1. 三好剛平の福岡エンタメCatch Up
  2. 映画「二つの季節しかない村」
映画「二つの季節しかない村」
2024-11-21 12:36

映画「二つの季節しかない村」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
Learn more about your ad choices. Visit megaphone.fm/adchoices

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:00
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Upです。 木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。今日はオンラインでの出演です。
三好さん、おはようございます。 おはようございます。
今日はどんな話題でしょうか?
はい、ちょっと今日は珍しいのを紹介しますよ。
明日、11月22日の金曜日より、KBCシネマで上映されますトルコ映画です。
トルコ映画?
はい。「二つの季節しかない村」というタイトルの映画になります。
この映画なんですけど、非常に有名な監督というか、トルコ映画界切手の監督であるヌリ・ヴィルゲ・ジェイランさんという、一回ではなかなか覚えづらい監督の名前ですけど。
ヌリ・ヴィルゲ・ジェイランさん。この方の最新作として撮られた作品です。
内容としては、トルコの辺境の村に赴任された美術教師の視点を通して、徹底的に人間を見つめ抜く力作ですね。
その見どころをちょっとご紹介していきたいと思います。
まず、この作品で監督を務めたヌリ・ヴィルゲ・ジェイランさんについてご紹介したいと思いますけれども。
この方、トルコ映画界でおそらく国際的に最も高く評価されている巨匠と言える。
そうだと思います。その圧倒的な経歴からまず触れていきたいと思いますが。
1959年、トルコのイスタンブール生まれのジェイラン監督です。
もともと政治、社会の動乱激しい70年代に大学に通い、政治の季節の中でその青春期を過ごしたというのが、やっぱり監督の映画作りのある種の原体験になっているのかなというふうに思います。
その後、1995年に初監督で発表した短編デビュー作「マユー」という作品があるんですけど。
この作品がいきなりその年のカンヌ国際映画祭で史上初めて選出されたトルコ短編映画ということになっちゃいまして。
会心劇がここから開始するわけですね。
その後、1997年長編デビュー作を発表するわけですけど。
この作品がベルリン国際映画祭に入選したりとか、そこからずっとジャンジャン発表しては、ベルリンとかカンヌとかで入選、そして受賞を重ねていきます。
そして2003年に「冬の街」という作品を発表するんですけど。
これに至ってはカンヌで副賞、議員賞に当たるグランプリ、そして最優秀男優賞をはじめ、世界でなんと47問の賞を受賞しまして。
トルコ映画史上最も高い評価を集めた作品ということで、この当時にまずなるわけですね。
さらに引き続き作品をジャンジャン発表しては、カンヌでどんどんまた賞を取ったりしていくわけですけど。
ついに2015年、7本目の長編となる「雪の足立ち」という作品。
03:03
これ日本でも公開されましたが、この作品でついにカンヌの最高賞ですね、パルムドールと評価連名賞を2賞同時受賞ということで。
もうね、資格のプロフィールですね、これね。
すごいですね。
すごいです。
そういうふうに世界の評価を揺るがせにしない監督となったこの監督が、2023年に発表したのが、今からご紹介するこの2つの季節しかない村という映画になります。
ちなみになんですけど、この映画ももちろんというべきか。
カンヌ国際映画祭で、数多の名女優たちの候補作品を押さえて最優秀女優賞を主演女優の方に送ったほか、アカデミー賞でもトルコ代表に選ばれるとか、確かな評価を集めました。
そういう映画です。
ここからあらすじご紹介していきます。
2つの季節しかない村という映画です。
映画の舞台は、冬が長く雪深いトルコ東部の村が映画の舞台になります。
この村の学校に赴任されて4年目を迎える技術教師サメットという男が主人公になるんですけど、この男はプライドが高く、この村を忌み嫌っている人物でもあります。
その教師というのが、この村では割と尊敬される立場にあるということで、村人たちから尊敬を集め、女子生徒のセビムという女の子からは慕われてもいるというところから始まるんですね。
ある日、サメットという主人公が同居する同僚教師のケナンという男と一緒にいるわけですけど、この2人が彼を慕っていたセビムという女子生徒たちから不適切な接触というのを告発されて、ちょっと窮地に追いやられるんですね。
そんな中で、このサメットという人は、美しい偽則の英語教師ヌライという女性と知り合って、みたいなことで物語がどんどん展開していくみたいな話なんです。
この映画を見て、とにかくまず皆さんが絶対に驚くことになるのは、この主人公となるサメットという人間なんですよ。何が驚くかというと、とにかく観客から全く愛せない人物像のキャラクターなんですよ。
本当に見ててイライラするくらいなんですけど。プライドが高くて、独りよがりの独善家で、何かを変えるための行動は一切しないくせに、場面場面で一般論を縦にしたヘリクツと不満を並べては、すぐにキレて周囲を見下して、犯人をやりこめようとするような人物なんですね。
それが主人公なんですか?
そうなんですよ。やっぱりね、正直こんなキャラクターでどう映画を展開していくのかっていうのは不安になるレベルでもあるし、でも一方で現実に結構こういうやついるんだよなっていうキャラクターでもあるというところなんですね。
