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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、金融・経済・投資関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で、一緒に勉強していきましょう。
みなさん、こんにちは。最近、台風が多くて、天候が心配なインターン生の下村です。
台風で旅行がキャンセルになって、苗々の佐野です。
それは、すごく悲しいですね。
明日から4日間旅行行こうと思ってたんですけど、飛行機が飛ばなくなっちゃって、急に暇になっちゃいましたね。
それはかなり悲しいですね。ちょっと悲しいスタートになってしまったんですが、今回もインターン生の2人が気になったニュースについてお伝えしていきます。
まず、佐野君は何か気になったニュースありますか?
昨日、8月28日の終わり寝で、楽天が株価1,000円を突破したことですかね。
2、3年前に日本郵政が楽天に出資したことがあって、そこから楽天を追うようになりました。
今回は楽天の株価上昇理由について、一般的に言われている業績の回復に加えて、実は円高も追い風になっているんじゃないかと思い、ここで共有しようと思います。
短い時間ではありますが、お付き合いお願いします。
よろしくお願いします。
志村さんは楽天と聞くと、どんなイメージを持っていますか?
私は楽天カードも持っているので、たまに楽天は利用しますし、私は楽天のキャラクターのお買い物パンダがすごく好きで、LINEのスタンプなどもよく使っています。
LINEのスタンプなんてあるんですね。
はい、私の家族はみんな使っています。
すごい、なごみそうな家族LINEが思い浮かびますね。
そうなんですよね。
あとは、事業でいうと楽天モバイルがかなり赤字が大きいようなイメージがあるので、株価が回復しているということで、そのモバイルの事業も軌道に乗ってきたのかなとなんとなく思ったんですが、実際はどうなんですかね。
ありがとうございます。
そうなんです。そんな楽天なんですけど、なんで株価が向上なのかというところについて説明させていただければと思います。
大きな理由としては業績が回復して赤字幅が縮小されたといったことが挙げられます。
楽天市場に代表されるEC事業は変わらず好調のようですし、また先ほども触れていただいた楽天カードや楽天証券などの金融事業も顕著に推移しました。
そして課題であったモバイル事業も見通しが立ってきたようです。
そうなんですね。
もともと自社で整備しようとしていた基地局ですが、KDDIとローミング契約を結ぶことで設備投資費の大幅削減に成功しました。
またユーザー数もしっかり伸びているようです。
楽天市場で培った強固な顧客基盤と持ち前の営業力で社用携帯の契約にすごい強みを持っているようです。
そうなんですね。投資設備がかなりかかるということをニュースで聞いていたので、KDDIと契約を結んでそこが削減できたことが業績の向上の理由なんですね。
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はい、大きいようですね。
実際にサノ君は楽天モバイルのユーザーってお聞きしましたが、実際には使ってみてどうですか?
そうですね。使ってみて思った以上に快適に使えています。
テザリングもできますし、何より定額使い放題なので本当に概ね満足しています。
あと電話も無料なのがかなり良くて、飲み会の二次会の予約で大活躍しています。
ただ、地下鉄の電波が非常に弱くてですね、僕今日も出車するとき南北線使っているんですけども、毎回県外になるんですよね。
電波一本とかではなく県外に行ってしまうんですね。
いや、本当に都内にいて県外を見るという貴重な経験をさせてもらっています。
これ楽天モバイルユーザーは共感できるんじゃないですかね。
でも全体的には日常使いにはほとんど支障はありませんし、乗り換え等全く検討していないような状況です。
楽天モバイルって初めは評判が悪かったイメージだったんですけど、思った以上に使い勝手がいいんだなというふうに思いました。
業績が回復していることが株価上昇の要因だということについては今お伺いしたんですが、
次は楽天の株価上昇に円高が関わっているということについて詳しく聞いてもいいですか。
円高の恩恵を受ける企業は輸入企業だと思っていたのですが、楽天って何か輸入していましたっけ。
おっしゃる通り、一般的には輸入企業が円高時には恩恵を受けると言われています。
