00:00
毎週木曜日のこの時間は三好剛平のCatch Up。クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。おはようございます。
おはようございます。よろしくお願いします。
アカデミー賞のノミネートが発表されたりと、映画の方も駆けついてきましたね。
賑やかでございますね。
ということで、今日本日ご紹介するのが、明日1月26日金曜日から各シネコンで上映されることになっております、映画、哀れなるものたちをご紹介します。
この映画、今年の頭に発表されたゴールデン・グローブ賞では、ミュージカルコメディ部門の作品賞と主演女優賞を獲得。
そして、先日の火曜日に発表されたばかりの96回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、ほか各主要賞を実に11部門ノミネートということで、快挙ですね。
そのタイミングで、実際に日本公開ということもあって、非常に注目が高まっております。
この本作についてこれからご紹介したいと思います。
映画のご紹介に入る前に、まずお二人には、この映画がどういう映画なのかというのをですね、作品のキービジュアルの一つをお見せするので、推理していただきたいと思います。
はい、デデン。
え、なんかおかしい。サイズ感がおかしくなってる。
顔が小さく見えてしまう。
おかしいでしょ。
これね、ピンク色の中世のドレスみたいなものをまとった女性の肖像画みたいな写真一枚なんですけど、首から上だけ小さくなったその女性の、女性が首の上からにょきっともう一回生えてるみたいな顔になってて、その女性が世界を見上げているみたいなビジュアルなんですね。
これどんな映画なんじゃって面白い。
これだけじゃ全然わかんないですね。
全然わかんないですね。
想像できないですね。
実際にこれ想像を超えるかなり変な話なんですけど、物語の舞台はイギリスから始まります。
で、異端の天才芸界、ゴッドウィンという人がいるんですけど、この人が端から身を投げて自ら命を絶った不幸な若き女性、ベラという女性がいるんですけど、この女性を蘇生させるために胎児の脳を移植して蘇生させるっていう奇跡的な手術を成功させるんです。
で、その彼女こそがこの映画の主人公であるということで、このビジュアルになってるこの彼女ですね。
つまりあれですね、大人の体に子供が乗っかってる、子供のお味噌が乗っかってるってことですね。
みたいなことを今表彰してるわけですけど。
そういうことで、成熟した肉体と文字通り子供のような無垢な精神を持つベラっていうのがこの主人公で、そのゴッドウィンさんの被害の下日に日に日に回復していって少しずつ知恵も発達していきます。
で、やがて彼女は世界を自分の目で見たいという欲望に駆られまして、で、宝刀者の弁護士ダンカンという男にですね、誘惑されてヨーロッパを横断の旅に出るということを決意するわけですね。
とはいえ本当にもうその子供みたいな精神で、あの実際まだその言葉もおぼつかないぐらいの子供だった彼女がリスボン、アレクサンドリア、パリと旅を続けていく中で急速に、そして貪欲に世界を吸収して成長していくわけですね。
で、このベラっていうのがやがて時代の偏見から解き放されて、自分の力で真の自由と平等とを見つけていくっていうのはその話になっていくわけです。
で、この主人公ベラを演じるのがララランドってあの映画でありましたけれども、あの映画であの主演女優賞、アカデミー賞の主演女優賞も獲得したエマストーンですね。
03:07
今大人気ですけれども、彼女が勤めておりまして、この映画では映画自体のプロデューサーも勤めております。
で、本当にですね、この役柄にキャリアの全てをかけたと言えるぐらいの、本当一世一代の身体を張った演技を見せてるんですけれども、見事にこの役を演じ切ってると思います。
で、監督はギリシャ出身のヨルゴス・ランティモスさんという監督で、これあの皆さんあんまりご存知ない方ももしかしたらいるかもしれないんですけど、
実はもう長編デビュー作以来ですね、ずっと発表する作品はどれも国際映画祭で、高い評価をとにかく集め続けている実力監督ですね。
2015年のロブスターという映画では冠の審査員賞、2017年の聖なる鹿殺しという映画では冠の脚本賞。
そして2018年の女王陛下のお気に入りという作品では、ベネチア銀術賞と主演女優賞の受賞をはじめ、アカデミー賞では作品賞を含む、その年最多ノミネートを受けて、うち7部門で受賞と。
もうバリバリですね。でも現代の映画界でも極めて重要な位置を占める作家の一人と言えますね。
このタッグで届けられるこの作品なんですけど、ここからもう少しだけ映画の中身について見どころを紹介したいと思います。
この映画は先ほどご紹介した通り、ある異端の科学者によって蘇生された大人の体に子供の精神を宿す。
なんかこれコナンくんみたいですけど。逆か。
その精神を宿す女性の成長を描く物語なんですね。
