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            アラビヤンナイトからアラジンとふしぎなランプ その3
2023-06-24 16:44

アラビヤンナイトからアラジンとふしぎなランプ その3

040 230624 菊池寛 アラビヤンナイトからアラジンとふしぎなランプ その3 朗読:田畑竜介
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おしゃべり本棚。この時間は、福岡のRKB毎日放送の アナウンサーによる朗読をお送りします。
アラビヤンナイトから アラジンとふしぎなランプ 第3回
やっとお姫様は、おとといの晩からの出来事を つっかりお話になりました。
大臣の息子はふるえながら、 どうぞおむこさんになるのをやめさせてくださいまし、 とお願いしました。
もうもう一晩だってあんな目にあうのは、 いやだと思ったものですから。
そういうわけで、ご婚礼はおとりやめになりました。 そして、いろんなお祝いもないことになりました。
さて、いよいよ約束の三月の月日がたってから、 アラジンのお母さんは王様の前へ出ました。
それでやっと王様は、お姫様をこの女の息子にやると お約束なすったことを思い出しになりました。
それでは、わしがいったとおりにすることにしよう。 だが、わしの娘をお嫁さんにするものは、
四十枚の皿に宝石を山盛りにして、 それを四十人の奴隷に持たせてよこさなければいけない、 とおっしゃいました。
アラジンのお母さんは困ったことになったと思いながら、 家へ帰ってきてアラジンに王様のお言葉を伝えました。
アラジンや、そんなことはとてもできないことじゃないかね。 そう言ってため息をつきました。
するとアラジンは、 「いいえ、お母さん。だめじゃありませんよ。
王様には、すぐ王政のとおりにしてごらんに入れますよ。」 と、いさぎよく言いました。
それから魔法のランプをこすりました。 そして、お化けが出てきたとき、
宝石を山盛りにした四十枚のお皿と、 王様が言われただけの奴隷を連れて来いと言いつけました。
さてそれから、この立派な行列が町を通ってお城へ向かいました。 町中の人々はぞろぞろと見物に出てきました。
そしてみんな、奴隷が頭の上に乗せている、 宝石を山盛りにした金のお皿を見てびっくりしました。
お城へ着いて、奴隷たちは王様に宝石を差し上げました。 王様はずいぶん大どろきになりましたけれど、
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またたいそうおよろこびになって、 アラジンとお姫様とがすぐに婚礼するようにとおっしゃいました。
お母さんがかえってこのことをアラジンにつげますと、 アラジンはすぐにはお城へ行かれないといいました。
そしてまずランプのおばけを呼んで、 香水風呂と王様がおめしになるような金のぬいとりのある着物と、
自分のお供をする四十人の奴隷と、 お母さんのお供をする六人の奴隷と、
王様のお馬よりもっと美しい馬と、 そして一万枚の金貨を十個の財布にわけて入れて持ってこいと命じました。
さて、これらのものがみんなととのってから、 アラジンは着物を着替えてお城へ向かいました。
そして立派な馬に乗って四十人の奴隷を召しつれて行く道々、 両側に見物しているたくさんの人たちに、
十個の財布から金貨をつかみ出してはばらばらとまいてやりました。
見物人たちはきゃっきゃといって大よろこびでそれをひろいました。
しかしその中のだれにだって、
むかし町でのらくらとあそんでばかりいたなまけものが こんなになったとは気がつきませんでした。
これはきっとどこかの国の王子さまだろうと思っていました。
こんなものものしいありさまでアラジンがお城へつきますと、 王様はさっそくおでむかえになってアラジンをおだきになりました。
それからけらいたちにすぐおいわいのえんかいとこんれいのよういをするようにとおっしゃいました。
するとアラジンは、
「へいか、しばらくおまちくださいまし。
わたしはおひめさまがおすみになる御殿をたてますまではこんれいはできません。」
と申しあげたのでありました。
そうして家へかえってもういちどランプのおばけをよびよせました。
そして、
「せかいいちのりっぱな御殿をつくれ。
その御殿はだいりせきとみどりいろのいしとほうせきとでつくらなければいけない。
そしてまんなかにきんとぎんとのかべとまどがにじゅうよんついているおおひろまをつくるのだ。
それからそのまどはダイヤモンドだのルビーだのそのほかのほうせきでかざらなければいけない。
けれどもたったひとつだけはなんにもかざりをしないでそのままにしておけ。
それからまた馬屋もつくらなければいけない。
そして御殿のなかにはたくさんのどれいもいなければいけない。
さあこれだけのことをはやくやってくれ。」
といいつけました。
あくるあさあらじんは
せかいいちかと思われるほどの御殿がたっているのにきがつきました。
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御殿のだえりせきのかべはあさひのひかりをうけてうすももいろにそまっていました。
まどにはほうせきがきらめいていました。
あらじんはさっそくおかあさんといっしょにおしろへまいりました。
そしてきょうこんれいをさせていただきたいと申し入れました。