しかしながら今回僕が注目したポイントは楽天が今年の1月に調達したドル立ての社債です。
実はドル立て債発行当時の楽天は信用リスクがかなり低く、日本で上場する企業の中で過去最高の利率で発行したんですよね。
そんなに信用リスクが低かったんですか。
楽天モバイル事業で抱えた負債を返すために個人投資家向けに社債を発行するなど資金繰りにかなり難航していました。
私もこのイメージが強かったので楽天モバイル大丈夫なのかなというイメージが結構ありました。
冬の時はかなりそういったイメージを持たれている方も多かったのかなと思います。
そんな中、過去最高利率の社債を円ではなくドルで発行しました。
これは見ようによっては大博打ともとれますよね。
だって当時を思い出してください。エヌビリアが好調で、ナスダックも強い。
日経平均も最高値を更新しましたが、日本の人口は減少傾向ですし、長期的には円安トレンドだと誰もが思っていましたよね。
ドル円も一時160円まで行きましたし。
ところが蓋を開けてみたら現在のドル円は社債発行当時より円高の水準になっており、それに伴い返済額も減少しています。
このように実は楽天も円高の恩恵を受ける企業だと抑えておいて良いのかもしれません。
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社債を円ではなくドルで発行していたというのがかなり驚きだったんですが、なんでドルで発行したのかなと思ったんですけど、どうしてなんですかね。
これ鋭い質問ですね。
これあくまでも僕の考えにはなるんですけども、今回この社債を発行したのは主幹事、ゴールドマンサックスと呼ばれる外資系の投資銀行。
海外の基幹投資家にルートを持つような強みを持っている会社が主幹事を務めました。
当時の楽天は先ほどもおっしゃっていただいた通り、かなり赤字もひどく日本国内では買ってもらえる人がいなかったというのが現状だったと思います。
そういった中で高い利率にして海外の基幹投資家に向けて売る、そのためにドルで発行したのではないかなと思っています。
なるほど、主幹事の事情も少し絡んでいるということなんですね。
ありがとうございます。
では続いて、私が気になったニュースとして、19日にセブアンドアイホールディングスに対して、
カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシオンクシュタールが法的拘束力のない初期的な買収提案を受けたという話題が気になりました。
クシュタールはサークル系ブランドを手掛けている会社みたいで、そもそも外資系のコンビニだということを初めて知りました。
日本ではかなりマイナーなコンビニですよね。
聞いたことないですね。
本当ですか?見たことないですか?
見たことないですよ。
すごくマイナーな、私が思っているよりもマイナーなのかもしれないって思ったんですが、
このニュースはインターン生の中でも気になった人が多かったようで話題に上がりました。
その中では買収に応じてほしくないという意見でしたが、買収提案の発表当日7の終わりには前日費23%高になりました。
株価が値上がりしたということは、むしろ投資家は買収を望んでいるということなんですかね?
そうですね。投資家は買収を望んでいるということも考えられるとは思うんですけども、
一般的に買収するとなった場合に、今の株価よりも1.5倍であったり2倍であったりというバリエーション価格というプレミアムの割合が載せられるので、
利益が出る見込んで買うという投資家もいるんじゃないかなというふうに思います。
そうなんですね。それは勉強になりました。ありがとうございます。
そして、セブンホールディングスは今伊東洋化道の大量閉店でも話題ですよね。
昨日のニュースでも追加で閉店する店舗を公開していて、茨城からは撤退するそうです。
もともと2026年までに33店舗を閉店する計画だったみたいで、私の近所の伊東洋化道もつい最近閉店してしまいました。
そして、セブンホールディングスの事業別営業収益率を見ると、
2024年2月期決算では国内のコンビニエンスストア事業が約9%、海外のコンビニ事業が約72%、スーパーストア事業が約12.9%となっています。
ここで見ると営業収益ではコンビニ事業がほとんどだということがわかりますよね。
特に海外が大きいんですね。
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そうなんですよね。海外事業がかなり規模が大きいんだなということを見て驚いたんですが、
ただ営業収益率を見てみると、国内のコンビニ事業が47%、海外のコンビニ事業が56%、スーパーストア事業が2.5%となっています。
