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2024-07-25 11:08

映画「墓泥棒と失われた女神」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
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感想

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毎週木曜日のこの時間は三好剛平のCatch Upです。クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。おはようございます。
三好剛平 おはようございます。
鼻息荒くまた今日スタジオに入って参りましたが、
三好剛平 はい、参りましたよ。
傑作とまた出会った。
三好剛平 出ちゃいましたね。
毎週毎週傑作ゾーンで。
アップデートするんですよ。
三好剛平 本当にそうなんですよ。見続ける醍醐味ですね。
はい。
タイトルも面白いですね。
三好剛平 ユニークなタイトルですね。
これは映画としては忘れられない恋人の影を追う、ある特殊能力を持った墓泥棒の男が主人公なんですけども。
それだけ聞いても派手な感じでしょ。
三好剛平 そうですね。
非常に優しくて、そして温かい、そしてちょっと不思議な映画なんですけれども、とにかくこの映画が本当に抜群に素晴らしくてですね。
今年の私の年間映画ランキング、ナンバーワン候補にですね、またこれ踊り出ましたね。
三好剛平 年間?
年間行きましたね。
三好剛平 神ハンキング?
三好剛平賞ノミネートタッグが出ました。
三好剛平 そうですよ。
来ましたよ。でも本当にね、鑑賞し終えた後もね、ずっとこの映画のこと考えちゃうくらい。
もう本当にね、大好きな、そして非常に奥行きのある映画になってますので、どうか皆さんにも見逃してほしくないということで、ここからその魅力をご紹介していきます。
まずはこの映画のあらすじからいきたいと思うんですけれども、舞台は80年代のイタリア・トスカーナ地方の田舎町です。
ここで考古学愛好家のイギリス人、アーサーという、この男が主人公なんですけど、このアーサーが紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をなぜか発見できてしまう特殊能力を持っていると。
その設定がすごい。
すごいでしょ。その能力を使って墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋蔵品を売りさばいては、非善にを稼ぐ日々を過ごしていますというやつなんですね。
そんなアーサーなんですけれども、実はそうした泥棒家業の傍らで、行方不明になってしまった恋人、ベニアミーナさんという女性がいるんですけど、その方をずっと探し続けてもいて、
その彼女の母親も、いつかアーサーがそのベニアミーナを見つけてくれるということを期待しながら応援しているわけですね。
そんなある日、アーサーがある遺跡にまたいつものごとく潜り込んだ時に、非常に希少な価値を持つ美しい女神像を発見したことから、闇のアート市場を巻き込んだ騒動に巻き込まれていくというような、そういう話になっているんですね。
先にこの監督のことをご紹介したいんですけど、監督、脚本を手掛けたのが、アリーチェ・ロルバケルという、1981年生まれのイタリアの女性監督ですね。
2011年の長編デビュー作、天空の体という作品で、いきなりデビュー作にもかかわらず、カンヌ国際画祭の監督週刊に出品されまして、続く2015年の長編2作目、夏をゆく人々では、
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カンヌ国際画祭の銀賞ですね、言ったらグランプリ。そして2019年に発表した長編3作目、幸福なラザロ。ではまたしてもカンヌ国際画祭で、今度は脚本賞を取るというですね、もう回帰を連続しております。
さらには2022年にはディズニープラスオリジナルとして発表された短編映画、無垢の瞳という映画があるんですけど、これ言ったらディズニープラスに入ったらいつでも見れるんですけど、この映画がアカデミー賞、短編映画賞にもノミネートされたりとかということで、
今やもう本当にイタリア映画界を代表する監督の一人になっている彼女なんですけれども、その長編4作目が今回のご紹介するこの墓泥棒と失われた女神という作品なんですね。
僕個人的には本当に彼女の映画監督としての資質が全てかみ合った、もう本当に軽やかにして奥行きのつきなキャリア最高傑作だと言い切っちゃいたいぐらいの本当に素晴らしい作品です。
ここからちょっと作品の中身にも触れていくわけですけれども、まずその主人公のアーサーの特殊能力ですね。
これね、聞いたらちょっとわかるかもしれない。Y字型の棒を握って枝を握ってね、歩き回っているうちに自然とその枝が動いて地底に隠れた。
ダウジング?
