#140 企業と政府の関係とは
2026-03-14 34:49

#140 企業と政府の関係とは

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アンソロピックと国防省の問題に始まり、その他の国際情勢まで。人類の歴史は進歩か?退歩か?

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仕事でコミュニケーションを扱う 3 人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何か?を一緒に考えていくポッドキャストです。

出演者🎙️

田中 愼一 (Blog)

高木 恵子 (Facebook / LinkedIn)

中川 浩孝(note)

ご意見・ご感想、3 人に話してほしいトピック、3 人へのご質問などありましたら、以下のフォームからお送りください。https://forms.gle/ZGKtUCBn3m25Nr6J6

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サマリー

本エピソードでは、AI企業アンソロピックと米国国防総省の間の対立を皮切りに、企業と政府の関係性の変化について議論する。AIの軍事利用に対する倫理的懸念から生じたこの対立は、民間企業と国家権力の間の新たな緊張関係を示唆している。また、トランプ前大統領のコミュニケーション手法をオバマ元大統領と比較し、それがイノベーションなのか、それとも民主主義の退廃なのかを考察する。さらに、社会主義的な手法が国家を強化するイノベーションとなり得る可能性や、日本の戦後復興におけるその役割にも触れ、現代社会が大きな変化点にいることを示唆している。

アンソロピックと国防総省の対立:企業と政府の関係性の変化
中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
みなさんこんにちは。コミュニケーションを極めると、自分が見えてくる。世界が見えてくる。コミュニケーションの世界に携わって、はや40年以上。コミュニケーションが命。 シン・田中こと田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して、約30年、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきた、アメリカ在住中川浩孝です。
田中 愼一
今日は何かなということで、一番の関心事項というのは、ここ最近数日間、アンソロピックAIの話が出ていて、いわゆるトランプ政権との間で、ある意味軋轢というか対立が起きて、
その対立の原因というのが、いわゆるアンソロピックのAIを徹底的に国防強化のために、全て使わせろという技術をですね、というリクエストに対して、国防省のリクエストに対して、基本的には、アンソロピックのヘッドは何て言いましたっけ。
中川 浩孝
アモデーさん。
田中 愼一
アモデーさんか。
彼がいわゆる、彼自身の哲学、どういう哲学かというと、国防に使われるいろいろなAIが国民の関心のほうに使われて、自由に対する一つの制約になるんじゃないかということを主張して、
結局、アンソロピックの政府調達、国防省としての政府調達というのが切れたというか、結局しないという形で、ある意味対立構図になったんですね。これ結構、なんていうのかな、面白いなって言ったら怒られちゃうんだけど、
なんかこれから、いわゆる公である政府、国ですよね。国とですね、民間であるいわゆるビジネスっていうものがですね、なんかますます一つの対立を生む構図がね、こういうところに出てくる。
つまりその経営者のいわゆる哲学っていうのがあるんだけども、あるいは企業自身の一つの思想っていうのがあるんだけども、それがこれから政府と対立していくコンフリクトが出てくるっていう事象として、結構見ててですね、面白いなと思うわけですよ。
で、なんでそういうことを思うかというと、今、戦略コミュニケーションということをいろんな場で話をし、みんなと議論して、今週の土日もそういうMBAの学生たちとですね、35人かな、議論2日間集中でやるんですけれども、そういう中でいわゆる今のビジネス環境っていうのはかなり大きく変わってきてる。