国内のコンビニは営業収益率の割に全体に対する利益率がかなり高いんだなと思いました。
対してスーパーストア事業は全体に対する営業収益率は12.5%ですが、利益率はたったの2.5%しかないんですよね。
収益性が低いのが一目瞭然なので、確かに事業ポートフォリオを見直そうとするのがわかるなと思いました。
コンビニの事業の利益率がかなり高いのは、フランチャイズ経営というのも影響してきそうですよね。
確かにその観点はなかったんですけど、それもあるかもしれないですね。ありがとうございます。
実際に中期経営計画でも2030年に目指す姿として、セブンイレブン事業各として職を中心とした世界トップクラスのリテールグループを目指すということが掲げられていて、
セブン&アイホールディングスは本当にコンビニがメインの会社なんだなということを改めて実感しました。
ここまでセブン&アイホールディングスの事業ポートフォリオについてお話ししたんですけど、
買収の話に戻ると、19日に買収提案があったことが報じられた時点でも成立の可能性は低いとされていました。
そして28日にはセブンが政府に対し、外国為替及び外国貿易法で最も規制が厳しい小あ業種への格上げを申請したことが報じられました。
もしこの申請が通れば、なおさら買収の可能性は低くなります。
この外貯め法という法律の対内直接投資制度によって、外資企業による買収や出資は一定の規制がかけられています。
外国投資家が一定の事業を営む日本の会社に直接投資など一定の行為を行う場合、外国投資家に対して事前届出を義務づけるものです。
審査の結果、関係大臣が中止勧告を行ったり、事前の届出を怠るなどした際に必要な措置を行うことが可能です。
一定の事業を営む日本の会社というのは、事前届出対象業種を営む企業のことです。
その指定業種のうち、国の安全により大きく関与する業種を小あ業種と指定しています。
この法律初めて知ったんですけども、過去この法律が適用された事例というのはあったりするんですか?
はい、実際にあるみたいで、Jパワーという会社が買収されそうになった時にこの法律が発動されたということを見ました。
電力事業も小あ業種に指定されているので、その関連で発動されたのかなと思っています。
そして2020年5月には一部この法律は改正が行われていて、一定の基準准子を前提に事前届出の免除制度が導入されています。
小あ業種については事前届出で免除制度に対して上乗せ基準など、より厳しい扱いが求められています。
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そうなんです。非常に勉強になりました。初めて知った法律でした。
今回、セブンはこの小あ業種への指定を求めているんですね。
はい。
セブン側としては、今回の買収提案に危機感を覚え、かつ応じたくない方針ということですよね?
そうですね。この申請が通れば、なおさら買収の可能性が低くなりますからね。
ちなみに、小あ業種を営む企業としては、日水やインペックス、清水建設などが指定されています。
業種の分野としては、石油製製業や電気業、情報処理サービス、ソフトウェア業などが含まれています。
円安も相まって、日本企業の買収はこれからも盛んになっていくんですかね?
どうですかね?日本の企業はPBR1倍図製から割安感というのはだいぶ減ってきていると思うので、
これからは本当に必要だと思った企業というのは選択と中中の観点から買収というのはあると思うんですけども、
どうなんですかね?ここはやっぱりちょっと分からないところではありますよね。
そうですね。日本企業も逆に海外企業を買収することが多くなっているように感じているのですが、
これからは国をまたいだ買収が増えていくのかなというふうには思っています。個人的にはどうですかね?
そうですね。でも今回の7-11のやつも国のコア事業に認定されれば買収が難しくなったり、
あとは以前日本製鉄がUSシールを買収するってなった時もトランプがかなり反対してたと思うので、
やっぱり自国の主要産業について守りたいっていうところはかなり国を挙げて思うところであると思うので、
そことの兼ね合いが難しいなというふうには思いました。
そうですね。この7-11のニュースに関しても政府の姿勢が問われているというようなことが書いてあったので、
どのように対処するのか今後も注目していきたいなと思いました。
本日の内容は以上になります。本日も最後までご視聴いただきありがとうございます。
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