そうそう、それです。何かのありかもしれません。いわゆるダウジングですね。
ダウジングのような能力によってその古代人の墓を次々と引き当てていくという、そういうキャラクターなんですけれども、このダウジングっていうこと、これ言い換えると彼は言ったら地上と地下。
これもさらに読み換えると、現世と冥界を橋渡しできる人物でもあるというふうに言えるわけですね。
そんなふうに探し物が得意な彼なわけですけれども、そんな彼がずっと見つけられずにいるのがその行方不明になってしまった恋人の存在であると。
この枠組みは実はその失った恋人を求めて現世から冥界へと降りていく悲劇ということで、ギリシャ神話の有名なやつでオルフェウスとエウリュリケっていうですね、有名なエピソードがあるんですよ。
実はそれがモチーフにもなっていてっていうまず脚本の大きな枠組みの構成があります。
さらにそこからこの物語としては墓泥棒の仲間たちとの話になっていくわけですけれども、この仲間たちは言ったら貧しい生活から何とか抜け出ようとして頑張っている、普段は農夫としてやっている人たちなんですね。
その人たちが何とか威嚇先近して生活を変えようということで地中の墓に潜って、服装品として捧げられたお宝を掘り出して何とか生きながられているというそんな感じなんですね。
彼らは当然その仕事を決行する、泥棒家業をする時には人目をしのんで、時には警察に追われながら何とかそのお宝を売りさばいて、ここをしのいでいるわけですけれども。
言ったら彼らが行っているのは当然犯罪ではあるんです。
なんですが、それが仕事になってしまうということは当然彼らの埋蔵品を買い取る裏のビジネスが成立しているからにも他ならないわけですね。
言ったら映画の中では徐々にそうした社会におけるある種の階級の問題、あるいは本作における僕はここが確信だと思っているんですけれども、何かを所有することをめぐる問題系が徐々に浮き彫りになってくるわけですね。
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ここでもう一回その歴史的に価値ある遺産だったりとか埋蔵品っていうものを言ったら彼らが盗み取っているわけですけれども、それを言ったら国が保有者となって守っていくっていうこの基本的な構造に岩を感じる人ってのはほとんどいないと思うんですけれども、ただ本作を見ているとその当たり前、それって本当に当たり前なのかなみたいなことにちょっとずつ疑問も湧いてくるわけですね。
というのが亡くなった大切な誰かを偲んで死後の世界でも幸福を祈って手向けられたその服装品の数々っていうのは本当のところ一体誰のものなんだっていうことになってくるわけですよ。
それらが価値ある遺産だよっていうことで認定された瞬間からそこに今度は価格が与えられて金額が与えられてね、その利益で幸福を肥やす悪徳業者によって流通されて、さらにそれを買い取った別の誰かがそれを保有する、所有する。だからといってその埋蔵品はそれを買い取った誰かのもの、その買い取った誰かのものになり得るのかっていう話でもある。
社会の中でそうやって勝手に言ったら勝手に価値や物語を付与されて流通していく。本来だったらそうじゃなかったはずの大切な者たち、そういった者たちの真の持ち主者は誰なのかって話になるわけです。そしてその価値は果たして他人が勝手に決められるものなのかって話になっていく。
めちゃくちゃいいところですね。
本来はお金で買えるようなものでもないしね。
そうなんですよね。流通するはずのものですしないはずなんですよ。こうした問いが失われた恋人とのかけがえのない記憶を求め続ける主人公の物語っていうもう一層のストーリーと重なっていくときに、この映画が想像を遥かに超えた領域までたどり着いていくわけですね。
そう言ったらその大文字の歴史として私たちが引き受けているようなものの中には実は数え切れないぐらい無数の多くの人たちが日々笑ったり泣いたり悲しんだり祈ったりして積み上げてきた無数の営みがあったはずなんです。
なんだけど大文字の年月とか数量に置き換えられた数字に置き換えられて漂白されてしまったその歴史っていうものの中にはその一人一人の光景というのを見出すことがなかなか難しくなるわけですね。だからこそこの映画なんですよ。
で社会が勝手に物事の価値を決めつけて互いにその所有のありかこれは俺のものだ私のものだっていう風に主張し合うその愚かな現実の世界の中で今一度私たちにとってあなたにとって大切なものとは何なのか。そしてその持ち主というのは誰なのかということを見積み直させてくれる。めちゃくちゃ傑作だと思います。
そしてそれは割と結構今の世相ともめちゃくちゃリンクする話だと思いますね。非常に現代性のあるテーマだと思います。でここまでお話した感じだと結構小難しい映画なのって思われちゃうかもしれないですけど全くそんなことないです。歌あり踊りありちょっと間抜けで愛嬌のある佇まいの映画なので笑って泣いて温かい気持ちで激情される映画にもなっています。
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本当僕ね今年はねこれ一本見とけば結構大丈夫ですよって言いたくなるぐらい本当に素晴らしい映画だと思ってます。
もうね絶対見逃してほしくない。ということで墓泥棒と失われた女神は明日7月26日金曜日より福岡ではKBCシネマにてそして佐賀シアター支援までも近日公開ということで予定されておりますのでこれぐらいもお見逃しなくというご紹介でございました。
これまた見なきゃいけない一本が増えましたな。
まずこれ見ましょう。またこれ見ましょう。
ということでここまで三好五閉のキャッチアップお送りしました。
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ご視聴ありがとうございました。
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