で、大体3つぐらいの背景があるかなと思っててですね、今みんなと議論してるんですけども、やっぱり一つはですね、企業を評価する軸が変わってきて、つまり今の企業っていうのはどっちかというと稼げばいいで評価されてたんですね。
で、今でも当然稼がないとダメなのは当たり前なんだけども、稼ぐことに加えて社会貢献もしなきゃいけない。つまり今までの企業にとって社会貢献というのはどっちかというと副業だったわけですね。
稼ぐことが本業で、その稼いだ中で副業的に社会貢献をするというスタンスから、これからはある意味で言うとこれからのビジネスモデルっていうのは社会貢献することが稼ぐことだっていう時代になっていく。
つまり、稼ぐことと社会貢献が別々じゃなくても一体になっていく感じ。そういうことを成し遂げている企業が評価される時代っていうことになってくると思うんですね。そうすると企業がですね、副業的に社会貢献している時っていうのは公の世界、例えば政府、あるいは非市場って言葉があるんですけど、市場メカニズムが働かないところね、非市場。
僕なんかはパブリックっていう言葉を使ってるんですけども、パブリックとの企業とのエンゲージメントの仕方が大きく変わっていくんじゃないかと。やっぱり社会貢献するとなるとですね、どうしても極端な言い方をするとパブリックがステークホルダーになっちゃうんですよ、企業の。
今まではパブリック、あるいは政府とかいうの、あるいは世論って呼んでもいいかもしれない。そういうものっていうのはステークホルダーじゃないんですね。いわゆるサードパーティーだったわけですよ、ある意味。
ところがそれが企業の評価軸がだんだん社会貢献の方にシフトしていくと、企業がより積極的にそういう今までは公のパブリックがやっていたところに入り込んでいくわけですね。
当然そうなるとパブリックの方もどうやってこれから企業とエンゲージして社会貢献を図っていくかって話になってくると、お互いが新たな相手として出てくるわけですね。
僕はそれはこれからある意味面白い傾向だなと思って非常に肯定的に見てたんですが。
ところが今回のアンソロピックとそれからアメリカ国防省の議論というか成り行きを見ていると、どうも楽観的にこれからビジネスっていうのがパブリックっていう世界とエンゲージしていくっていうこともあるんだろうけど、逆の方向としてね。
より政府、国がですね、今まで自由市場で動いていた企業に対して物申すっていう時代がですね、より強くなってコンフリクトの方が逆に大きく強くなっていくんじゃないかなっていうのがですね、一つの大きな懸念項目なんですね。
だからちょっと考えさせられる事象だったかなと思って、今それから、それと裏腹に同じくイラン攻撃が行われましたよね。あれもある意味議会の承認も得ずにやっているというやり方っていうのがですね、これもすごい奇異に感じてて。
なんかその、議会を無視して国が、政府がですね、行動を取っていくっていうのがですね、なんかこのアンソロピックと国防省のそのやりとりと、なんかね、相通ずる不安要因っていうのかな、ちょっとなんか気になるなということを感じたんで、皆さんのね、何ていうのかな意見をお聞きしたいなと思ったんですが、いかがですか。
ビジネス環境の変化と企業の社会貢献
田中 愼一
ヒロさん、もう現場なんだから。
中川 浩孝
いや、まああの、議会のね、あの賛成なしにっていうのはもう関税の時からずっと一緒なので、やり方としてはずっと最初から一緒というか、変わってないので。
まあ、その、そうだよねっていうか。ただ、法律的には60日間でしたっけ?60日間で戦闘終わらせなくちゃいけない話で、軍事作戦終わらせなくちゃいけない話になってるので。
それであれですよね、これから4、5週間みたいな、4週間くらい続くかもしれないみたいな話をしていて、それは議会の確かに賛成がなくてもできる範囲だということで、そういうことも考えてやってるんだろうなとは思いますよね。
ただ、アンソロピックのことに関しては、ちょっと本当に、あれですよね、大統領の就任式の時に、GAFAみたいな大きなところの人たちが一斉にみんな呼ばれていて、
