オープニングと体験格差の導入
杉浦大学 京都先端科学大学の 実話杉浦話
松井さん、国家試験の準備進んでる?
はい。先生の作ってくれた問題集、めっちゃ役立ってます。
よし、じゃあこれ今日の分。
え、今日の分?
せや、今日の180問や。国家試験本番まで180問ノックや。
手厚すぎるわ。
杉浦大学 京都先端科学大学
あ、明日の分もあるで。
それは明日にします。
8月1日、2日、オープンキャンパスへゴー!
この時間はズームアップ。毎週火曜日は経済です。
もう既に夏休みに入っているところもね、あるようですけども、
近年ですね、物価高の状況が続いていて、
夏休み中の子どもたちとの旅行やレジャーの機会が
親の経済状況によって左右されるという
体験格差という言葉が注目されております。
これが本当に経済状況に影響されるのか、
この体験格差にズームアップしていきます。
明治大学教授でエコノミストの飯田泉樹さんです。
飯田さん、おはようございます。
夏休み、長い期間の休みということで、
子どもたちがこの間にね、いろいろな経験ができるというのは
いいことだなと思うんですけどね。
はい、そうなんですよね。
飯田さん、ちょっとですね、今、音声の状況がよろしくないみたいで、
ちょっと今、調整しておりますのでね、
お待ちいただきたいと思います。
まずちょっとこの間に説明すると、文部科学省がですね、
体験活動を、体験を通じて何らかの学習が行われることを目的として
体験するものに対して、意図的、計画的に提供される体験と
定義しているんですね。
この体験活動というものに、親の経済状況によって
いろんな経験ができる人もいれば、できない人もいるということなんですが、
ちょっと詳しく見ていきましょう。
体験格差の定義と要因
つながりましたかね。飯田さん、お願いします。
はい、申し訳ございません。
えっとですね、この体験格差という言葉、2020年頃から
急に注目されるようになった言葉なんですけれども、
最近なんですね。
はい、もともとですね、これ2つの格差が指摘されていまして、
1つは習い事とか、塾に行く行かない、こちらは明確に所得による格差はあるんですね。
さらには海外旅行のような、明らかにお金がかかるものについて格差があることは指摘されていた。
もう1つの体験格差は、ちょっと面倒な言い方ですが、文化資本の格差というふうに言われていて。
文化資本?
はい。例えば、親が比較的本が好き、絵が好き、または博物館に行くのが好きとか。
または、自治体って、市とか町って結構子供の体験とか、
あとはみんなで強度の伝統芸能の太鼓を叩くとか、
そういうの処置やってるんですよ。
無料イベントに親が築ける力、市の広報などの藍染め体験を無料でできる機会みたいなのを見つけて、
親がちゃんとお膳立てをして、あげる家とあげない家っていう格差。
この2つの格差が、ある意味で言うとごちゃごちゃになってしまって、体験格差というふうに言われるようになったんですね。
体験格差の実態とSNSの影響
民間の調査団体の調査なんですけれども、
一般的な平均的な家庭ですと、大体9割の子が学校外でもそういった学びの体験とか、
塾だけではなく川に行くとか、山に行って虫を見るとか、体験9割ぐらいがしてるんですけれども、
年収が300万円以下になると、体験率が7割ぐらいまで下がっちゃうんですね。
こういったところを問題視する方いるんですけれども、
ただちょっとですね、最近この体験格差という単語が一人歩きし始めたというか、しすぎている嫌いがあると思います。
実際のところですね、
昔から例えばお金がなくて旅行そんなに行けないご家庭っていくらでもあって、
またご両親忙しくて結局家の近所でしか遊べないという子どもたくさんいてなんですけれども、
何かそれ自体が問題というよりも、例えばSNSを見ると、
海外旅行行ってるとか、特に、しかも海外旅行行ってる家も毎週海外旅行行ってるわけじゃないんですけれども、
そういった目立った体験っていうのを、派手な体験っていうことですかね、
目にする耳にする機会が増えたことで、
皆さんちょっとやたらと気にするようになってるなというのが、
なるほど。
そうなんです。
これってSNSの怖いところで、まさに繰り返しになりますが、
毎週海外旅行行ってるわけじゃないし、全員海外旅行行ってるわけじゃないんですけれども、
最近のQX Twitterのアルゴリズムとかだと、