おひめさまはあらじんをごらんになってあらじんとなかよくしようとおおもいになりました。
まちじゅうはおいわいでおおにぎわいでした。
そのあくるひは
おうさまのほうからあらじんのしん御殿をおたずねになりました。
そしてまずおおひろまへおとおりになって
きんとぎんのかべとほうせきをかざりつけたまどとをごらんになってたいへんごかんぷくなさいました。
そして
これはせかいでいちばんうつくしい御殿にちがいない。
わしにはこの御殿のなかにあるたったひとつのものでさえ
せかいだいいちのたからもののようにおもわれる。
だがここにたったひとつかざりつけをしてないまどがあるのはどういうわけだねとおたずねになりました。
するとあらじんは
「へいか、それはへいかのとうといおてでかざりつけをしていただきたいとぞんじましてわざわざのこしておいたのでございます。」
とおこたえしました。
おおさまはたいへんおよろこびになりました。
そしてすぐにおしろのそうしょくがかりのひとたちに
このまどをほかのまどとおなじようにかざりつけるようにおいいつけになりました。
そうしょくがかりのひとたちはなんにちもなんにちもはたらきました。
そしてまだまどのかざりつけがはんぶんもできないうちに
もっていたほうせきをすっかりつかってしまいました。
おおさまにこのことを申しあげますと
それではじぶんのほうせきをみんなやるからつかうようにとおっしゃいました。
それをつかいはたしてもなおまどはできあがりませんでした。
それであらじんはかかりのひとたちにしごとをやめさせて
おおさまのほうせきをぜんぶかえしてしまいました。
そしてそのばんもういちどらんぷのおばけをよびました。
それでまどはよのあけるまえにできあがりました。
おおさまとそうしょくがかりのひとたちはおどろいてしまいました。
けれどもあらじんはけっしてじぶんのおかねもちであることをじまんしませんでした。
だれにでもやさしくれいぎただしくつきあっていました。
そしてびんぼうにんにはしんせつにしてやりました。
それでだれもかれもあらじんになつきました。
09:01
あらじんはまたおおさまのために
なんどもなんどもせんそうにいっててがらをたてました。
それでおおさまのいちばんおきにいりのけらいになりました。
けれどもとういアフリカでは
あらじんをいじめるわるだくみがずっとかんがえつづけられていました。
あのおじさんだといってだましたわるもののおじいさんのまほうつかいは
まほうのちからによってじぶんがちのしたへとじこめてしまったおとこのくが
あれからたすかってたいへんなかねもちになったということを
したからであります。
そしておこってじぶんのかみのけをひきむしりながら
あいつめえきっとランプのつかいかたをさとったのにちがいない。
おれはランプをとりかえすほうほうをかんがえつくまでは
いまいましくってよるもおちおちねむることができない
とどなっていたのでありました。
それからやがてまたアラブへやってきました。
そしてあらじんのすんでいるまちへきてすばらしいごてんをみました。
ごてんがあんまりうつくしいのとあらじんがおかねもちらしいのに
はらがたっていきがとまってしまうほどでした。
そこでまほうつかいはしょうにんにばけました。
そしてたくさんのどうでつくったランプをもって
ええ、あたらしいランプをふるいランプととりかえてあげます。
まちからまちへこういいながらあるきました。
このよびごえをきいてまちのひとたちはばかげたことだとわらいながらも
めずらしそうにまほうつかいのそばへたかってきました。
こんなことをいうおとこはきがふれているかもしれないと思ったものですから。
ちょうどこのときあらじんはかりにでてるすでした。
おひめさまはただひとりおおひろまのまどによりかかって
そとのけしきをながめていらっしゃいました。
まちからきこえてくるよびごえがみみにはいったものですから
さっそくどれいをおよびになりました。
そして
あれはなんといっているのかきいておいでとおっしゃいました。
すぐにどれいはきいてかえってきました。
そしてさもさもおかしくてたまらないというふうにわらいながら
ずいぶんへんなおじいさんなのでございますよ。
あたらしいらんぷをふるいらんぷととりかえてあげますと思うのでございます。
そんなばかげたあきないがございますでしょうかねえ。
と申しあげたのでございました。
おひめさまもこれをおききになってたいそうおわらいになりました。
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そしてすみのほうのかべにかかっていたらんぷをゆびさしになって
そこにずいぶんふるぼけたらんぷがあるじゃないか
あれをもっていってそのおじいさんがほんとうにとりかえてくれるかどうか
ためしてごらんとおっしゃいました。
どれいはらんぷをとりおろしてまちへはしっていきました。
まほうつかいはまほうのらんぷをりょうてでしっかりうけとってから
どれでもおすきなのをおもちくださいといって
あたらしいどうのらんぷをたくさんならべたてました。
そしてふるいらんぷをだいじそうにだきしめて
ほかのことはなんにもきがつかないようすでありました。
このどれいがあたらしいらんぷをみんなもっていったってきっときがつかなかったでしょう。
どうも!
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