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学術交流もスパイ活動?神経をとがらせる習近平指導部
2024-05-16 11:12

学術交流もスパイ活動?神経をとがらせる習近平指導部

元RKB解説委員長 飯田和郎
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00:28
毎週木曜日のこの時間は、飯田和郎のブラッシュアップです。
今日の本題に入る前に、まず今日の紙面から、朝日新聞からですけども、
北海道教育大学の元教授がスパイ行為に関わった疑いがあるとして身柄を中国当局に拘束されていた事件で、
その元教授が今年1月に反スパイ法違反の罪で懲役6年の実刑判決を受けていたことが分かったというふうに報じられているんですが、
スパイ活動を阻止しようとする中国の新しい動きについて、今日のブラッシュアップの時間でも解説していただきたいと思いますが、
国家の安全、またスパイの摘発というテーマ、これまでにも飯田さん取り上げてきましたけども、新しい動きというのはどういうことですか。
まず国家の安全、これは習近平政権が何よりも重視してきました。国家の安全というのは、習近平体制の安全という意味なんですよね。
つまり今の中国の政治システムを維持できるかどうか、最大のポイントと彼らは認識していると思います。
そういう中で飯田さんが気になった動きがある。
つい先日ですが、中国のニュースサイトを見ていて、私が思ったんですけど、こんなことをやっているのか、こんなことに注意を払っているのかというので驚きました。
しかもそれを国民に注意を徹底させようというキャンペーンをしているそうです。
私を見つけた記事は中国の国営メディアが発信していたのですが、こんな誘いには乗るな、気をつけろというものなので、どんなケースなのか、まずは水木さんに紹介してもらいます。
こんにちは。私はある国の大学教授です。国境を越えた学術交流のためにわざわざここに来ました。
この土地の生態環境をあなたと共同研究していきたいと望んでいます。
それ相応の研究経費、それに報酬だってお支払いしますよ。
外国人からのこのような誘いがあってもうのびにするなということなんですよね。
これは海外のNGO、非政府組織やさまざまな財団が研究という名目で中国の各地に入り込んでいる、そういう警告なんですよ。
そして自然保護区の地理や気象、そこの生態系に関するデータを、彼らが言うには違法に収集していると。
中にはそれはスパイ行為だということもあるんだと。だから安易に信じるな、気をつけろ、そういうメッセージですね。
03:01
この記事のそもそもの出どころは、中国政府の役所で国家安全省というのがあります。ここなんですよ。
これはスパイの摘発を担うセクションなんですよね。
国家安全省が通信アプリの公式アカウントを使って発信しています。
しかもここに挙げた、例に挙げた自然保護区があるような場所というのは、都会から遠く離れているケースもありますよね。
外国人に接する機会も少ない地方の人たちに向けたものだと言っていいと思います。
地方に住む方は純朴な人たちも多いでしょうし、外国人からそういう申し出を受けたら、ありがたい話だと飛びついて協力してしまうかもしれない。
報酬だってお支払いしますよって文句がありましたけども、もらえるならなおさらですよね。
国家安全省の呼びかけをたどっていくと、こんな記述があるんですよ。
まず生態系の安全は国家安全の重要な要素である、そういう認識です。
つまり生態系のデータが外国の情報機関に流れて、それが中国という国家の安全を脅かす、こういう認識です。
さらに、過去にこんなケースがあったという具体的事例も示しています。
外国の大学がNGOからの協力を受けて、中国の南西部の自然保護区に入って、中国側と共同プロジェクトを実施したと。
そこに自然保護区の湿地帯や山林に観測機器を持ち込んでデータを収集していたと。
その背後には西側の政府が関わってきた、そういう指摘なんですよ。
それによって、中国の政治体制の安全に極めて重大な危害を与えたということですね。
今は宇宙空間を使ってデータ収集する時代には入ってますけども、
その解析能力が向上した時代になっても、やっぱりその土地に足を運んでいって、現地に入ってからこそ得られる情報というのもありますよね。
はい、その通りですね。確かにそれは以前もあったんですよ。