そこに、その場にいるっていうところで、大きな企業とうまくやっていく風な感じというか、うまくやっていくと言えば言葉はいい言葉ですけれども、うまく使っていこうとしたんだろうなっていう感じがすごくしたので、
そういう中で、こういう風にちょっと、ここ1年、2年でさらにさらにAIの進歩がすごかったので、ちょっとそこまで抑え切れてなかったっていう感覚があるんじゃないかと思うんですけど、
その中で、アンソロピックに関しては、ちょっと自分の意向とは合わないというのが出てきてしまったので、ああいう風に制裁的に制裁する的なことは、
彼らしいというか彼らしいですよね。それを政府レベルでするっていうのがどうなのか。
一企業が別にここの製品はもう使わないことにしましたっていうインパクトと、やっぱり政府が全部ダメっていう、政府関係のところで全部使ったらダメとか、
そういう使っている会社との取引全部止めるとかっていうのの規模感がちょっと違うので、
それはちょっとこれもだからね、それこそ議会的にどうなのかとか、今後また出てくるそういう話出てくるのかもしれませんけれども、
ただ、ずっと一貫してというか、ある意味何も今までと変わってないなっていう感じがしますよね。
田中 愼一
一貫してるっていうのが一つの方向性に向かっているような気がしてて、
いわゆる企業の自由っていうのは市場原理に従ってやるべきだっていうのは、ある意味企業がその中で動く限りは自由だよっていう発想ですよね。
ただ市場原理だけで動いていくと、企業が自由に動いて利益上げていくんだけども、一方で所得格差とか、いわゆるその配分、出てきたそのものが公平に配分されているかどうかっていう問題が出てきて、
そこに政府っていうのが介入してきて、介入というか、そこはじゃあ政府が面倒見るよと。だから市場経済だけで解決できないものに関しては、公の機関である政府がそこはお手伝いしますよっていう話が、民主主義の基本中の基本ですよね。
政府の介入と民主主義への懸念
田中 愼一
で、それが今回は、アンソロピックの場合は非常にですね、それとはちょっと次元が違う形での介入、ビジネスへの。
決して市場経済では賄えないところを政府にやってもらうっていうのは、これは民主主義的な発想としては当たり前だなとは思うんだけども、そこに対して今度は政府がそれ以上の介入、つまり市場経済でやればいいじゃないのっていう、じゃなくて、一つの政権の一つの意思っていうものを通じて、
逆に言うとその政府と企業の立ち位置がですね、なんか変にディールをし始めたっていうかね、トランプ流で言うならば。
政府っていうのは公やけだったから、一つ全体を見渡して市場経済の中でやり遂げられないことを政府がやるっていう、ある意味それぞれの分担関係ができてきたのが、今回どうも国防省が企業とほぼ同等になってね、なんか喧嘩してるっていうイメージなんですよ。
だから、ある意味で言うと、例えば議会を無視した今までのトランプのやり方と、さっき言ったように一貫性があることは間違いなくて、
でもその一貫性っていうのは徐々に民主主義そのものの根幹に徐々に響いてくるんじゃないかっていうのは、多分一つ不安要因として感じられるのかなって気はしますね。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
だから、政府がやっぱり一民間企業のレベルまで落ちてきて、そことやり合うっていう話がどうみても不自然というか、なんかあんまり奇異に感じるっていう、そんなとこなんですかね。
高木 恵子
それがトランプさんの政治のやり方なのかなっていう、もう今までの、我々が思っている政治のやり方っていうことからも、彼はいつも逸脱してるから、
私もそんなにびっくりすることがあんまりなかったっていうのが正直な印象で、確かにこれからどうなるんだろうっていう不安というかリスクっていうのは感じるんですけど、
もう彼の、こういうのが彼のスタイル、政治のスタイルっていうか、今まで正しい政治の政治ってこう思ってたことをもう彼はやってこないから、だからそういう意味でいう驚きはないっていうのが私の。
トランプとオバマのコミュニケーション手法比較
田中 愼一
驚きはね。でも見用によってはなんですよね。今週、実はもう一つ孫子だけじゃなくて教えてる科目の中で、一つはオバマのいわゆるコミュニケーション流儀っていうのを研究するんですよ。
