2025-11-03 16:26

08_ 値下げせずに売れる!11月に試したい“価格の魔法(松竹梅戦略)”

11月に試したい「価格の魔法(松竹梅戦略)」実践の3ステップ


ステップ1:商品の分解と「松竹梅」の構築(価格設計)

値下げをせずに利益を確保する第一歩は、現在の商品の価値を再評価し、顧客が比較しやすい明確な価格階層を構築することです。

1. 商品の「分解ワーク」による価値の再認識: まず、扱っている商品やサービスを細かく分解し、それぞれの要素(施術以外のサービス、使用している食材の特徴など)にいくらの価値があるか金額を出してみます。これにより、経営者自身が**「値上げして当然」**だと信じられるようになり、値上げへのマインドブロックが軽減されます。

2. 3段階価格設定(松竹梅)の導入: 純粋な値上げによる顧客離脱を防ぐため、いきなり単純な値上げをするのではなく、今ある商品・サービスよりも上位のランクの商品(松)を新しく用意します。これにより、客単価を引き上げる経験を積むことが推奨されます。

    ◦ 価格の構成: 原則として、**3択(松、竹、梅)**でプランを提示します。選択肢が多すぎると「決定回避の法則」により顧客は迷い、選択肢が2択だと「損をしたくない」という心理から安い方(梅)を選ばれやすくなるからです。

    ◦ 松商品の設計: 松商品は、現在の竹(中間)商品の2〜3倍程度の高価格にし、その分、個別サポートや食事・栄養指導など、より手厚いサービスを付加します。

3. 単純比較が可能な選択肢の作成: 梅、竹、松の各プランは、顧客が単純に比較できる内容で構成する必要があります。例えば、「竹にはあるが梅にはない」という形で、サービス内容が上位互換になるように設計します。比較ができない選択肢は顧客を迷わせ、選択を回避させる恐れがあります。

ステップ2:心理効果を利用した客単価の引き上げ(販売戦略)

顧客の購買心理を活用し、「竹」の商品を最も多く選ばせる仕組みを意図的に作ります。

1. 中間価格帯(竹)への誘導(ゴルディロックス効果): 顧客に3つの選択肢(松、竹、梅)を提供することで、「極端回避性」(端を避ける心理)と「プロスペクト理論」(損をしたくない心理)が働き、中価格帯(竹)が最も多く選ばれる傾向(売上分布の参考値は松2:竹5:梅3)を狙います。

2. 既存顧客への値上げ告知の実施: 値上げの告知を行う際は、必ず猶予期間を設けます。これにより、値上げ直前の「駆け込み需要」が期待できます。また、お客さんの多くは値上げの事情や経緯を説明すれば理解を示すため、丁寧に根回しをすることが大切です。

ステップ3:継続的な利益と安定性の確保(将来への布石)

単発の売上増で終わらせず、不況に強い企業体質を作るため、継続的な収益源の導入を促進します。

1. 継続課金モデル(サブスクリプション)の提案: 売上が落ち込む時期(特に2月)に経営を圧迫されないよう、毎月1日には一定額の売上が確定する継続課金システムの導入を検討します。継続課金は、ビジネスを底上げする効果があります。

    ◦ 導入方法の工夫: 継続課金型のサービスでも、初月に大幅割引をするなどの「初月限定キャンペーン」を戦略的に打ち出すことで、将来的な安定収入の種まきができます。

2. まとめ売りや回数券の導入: 客単価アップには、まとめ売りや回数券を利用してもらう方法も有効です。これは、一定期間利用してもらうことでお客さんの定着にもつながります。ただし、これにより得られた利益はあくまで「先食い」であるため、将来の販促のための投資に充てるべきです。

16:26

コメント

スクロール