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おしゃべり本棚。 この時間は福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
菊池寛 アラビヤンナイトからアラジンと不思議なランプ第2回
これでそのおじいさんはアラジンのおじさんではないということがはっきりとわかりました この魔法使いは魔法の力によって遠いアフリカでこのランプのこと
をかぎつけたのでした このランプは大変不思議なランプなのです
そのことは読んで行くにしたがってだんだん皆さんにわかってくるでしょう しかしこの魔法使いは自分でこのランプを取りに行くことはできないのでした
誰か他の人が取ってきてやらなければダメなのでした それでアラジンにつきまとったわけです
そしてランプさえ手に入ったらアラジンを殺してしまおうと思っていたのでありました けれどもすっかり当てが外れてしまいましたので魔法使いはアフリカへ帰ってしまいました
そして長い長い間アラブへはやってきませんでした さて地の下へ閉じ込められたアラジンはどこか逃げ道はないかと
あの大広間や果物畑の方へ行ってみましたが 地面の上へ帰っていく道はどこにもありませんでした
2日の間アラジンは泣き暮らしました そしてどうしても地の下で死んでしまわなきゃならないのだと思いました
そして両方の手をしっかりと握り合わせました その時
魔法使いがはめてくれた指輪に触ったのでした するとたちまち大きなお化けが床からむくむくと現れ出てアラジンの前に立ちはだかりました
そして 坊ちゃん何か御用でございますか私はその指輪の家来でございます
ですからその指輪をはめていらっしゃる方のおっしゃる通りにしなければならないのでございます というのです
アラジンは飛び上がるほど喜びましたそして 私の言うことならどんなことでも聞いてくれるんだね
よしじゃあこんな恐ろしいところからすぐ連れ出しておくれ とこう頼みました
そうするとすぐに地面に上がる道が開きました そしてあっという間にもう自分の家の戸口まで帰っていました
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お母さんがアラジンが帰ったので涙を流して喜びました アラジンもお母さんに抱きついて何度も何度もキッスしました
それからお母さんにこの間からの一部始終を話そうとしましたが お腹がペコペコでした
お母さん何か食べさせてくださいな私はお腹がペコペコで死にそうなんです とアラジンが言いました
お母さんは ああそうだろうとも
だが困ったよもう家の中には少しぽっちの綿より他には何もないんだよ ちょっとお待ちこの綿を売りに行ってそのお金で何か買ってきてあげようと言いました
するとアラジンは お母さん待ってくださいいいことがあります
綿を売るよりもこの私の持って帰ったランプをお売りなさいな と言ってあのランプを出しました
けれどもランプは大変古ぼけていて埃まみれでした 少しでも綺麗になったら少しでも高く売れるだろうと思ってお母さんはそれを磨こうと
しました しかしお母さんがそのランプを擦るか擦らないうちに大きな真っ黒い夜景が
床からむくむくと出てきました ちょうど煙のようにゆらゆらと体をゆすりながら頭が天井へ届くとそこから二人を見下ろしました
ご用は何でございますか私はランプの家来でございます そして私はランプを持っている方の言いつけ通りになるものでございます
とそのお化けが言いました アラジンのお母さんはこのお化けを見たとき
怖さのあまり気を失ってしまいました アラジンはすぐお母さんの手からランプを引ったくりました
そして震えながら自分の手に持っていました ほんの少しでもいいから食べるものを持っておいて
アラジンはやっぱり震えながらこう言いました 恐ろしいお化けがやっぱり天井から睨みつけていたものですから
がその時ランプの家来はシュッと煙を立てて消えてゆきました けれどもまたすぐに金のお皿の上に上等のごちそうを乗せて現れてきました
この時アラジンのお母さんはやっと気がつきました けれどもこのごちそうを食べるのを大変怖がりました
そしてすぐにランプを打ってくれとアラジンに頼みました あのお化けがきっと何か悪いことをするに違いないと考えたものですから
けれどもアラジンはお母さんの怖がっているのを笑いました そしてこの魔法のランプと不思議な指輪の使い方がわかったからこれからはこの2つを
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うまく使って暮らし向きの助けにしようと思うと言いました 2人は金のお皿を売って欲しいと思っていたお金を手に入れました
