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日替わりコメンテーターによる解説で、日々のニュースを掘り下げていきます。
木曜日のコメンテーター、元RKB解説委員長、飯田和郎のブラッシュアップです。
飯田さん、パリ五輪、熱い戦い続いておりますが、今まででここまでのところで印象に残ったシーンは?
はい、私はですね、やはり体操の男子団体総合ですね。
6つの種目のうち最後の1つの種目、鉄棒でそれまでトップだった中国を日本が大逆転、2大会ぶりの金メダルでしたですね。
まさかっていうミスが中国にも起きましたし、そして日本改めて強いなっていうね。
橋本選手が最後の鉄棒を決めてくれましたよね。
そうなんですよ、そのまさかなんですよね。
その鉄棒で中国の蘇伊徳選手が2回も落下して大きく限定されましたよね。
チームジャパンの強い意思もそうなんですけど、落下もやっぱり大きく勝敗に影響しましたよね。
その演技を終えて呆然とする蘇伊徳選手、私はかわいそうで見ていられなかったんですよ。
この蘇選手が競技を終えた後に記者会見に出席していました。
その映像が中国のメディアで流れているんですよ。
彼はですね、言葉を絞り出すようにこういう風に語ってました。
今日は大きな失敗をしてしまいました。思い通りにいきませんでした。
映像を見ると、彼はそれに続いてこんな風にも言ってます。
僕はごめんなさい。
そうなんですよ。
ごめんなさいってね。
ちょっと間が空いて。
そうなんですよ。自責の念ですよね。自分の失敗でということですよね。
注目したいのはですね、それとほぼ同時に、彼がごめんなさいを絞り出した言葉とほぼ同時に、
すぐ隣にいたチームメイトの張博光選手が言葉を発しています。こういう風に言いました。
僕の方から話しましょう。
競技において失敗は個人の責任ではありません。
誰もがいつもとは違う心理状態になってしまうのです。
つかみかけた金メダルがするりと逃げていったっていうね。
でもその中、仲間を構えるっていう心遣いも感じられるコメントですけども。
その張博光選手は先ほど個人総合の方では2位でしたね。
そうでしたね。金メダルでしたね。
この張博光選手はこの記者会見でこんなことも言ってたんですよ。
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中国のネットユーザーの皆さんはいつも僕たちを励ましてくれています。とても感謝しています。
この言葉の意味するところは、鉄棒で失敗した曹意徳選手がネット上で攻撃の対象になりかねない。
彼は、張選手はそれを知っているから、いわゆる政治を責めるなと訴えたかったと思うんですね。
やっぱりどの国も今やネットの行為にとても敏感です。
今日の話題なんですが、やはりパリのオリンピックで中国の国民が反発、とりわけネットユーザーが反発している出来事が起きています。
それは何でしょうね。
禁止薬物への対応、つまり反ドーピングなんですよ。
なるほど。
中国の水泳の競泳の選手たちへのドーピング検査の在り方なんですよね。
どんな風なんですか。
事の発端は、ドーピングの国際検査機関、ITAというんですが、これがオリンピックの前に中国の選手が今年に入って600回を超える検査を開見で明らかにしたんですよね。
600回を超えるっていうのはかなり多いですね。
話は3年前に遡るんです。
2021年の東京オリンピックの数ヶ月前のことなんですけど、やっぱり中国の競泳選手の23人が中国国内での大会で採取された検体から禁止薬物が検出されたんですよ。
だけどこの事実は伏せられたままで、中国の選手は東京オリンピックに出場が認められたんですよね。
このことが今年4月になってニューヨークタイムズなどの報道で明らかになっちゃったんですよ。
中国選手から陽性反応が出た薬物っていうのはトリメタジン、自身ですね。
これは血液が、血流が増加して自給力がアップするという効果があるんですよ。
このため世界反ドーピング機関が禁止薬物に定めていますね。
ただ中国の国内大会で23人が陽性反応が出たわけですよね。
なんで東京オリンピックに出場が認められたんですかね。
そうなんですよ。中国はこういうふうに説明していました。
選手の宿舎のキッチンの汚染が原因だったと。
確かに宿舎の調理場からは禁止薬物が検出されたんですよ。
ですから世界反ドーピング機関もこの説明を容認したわけなんですよね。
話はパリのオリンピックに戻します。
ここでまた新しい事実が出てきました。
中国の競泳チームがパリに到着して以降、わずか10日間で
延べ200人近くがドーピングの国際検査機関、ITAから検査を受けていたことが分かったんですよ。
このことが先ほど紹介したように中国メディアの不満及び国民の反感を燃え上げ出したわけなんですよね。
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競泳チームは中国何人くらいですか?
