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毎週木曜日のこの時間は三好剛平のCatch Up。 クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
今日はリモートでのご出演です。三好さん、おはようございます。 おはようございます。
さあ、今日はどんな話題でしょうか? はい、今日はですね、マンガを紹介させていただきます。
お、珍しい。マンガ、どんなマンガですか?
はい、今日はですね、ジョー・サッコというですね、マンガ家によるパレスチナというタイトルの海外のマンガをご紹介します。
はあ、パレスチナ。
そうなんです。で、これ91年から92年にパレスチナに滞在したこのジョー・サッコっていう著者がですね、
その後93年から95年にかけて連載形式で発表した作品でございまして、
その翌年、96年にはですね、アメリカ図書省というのも受賞した、いわゆるコミックジャーナリズムというジャンルの名著と言われている作品なんですね。
で、去る1月に特別情報版として日本語訳の真相版が発売されたということもあって、
ちょっとね、この社会状況の今でこそ皆さんに読んでほしい一冊だなと思って、ちょっとここからご紹介したいと思います。
まず、今ですね、ニュースでもずっと続いている、イスラエル軍によるパレスチナへの侵攻というのが続いておりまして、
それがもう今2ヶ月以上を数えて、現在も大量の民間人の死傷者を生み出し続けているという現状があります。
この軍事侵攻にはとにかくいろんな背景が絡み合っている上にですね、
そのイスラエル、そしてパレスチナ双方において、やっぱりその歴史としているもの、あるいは事実とされているものというものへの解釈に差があって、
なかなかそれぞれの行為が正当なものか、そうでないかという議論は、本当に今もやっぱりなかなか一元的に判断しづらいところがやっぱりあります。
で、実際今、今、公に国内外のメディアでニュースとして発信されている情報ですらも、
どちらかに加担するものとして書かれたものじゃないかということで、やっぱりこうパレスチナとイスラエルの間で起きている紛争というものの前容を知る人なんて、
実は現時点で誰も存在しないんじゃないかって言われるぐらいですね、本当に難しい状況があるというのがまず前提として理解しておく必要があります。
で、その上でなんですけど、とはいえ、僕が一人間として断言したいなと思うのは、やっぱりこの今パレスチナガザ地区での侵攻によって、
多くの女性とか子供とか、そうした人たちが中心となって民間人が死亡しているということに関しては、今すぐにでも止めなくちゃいけないことなんじゃないかというふうに思うわけですね。
12月9日までにガザ地区では1万7700人が死亡したと言われているんですけど、そのうち7000人以上が子供の死亡者だったというふうに発表されています。
もう尋常じゃないですよ、これは本当にね。
どっかで7000人の子供が一気に死んだって聞いたら、やっぱりそれは普通じゃねえだろうって思うはずなんです。
僕自身ですね、9歳と7歳の娘を持つ父親としてですよ、やっぱり日々SNSに上がってくるガザ地区の子供と親の惨状についてはですね、言葉が失われるわけですよね。
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例えば、医者であるお父さんが負傷した、手足をまっすいもなしに切断しなきゃいけなくなった実の子供がいるという時に、実の父親としてそれを手術に失踪して、結局痛みに耐えきれず亡くなってしまった子供がいるっていうことだったりとか、
自身の腕の中で亡くなった娘に向かってずっと最後の言葉をかけ続けるお父さんの姿とか見ちゃうとですね、やっぱりちょっとたまらんものがあるわけですよ。
片家は自分の家の視線の先で目線を移すと、寝息立てて穏やかに寝ている娘とかがいるわけです。
そうなった時に、この現状はどうしたって正当化できるものじゃないなというふうに感じるわけですね。
ここで重要なのが、離れた場所にいる私たちっていうのが何ができるかっていう時に、やっぱりこの瞬間にも失われているものが数字でカウントされる何かではなくて、
具体的にそこで生きて暮らして笑い合っていた人間がいるっていうふうに想像することだと僕は思うんですね。
この振興作業が行われなければ、次の朝っていうのが当たり前に迎えられていた子どもとか家族とか人間がいるっていうその具体性にこそ、実はやっぱり僕らがやれることがあるんじゃないかっていうふうに思っていて、
そういうことを考える意味でも、今日紹介する作品というのはそれに役立つんじゃないかなということで、ここからご紹介したいと思います。
今回ご紹介するこのジョー・サッコという著者のパレスチナという漫画なんですけれども、
これジョー・サッコさんは1960年生まれ、オレゴン大学でジャーナリズムの学位を取得した後、
91年から92年にかけて現地を取材してこのパレスチナという作品を発表し、冒頭にも申し上げたアメリカ図書賞というのも受賞したということですね。
なんでオレゴンでジャーナリズムを学んだような青年がパレスチナを取材して漫画にしたのかということに関しては、
