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「中国のゴルバチョフ」朱鎔基元首相が遺したリーダー像
2026-08-17 12:28

「中国のゴルバチョフ」朱鎔基元首相が遺したリーダー像

毎日新聞特派員や外信部長の経歴をもつ元RKB解説委員長・飯田和郎が、中国をはじめ東アジア情勢について、歴史的・文化的背景についても触れながら解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

元中国首相の朱鎔基氏が死去し、そのリーダー像が振り返られる。彼は「中国のゴルバチョフ」と呼ばれ、ペレストロイカを推進した改革者として知られた。実務能力と清廉さを兼ね備え、腐敗撲滅や国有企業改革に断固たる決意で臨んだ姿勢は、国民からの尊敬を集めた。彼の遺したリーダーシップ論は、現代の中国においても示唆に富む。

朱鎔基元首相の死去と飯田氏のテーマ選定
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up。 月曜日は、元RKB解説委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。
はい、おはようございます。
さて、今日は先日入った不法ですけれども、亡くなったある政治家を取り上げるということで、中国の朱鎔基元首相が先週12日亡くなりました。
97歳でした。退任してから23年経過した今、なぜ飯田さんが今回のテーマとして取り上げたのか、というところからお願いします。
朱鎔基さんが中国の首相、総理を務めたのは、2003年までの5年間、高拓民主席の時代なんですよ。
はい。
私が新聞社の北京特派員時代の首相の一人で、日々の活動やその判断、政策を追いかけてきました。
ただ、今日は私の個人的な思い出を話すだけじゃないんですよ。
リーダー像、リーダーの姿ということを考えてみたいです。
これは中国に限らず、どの国であれ、国家に限らず、あらゆる組織の権威役として共通することかもしれませんね。
朱鎔基氏のリーダー像:実効力と清廉さ
中国の首相といいますと、トップの国家主席を補佐して実務を担うというイメージが強いですよね。
そうですね。日本でよく知られるのは、中国の初代首相、朱恩来。
歴代首相の中で、その朱恩来とともに、今も中国国民の志望を集めるのが朱友希さんじゃないかと私は思っています。
その理由は、実効力と精錬作ですね。
朱友希さんを表す言葉でよく知られているのが、中国のゴルバチョフ。
ペレストロイカを推進した旧ソ連の書記長、ゴルバチョフに名ぞらえ、改革のリーダーとして称賛されました。
その夏案ぶりから、鉄腕、鉄腕あとの鉄腕、鉄腕最小とも呼ばれました。
朱友希さんを抜擢した当時の最高指導者、東昌平は、彼のことを経済がわかる男と表現していましたね。
我々の手元に朱友希首相の写真があるんですけども、眉が吊り上がっていましてね。
そして眼光が非常に鋭くて、仕事に対して厳しい人なのかなという印象を持つんですが、どうだったんですか?
その通りです。厳しさだけではなくて、ユーモアもあるんですよ。
本人はその迫力のある自分の顔についてこんなこと言ってますよ。
この顔で随分損をしてきましたと。
2011年に中国で出版された書籍に、朱友希さんが在職中に発した言葉を集めた本があるんですよね。
そこから今日は拾っていこうと思ってます。
まずは1998年3月、首相に選出され、中国国内外の記者たちを前にした記者会見での言葉です。
たとえ行く手に地雷原があろうとも、万丈の深淵があろうとも、私は猶亡邁進し、ためらうことなく、全力を尽くして死ぬまで働く。
万丈の深淵、底なしの非常に深い淵、沼ですね。
これは抜け出すのが難しい、極めて危険な状態を状況を表してますね。
しかも地雷が埋まってるかもしれない。そこへ猶亡邁進するんだと。
つまり脇目も振らず果敢に突き進んでいくってことなんですよ。
少し説明すると、当時の中国は国有企業や金融システム、また行政機構、この3つに大きな病相を抱えていました。
この三大改革を断行する決意表明だったわけですよね。
つまり、はびこる抵抗勢力、腐敗を除去する。国民にそう約束した瞬間だったわけです。
朱鎔基氏の自己規律と清廉さの実践
なるほど。部下や組織に対して清廉さとかクリーンさを求めるためには、まず自分が実行しないといけませんもんね。
そうです。
企業さんは首相になる前から3つの約束を自分に課していました。
記号しない。テープカットなどの式典に参加しない。贈り物を受け取らない。
いわば3つのNOです。記号っていうのは筆を取って文字を書くことですよね。
中国でも日本でもそうなんですけど、政治家や著名人が施設の完成に合わせて、その施設の名称や自分の名前をサインして、それが看板になることってよくありますよね。
