走れメロスのディベート
みなさんこんにちは、ばじるです。
22回目の放送となりました。
今週はいよいよ、走れメロスのディベートに入りました。
全体を3つの班に分けて、肯定派、否定派、審判と分かれました。
審判からは、司会者を2名、タイムキーパーを1名、
最後に結果発表する人を1名選出をし、
残りの人は純粋な審判をする人たちとなってもらいました。
この3つの班が、全ての肯定派、否定派、審判を一度は経験するために、
テーマは3つにしました。
1つ目、メロスは本当に勇者か?
2つ目、ディオニスは本当に悪い王か?
3つ目、三族は王の差し金か?
初任研担当の先生からは、丸さんの三族は王の差し金か?は、
情報量があまりにも少なくて、難しいんじゃないかなと言われました。
言われたんですけれども、今までディベートのテーマには入れてはいないんですが、
プリントで内容理解をしているときに、これを入れると、
割といろんな意見が出て、すごく授業が盛り上がっていたんですね。
なので、難しいんじゃないかなと言われながらも、
結局、授業で、ディベートで取り組むことにしました。
あるクラスは、すごく意見を言ったりとか、
授業に自分たちが主体的に関わるということが大好きなクラスが1クラスだけありまして、
そのクラスでは非常に盛り上がりました。
その理由を考えたんですけれども、あまりにも情報が少ない分、
どちらでも正しいと思える、同じぐらいの分量で正しいと思えるというところから、
すごく意見が言いやすかったのかなと思いました。
確かに、王は人を信じられないんだから、三族を信じるわけがないと。
他にも、文中の記述から王の性格を読み取って、
それを理由に三族は王の差し金ではない、差し金だ、みたいな感じで、
意見を言える生徒がとても多かったです。
あまり宿題とか家でやってくるような習慣がないような生徒たちが多いんですけれども、
何て言おうかなってお風呂場で考えてきたとか、
寝る前に何か考え始めたら寝れなくなったみたいなことを言ってくれる生徒もいて、
このクラスの生徒たちには合っている授業だったんだなと思いました。
ただ、こういうクラスばかりではなくて、
一つのクラスがとにかく発言が苦手という生徒が集まっているクラスがあって、
一番目のメロスは本当に勇者かというのはやったんですけれども、
あまりにも意見が出ない、出ることは出るんですが、
通りっぺんの意見が出て、一度意見を言ってしまったらもう安心して、
それ以上質問に対してそれを上塗りするようなもっと強い意見を言おうとか、
キャッチボールになっていない、自分の言いたいことを一つ言えれば満足で、
もう座って口を閉ざしているという感じのリベートとは言えないリベートになってしまいました。
あと2つ、明日からやるんですけれども、きついなこのクラスはと実は思っています。
ディオニスと生徒の意見
私がきついなって思っているので、生徒もきっときついなってもっと思っていると思うんですよね。
これをどうするか、当てれば答えられるので、
とりあえず視界の子に当てていってみるって言ってみようかなと思ったり、
時間を短くして終わりにしようかなと思ったり、
切り上げるタイミングっていうのを考えた方がいいのかなと、
今日は日曜日の夜ですが、いまだにまだ悩んでいます。
このクラスの授業の前の直前まで本当に悩もうかなと思っています。
アシレ・メロスは本当にリベートに向いている単元です。
なぜこのリベートをするのかというと、
物事を両面から見るという経験をしてもらいたいという強い私の思いがあります。
自分の正義、自分の意見だけを信じているとやっぱり物事って対立してしまいます。
あと不満ばっかりが増えていく、募っていくっていう形になってしまうんですけれども、
そうじゃなくて、例えばすごくあの子嫌だなと思っていても、
実はすごくいい面があったりとか、
完全なる悪、完全なる嫌な人っていうのはいるかもしれないけれども、
いないんだよっていうことを教えたいなと思っています。
リベートは自分が肯定派だからといって肯定派になれるわけではなくて、
たまたま偶然自分のグループがどちらかの主張をしなくてはいけなくなってしまうわけですね。
だからディオニスはもうどう考えても悪い王だって思っている人も、
そんなに悪くないっていうところを文中から探していかなくてはいけません。
今まではディオニスの悪くないところを探すことに対する抵抗が大きい生徒が多かったんですけれども、
なんと今年のうちの学年は、悪い王だって言い切れないよねっていう生徒が多くて、
それに驚きました。
それはどういう変化なのかなと思って、
単純に人殺しだから悪いじゃないか、人を殺すのは悪いんだよっていう、
もうそれ以上のことは考えられないっていうので、
2番のディオニスが本当に悪い王家に関しては、
否定派がすごく苦しむんですけれども、
今回肯定派で苦しんでいる人がいて、
別にそんなに悪いことを言っているわけじゃないじゃないですか、
正しいことも言ってますよねとか言っている生徒がいて、非常に驚きました。
これは何のせいなんでしょうね、時代のせいなのか、
生徒が今好んで行っているゲームやらアニメやら、または本やら、
そういったものがこの悪を擁護するようなものが果たして多いのだろうかと考えているところです。
ただ自分はやっぱり肯定派だから、否定派だからちょっと難しいんですよ、困りましたみたいな、
肯定派回っていいですかとか、そんなお願いをされることが毎回多いんですけれども、
この物事を両面から見るっていう狙いが果たして生徒に届いているのかなと不安に思っているところです。
ただ毎度毎度、単元の狙いというのが生徒に届いているのか本当に不安で、
学びの足跡という振り返りを生徒に書いてもらって、
届いている人もいるんだって安心をする反面、
全く届いていなかったという反省も毎度毎度同じようにしているところです。
今回の振り返りにはどんな言葉が返されてくるのか、不安ではありながらも少し楽しみではあります。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。