オバマを研究すればするほどトランプが見えてくるっていう。今一つの課題としてみんなと議論したいなと思ってたのが、受講生これ聞いてないと思うから、ちょっと話してもいいかもしれないけど、あれなんだよね。
トランプの政治手法はイノベーションなのか、それともそうじゃなくて堕落への道なのか。これオバマと比較するとクリアーにね、見えてくるのが、オバマ流儀とトランプ流儀って正反対なんですよ。
オバマは絶対多数の、なるべく多くの支持を取り集めるための、囲い込むためのコミュニケーション流儀持ってるんですね。ところがトランプは、もう全員から支持をもらおうなんて思ってないんですね。
少なくとも大統領のポジションをキープできるだけの、一部のグループに徹底的に熱狂的な支持さえあれば、大統領の職は失わなくても済むっていう発想が見えてくる。
そうすると絶対多数の、なるべく多くの人たちの支持を得るという発想じゃなくて、もう唯一このグループだけの支持を圧倒的に取るっていうことにフォーカスしている違いがあって、コミュニケーションのやり方の違いなんですね。
もう一つトランプとオバマの違いって、オバマってのは人の正と負ってありますけれども、正の心に訴えかけるのがトランプ流なんですね。
だからこれからはやっぱり人間はちゃんと人権を守らなきゃいけないんだとか、いわゆる人間はこうあるべきだっていう形の美しい心みたいなね、そこに訴えかけるんですよ、人間の。
トランプは逆で人間の負の心、怒りとか妬みとか、そういうものに訴えかける。
これ特徴は何かというと、正の人間の正の心に訴えかけるオバマ流っていうのは、瞬発力、ぐわっと突然力が出てくるというよりも持続性が高いんですよ、人間の意識がずっとそれに従っていく。
ところがトランプの場合は、負に行く場合は瞬発力がすごいんですよ、ぐわっと一挙に上がって相手を動かすんですけれども、でもそれが持続性がなくなっていく。
例えば日本では小泉純一郎さんがそのやり方なんだけど、絶えずサプライズを打って、まずはじめに自民党を敵に設定し、自民党をぶっ壊して日本を変えるとか言い始めて、その次は抵抗勢力を敵にして、要は対立構造をあえて作ることによって人の心を動かしていくっていうやり方なんですね。
田中 愼一
小泉さんは結構長くやったんだけども、でもやっぱり絶えずサプライズを打ち込まないと指示っていうのを保てないっていうか力をね。これ結構トランプ流に似てるなっていう感じがする。
だからいずれにしても、じゃあ今の状況っていうか世界の状況を解決するときに、じゃあオバマ流でやればいいのかっていうと、オバマ流だけじゃ多分無理だろうなっていうのが、オバマとトランプ比較してるとだんだん見えてくる。
一方でトランプは確かに想定外やるんだけども、でも結構物事は動いてるわけですよ。お金、関税上げちゃったり、ベネズエラ攻撃してそこを打ったり、今度イランやったり、つまりある意味で言うと結果が出てるんですね。経済もね、それほど悪くないんですよね。
雇用状況だっていいし、だから結構、何ていうのかな、結果は出してんじゃないの?ということになると、もしかしたらトランプ流っていうのは一つのイノベーションでね、今までの政治のあり方自身がもうこれからイノベートしなきゃいけない中で、そのイノベーターとして登場したんじゃないかと。
いう見方もできるのかなっていうのを普通とですね、オバマのコミュニケーションを再度レビューしながらトランプと比較していくと、で、オバマの場合はじゃあことを起こしたかって言ったら確かにことを起こしたことはあるんだけども、少なくともトランプと比べると単位時間あたりにおいてことを行って結果を出したっていうのはなんとなくね、トランプの方が多いなって気がしてるんですよね。
アメリカン・ファーストと歴史的視点
田中 愼一
でも状況、世界のその状況の把握の仕方がね、例えばトランプの場合、例えばいわゆる世界観っていうのがオバマとまるっきり違っていて、
で、まあ彼の場合はどうもその先入観があって、アメリカが世界の食い物にされてるっていうね先入観で、そこでアメリカ、グレートっていうことでアメリカファーストっていうような発想を出してくるんだけども、