彼自身のやっぱり病むに病まれぬ思いがあったというふうに語るわけですね。
というのがやっぱりご自身がアメリカ在住で、アメリカの納税者として自分の収めた税金が、
現地の土地集脱まがいの占領政策の資金源となって、それを長引かせていることへの歯がゆさがあるというふうにまず一つ言うわけですね。
そしてもう一つが、自身もジャーナリズムを学んだ人間として、かつて憧れていたアメリカのジャーナリズムというのが、
実際のところ全くパレスチナの現状を教えていなかったということに愕然としたからというふうに語るわけですね。
作家自身の言葉をその点引いてみると、彼らは何一つ教えてくれなかった。
新聞を読み、テレビのニュースを見ていたにもかかわらず、パレスチナ人とはどういう人たちなのか、
彼らの戦いは何についてなのか、大学を出るまでさっぱりわからなかったというふうにおっしゃるわけですね。
そこで彼は実際に現地を訪れて、約2ヶ月半、イスラエルとパレスチナの両方の占領地を旅して、
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この作品を観光していったということになるわけですけれども、この作品についても作家はきちんと覚悟を決めていて、
結局パレスチナとイスラエルの紛争を一方的な見方からしか語っていないんじゃないの?という批判があり得るということを、
もうとうとう昔から引き受けているわけですよ、この人はね。そのことについても、
私はそんなことでは動じたりはしないというわけですね。それをもう少し続けていくと、
イスラエル政府の視点というのは、アメリカの主流メディアで十分に示されていて、
アメリカ合衆国で重要な公職に就いているほとんど全ての人間によって、
こわらかにまた競うように献殿されているじゃないかというふうに語るわけです。
もし客観性という言葉が、ただ双方の主張を並べて、真実は明らかにされないこと自体は全く気にしないよという、
この作家の言葉ですけど、アメリカ的な客観性という言葉へのアプローチを意味するならば、
この本は客観的ではないと言えるでしょうというふうに言うわけですね。
私の考えはあくまで自分で体験し、感じたことを正直に伝えることにあるというふうに続けるわけです。
ということで、この漫画ではとにかく彼が現地で出会って、話を聞いてきた人々の体験とか、
その感覚の話が具体的に記述されていくということになるわけですね。
僕はこの漫画を読んでいて、漫画は強いなというふうに思ったのが、
その中のいくつもあるんですけど、そのうちの一つ、第4章の穏やかな圧力という題されたエピソードがあって、
ここでは突如非合法組織のメンバーであるというふうに疑いをかけられて、
逮捕されてしまった男性が出てくるわけですけど、
この人が収監されて、釈放されるまでの数ヶ月ということを描くパートがあるんですね。
その場面をどういうふうに描くかということなんですけど、
小さな当分の小回りで、ずっと収監された男性が、その瞬間ごとに強要された一つ一つの仕打ち、
ここに立ってろとか、腕を後ろに組まされた、また立たされたとか、飯が出されたとか、
そういうのを一個一個、酷命に描写していって、
その時間の長さと彼の内面の声が延々と数百コマ分続いていくという場面があるんですよ。
読者としてはそれを読んでいる間、これ永遠に終わらないんじゃないかという感覚を本当に追体験するような感覚があるんですね。
やっぱり大切なのは、冒頭にも申し上げたこの具体性だと思うんですね。
僕らがニュースとかで、例えば同じように、ただ一時収監され、後に釈放されたパレスチナ人男性というふうにただ聞くことと、
この地獄のような時間の長さを漫画を通して追体験した後にそれを聞くことでは、やっぱり大きな差があるはずなんです。
まさしくこういうふうな性のあるいは死の具体性というのを伝えて、
そのかけがえのなさというのを託していくことに、やっぱり今回紹介するような漫画であったりとか、
僕が普段紹介させてもらっている映画とか、詩とか、文学というものが果たせる役割はやっぱり大きいと思うんですね。
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だからこそやっぱりニュースで流れてくるような情報だけでは引き取れない。
今この瞬間に失われている性の具体性というのに思いを馳せるためにも、
ぜひこの一冊というのを手に取って読んでもらえたらなということで、
今回このジョー作品によるパレスチナという漫画をご紹介させていただいた次第でございます。
ありがとうございます。本当おっしゃる通りですよね。
やっぱり今この瞬間にもね、ひょっとしたら命を失われようとしているかもしれないという、
数字がよく語られますけども、そうじゃなくてやっぱりより具体的なイメージを伴わないとというね。
そうなんです。
一刻も早い停戦を呼びかけていきたいですね。
三好さんありがとうございました。
ありがとうございました。
ここまで三好豪平のキャッチアップでした。
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