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毎週木曜日のこの時間は、飯田和郎のBrush Upです。
さて、きょうは日中、平和友好条約45日です。
日中関係は、今はなかなか低空飛行が続いています。
そして、ちょっと最近のニュースでいうと、李克強さんが亡くなったというのは、僕はびっくりしたんですけれども。
皆さん、心の中で、どこかで何かあったんじゃないかって思っているでしょう。
自然な亡くなり方というよりは、なんか裏でとかって、かんぐってしまう部分はありますね。
正しくその通り、今の中国がそういうふうに思わせること自体が問題だと思うんですよね。
ただ、私は、今回のことは病気だったと思うんですよね。急な心臓病ということで。
その李克強さんは、上海で亡くなって、すでにご遺体は北京に移っていて、きょう、火葬されます。
李克強さんも含めて、李克強さんが所属した共産主義青年団というのは、日本との関係をすごく重視していました。
ですから、きょうのテーマじゃありませんけど、こういう日本との交流経験の深い人が、また他界するというのは、大きな損失だと思いますね。
日中関係においても、本当に大きな損失なのかなと思います。
平和有効条約は、発行したのが10月23日で、今年45周年。
きょうは、この平和有効条約の意義を考えてみたいと思います。
この条約の名称ですけども、平和、それに有効ということで、今の日中関係を鑑みてみますと、有効ムードというのはちょっと言いにくいかなと思いますし、
台湾を巡る情勢も含めて、平和というところには程遠いような気がしますね。
その通りですね。日本と中国の間には4つの正式な文書があります。
1つ目は、1972年の日中共同声明。
その6年後に結んだのが、きょうのテーマの日中平和有効条約、1978年です。
その他2つの宣言や声明が、1998年と2008年にできてますね。
私も、この3番目と4番目の文書ができる過程を取材した1人なので、
最初の話ですけど、日中両国で未来を語れる環境が今なかなかないというのが少し寂しいですね。
4つの文書、ここを正常化へ扉を開いたのが、最初の日中共同声明なんですが、
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これは実は条約じゃないんですよ。
この4つの文書の中で、国際的な法律としての効果があるのは、有効なのは、
2つ目の今日のテーマの日中平和有効条約。
なぜなら、これは国会で批准してるんですよね。
国際的な法律の効果があるということは、つまり国同士の正式な約束ごとということになりますよね。
平和有効条約というのは、とりわけ重要なものということですか。
今日の話はそうでして、10月に発刊されたばかりの本を紹介したいと思ってます。
タイトルは永遠の隣国。
このタイトルにある通り、永久に引っ越しできないお隣さん同士、日中両国の関係について書いてます。
中身なんですけど、日中関係に携わってきた人たち、政治家、外交官、民間人も含めて日本人、中国人、
およそ70人が寄稿してます。結構分厚い本で。
編集委員会のメンバーが私に送ってくれました。
この本の中で、福岡県出身の元中国大使宮本雄司さんが寄せた文章が非常に興味深いので紹介したいと思います。
どの内容なんですか。
宮本さんは外務省の中国担当、チャイナスクールだったんですよ。
宮本さんはこの平和有効条約に向けた作業は、中国側からの申し入れで始まったと。
1974年に始まったんですけど、当時若かった宮本さんは通訳として交渉したということで、宮本さんの回想から紹介したいと思います。
日本側は特にこの条約を締結する必要を感じていなかったが、中国側は熱心であった。
周恩来総理がこの条約の締結を心から望んでいたという話はよく聞く。
それ故に1970年代の中国の基本国策となったのであろう。
中国側としては締結の必要性があったというわけですか。
背景には中国とソ連の緊張関係が存在しました。宮本さんの回想はこういう風に続いています。
日中の交渉は当時の中ソ対立を反映して、すぐにソ連を念頭に置いた反覇権条項に焦点が当たってしまった。
中国側はこの平和有効条約の中に明らかにソ連を指す派遣に反対するという文言を入れたかった。
一方の日本はソ連との間で北方領土問題を抱えています。
ソ連が反発しないように。日本側はこの派遣の条約を有効条約に入れたくなかった。
お出会いが日中間についたのが平和有効条約の第2条です。
両定約国はそのいずれもアジア太平洋地域においても、または他のいずれの地域においても派遣を求めるべきではなく、
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またこのような派遣を確立しようとする他のいかなる国、または国の集団による試みにも反対することを表明する。
他のいずれの地域においても派遣を求めるべきではないというこういう表現があることによって、
日本としてはソ連だけを急断するわけではないよと、派遣に反対するという精神は普遍的なものだみたいなことが言えるわけですよね。
その通りです。北方領土問題を前進させるために、ソ連を降下させないためにということですね。
この条約から45年が経過しているわけですけど、今中国こそ派遣を追い求めているように見えるんですけど。
ひにくですね。
まさしくひにくですね。辞書を引いてみました。派遣の意味なんですけど、
軍事力や経済の実験を掌握することによって得られる近隣の国にまで及ぶ支配力。こういう意味ですよね。
派遣っていうのはね。
まさしくお二人が言うように、今の中国がそのような行動をとっているように思えますよね。
先日フィリピン軍の輸送船が南シナ海で中国の船に体当たりされたっていうのもありましたけども、
それなのに中国側は責任はすべてフィリピンにあるって反論しているわけですけど、
こういう行為を示すように南シナ海、そして東シナ海における中国の主張っていうのは、もう派遣主義ですよね。
そうですね。そんなこともあって、例えば今日本で予断調査をして、中国の印象についてどうですかと聞くと、
今年の8月の場合、実はなんと日本人の92.2%が中国の印象が良くないって言ってますよね。
中国は当然自分たちを派遣的だとは認めないというか言わないでしょうね。
そういう中で、元中国大使の宮本ウィルさんの文章に戻りたいと思います。
宮本さんは先ほど私が紹介したように4つの基本文書のうち、
国際的な効果を、効力を生じるのは日中平和有効条約だけだと説明していると。
その上でこう訴えてます。
法的効果は国会が批准した日中平和有効条約が勝る。
こうした位置づけの平和有効条約をこれからの日中関係の法的な基礎とするべきであるというのが私の主張である。
平和有効条約は中国の方が積極的だったと言いましたね。
そして中国は派遣に反対するという文言を盛り込むことを中国側が求めたってことですよね。
ですから宮本さんがおっしゃいたいのは、中国が力をつけて派遣主義的と思われる行動を取る。
今こそ派遣の定義を改めて定め、日中それぞれの行為が派遣を唱えず、派遣に反対するという条約の規定に合っているかどうか。
これを議論すべきだというのが考え方ですよね。
あんまり日中平和有効条約って脚光を浴びていないようなイメージなんですけども、
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今こそ輝きと重みを増すことができるというふうに期待したいですけどね。
45周年に合わせて北京でも記念式典がありました。
そこには日本から福田康夫元総理大臣が出席しました。
この平和有効条約を締結した時の日本の総理が父親の福田武雄さんだったんですよ。
息子の福田康夫さんは式典での挨拶でこういうふうに述べていました。
平和有効条約の質をさらに高めていくという努力をしなければならない。
それが我々の責務だ。
質をさらに高めていくという努力。
まさに反覇権主義を謳ったこの条約の精神をお互いかみしめて、
また中国にも訴えて共有すべきだと私は思いますね。
本当ですね。本当の意味での平和でそして有効な関係が築けるということを期待したいなと思います。
ここまで飯田和夫のブラッシュアップをお送りしました。
バッテン少女隊の春野きいなと
アオイリルマです。
RKBラジオでお送りしているガールズパンチ。
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