あれなんか、なんていうのかな、一見ちょっと何を言ってるんだって初めは思ってたけど、最近思うのは結構本質ついてて、アメリカ一国で世界をまとめていくなんてことははっきり言って不可能だし、どんどんこれから多様化が進んで多極化が進む中で、
よくぞ80年間ね、アメリカはですね、身を挺して大きな市場を世界に与えて、自動車なんか日本の自動車産業になってアメリカのおかげで大きくなったようなもんだし、世界の平和っていう意味でも超大国アメリカっていう存在があって、ある意味民主主義の守り神みたいな形でよく80年もやってきたけど、
実はそれをやったおかげで、そこには非常に無理があって、結局はアメリカが今ここまで脆弱になってしまったのは、今までのようなやり方が問題だったっていうのは結構客観的にいろいろな有識者からその通りだって指摘されてるわけよね。
だからなんていうのかな、わからないけど疑問っていうのは果たしてトランプっていうのは本当にディクテーターなのか、それともイノベーターなのか、ここの議論って結構考えていくのは面白いかなっていうのが、なんかねちょっとオバマを準備のためにレビューしてるうちにオバマのコミュニケーションが物足りなさを感じるんですよね。
あれで結果出せんのかなっていうね。確かに美しいんですよ、コミュニケーションは。間違いなく人の正の心に訴えかけるコミュニケーションっていうのはありだと思うんですね。
でも今の現実を見ていくと、それだけでかたがつくのかなっていうのはちょっとあって、そうなるとある程度その人の負の心に訴えかけるコミュニケーションっていうものが、それが結果を出すんであればですよ。
一つ評価っていうかね、やっぱり理解しておくことは必要なんじゃないかと。それだけっていうのはありえないけども。だからその正の心に訴えるか負の心に訴えるか、現実的にはその両方に訴えていくんでしょうね。
そこをうまくやっていくっていうのが、多分ポストトランプの世界で楽観的に見るならば、そこから新たなバランスということで両方に対してアプローチしていくコミュニケーションの方法っていうのもあるのかもしれないけど、逆にディクテーターっていうことになったらイノベーターじゃなくて、逆にもっと悪い方向で民主主義そのものの脅威になってくるようになる。
そういう意味では時代の変化点っていうのはかなり面白い時期に来てるかなって感じはしますね。
分かんないですけど今ちょっとつらつらと、今日はあんまり計画せずに、朝からアンソロピックとかイランの話とか世界の話、それから実際今週の集中講座の準備をして、孫子とかそれからオバマのコミュニケーション流儀っていうのをスラスラ見てると、なんかそういう感じがふつふつと出てきたものですから。
今週の土日にみんなとMBAの人たちとね、ちょっと議論してもう少し自分の頭はっきりさせたいなとは思ってるんですけどね。そんな感じです。
人類の歴史における進歩と後退
中川 浩孝
まあ難しいですね。これは歴史というか後で見た時にここがどういう転換点だったのかっていうのは後から見た時に多分解析されていくんだと思うんですけど、私の個人的な意見としては歴史、人間のその歴史、人類の歴史っていうふうに考えたときに、
私の考え、私のこれは本当に私見ですけれど、体制が前に戻るっていう、昔みたいに戻るっていうことってあんまり私ないかなっていう、その大きな流れとしてですよ。あんまりないかなっていうふうに感じていて、そういう意味では今回のいろいろやってることっていうのは、それこそ第1、2次世界大戦前くらいの世界になんとなく戻る感じの私はイメージなんです。
でも、もしかしたらこれが全然違う新しい何かものになるんだったら、もしかしたらそれは新しいステップなのかもしれないんですけど、私、古く戻す、なんか前に戻すっていうのはあんまりそれこそなんて言うんだろう、進歩的じゃないなというか、あんまりなんか良くないなというふうに感じていて、
で、今回、トランプさんを支持している人っていうのはやっぱり、昔が良かったっていう感じなのかなっていうイメージが私はあって、昔アメリカが元気だったのはこういう理由で、だからその世界に戻りたいっていう、どちらかっていうと言い方あんまり良くないですけど、老害というか、昔が良かったっていうタイプの人たち、日本にもたくさんそういう人いると思うんですけど、昔良かったとか最近の若者はみたいな、ちょっとそういう発想がなんかある気がして、
