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毎週木曜日のこの時間は三好剛平のCatch Up。クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
三好さん、おはようございます。 おはようございます。よろしくお願いします。
今日は、1月19日金曜日から、今週末からですね、KBCシネマで公開される中国映画
「緑の夜」をご紹介します。この映画なんですけれども、これまでにはなかった座組で制作された新しいアジア映画であるということ
だと、その劇中で描かれる、ある謎の緑の髪の女ってのが出てくるんですけど、これも含めて、この映画は何を描く映画なのかっていうことをですね、2つのポイントから魅力に迫っていきたいと思います。
まず、あらすじをちょっとご紹介します。この映画ですけれども、苦難に満ちた過去から逃れるために中国を離れ、韓国で空港の保安検査員としてひっそり暮らしている中国人女性、
彼女は保安検査所での仕事中にミステリアスなオーラを放つ緑色の髪の女と出会ったことをきっかけに、危険な闇の世界へと巻き込まれていく。果たして彼女たちの運命の先に待ち受けるものは?みたいな映画なんですね。
興味深いですね。
ちょっとね、謎が多い感じですけれども。この映画なんですけれども、この保安検査員の中国人女性と、緑色の髪をした謎の韓国人女性というのを主人公にして進んでいく映画になるわけですね。
この映画をですね、冒頭に申し上げたように、ちょっとこれまでになかったような座組みで形にした映画っていうところが、やっぱり一つポイントかなと思います。
これについては、映画ジャーナリストとしても活動していらっしゃるジョー・コーシンさんという方がいらっしゃるんですけど、この方がですね、本作に寄せたレビューの中でも触れていらっしゃるんですけれども。
この映画、中国の大スター、韓国のトップ女優、中国の新映監督が揃い、香港出身によって撮られた、韓国を舞台にしたアジアの物語。
とにかくね、アジアがごっちゃんごっちゃんになって混ざってる、そういう風にして作られた映画なんですね。
ちょっとジュニアの紐解いていくと、まず主人公となる中国人女性がファン・ビンビンという女優さんです。
この方ですね、98年に中国で放送されたテレビドラマで、現地でまず客行を集めまして、それ以降ですね、もう本当に中国でドラマだったりとか映画で、とにかくキャリアを重ねて国民的大スターになっている人です。
本当に国でその年に検索された女優ナンバーワンみたいな、何回もなっているような、本当に国民的大スターですね。
中国での映画とかドラマもちろんのこと、2014年にはハリウッド映画のX-MEN、フューチャー&パストとかっていうのも出演したりとか、
あと日本でも実はですね、2010年からサントリーのCMに、もぐもぐひたすら飯食い続けて、ウーロン茶飲み続けるみたいな、めっちゃ可愛い女優さんがいたと思うんですけど、そのCMに出てた人でもあります。
ということで、本当に中国有数の大スターだったわけですけれども、実はですね、2018年に中国共産党、当時の政権を持っていた中国共産党がですね、
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芸能界への締め付けとして、その標的にこの国民的大スターであるファン・ビンビンをですね、狙いにしてしまいましてですね、
彼女が実際にやってはいたんですけど、脱税容疑の激しい追求に彼女を標的にして当てたことで、それまでのキャリアであったりとか、私生活が彼女自身もかなりズタズタにされるという事態になったわけですね。
今回の映画の中で彼女が演じた、その苦難に満ちた過去から逃れるために中国を離れた女性っていうのが、なんかちょっと現実の彼女の恐怖に重なるじゃんよ、みたいなことになるわけですね。
実はこの映画全体のテーマとしても、実はこういうふうに彼女の現実、もといえばその映画の外にある現実を引き込むという態度の表明にも実はなっているところがあって、ここ一つのポイントかなというふうに思います。
あともう一人の主人公となる謎の緑の髪の女っていうのが、韓国の実力派、イジヨンさんという方が演じてらっしゃるわけですけど、これ名前だけ聞いてもイメージピンとこない人も多いかもしれないんですけど、
イテウォンクラスって超人気のドラマあったじゃないですか。あの中でトランスジェンダーの料理長、めっちゃかっこいい役人を果たすことになるトランスジェンダーの料理長を演じた女優さんがこの人ですね。
彼女その後もですね、小枝監督のベイビーブローカーというね、あの映画にも出ていたりとか、本当にもうその今キャリアとしてもすごい乗っている女優さんでありますし、ご自身でもですね、実は監督に挑戦したりとかって言って、非常にだから今韓国映画シーンの中でも重要な役割を果たす才能の一人なんですね。
で、今回の映画では動物のような予測できない野生とその内面に繊細な苦悩を抱えた緑の髪の女っていうその役柄を見事に演じきっているわけですね。この映画の中では実は彼女のキャラクターの名前はないんですよ。緑の髪の女として出てくるんですよ。謎が多いんです。
