1. 74才 薬膳&料理研究家
  2. #57 昔は芋と言えば里芋だった
2023-09-29 10:48

#57 昔は芋と言えば里芋だった

今ではあまり目立たないイモ、里芋について音声を収録しました。里芋は煮ころがしや芋田楽でお馴染みですが、本日は醤油や味噌を使わない塩味とスパイスを使った里芋のサラダをご紹介してみました。
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73才 薬膳&料理研究家の木下 賀律子です。
前回、栗のお話をしましたが、秋はまたお芋の季節でもあります。
さつま芋、じゃがいも、里芋、そしてもう少し後の11月頃には、山芋のシーズンがやってきます。
今日は、その中でもちょっと地味な存在の里芋について音声を収録していきます。
昔は、芋と言えば里芋のことを指しました。
里芋は、じゃがいもやさつま芋と比べると古い歴史を持っています。
原産地は、インド東部からインドシナ半島にかけてという説が有力で、少なくとも紀元前3000年頃にはインドで栽培されていた、というから驚きです。
インド東部が原産というからには、里芋を使ったカレーがインドにあるかもしれないと思い、
インド家庭料理研究家のミラメータさんの本を開いてみました。
ありました。ちょっとお待ちください。
インド東部のカレーなんですね。里芋のカレーとしてこんなことが書いてあります。
インドでは里芋と里芋の葉の両方を食べます。
茎が紫色の里芋の葉っぱだけを食べます。味は日本の里芋と同じで、
小さいものから大きいものまであります。
またインドにはヤムというセレベスによく似た芋もあります。
セレベスというのは何かというと、インドネシアのセレベス島から伝わったとされる里芋です。
特徴は里芋の一種で、普通の里芋は表面が黒い色か茶色い色ですけど、
セレベスは赤みを帯びていることと、皮を剥いてもぬめりが少ないということが特徴なんですね。
この里芋のカレーの作り方というか材料を見ると、材料は里芋と玉ねぎとスパイスとヨーグルトが使ってあります。
ちょっとあまり一般受けしないかなと思うものですから、ここでは説明は省略しますけれども、
関心がある方はぜひコメントください。喜んでお答えしたいと思います。
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さて、その里芋が日本に渡ってきたのは、稲の土台より古いとされています。
日本で稲作が始まったのは弥生時代、それより前の縄文時代の中心作物は里芋でした。
したがって里芋は縄文時代の主食だったと考えられています。
ちなみに、ジャガイモやさつま芋が日本に到来したのは、いつかというと、ジャガイモは慶長年間、1596年から1614年にオランダ人によって、
ジャワ島のパタビア、現在のジャカルタから長崎に持ち込まれ、さつま芋はフィリピンから中国を経由して
1597年に宮古島に入り、17世紀にさつまから長崎に伝わったと言われております。
まあ時代で言うと、安土桃山から江戸時代をまたいだ頃に日本に入ってきたと思われます。
さて、里芋ですが、以前から山で実生していた山の芋に対して、家で栽培する芋、つまり里で採れる芋として里芋と呼ばれるようになりました。
ここに、食卓の薬行辞典という本がありますから、ちょっとそれを開いて見てみましょう。
芋というのは、多年生の植物の根や根茎が翌年の生育に備えて肥大し、澱粉や他等類の塊になったものを呼びますが、
里芋は、その他に陽兵、つまり葉の軸を随器と言い、地方によってはよく出回っており、またお茶の解析料理などにも使われています。
里芋の主な薬行として根茎、根っこの方は、火傷や指関節の腫れ、直線炎、乳腺炎、湿、排他です、打ち身などに疾風薬として炎症が起こっている場所に貼ると良いでしょう。
陽兵、つまり軸の方は、蛇に噛まれた傷や虫刺されにも、その軸の汁は良いと書いてあります。
実際に私も、年末に病院がお休みの時に里芋の疾風を使ったことがあります。
里芋を実際にすりおろすのではなく、自然食品店で里芋粉という粉末状の里芋や生姜が小麦粉と混ぜてある商品を買い求めて、それを程よく水分と混ぜて湿布として、腫れたところに、腫れた場所は耳の下のリンパなんですけど、そこに貼ってみました。
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一晩でリンパの腫れは自然に収まり、安心したことを覚えています。
年末っていろいろと不調が起こるものなんですけど、こういった貴重な体験をしたなと思います。
ただしですね、皮膚が弱くかぶれやすい方はご注意くださいね。
自分が体験してみて、昔の人たちはこうして不調を治していったんだなぁと思いました。
薬膳データを見てみますと、誤性は平、誤味は甘味と辛味です。
そして食材としての働きは胃腸の働きを高めて消化不良や便秘、下痢を解消します。
また汚れた血をきれいにし、腫れ物や出来物を消す働きがあります。
体がきれいになって免疫力も一段とアップできそうですね。
こういうことを考えると、食べておいしく体にも良い、お袋の味、里芋の煮ころ菓子が長い間生活に定着したのも納得できます。
でも本日私がご紹介する料理は、先ほどのミラメータさんではなく、私がお習いしていたレヌアロラさんのレシピをご紹介します。
レヌアロラさんのスパイシーベジタブル料理にのっている里芋のサラダをご紹介しましょう。
作り方はとても簡単です。
材料、里芋300グラム、塩5茶匙3分の1、レッドペッパー、クミンパウダー、ガラムマサラ少々、このあたりのスパイスがなければカレー粉で良いと思います。
量は塩と同じぐらいの量が良いでしょう。
であれば、パクチーですね、シャンザイの葉っぱがあると良いでしょう。レモン汁2分の1個分ぐらいです。
作り方に行きます。里芋1番、里芋は洗い、中心に火が通るまで、水から里芋は入れますね、土から下にあるものは水から湯がきます。
中心に火が通るまで茹でます。茹で上がったら冷ましまして皮をむいて一口大に切ります。
2番目、その一口大に切った里芋に塩と先ほどのスパイスを加えてよく里芋と混ぜ合わせます。
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そして好みでみじん切りにしたパクチーを混ぜてレモン汁を加えて混ぜ合わせれば完成です。
作ってみてですね、これはサラダですのでおかず、ご飯に合うおかずというよりも軽いスナックの感じで食べられます。
ちょっと甘い味も食べてみたいなという方には黒いすりごまとお砂糖を合わせた中にちょっと里芋をですね、スパイスがついてない方の里芋ですよ、少し取り除けておいて
その湯がいて一口大に切った里芋を今のすりごまと砂糖をつけて食べても美味しいです。
ちょっとぬめっとしてますけれどもそれがまた美味しさにつながります。
本日は昔は芋といえば里芋だったについて音声を収録してみました。
最後に一つお知らせがあります。ただいま11月から始まるオンライン薬膳講座の募集をしております。
詳しくはリンクを貼っておきますのでご覧いただければ嬉しいです。
日頃からお話ししている薬膳を身近な料理レシピを通してより分かりやすくお伝えする講座となっております。
皆様のご参加お待ちしております。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
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