一回その海外旅行に行ってる方向ですね、みたいなのに注目して読むと、
次からも似たような投稿が目に入りやすくなるんですね。
なるほど。
それでなんか、普通の家は夏休みはどこ行ってどこ行ってどこ行ってるはずだ、みたいに思ってしまうんですけれども、
まあそんなもんでもないよっていうので、気にしすぎだというのが一つ。
体験格差の学術的根拠と真の重要性
あとはさらに言うとですね、この体験格差の中でも、
実はそのお金をかけてする体験ってそんなに重要かどうかっていうのはわかってないんですね。
この体験格差っていうのは触れ込みとして、子どもの学力とか、
子どもの学力とか情緒とかに影響するっていうふうに主張されてるんですけれども、
学術的な根拠はかなり希薄です。
そうなんですか。
はい。日本国内の研究でもですね、相関関係って言うんですけれども、
どうもそういう体験が多かった子、成績がいいという傾向を指定はできないぐらいなニュアンスだと思うんですね。
ああ、なるほどね。
なんですけれども、よくよく考えると、たくさんの体験を与えるお家って、
もともとお金持ちのお家だったり、もともと勉強に前のめりな家だったり、もちろん遺伝もあったりということで、
こういったことを考慮に入れると、体験が多かったか少なかったかって正直影響はほぼない。
ないよりはあったほうがいいぐらいなものだと捉えたほうがいいと思うんですよね。
なるほど。もともと素養もあって、なおかつ体験できる裕福な家庭でもあると、
本当に体験がそうさせたかというと、必ずしもそう言えないわけですね。
なるほどね。
お金のかからない体験の重要性と現代の課題
むしろですね、重要なことはお金をかける必要がないタイプの体験で、これが今の子ども不幸だなって思うのは、
私は子どもの頃って小学校2,3年生からほっぽらかしで一人で遊びに行ってたと思うんですけれども、
そんなに親が近所に遊びに行くのにも構うってことはないと思うんですが、
今ですと小学校高学年の子が花火、花火って言ったら別に手持ちでやるやつですよ。
なんて言ったらいいんですかね。
打ち上げとかじゃなくてですね。
そうですそうです。
そういう花火をやるにも親がついてこないといけないとか、
あとうちの基準だと公園でやるときは必ず親の同伴でとかっていう風になっていて、
もちろんゴミ片付けろって意味もあるんだと思うんですけども、
夏休みに子どもが子どもだけで出かける遊ぶっていう体験、
なかなかこのご時世だと難しくなっている。
推奨される体験活動と親の心構え
こういうところから親が公園なんかついてたってらんないですけれども、
ある程度お金をかけるという意味ではなくて、
例えば自治体がやってるイベントとか、
近所の青年会とかがやってるイベントとかにちょろっと顔を出してみたり、
あとは子どもたちが自分で図書館とか、
あとは学校のプールの開放日とかにどんどん行っておいでっていう風に、
背中を押してあげるっていうタイプで体験を埋めていく方がいいんじゃないかって。
実際子どもってお金かけてずいぶんいいとこ連れてった記憶は全くないのに、
車で15分くらいの温泉に変な小さいプールがついてる季節がうちの記事があるんですけど、
そこに行ったことはやったら小さい時の記憶として覚えている。
ずいぶん具体的な例ですね。
そういうもんですよね。
何万かけた体験より1500円くらいの体験の方が妙に覚えてる。
なんていうか、親の見栄であったり、あとは羨ましいと思う気持ちっていうのは
あまり子どもに光栄しない方が良くて、子どもって別に大人が思う贅沢な体験が
楽しいって思ってるわけでもないんだっていうのを。
そうですね。
なかなか体験格差でこれとかっていう、いわゆる売りたい方はパッケージとかツアーを売りたい方は
いろいろ売り文句は考えますんで、あまりそれに流されない方が良いと思いますね。
そういうマーケティングに乗せられずに、安価でもいろんな体験ができるものって
周りに意外とあるもんですよね。
そうなんです。
さらに市町村、そういうのを随分用意してくれてるっていうのを探すといいと思いますね。
そうですね。
エンディング
そしてこれからの夏休みを充実したものにしていただければなと思います。
飯田さんありがとうございました。
途中ですね、前半でちょっと音声乱れたところ失礼いたしました。
この時間は明治大学教授でエコノミストの飯田康幸さんでした。