で、ただトランプさんは実際には若い人にも支持されていたので、それで勝ったところもあるんですけど、今若年層のやっぱり支持が突然すごく下がってきている、ここのところ下がってきているということで、これがどういうふうになっていくのかっていうのはすごく注目するべきところなんですけど、私としてはやっぱりその若い人たちは昔のアメリカを知らないというか体験していない、だからなんとなく夢見ちゃったのかもしれないんですけど、やっぱりなんか実際にそれが、じゃあその時の栄光が戻ってきているかっていうとそうでもないっぽい。
で、世界的に、世界からこうなんていうんですかね、みんなからこう羨ましがられるというか、アメリカすごいねって尊敬されるとか、だからそういう時代をこうなんか知っているというか、人にとっては今の状態の方が世界からどう思われているんだろうねっていうふうに思うわけですよ。
ただその報道というか、トランプさんの話の中ではやっぱり今アメリカがまた良くなってきたとか、世界から尊敬されているっていうのを彼の口からはそういうふうに言ってるけれど、いや実際そうですかっていうのが、ただアメリカの国民には伝わらない、実際に伝える手段もないというか伝わるメディアもあんまりない、伝えるメディアもあんまりないというか。
だからそこがやっぱりなんかちょっと裸の王様っぽくなっちゃうところが怖いところ。ただ実際には今の時代ですから、ネットですとか他のソーシャルとかいろんなところで実際何が行われているのかとか、実際世界だと言われているのか、本当はいっぱい情報あるんですけど、その人たちの耳には入らないし目には触れないので、結局その人たちは知らないっていう状態になっちゃう。
非常に分断されているっていう感じが怖いですね、すごくやっぱり。
田中 愼一
最近このトランプ現象なんかによって感じてきたのは、実は歴史的に見ていくと、後退するほうが多かったんじゃないかって気がするんですよ。
例えば中世の世界とか魔女狩りとか、いわゆる一旦歴史を見ていると、100年単位で考えてもバックトゥザフューチャーじゃなくてバックトゥザパスト、過去に帰還、行っちゃったよっていう歴史の繰り返しがあって、
実は進歩っていうのは、一方的に必ず絶えず進歩していくっていう世界じゃなくて、100年単位で過去よりもっとひどくなっちゃうとかね、進歩とは逆に退歩してると、過去よりも退歩してるぜっていう、
なんか進歩と退歩っていうのが、一方的に進歩でもなければ一方的に退歩じゃなく、100年単位での歴史を見ていくと、多分基本的には退歩してるほうが多かったりしたりしてね、それによって逆に進歩が行われてるっていう感覚。要するに退歩なくして進歩なし。
中川 浩孝
常に進んでるわけではないですね。それはその通りだと思います。
田中 愼一
だから多分そういう中で進んでるんだと思うんだけど、その時に、我々いつ生まれるっていうの決められるわけじゃないから、願わくば進歩してる時に生まれたいけど、退歩してる時に生まれちゃうっていう場合もあるわけじゃないですか。
そうするとなかなかですね、そういう考えっていうのが、少なくともこの100年ぐらいは、もっと200年ぐらいかな、200年ぐらいは人類は進歩するんだっていう前提で、もう時が走ってきてるっていう。
その中で科学技術革新がどんどんどんどん新たな、科学そのものがですね、科学技術そのものがもう技術革新そのものがもう象徴的に進歩が絶えず続いていくんだっていうことを錯覚させる事象ですよね。
そういうのがあると同時に政治体制もですね、いわゆる中世の封建社会から徐々に近代に入ってきて、今や民主主義っていうのがもうまさに一つの方向性なんだっていうことで、ずっと進歩してきたって思いがちなんだけど、一方中国という存在とかロシアという存在とか見てると、
同じ世界第二、アメリカに、もはやアメリカと双璧を並ぶ中国の政治体制ってのは決して民主主義とは呼べない体制だけど、でも少なくてももはや世界の人口の何割かっていうのがそういう世界の中で生きてる。
