明さんのRainy Blue、1986年、昭和61年のリリースですから、もう40年近く前の歌になるんですね。
曲は徳永さんで、作詞は大木誠さんです。
今も古びないんですが、それでも昭和を感じるのは冒頭の歌詞でして、
人影も見えない午前0時、電話ボックスの外は雨、掛け慣れたダイヤル回しかけて太指を止めるってですね。
ダイヤル回さない時代ですかね。
今の若い人にはわからないでしょうね。
特に掛け慣れたダイヤルっていうのはわからないと思うんですけど。
昔はでもよく掛ける電話番号って指が覚えていたんですけどね。
余談をさせておき、まずタイトルのRainy Blueです。
元々の意味は雨を思わせる青い色なんですけれども、ここでは主人公の女性のブルーな心情をかけています。
電話ボックスを出た彼女は冷たい雨に濡れながら彼の車を降りて別れた交差点に佇んで自分に問います。
03:09
もう終わったはずなのになぜいつまで彼を追いかけるのってですね。
でも答えはもちろんわかってます。
あの頃の優しさに包まれていた思い出がそこにあるからですよね。
だから彼への思い、元に戻りたいっていう願いじゃなくてですね。
思い出を忘れられない辛さ、これが未練なんですね。
なるほど、あの頃幸せだったなっていう。
今更戻りたいっていうよりもそっちなんですね。
思い出って年取ると積み重ねていきますので、なおさら染みますよね。
ですね。
では次の曲に行きたいと思います。こちらです。
バチュラガール、作詞は松本隆さん、曲は大瀧栄一さんという黄金コンビですね。
1985年7月、7月に稲垣純一さんの歌でまずリリースされて、
11月に大瀧栄一さんバージョンもリリースされました。
今日は大瀧さんの歌でお届けしています。
この歌ですね、冒頭お話しした雨の使い方で言うと、別れの舞台装置ではあるんですけれども、
未練の締めっぽさってなくてですね、夏の夕立のような強さというか潔さというかですね、
凛とした女性の姿が浮かび上がって、従来のパターン化された未練を引きずるというかですね、女性像とは一線を隠してます。
まずタイトルのバチュラーガールはですね、直訳すると独身女性です。
一般に独身はシングルですけれども、シングルが離婚や私別も含むのに対して、バチュラーの方は未婚の独身。
しかも自活するといった意味合いも含むんですね。
では歌詞ですけれども、一言で言うとこの歌はですね、友達以上恋人未満だった関係の彼が思い切って彼女に君が欲しいってつぶやいたら、
全てなくしたその別れの場面なんですね。
曲の冒頭雷鳴が響きますから突然の雨。
一本の傘の中で寄り添いながら、彼はもう言わずに会えられなくて告白します。
でも彼女は黙って首を横に振って、これ以上会えないと言います。
それは彼にとって予想通りではあったんですが、やっぱり辛くてがっくりうなだれてもですね、彼女は顔色一つ変えません。
そんな時が来るって彼女も予期していたことは、このここに続く歌詞。
06:03
冷やかな優しさの裏に別れを用意してたね、で分かりますし。
で秀逸なのは続く。
雨雲の裏の青空は見えないです。
あの楽しかった日々はもう見えないとも、僕の未来にも希望はないとも読めますし、
別れることが君の心を晴らすことまでは分からなかったとも読めてですね、深いんですよ。
そして最後の歌詞が切なくもかっこよくてですね、
忘れるよ、二人には小さすぎた僕の傘、土砂降りに消えていく君の強い背中、
きっと忘れるさって、
彼は自分が彼女を包み込める器ではなかったことを改めて悟ってですね、
忘れるよ、忘れるさって自分に言い聞かせるんですが、
去り際まで彼女らしい姿につい見とれるんですね。
土砂降りの中、濡れるのも構わずに振り返らずに真っ直ぐ歩いていく強い背中。
です。なんだかあっぱれですよね。
水木さんは思い出が忘れられない系なのか、過去は振り返らない系なのかどっちですか?