男女合わせて総勢31人です。
31人で延べ200人近くにドーピング検査を行ったってことは
同じ選手が6回とか7回検査を受けられたってことですか?
そうなりますね。
他の国の代表選手に対する検査に比べて数は突出しています。
そこで中国の競泳チームの栄養士が中国メディアの取材にこのように答えていました。
選手31人のうち、毎日20人近くがドーピング検査を受けた。
同じ選手が1日に5回から7回のドーピング検査を受けたこともあった。
ベッドで寝ている早朝6時にドーピングの検査員がやってきた。
午後に休憩しているときにも。
さらには夜の9時を過ぎても抜き打ち検査があるので夜中まで寝ることができない。
時差ボケや練習の疲労を感じているというのに。
このコメントは私が中国メディアに載っていた報道からピックアップしました。
報道を読んだ中国の国民は当然、なぜ中国だけこんな不公平な扱いを受けるんだと怒りを募らせるわけです。
でも、なぜ中国の競泳選手にドーピング検査をそれだけ繰り返すんですかね?
パリでの記者会見で当然中国のジャーナリストたちもそんな疑問を投げかけるんですよね。
つまりトレーニングや休憩に悪い影響を与えないか、多すぎないかという疑問ですよね。
ドーピングの国際検査機関の責任者が何と答えているんですかね?
ドーピングの国際検査機関の言い分はこんなふうに言っています。
中国の競泳チームには問題があるという一部の報道がありました。
我々は全ての国のアスリートを安心させるため検査を実施しています。
オリンピックが公正かつ公平であることを証明するための取り組みの一環です。
とはいえ、高谷さん見るほうも熱くなるオリンピックですから、応援している中国の人たちはこれを聞いて納得できるんですかね?
はい、その通りだと思います。
私は今回の騒ぎの根っこには単にスポーツの世界に留まらない、つまり国際社会における中国の振る舞いと無関係じゃないような気がしますね。
ルールを守らないみたいなイメージってことですか?
そうですね。
ドーピングに関して言うと、2012年のロンドンオリンピックの時に、2つの金メダルを取った中国の男子の競泳選手が、その後の国内大会のドーピング検査でやっぱりドーピング違反をしているんですよ。
この時は3ヶ月の出場停止を受けたと。
しかもこの選手は、2018年、ドーピングの抜き打ち検査を妨害したとして、さらに4年間の出場停止を受けているんですよ。
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競泳の他にも、中国は過去にも陸上とか他の競技においても、ドーピング違反を数多く犯してきましたね。
そういう善かがあるから、疑いの目を向けられるっていうことですかね。
そうですね。それと今言った過去のドーピング違反に加えて、現在の中国という国家が国際社会共通のルールを守っていないっていう目は、やっぱりどうしてもありますよね。
これも事実だと思います。
例えば南シナ海や東シナ海での海洋侵入。
また、ウクライナへの戦争を仕掛けたロシアを日本を含めて多くの国が非難する中、ロシアとのビジネスを活性化させてロシア経済を支えていると。
なんだか中国の競泳チームへのドーピング検査の徹底は、国際社会の方の目と連動しているように思えてしまいますね。
そういう目を向けられても仕方ないって思う。
一方でも中国のファンからすると受け入れられないっていう感じですかね。
そうなんですよ。
ネット上には、中国だけが狙い撃ちされていると。
我々は見下されているんだ。こんな声が溢れてるんですよ。
そこにはやっぱり、近現代史において欧米や日本から食いもりにされてきたと。
自分たちはずっと被害者だったと。歴史に絡んだ感情も背景には存在すると思います。
怖いのは、そんな感情から、だから強くならないといけない。国が強くならないといけない。
狭い意味での愛国主義と簡単に結びついてしまいがちなんですよ。
僕はそれが気になりますね。
正々堂々とっていうところも求めたいところはありますけどね。
今日は中国選手とドーピング検査についてお送りしました。
パリンオリンピックでは競技会場の外でも様々な戦いがあるというお話ですね。
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