この物語っていうのを言い換えてみると、社会的な制約だったりとか、時代が強いる道徳観念に一切囚われずに無垢で純粋な魂っていうものがこの世界に放り出された。
その時にこの主人公、この彼女は何を見て、何を感じて、そして何を変えなければならないと気づいていくのかっていう物語になるわけですね。
未発達の状態から好奇心と経験、自らが得ていく経験を武器に急速に成長していく彼女なんですけど。
その過程では、これ実はこの映画のR18にも指定されているくらい、隠さない表現がどんどん出てくるんですけど、
そういうことも含めて、それは単にセクシーなことではなくて、どっちかというと自らの身体の問題としてセクシュアルを探求していくということも試していきながら、
自らを取り巻く他人との、そして社会との、世界との自分の間に競む真実みたいなものを次々と見つめていくというような映画になっていくわけですね。
このあり方を主演のエマ・ストーンは自分のインタビューの中で、
こうあるべきと教え込まれることなく育まれていく世界を想像してみることなんですっていうふうに言うわけですね。
いいこと言いますよね。
原作者のアラスター・グレイさんが言うには、私たちが普通だとみなすようになった悪を受け入れないことで、世界をより良い場所にすることでもあるということですね。
この映画っていうのはそういう意味でも、映画自体が一つの試行実験みたいなものになっていて、
06:02
そこに爽やかな希望がどんどん宿っていくみたいな映画になっています。
かなり変な映画なんですけどね。でも爽やかな後味にはなっていきます。
このベラがみるみる成長していく過程っていうのが、
まさしくこの世界で生きてきた女性が、中世から近代、現代に至るまで、
本当に数百年の歴史で経験してきたあらゆることっていうのを、
本当にこの二次元の中で高速に摂取していくような映画になっていて、
その過程を経て自らの道を選び寄っていく、スポンジみたいな、あるいはバネみたいな存在として、
このベラっていうのが本当に痛快なキャラクターになっていると思います。
この権力も常識も引き離して、自身の女性としての精神だったりとか、
身体一つで答えを求め続けていくような純真な姿っていうのは、
世界各国でこれまで活動してきた女性活動家たちみたいな姿が、
非常に重なってくるものになっていくんですね。
僕は実はこの映画を見てた時に、一番それが重なったのは、
実は福岡にもゆかりのある婦人解放運動家でアナキストでもある伊藤野恵さんなんです。
ここで言うアナキストっていうのは、別に政府を転覆するテロリストみたいなことではなくて、
もっと世界をより良くしていくために活動する人っていうことなんですけど、
その辺の伊藤野恵との繋がる部分っていうのは、
まさしく昨年9月に、この番組でカンベさんが伊藤野恵の記念イベントのことをレポートされたと思うんですけど、
その時の記事がインターネット上にもありますし、そことちょっと合わせて読むと、
実は結構この映画、あ、繋がるねっていう感じもあると思います。
ぜひ楽しんでいただきたいなと思います。
あるいはこの映画、主人公の設定からもフランケンシュタインにも通じるものがあるなっていうふうに読めるわけですけど、
実はフランケンシュタインの原作者はイギリスのメアリー・シェリーっていう方なんですけど、
この人のお父さんは実はイギリスのアナキズム思想の先駆者で、
お母さんはフェミニズム思想の先駆者であるっていうところもあるんです。
実はすごい豊かに張り巡らされた背景も引き受けながらこの映画があるっていうことは、
実はこの辺りは映画評論家の町山智寛さんがYouTubeで詳しく解説もされてあるので、
ご興味ある方はそちらもぜひ参考にしていただきたいということ。
とにかくこんな具合で、この映画、魅力を語ろうとすると、
いろんな文脈、いろんな歴史にガンガン繋げていける、すごい豊かな読みに開かれた、
本当に豊かな作品なんですね。
でも紛れもなく、これ2024年、必見の一本になると思います。
僕は個人的に、この一番ラストに出てくるある演出を、
皆さんはどうご覧になるかなっていうところは、ちょっと感想をいただきたいところもあるので、
ぜひ見た方、教えてください。
ちょっと一緒に感想を交換したいなというふうに思います。
ということで、哀れなる者たちね、隠し猫んで、1月26日、明日から公開になりますので、
ぜひチェックいただきたいということのご紹介でございました。
最後は、あなたへの宿題が出ましたよ。
そうですよ。見たらね、ちょっとね。
ということで、ぜひ感想をお寄せいただければと思います。
09:01
皆さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
ここは三好後編のキャッチアップでした。
地下鉄祇園駅から徒歩2分、RKBスタービル博多祇園スタジオは、
ポッドキャストなどの音声コンテンツの収録から動画のライブ配信まで、
様々なニーズにお答えできるレンタルスタジオです。
お問い合わせご予約は、スタービル博多祇園のホームページからどうぞ。