もうね、過去は過去で、そんなに振り返ることはないですね。
強い背中ですね、かっこいいですね。
はい。
ちなみにこの歌ですね、アレンジもかっこよくて、
雨は壊れたピアノさ、歩道のキーを叩くよとサビではですね、
ピアノの三連符や裏メロが強く鳴り響いて、
雷鳴や雨音のようにも、彼の道国のようにも聞こえてですね。
ぜひ後で聞き直してみていただければと思います。
はい。
では最後はこの曲です。
The Yellow MonkeyのJAMです。
1996年のリリースで作詞作曲はリーダーの吉井和也さん。
日本のロック市場に残る名曲ですけれども、
なんでこれが雨の歌って思われるかもしれません。
でも一番の歌詞を聞いてください。
暗い部屋で一人、テレビはつけたまま、僕は震えている、何か始めようと。
外は冷たい風、街は矛盾の雨、なんですね。
ここで雨が出てきた。
矛盾の雨っていうのは辻褄の合わないことばっかり、
雨のように降りしきるっていう比喩ともとれるんですけれども、
素直に読むと冷たい雨の日にテレビだけがついた暗い部屋で震える、
僕のモノローグ、ひとりがたりの歌なんですね。
ちなみに続く歌詞、君は眠りの中、何の夢を見ているの、君は、
09:04
よしいさんが後にお嬢さんだと明かしています。
最後に叫ぶように歌う、君に会いたくて、会いたくてのフレーズは、
娘に向けて書いたんですっておっしゃってるんですね。
曲が作られたのは1995年でして、これが大きくて、
歌詞が生まれた背景にはこの年の不安な世常がありました。
お二人も覚えてらっしゃると思いますけれども、
年が明けて間もない1月17日に阪神大震災があって、
3月20日には地下鉄サリン事件が起きて、
5月に上杭敷村の教団施設に共生僧らが入って教祖が逮捕されてから、
過去に教団が起こした事件も次々明らかになりましたよね。
私はオム取材班で阪神大震災の現場取材にも入っていましたので、
精神的に参った記憶が今もあります。
沖縄での米兵の少女暴行事件が起きたのもこの年9月だったんですね。
沖縄は今も起きてますけれども。
そうですよね。
まさに歌にある通り、
時代は裏切りも悲しみも全てを僕にくれる。
眠れずに叫ぶように体は熱くなるばかり。
そんな年でした。
タイトルのジャムは、
この世界に真っ赤なジャムを塗って食べようとする奴らのフレーズに出てきます。
おそらくこのジャムって、人に限らず災害も戦争も
全ての不条理の象徴なんでしょうかね。赤いジャムが。
吉井さんは2004年、家門は一回解散するんですが、
その時のラストコンサートの会場に掲出した文章にこう記しています。
自分が抱えている不条理を全部紙に書いて、それを曲に載せた。
社会的なこと、プライベートなこと、思うことを遠慮なく全部書いた。
それがこの歌詞なんですけれども。
また曲が世に出た後ではあるんですけれども、
当時はレコード会社の反対を押し切って、
ジャムをシングルカットしてくれたプロモーターが救死したり、
ツアースタッフが自己死したこともあって、
この歌は家門にとって2人への追悼の意味も持つ特別な曲になっていきます。
そしてこの曲で一番有名なフレーズが、次の歌詞。
外国で飛行機が落ちました。ニュースキャスターは嬉しそうに。
乗客に日本人はいませんでした。いませんでした。いませんでした。
僕は何を思えばいいんだろう。僕は何て言えばいいんだろう。
っていうこのフレーズだと思うんですけれども。
まさにヨシイさんがこの歌を書いている時、
テレビをつけたら流れてきたニュース、実話だそうです。
12:01
キャスターにもちろん悪意はなかったんでしょうけれども、
その笑顔に対して強い違和感を感じることができるヨシイさん。
その真っ当さが私たちをハッとさせますし、
日本人じゃなきゃいいのかって突きつけます。
それは特に戦争で顕著で、今ものガザチ君もまさにそうですけれども、
それがアフガニスタンだったら、中東だったら、パレスティナだったら、
市民の犠牲はやむを得ないんですかと。
正義ってそんな一方的なもんなんですかっていうことまで広がっていく。
これ僕は永遠のフレーズだと思います。
それでも矛盾に満ちた社会への怒りや悲しみを抱えながら、
大切な人のために生きていこうとする決意が最後に歌われます。
君に会いたくてまた明日を待っているって。
改めて前編、今回聞き直して思いましたけれども、
このジャムは日本のロック史上の金字塔の一つだなと思いますし、
本当にさっきのガザチ君も、それから沖縄の米兵の少女の事件もそうですけれども、
本当に改めて何か刺さりますよね、この歌が。
ということで今日は雨の歌を3曲お届けしました。
6月最後の金曜日、恒例のこの歌詞がすごい、
をガタナガさんに伝えていただきました。
今日もいい3曲でしたね。
また改めてじっくり聴いてみたいですね。
ということでガタナガさんありがとうございました。
ありがとうございました。
どうもありがとうございました。
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