1. 74才 薬膳&料理研究家
  2. #36 「蕎麦」のお話
2023-05-08 10:31

#36 「蕎麦」のお話

様々な健康効果を持つ食品「蕎麦」について
音声を収録しました。
「蕎麦」は、日本だけでなくフランスの
そば粉のガレットなどを初めとして多くの国々で食されています。
#救荒作物
#粒食
#粉食
#薬味
#薯蕷切り
#卵切り
#鯛切り
#柚子切り
#本返し
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こんばんは、72才 薬膳&料理研究家の木下 賀律子です。
今日は、日本人の知恵と工夫を再発見。
江戸の健康食から蕎麦を取り上げ、音声を収録していきます。
収録前に、蕎麦について、世界における蕎麦料理を調べてみました。
というのは、フランス・ブルターヌ地方のガレットは、蕎麦粉を原料としているからです。
蕎麦粉のクレープも有名ですね。
イタリア北部では、蕎麦粉を使ったパスタ、ピッツオケリ。
ネパールでは、蕎麦粉の薄焼き、ロティ。
ロシアでは、蕎麦粉のパンケーキ、ブリヌイなどがあります。
ユーゴスラビアから独立した人口200万人ほどの共和国、スロベニアでは、毎日のように蕎麦を食べているようです。
粉にしているのか、蕎麦の実のままなのか、どんな状態で食しているのか、気になるところです。
それでは、本文に入ります。
日本民族と暮らしを共にしてきた食べ物といってよい。
タデカニ族するこの一年層の原産地は、東アジアの温帯地域、ソ連のバイカルコから中国北東部に至る冷寮地域と言われ、
我が国には中国から朝鮮半島を得て渡来したと考えられている。
古い記録としては、奈良地帯の養老6年、722年7月に秀利による寄金に備えるため、蕎麦の栽培を奨励した元朝天皇の文書が、植日本儀にみられる。
産地、痩せ地、乾燥した地、冷寮な気候でも生育期間が短く済むから、休耕作物。
休耕作物というのは、調査区の際にも収穫し得る作物という意味です。
休耕作物として、日本人をしばしば救ってきたありがたい穀物である。
粒食民族である日本人は、この蕎麦を粒食と粉食の両方で食べてきた。
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お米が粒の状態ですから粒食と言っているわけですね。
この蕎麦も粒食と粉食の両方を食べる。
粒食は簡潔な食べ方で、粒のまま煮て食べたり、米と炊き合わせて蕎麦飯とする。
一方の粉食では、初めは粉にひいたものを熱湯でこねる蕎麦かきや、これを蒸した蕎麦団子であった。
一説によると、豊臣秀吉はこの蕎麦かきが大好きであったと言われております。
しかし江戸時代初期には、つなぎに小麦粉を入れることを知ってから面情となり、途端に日本人を蕎麦好き民族に仕立てた。
粒状のままの蕎麦や蕎麦かきは、なんとなく急行的なイメージの食べ方、つまり言葉を変えると非軟食的な食べ方ということでしょうか。
それが一転して、これを粋な麺に変身させたのである。
蕎麦を麺状にしてからは、日本人は例によって得意の知恵を発掘し、様々なタイプを次々に編み出す。
つなぎに山の芋を用いたショヨキリ、ケイランを用いたタマゴキリ、タイのすり身を使うタイギリ、ひき茶での茶蕎麦、ゆずでのゆずキリなど、毎度にいとまがない。
ここでいろんなキリと言っているのは、蕎麦というのは本当は蕎麦キリというのが本当の言葉だそうで、それを略して私たちは蕎麦、麺状のものを蕎麦蕎麦と言っております。
ここでは蕎麦キリをなぞらえてゆずキリとかタイキリとかいう言葉を言っています。
とりわけ、江戸に人口が集中した漢文1661年の頃から、市中には蕎麦専門の料理屋が多く現れたり、夜泣き蕎麦が夜間、夜更けまで路上で売られたりと、大衆庶民の食として重要な地位を占めた。
この頃のかけ蕎麦は1杯いくらか調べてみました。16文、現在の264円くらいに当たるそうです。
さて、はじめは休耕用として栽培された蕎麦は、実は栄養価値の高い食べ物であって、この選択は正しかった。
小麦よりもタンパク質が多く、アミノ酸の効性も良質である上に、ビタミンではビタミンB1やB2が豊富、中でもビタミンP。
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ビタミンPの働きは、毛細血管の透過性を正常に維持する重要な作用。
ビタミンPの一つであるルチンが極めて多く含まれている。
このルチンについては、少し前から広く関心が高まった。
このような栄養価値の高い食品を、紛食の面として流食民族の真っ只中に取り入れた日本人の知恵は、あっぱれである。
蕎麦といえば、何と言っても梅雨と薬味であろう。
いくら良い蕎麦を売っても、梅雨が不適ならば蕎麦の風味が半減する。
名台の蕎麦屋は、ここに最も注意を払う。
その常識は、みりんと醤油に砂糖を加えて煮立たせたものを本返しと名付け、これに随時、鰹節の煮出汁を隠し味と共に調合する。
店によって味付けに秘術があるのが嬉しい。
薬味は刻みネギが多いが、おろし大根や七味唐辛子も好みで使い分けると楽しい。
蕎麦粉を溶く薄く溶いた湯や、蕎麦を茹でた湯を蕎麦湯と言う。
昔ながらの蕎麦屋では、手塗りの四角で大きな湯桶に蕎麦湯を入れて茶代わりに出す店が多い。
この蕎麦湯にはミネラルや各種ビタミン、炭水化物などが含まれている上に、蕎麦の香りが濃く残っているから飲まぬ手はない。
蕎麦湯につゆを少々落としてお茶代わりにじっくりと味わってほしい。
以上です。
ここで、蕎麦を食べるとき大切なことは何と言っても、つゆと薬味がポイントと著者の小泉氏は述べていますが、私も同じ考えです。
特に蕎麦つゆは濃いめの出汁で作っています。
なぜなら、蕎麦はうどんと違って粉自体にうま味が欠けるからです。
美味しく食べるには、麺と汁を同時にすするようにして食べるのが良いと思います。
蕎麦を使った料理の中で一風変わったものが蕎麦寿司です。
寿司飯の代わりに、海苔の上に茹でた蕎麦を置いて、そこに卵焼きなどの具を芯にして巻いたものです。
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巻き寿司のように切って、蕎麦つゆとわさびでいただきます。
暑くなった夏には、蕎麦のサラダも美味しいですね。
茹でた蕎麦を広げるようにお皿に盛り、好みの野菜、レタスやベビーリーフ、玉ねぎ、わかめ、あればみょうが、
好みでカニカマなどを乗せ、ポン酢や麺つゆ、サラダオイルを混ぜたドレッシングをかけていただくのもおすすめです。
その際、ひとつ気をつけたいことは、薬膳的に蕎麦は誤性の中で微寒、やや寒となっており、体を冷やしますので、お昼ご飯あたりに食するのが良いかと思います。
薬膳的効能は、蕎麦は日の調子を整えて、食欲不振を改善し、未消化物を解消する働きがあります。
今日は、様々な健康効果をもたらす蕎麦について音声を収録しました。
最後までお聞きいただき、ありがとうございました。
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