『甃のうへ(石の上)』三好達治
あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍〔いらか〕みどりにうるほひ
廂々に
風鐸のすがたしづかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃のうへ
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夜の帳がおりる頃、
しじまにまたたく星のささやき。
光年の孤独の叫びを、夜風が柔らかく溶かす。
今宵 ひっそりと夜ふかし。
02:40
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