時代を遡ると、かつての大航海時代も含めて、近現代において欧米を中心とした、いわゆる澄んだ国、強い国が弱い国に対して行ってきた探検活動には、情報収集という側面が小さくなかったです。
言葉で言うと、冒険とかアドベンチャーっていうロマンあふれる意味合いとは別に、そういうことがありました。
中国大陸もかつてはそういう草刈り場になっていました。
例えば日本もこんなことがありまして、日清戦争以降、第二次大戦が終わるまで、日本が中国大陸へ乗り出していた時代には、日本人の学生たちが中国の各地に奥深く入っていったと。
そこでさまざまな情報を得ていっていました。
例えば、具体的には、地理や気候、風俗などに至る情報を軍部に提供して、中国との戦争に利用されたってこともありました。
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だから、こう考えてみると、今回の自然科学の部門にまで及ぶ中国当局の締め付けは、純粋な意味で学術データの海外流出っていう懸念だけじゃないような気がします。
つまり、過去の中国の屈辱やマイナスの歴史と重ね合わせて、民族主義的な動きにも通じるんじゃないかと。
いずれも、これは習近平政権が重視している国家の安全を損なう要因だという認識が強いですよね。
それにしても国家安全省っていう名前からして、すごく厳しい組織ですよね。
国家安全省がこのようなSNSの公式アカウントを作ったのは、昨年の夏なんですよ。
かつては、国家安全省っていうのは、ベールに包まれた裏の組織だったんですけど、最近はこのような通信ツールを使って堂々と発信している。
そういう活動に変化してきてますね。
もちろん、組織の中身はよくわかりませんけど。
国家安全を優先する習近平指導部において、この国家安全省は共産党の指導課にあります。
冒頭に水木さんに紹介してもらいましたけど、ある国の大学教授を名乗ってという話をしましたけど、生態系の共同研究を持ちかけた人物を紹介しました。
国家安全省のSNSに公表した文章を読んでいくと、こんな記述があります。
このある国の大学教授が学術協力を核レミノにしてデータを不穏に収集したと。
このある国の大学教授は、私が盗んだと辞教してるって言うんですよね。
この安全省は関係機関と連携して、この大学教授に厳正な対処をすると宣言してます。
ただ、このある国の大学教授っていうのは、ある国は一体どこなのかは明らかにしてないですね。
ただ、こうやって堂々と警鐘が鳴らされると、中国に関心を持っている外国の研究者たちっていうのは、ちょっと萎縮してしまいそうですよね。
その通りなんですよね。
これまでビジネスマンのスパイ容疑という話もこの場でよくしてきましたけど、
中国では昨年7月にスパイ行為の定義を拡大する反スパイ法の改正版を作りました。
スパイ行為がどうなのかっていうのは、非常に定義が曖昧だって話もしてきましたよね。
これに続いて、今年の2月の末には中国の国会が、今度は国家秘密保護法の改正案を可決しました。
これもやっぱり共産党の指導権限強化につながってるんですよ。
そのような流れの中で、今日紹介した話があると思います。
国家安全省が外国との学術交流に対しても躊躇なく締め付けを強めて摘発を進めるってことなんでしょうね。
09:00
ですから今田畑さんおっしゃったように、自然科学の分野でもこの論理が適用されることで、
各国と中国との学術交流はさらに萎縮することになると。
外国人の研究者の中には、中国に関しては怖いんで、
もうじっとして、これからもう立ちしないってことになれば、私はこれはむしろ中国にとっても不幸なことだと思うんですね。
絶対そうだと思いますよね。どんどん内向きになっていってるなっていう印象のある中国は、
その先どこに向かうのかっていうのも気になるところですが、
あと来週月曜日には、新しい台湾の総統賴清徳氏の就任式が行われます。
来週のこのコーナーでは、新しい総統の就任演説、そして今後の中国と台湾の関係、
そして日本の立ち位置などについても、ぜひ井田さんに分析してほしいと思います。
そしてもう一つですね、今日からロシアのプーチン大統領が中国を公式に訪問しますね。
中国とロシアがアメリカとどう向き合うかっていうことも無縁じゃないと思います。
新しい台湾の総統の就任を前に、いろいろな動きが出てますね。
ここまで、井田和夫のブラッシュアップでした。
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