元祖発車ベルの音解説
元祖発車ベルチャンネル。このチャンネルでは、井出音研究所所長、私、井出 祐昭が、元祖発車ベルを開発したスタッフを代表して、当時のことをお話しいたします。
今週はですね、先週に続き、完成品といいますか、実際に使われた新宿の発車ベルの解説的なやつをやってみたいと思います。
まず、この音を聴いていただきます。 まずちょっと、経路が違った路線というのは実はありまして、それがこの中央線の特急なんですね。
この番組のエンディングでも使っていますけれども、 これも実は
メロディーのように聞こえるんですけどもね。 やっぱり鐘の構造をしています。それだけではなくて、
JRさんのほうからですね、ちょっとこれは遠方に行くので、少し旅的なというか、自然的な感じにしてほしいということがあって、
ハープは、
こもれ日というか、もう太陽からの光みたいなね、そういうようなことがこぼれ落ちてくるみたいな、
そんなようなことを表しているんですけれども、それと、
せせらぎが入っていますね。 それと同時に、
小鳥のサイズにも入っていて、 で、いい旅をみたいな、そういうことを少し表現してあります。
で、次がですね、 これもあの山手線と同じくらいよく出てくる、
総武線をお聞きください。 これはあの、鐘の音そのものが入っています。
この鐘は大きい鐘じゃなくて、どのくらいかな、高さが2、3センチくらいの少し柔らかい音がする鐘で、
それを、パーカッショニストに叩いてもらっています。
で、それプラス、実は裏に鈴の音が入ってますね。シャシャシャシャっていう、
これはあの、いかにも発車ベルっていうのを、 裏で表現しているということなんですけどね。
それともう一つ、ピアノの音なんですけれども、 ポンポンポンポンポンっていう、すごく軽やかなというか、
丸い感じの音が入っているんですね。 で、
これは何かというとですね、 ミュートピアノって言って、僕らは言ってるんですけども、
弦がですね、ピアノって一つのキーを押すと、 その弦の振動だけじゃなくて、
その1オクターブ上とか、 そのまた5度上とかっていうふうに、ずっと自然の倍音列っていうのが出てくるんですね。
で、それをコントロールして音色を変えると、 っていうことをしているのと、それと、
音の響きがすぐになくなるような、ポンって音になるように、 泡みたいな音になるように、
そういうように特別にピアノをチューニングしてやっています。 この時にはですね、ちょっと天才的なピアノの
調律師がいましてですね、 その人にずっと加わってやってもらいました。
で、次にはこの話の続きで渋谷駅に飛んでみたいと思います。 渋谷駅はですね、このミュートピアノ全開。
で、音の形は山手線でやっています。 お聴きください。
今度は、この軽やかな感じがそうなんですけど、 今のミュートピアノなんですけども、
あの鈴の音が結構大きく出てますね。 これはあの、
より発車ベル感を出そうということなんですけども、
この渋谷の駅長さんもこの当時すごくいい感じの方で、
足元に勝負のパネルを置こうということをやってまして、 これちょっと踏み絵みたいになっちゃうから大丈夫なのかなと思ったんですけども、
僕らはその、なんかその勝負の花のパネルっていうのはすごく、
あの、いまだに印象に残ってるんですけどもね、 全体的にはちょっと
花のようなというか、 あの
ポンポンポンポンポンという中で、 あの流れていくようなね。
まあそんなような形でやってみました。 ということでですね、あの
完成品の解説はこんなところなんですけどもね。 えっと次はですね、来週は
渋谷駅の発車ベル
特にメインメンバーはソフトとかハードの方にもいるんですけどね。 そのソフトの方の超メインメンバーで、
まあこの人がいなかったらできなかったという、一色このみさんという、あの私たちのスタッフを、
それから、あの今一緒にやっているスタッフも含めてですね、 ちょっとみんなでワーワーミーティングみたいな感じでやってみようと、
あのいうことをやってみたいと思います。 また、あの
いろんなこう質問があった場合にはそれにも答えていきたいなというふうに思っています。 それでは来週。