そしてそれをみんな使ってしまった時 アラジンはランプのお化けにもっと持ってこいと言いつけました
こうして親子は何年も何年も楽しく暮らしていました さてアラジンの住んでいる町にあるお城の王様のお姫様は大変美しい方だということでした
アラジンもこの噂を聞いていましたのでどうにかしてお姫様を一度拝みたいと思っていました それでいろいろ姫様を拝む方法を考えてみましたけれど
どれもこれもみんなダメらしく思われるのでした なぜかというとお姫様はいつも外へお出ましになるときは決まったように
深々とベールをかぶっていらっしゃったからであります けれどもとうとうある日アラジンは王様の御殿の中へ入ることができました
そしてお姫様が湯戸のへおいでになるところをとの隙間から覗いていました それからアラジンはお姫様の美しいお顔が忘れられませんでした
そしてお姫様が好きで好きでたまらなくなりました お姫様は夏の夜の明け方のように美しい方でした
アラジンは家へ帰ってきてお母さんに お母さん私はとうとうお姫様を見てきましたよ
お母さん私はお姫様をお嫁さんにしたくなりました お母さんすぐに王様のお城へ行ってお姫様を下さるようにお願いしてください
と言ってせがみました お母さんは息子の途方もない望みを聞いて笑いました
そしてまたアラジンが気が触れたのではないかと思って心配もしました しかしアラジンはお母さんがうんというまでは
せがみ通しました それでお母さんはあくる日王様へのお土産にあの魔法の果物をナフキンに包んで
不祥不祥にお城へ出かけていきました お城にはたくさんの人たちが詰めかけて訴え事を申し出ておりました
お母さんはなんだかいじけてしまって進み出て自分のお願いを申し上げることができません でした
誰もまたお母さんに気がつきませんでした そうして毎日毎日お城へ出かけていってやっと1週間目に王様のお目に止まりました
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王様は大臣に あの女は何者だな
毎日毎日白い包みを持ってきているようだが とお尋ねになりました
それで大臣はお母さんに王様の前へ進むように申しました お母さんは少し進んで地面の上へひれ伏してしまいました
お母さんはあんまり恐れ多いので何も言うことができませんでした けれども王様がたいそうお優しそうなのでやっと勇気を出して
アラジンにお姫様をいただきたいとお願いしました それから
これはアラジンが王様への捧げ物でございます と言って魔法の果物を包みから出して差し上げました
あたりにいた人々はこんな立派な果物を生まれて一度も見たことがなかったものですから びっくりして声を立てました
果物はいろいろ様々に光り輝いて見ている人たちが眩しがるほどでした 王様も驚きになりました
そして大臣を別の部屋へお呼びになって あんな素晴らしい捧げ物をすることができる男なら姫をやってもいいと思うがどうだろうな
とご相談なさいました ところが大臣はずっと前からお姫様を自分の息子のお嫁さんにしたいと思っていたものですから
そんなに急いで約束を遊ばないでもう三月ほど 待たせなさいましと申し上げました
王様もなるほどそうだと思いになりました それでアラジンのお母さんにもう三月待ったら姫をやろうとおっしゃいました
アラジンはお姫様がいただけると聞いて自分くらい幸せ者はないと思いました それからは1日1日が矢のように早く過ぎて行きました
ところが それから2月も過ぎたある夕方町中がたいそう賑やかなことがありました
アラジンは何事かと思って人に尋ねました するとその人は今晩お姫様が大臣の息子のところへお嫁にいらっしゃるからだと教えてくれました
アラジンは真っ赤になって怒りました そしてすぐ家へ帰って魔法のランプを取り出してこすりました
すると時期にあのお化けが出てきて何を致しましょうかと聞きました 王様のお城へ行ってお姫様と大臣の息子をすぐ連れて来いと言いつけました
たちまちお化けは御殿へ行って2人を連れて帰ってきました そして今度は
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大臣の息子をこの家から連れ出して朝まで外で待たしておけと命令しました お姫様は怖がって震えていました
けれどもアラジンは 決して怖がらないでください私こそはあなたの本当のおむこさんなのでございます
と申し上げました 聞きたいラジオ番組何にもないそんな時間はポッドキャストで過ごしませんか
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