監督はこのキャラクターを主人公に配したことについても含めて、以下のように語っています。
06:00
この美術教師は東アナトリアの辺境の地での任務期間が終わりに近づき、イスタンブールへの赴任を夢見て何年も自らを慰めている人物です。
彼を通して、元からその村にいた者と、よそから来た者の役割の違い、疎外観、中心からの逸脱、辺境での存在の内面的な影響に目を向けるだけでなく、この地域の住民の葛藤や彼らを取り巻く地理的、民族的、社会的な構造の力学に目を向け解釈しようと試みたというわけですね。
少しわかりにくいかもしれないんですけど、このわかりにくい、もっと言えば共感できないキャラクターは、それでも見ていくと、だんだんと、不思議と移入してしまうところも出てきたりするんです。
そういうようなのを見つめていく中で、少しずつ、この映画が単なるその人物だけの映画ではなくて、やっぱりその村、そしてこの国、もっと言えば社会全体、この世界全体の構造にまで、やっぱり敷衍していくものになっていくんですね。
その意味でも、やっぱりこの村の暮らしっていうのがもう一つ重要になるんですけど、ここももう一つだけ、ちょっと監督の発言を引用したいと思います。
お互いを思い合える可能性があるにも関わらず、偏見を持ち、壁を作り、過去の政治的トラウマや自分の過ちの代償を身近な人々に払わせようとする衝動が、擦り切れた魂をさらに孤立へと追いやる。
どの人物の表情にも楽譚が見られ、どの足取りにも倦怠感があり、寒さに響く、どの声にも苦い響きがあるような地域では、運命の刻印が目立つようになる。
ちょっと詩的な表現なんですけど、要はですね、この映画、とにかくその主人公、そしてこの映画に登場する全ての人物が、目の前の現実に失望しきって楽譚しきっちゃってるんですね。
で、その中で、ある人はそれでも希望を見出して何かを変えようとする人もいるとしたら、徹底的な丁寧とニヒリズムに陥って、要はもう諦めきっているような、そういうような人たちがいろいろ出てくるわけですね。
で、そんな中で、この映画は最後まで言ったら、いわゆる世間の中で言うところの正しさみたいなものに、絶対に安直に着地してくれないんですよ。
もう言い切ってしまえば、間違った人間が間違い続ける様子っていうのを徹底的に描き抜くことに徹底してるんですね、この映画。
で、そういうことからやっぱりね、この映画が観客によってはかなり居心地の悪い感じを覚える人ももしかしたらいるかもしれない。
なんだが、これ結構重要なポイントだと思っていて、本来、映画とか文学とか、いわゆる創作っていうものの大きな役割の一つには、こうした理解も共感もできないような人物っていうものを見つめ抜くことで、それでもその人に一瞬でも心を寄せる瞬間が訪れたりとか、
白黒はっきりついた共感だけには留まらない悲惨な思いを共にしながら、そのキャラクター、その物語を共に生き抜いていくっていう、そういうことがあると思うんですね。
例えば、日本で言ったらダザイオさんとか、結構そうですよね。だし、ロシアの文学とか、そういうものとかって、かなりそういうところがあると思うんですけど。まさしくそういうような映画として、この映画は僕はあると思いました。
09:11
やっぱりそうであるからこそ、この映画について、そのラストをどう読むかっていうことですね。僕自身も正直、釈然としないところもあるんです。なんだけど、やっぱりこの映画、このラストをどう読むかっていうことで、やっぱりみんなとまた意見を交換してみることで、やっぱりその人にとっての人生観みたいなのが、またどういうふうなものかっていうことが見えてくると思う。
3時間17分っていうことで、かなりの長尺な映画ではあるんですけれども、実はこれね、映画の演出としてはかなりリズムよく進むので、その長さっていうのは全く感じません。だし、やっぱりもう見終わった後は、1編の長編小説を読み終えたぐらいの独特感があるので、劇場で一見の価値ありな映画だと思います。
ということで、トルコ映画2つの季節しかない村は、明日11月22日金曜日よりKBCシネマで上映です。ということで、ぜひご覧くださいというご紹介でした。
長編小説見たいってね、おっしゃいましたけど、なんかドキュメンタリーを見させられてるような、どこにでもあるかもっていうようなね。
いい視点ですね。実はね、これね、かなりね、あのね、観客の現実と響き合うですね。ちょっとね、ハッとするようなところもあるので。楽しんでいただきたいです。
はい。さあ、そして来週の三好豪平のキャッチアップは、月に一度のリスナー名作劇場です。11月のテーマは、音楽が印象的な映画といえばということで募集しております。
まあ、サウンドトラックの方にもね、やることもあれば、歌の、あの映画の中で歌われる曲であったりとかね。音楽そのものがテーマになっている作品もありますけども。
いろいろエピソードを添えて、24日日曜日までに送ってください。メールはgu.rkbr.jp。もしくはXのコメント欄やダイレクトメッセージ、DMでもお待ちしております。
インスタグラムなどでも発信しておりますので、ぜひ皆さんのご意見エピソードをお寄せください。
ここまで三好豪平のキャッチアップでした。皆さんありがとうございました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
数学教師芸人の高田先生だよー。高田先生の算数ワクワクラジオ。算数が不安なあなたを算数ファンに変えるポッドキャスト番組です。
アップル、スポティファイ、アマゾン、ラジコなど各種音声プラットフォームで配信中。4649よろしくー。
12:36

コメント

スクロール