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上海語を話そう 「方言の自由」は表現の自由?
2026-08-31 12:36

上海語を話そう 「方言の自由」は表現の自由?

毎日新聞特派員や外信部長の経歴をもつ元RKB解説委員長・飯田和郎が、中国をはじめ東アジア情勢について、歴史的・文化的背景についても触れながら解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

本放送では、中国の上海語を例に、方言の持つアイデンティティーや地域文化としての重要性について議論する。上海語は標準語と大きく異なり、発音やイントネーションに特徴がある。上海語を話すことは、上海市民の自尊心や、新しく移り住んできた人々が地域社会に溶け込むための第一歩となり得る。また、上海語を残そうとする行政や大学の取り組みも紹介され、地域文化を守ろうとする動きが示唆される。コメンテーターは、方言が持つ和みやアイデンティティーとしての価値を強調し、ラジオなどでの方言の使用を推奨している。

方言との出会いと標準語の壁
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。
月曜日は、元RKB解説委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。
はい、おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、こちらこそ。
さて、今日は中国の地方独特の言葉、いわゆる方言の話題だそうですけども、
中国というと、広大な国土を持っていますから、多くの民族もいますので、
地方の言葉というと相当な数ありそうですね。
そうですね、私が中国に新聞記者として駐在した時、こんなことがあったんですよ。
北京を離れて、ある地方に取材に出かけました。
そこで、地元の人にインタビューしたんですけど、
相手は方言で答えるから、何を言ってるかさっぱり理解できないわけなんです。
そこで、私に同行してくれた地元政府の人に、標準語に訳して私に教えてくれないかと頼んだんですよ。
ところがその人は、私もこの年の人間じゃないからわからない。
つまり同じ中国人同士でも意思疎通が難しいんですから、
外国人の私に至ってはお手上げだったってわけなんですよね。
アナウンサーと方言、そしてアイデンティティー
田畑さんはご両親が確か鹿児島のご出身ですよね。
はい、そうです。
ご本人は北九州、橋本さんは老板県でしたよね。
はい、そうです。
最近は国の言葉、方言を使うことはありますか?
それともアナウンサーという仕事から標準語が中心なんですかね。
そうですね。やっぱりアナウンサーだと全然方言とか使わんちゃうね。
おりっこいな。
やっぱり使わないんですよね。
使わないですか。
標準語。だから、意図的に使うことはありますけど、放送で無意識に使うことはまずないですね。
私、プライベートでは自分のアイデンティティーの一つだと思っているので、意識的に使うようにはしています。
仕事では使わないですね。
まさにそのアイデンティティーの話をしたいと思います。
上海語を話そう:コラムの紹介
中国の上海に市民版本というタブロイド版の有冠誌があるんですよね。
市民版本に今月22日掲載されていた小さなコラムに私は目が止まりました。
見出しは上海語を話そう。
今日はそのコラムを紹介しながら話を進めたいと思います。
コラムは上海市内で開かれたブックフェアでの出来事から始まっていました。
地元上海の人気コメディアンが自分の本を出版しました。
そこでサイン会議をしたんですけど長蛇の列ができたと。
このコメディアンは感激のあまりこう言ったそうです。
みんな上海語を学んでどんどん喋ろうよ。
こんな風に呼びかけたそうなんですよね。
上海語と標準語の発音比較
そのコメディアンの方は普段から上海語を操るご当地芸人ということなんでしょうかね。
上海地方の方言というのは中国の標準語とは違うんですか。かなり。
かなり違います。私も1年間上海に住んだことあるんですけど。
今日は単語3つを例に発音の違いを比べてみたいと思います。
まず上海。これは標準語で上海で日本語も同じですよね。
ただ上海語では三平って言うんですよ。
三平?
全然違う。
こんにちは。これは皆さんご存知のように標準語ではニーハオですよね。
上海語ではノンホって言うんですよ。
全然違う。
最後に僕たち日本人。これは同じ漢字3文字なんですけど。
標準語ではリーベンレンって言うんですけど。
上海語ではサンパニーって言うんですよ。
全然違いますね。