記号したり学生式のテープカットに出席すれば、彼らにとっては権威づけになるわけなんですよ。
そこには当然、時には近賓のやり取りが発生する。ワイドにもなるわけです。だから主要期はNOなわけなんですよ。
なるほど。
首相さん本人はこうも言ってますね。
タバコ1本、酒1瓶も絶対に受け取らない。
こんな逸話もあります。主要期さんがある時、地方へ視察に行きました。食事の時間がありました。
その時、その地方の役人は豪華な料理をテーブル一杯に並べて、主要期をもてなそうとしたわけなんですよ。
だけどその地域は豊かなところじゃなかったんですよね。
主要期は豪華な料理には一切手を付けず、茶碗に盛られた一杯のご飯だけを食べ終わると無言のまま席を立った。怖いですよね。
彼にはこんな言葉もあります。
勤勉でも精錬でもない、ただで飲み食いしては勝手に指示を出し、骨で人を採用する。
国家の財産を顧みもしない者が役職柄、報告をしているだけなら、部下たちが陰で罵るのは当然だろう。
そういう贅沢を失くして自らも立地するというリーダーがいると、部下はついていこうと思うのではないかと思います。
中国の庶民の方々が主要期氏に喝采を送ったのも、このエピソードからもわかる気がしますね。
腐敗撲滅への決意とWTO加盟
主要期さんが首相になった当時、アジア金融危機の影響で中国経済も失速、スピードダウンしかけていたんですよね。
それでも腐敗、不正が張り凝った。そんな局面で発したのが次の言葉です。
官王家を百機用意せよ。その中には私の分も入っている。せいぜい共倒れになるだけだ。
だがそれによって国家の長期的な安定と発展、そして我々の任務に対する一般大衆の信頼を勝ち取るのだ。
悪徳役人と差し違える覚悟ですよね。
100人分の官王家というのは、99人の腐敗役人を葬って、もしかしたら結果として自分も残り1人分の官王家に入ってしまうかもしれないということなんですよ。
それでもやり遂げるという決意ですね。
これ言葉の意味としては、腐敗こそが国家を滅ぼすということを強調したかったんだと思いますね。
ただすごく言う言葉は綺麗で、その言葉に自分だけが酔いしれるというリーダーもいますよね。
確かにそういうリーダーはどの世界にもいますよね。
しおうきさんが主導した改革は、失業者の増加や貧富の拡大、格差拡大につながったというマイナスの指摘もあるんですよ。
だけど中国は2001年、WTO、世界貿易機関へ加盟したわけなんですよね。
WTOに加盟すれば、これまで政府に厚く保護されてきた国有企業は打撃を受けかねない。
だからこの加盟に関しては中国国内に大きな反発がありました。
だけどしおうきさんが人頭指揮を取ったこのWTO加盟によって、民営化路線、市場化路線が進み、
さらには海外から中国への投資を入り込んで、高度経済成長につながったということなんですよね。
なるほど。
リーダーシップの変遷と朱鎔基氏への思い
しおうきさんが支えた高宅民時代と、次の古今東時代を経て、今は習近平時代に入ってきていますけども、
経済政策一つとっても、この自由度っていうのは後退してないんですか?
おっしゃる通りだと思います。
今日冒頭で、しおうきさんが就任会見で、死ぬまで働くと宣言したと紹介しましたよね。
このことについて後にこんなことを言っています。
これはユーモア交じり、そして切っ張りと言っていました。
誤解しないでほしい。死ぬまで働くというのは、いつまでも首相の座に居座るという意味ではない。
私は国民のために全力を尽くし、命のある限り死ぬまで働くというだけのことだ。
振り返ってみると、今の中国ではみんなで決めたはずの任期を延長して、その座に居続けるリーダーが存在しますよね。
そしてそのたった一人のリーダーにトップに権力が集中して、
このしおうきさんのようにトップに続くナンバー2以下の人たちの言葉が聞こえてこないんですよ。
今日はリーダーの気構え、リーダーが尽くす言葉、行動について紹介してきました。
しおうき首相の時代というのは何問もいっぱいあったんですけど、
私は北京都会議員として取材していて、リーダーが何を語るかって胸を踊らせた時代でもあったんですよね。
今はどうなんでしょう。
分かっていることは、中国の庶民は今、しおうきさんを失って深い悲しみの中にあることだけだと思いますね。
政界から退任しての23年間って、今の現状をどう見てたのか聞いてみたかったなとも思いますね。
今日はしおうき元首相が残したリーダー像について解説してもらいました。
エンディング
井田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の井田和夫さんでした。
12:28

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