さらにはそこにインドがどう入ってくるか、インドは一応民主国家という標榜はしているけど、どうなのかとか、なんかね、なんかわかんないけど、少しこの退歩の時期にこれから突入していくのかなっていうのもやっぱり一つの不安要因で感じるところでありますね。
社会主義と国家強化のイノベーション
中川 浩孝
でも逆に言うと社会主義って新しいんですよね。
田中 愼一
もうある意味、日本なんかね、一番成功した社会主義国家だから。
中川 浩孝
それこそアンソロピックの話をするんだったら、それってとても中国的な発想じゃないですか。
自分の国にある技術は政府のものだというか、みんなのものだから、政府が独占できるというか、絶対使えるっていうふうに言ってるのって、全く中国の考え方なので、
私はトランプさんの目指している、目指しているのかわからないですけど、力を集権させるっていう意味では、中国がめちゃめちゃうまくいってるねっていうのを見て、
これはいい方法だなっていうふうに感じてるんじゃないかなって、今回のみたいなアンソロピックの話を見て、まさにそれを思いました。
田中 愼一
なるほど。そうするとイノベーションになる可能性はあるってことですよね。
中川 浩孝
そう。だからイノベーションというのは、何のイノベーションかによりますけど、技術のイノベーションとか色々ね、社会のイノベーションとか色んなものがあると思うんですけど、
もしかしたら国を強くするっていうイノベーションの部分で考えたときには、社会主義っていうのはもしかしたら、より国を強めるためのイノベーションとして考えられるというか、
それを使おうとしている、レバレッジしようとしているっていう可能性は十分にあるかなと。
田中 愼一
それはあるでしょうね。戦前の日本がどこから体制を学んだかというと、将来的にアメリカと戦争が起こる可能性があるっていうんで、
かなりの人間をですね、ソ連に派遣して、ソ連の社会主義体制を勉強させたんですね。
で、それによって、いざ鎌倉で戦争になったときに、政府がすべてをコントロールして、企業もね、実業界もできる体制をどう作るかっていうんで、
今のある意味、霞が関体制っていうかを作って、その霞が関体制を作ったんだけども、
日本の社会主義的経験と将来性
田中 愼一
マッカーサーが日本に来たら、降り立ったら、まず彼がやったことは財閥を解体し、それから軍部を解体し、この2つはやったんですね。
でも霞が関は解体しなかったんですよ。で、なぜ解体しなかったかっていうのは、どういう発想を持ってたか僕は知りませんけれども、
結果論で言うと、そのある程度社会主義的な手法っていうのが、日本にいわゆる戦前に学び取ったものがですね、
実は戦後の日本の高度成長に大いに役に立ったという。つまり、戦後の廃墟の中で、
資源をどれだけ中央集権的にコントロールできるかっていう体制がもうすでに霞が関にあったから、
官主導の経済成長ができたっていう意味で、まさにそういう意味で言うと、さっきもちょっと言ったけど、日本って一番成功した社会主義国家だってよく揶揄されるんですけど、
それはやっぱり戦後の高度成長を可能にした一つのイノベーションだったんでしょうね。
だから社会主義国家っていうのを、今はもう完全に過去のものっていうふうに思ってるかもしれないけど、
中国とかインドとか、特に中国ですよね。中国なんかあるいは見てると、やっぱりある意味で言うと今後、
民主主義の中にもう少し社会主義的なものが入ってイノベーションが起こるのかなっていうのは可能性としては結構あるかもしれないですね。
だからある意味、日本はそういう意味で言うと、そういう経験も持っているわけだから、
政府がどこまで民間の世界に介入するのか、あるいはやっていくのかっていうところでは、
ノウハウがあるはずなんですよね。今の霞ヶ関の中に。
だからそういう発想で見ていくと、もしかしたらアメリカとはまるっきり違ったね、
社会主義的な要素を取り入れた民主主義国家っていうのを構築するチャンスは日本にもあるのかもしれないですね。
田中 愼一
だからいずれにしても、変化点であることは、後退するにしても前進するにしても、
イノベーションなのかディクテーターなのかわからないけどトランプが。
でも少なくとも変化点にあることは間違いない。
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