面白い。
上海語の特徴と地域社会での役割
上海語の口の使い方に特徴があります。
口の使い方に特徴がある。
標準語に比べて、
発音トネーションですよね。
上海語はこれはっきりしないで抑揚が少ないんですよ。
標準語は口の奥の使い方、
つまり喉や舌の使い方が難しいんですけど、
上海語は口の前の方で発音するんで、
日本語を喋るのにもしかしたら近いのかもしれませんね。
そういう特徴のある上海語だったら、
中国の他のエリアの人にはまずわからないですよね。
一方で上海語を操ることは、
中国最大の経済都市である上海ならではの自尊心も見え隠れするんですよね。
例えば喫水の上海子が街の食堂に行ったとします。
そこで初めて見かけた従業員に、
わざと上海語で話しかけて、
相手が理解できないと、
ちょっと見下したように、
お前はデカい席に来たのか、
どこの田舎から来たんだっていうふうに、
そんなツールにもなるわけなんです。
実際そういう公共に出くわしました。
作家が語る上海語の魅力と包容力
この上海の有関市市民版報のコラムに戻りますけど、
この上海語を学びどんどん喋ろうよと呼びかけたコメディアンとは別に、
このブックフェアには、
ある文学賞を受賞した作家も出席していました。
この作家も同じように上海語をもっと使おうと提言し、
こんなことを語ったそうです。
上海語は癒しです。
路地にある小さな商店や飲食店が、
上海語で接客するようになれば、
それは特色ある都市景観になるのではないでしょうか。
コメディアンと違って、
この作家は上海出身ではありません。
中国の東北部、国立工商の生まれなんですよね。
いわば、よそ者だからこそ、
しかも文字を綴る作家だからこそ、
この上海語、つまり地域ならではの方言の魅力を
見えてくるのかもしれませんね。
このコダムですけど、
この作家はこんなふうにも言っていました。
上海語を話すということ、
それは上海に住む全ての人が
流暢で完璧な発音を求めるのではありません。
言語はコミュニケーションの道具なのです。
新上海人、つまり学業や仕事で上海に来た人たちが
上海語を使って路地裏で簡単な挨拶をしたり、
市場で値段を尋ね、フレーズで思わず微笑んだりするだけでも、
それは上海社会に溶け込むための第一歩になるわけです。
上海語を話すことの真の意味とは、
包容力があり活気に満ちた上海語コミュニティを育むことにある。
そのコミュニティは全員が言語の専門家である必要はない。
世代が変わるにつれ、上海語も変わったという考え方に囚われる必要はない。
また、過剰なまでに上海語は高発音すべきと固執する必要もない。
バスの車内で上海語のアナウンスが聞こえてきたり、
小さな食堂からこんにちはの上海語、のんほうという声が聞こえたりする。
そんな環境そのものが、上海語が家庭の中だけで使われる言語でなく、
公共の場でも心温まる表現になることを我々に示しているのだ。
上海語保存の取り組みと地域文化
上海語を残そうと地元の行政と大学が協力して、
AIによって上海語を喋る人工的な音声を開発しているそうです。
今日紹介した上海の地元有関市のコラム、上海の大学などの取り組みを見ていると、
中央政府のやり方に表立って反発はしないものの、
方言という地域独自の文化を守っていこうという考え方を
葬ることはできない気がします。
方言のあり方とラジオでの活用
我々はどうかなというと、方言のあり方、
今日は上海語の話をしてきましたけど、
どういうふうに田畑さんは考えますかね。
ネットとかも普及して、標準語が身近にあるような言葉も
だんだん標準化されていっている感じがありますけど、
だからこそお国言葉を聞くと和んだりほっとしたり、
自分のアイデンティティーになったりというのがあるのかなと思うので、
やっぱり大事にしたいなと思いますよね。
多様化もね。
我々の住む福岡県や佐賀県だけでも、
そのちなエリアでも地域によって別の方言がある。
さっきの田畑さんがチャッチャッとおっしゃったところでね。
私個人の意見なんですけど、
ラジオは自由度の高い媒体と言われています。
もっと地域の方言がラジオの番組の中で飛び交ってもいいんじゃないかと思うんですけど、
どうでしょうか。
日本であれ中国であれ、標準語だけがその国を表しているんじゃないと私は考えますね。
確かにその地域が見えてくるのも方言の魅力の一つかなと思いますね。
今日はこの方言について解説していただきました。
飯田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和夫さんでした。
12:36

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