はい、そういう映画になっていると。で、さらにこの映画の監督客を務めたのが、ハン・シューアイっていうですね、中国出身の女性監督なんですけど、彼女もですね、まだ2020年に長編デビュー作を発表したばっかりの、まだ本当にもう若手新人って感じなんですけど、とはいえですね、そのデビュー作のサマーブラーっていう作品がベルリン国際映画祭で高い評価を集めたりとか、ブサンとか香港とか様々な国際映画祭でも評価を集めた中国の監督だったという。
それが今回香港からの出資を得て、挑戦する長編第2作というのが今回の作品になっていたと。
2作目。
そうなんです。で、さらにはこの映画実は撮影がすごい美しくてですね、夜のシーンがすごい多い映画なんですけど、その夜をかけるですね、ナイトシーンの美しさだったりとか、最近ネオンのワールとかって映画の業界ではちょっと言われるような、ちょっとネオンカラーの幻想的なカラーリングで構成された画面みたいなものをすごくうまく取り入れていて、
それを撮ったのがベルギー人と韓国人の2人の撮影監督だとかっていって、いよいよ他国籍なんですね。
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おまけにこの映画のちょっとネオンのワールとかもあるんですけど、そういうふうにちょっと現実離れしたような世界観というのも実はこの映画の演出として欠かせないものになっているというような感じです。
みたいなことで、今回映画のクレジットこそ一応中国映画ってことにはなっているんですけど、制作の座組ももちろんだし、劇中でももう本当にその主人公の中国人と韓国人の謎の女っていうのが中国語と韓国語でジャンジャン話し合うんですよ。
みたいなことで、言葉ももう他国籍ということで、本当にアジアの国境をまたいで共同する反アジア映画、パンアジア映画みたいな状態になっていると。
これは別にこの映画に始まったことではないんですけど、今後ますます多分アジア映画も含めてこういうやり方というのは増えていくものになるので、そういう意味でもちょっとチェックしておくといいんじゃないかなというところが一つポイントです。
ここまで映画の外側の話ししてきたんですけど、最後に映画の中身についても少し触れたいと思います。
そういうふうに祖国から逃れて韓国でひっそり暮らしている中国人の主人公と、真役の運び屋なんですけど、その運び屋としてミステリアスに主人公に迫っていく緑の髪の女というこの2人の主人公なんですけど、物語が進むにつれて、実は2人は社会の中でそれぞれの理由からある抑圧された立場にある女性であるということがだんだん明らかになっていきます。
そこで映画の中で彼女たちを抑圧するものっていうのは何なのかっていうこと。彼女たちはそれとどのように向き合っていくのか。そしてその劇中で描かれる抑圧っていうのは、実はその映画の外の現実と重ねたときに何を暗示しているのかみたいなことを思いながら見ていくと、いわゆるその表面的な映画の中だけではなくて、実はその奥にあるものとかっていうのが実はこの映画の大きなポイントになっているんじゃないかなっていうのがちょっと見どころの一つになると思います。
あともう一つ、この映画で実際始まってから結構すごいスピーディーに映画が進んでいくんですよ。本当に2人が出会ってすぐに気がついたら一緒の彼女の主人公の家に緑の髪の女がやってきてたりして、かなり唐突な展開で物語が進んでいくんですね。
さらには、主人公の女性の行動にも一貫性のなさというか、振る舞いに結局このキャラクター何考えてるの?みたいな感じがちょっとフワフワした感じがある。これを一見するとこの現実離れした展開っていうのが、脚本がいまいち詰めれてないんじゃないかなっていうふうに言う人もいるんですけど、僕は全くそう思わなくて、むしろそれこそが実はこの映画全体の狙いだったんじゃないかなっていうふうに思うんです。
というのはやっぱりここでちょっとあえて明かすことはできないんだけど、この映画を見ていくうちに明らかにされていく、その主人公の抑圧っていうもののその正体が何だったのかっていうことだったりとかっていうことへの読みにもつながっていくし、もっといくとその緑の髪の女っていうのは何者だったのかっていうことにも実はこう誘っていくような、非常に上手い仕掛けにも僕はなっていると思いました。
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登場人物たちがさりげなく交換し合う小さな見ぶりとかセリフとか、そういうことも見逃すことなく丁寧に見ていくと、実はなるほどなっていうふうにちょっと思うような映画にもなっていると思います。僕は本当に見応えのある、見どころの多い作品だなというふうに思いましたし、やっぱりアジア映画の新しいやり方の一作にもなっているというところで、ちょっとこれは注目しておくべき一作かなということで、緑の夜をご紹介させていただきました。
国、地域、越えていろんな才能が集まって作られているというね。
明日からですね、KBCシネマで上映開始ということです。
皆さんありがとうございました。
ぜひご覧ください。
三好豪平のキャッチアップでした。
よろしくー!