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2025-06-12 13:07

映画「舟に乗って逝く」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
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感想

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この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。
木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
三好さん、おはようございます。 おはようございます。
さあ、今日はどんなものを紹介してくれるんでしょうか。
はい、本日はですね、明日6月13日金曜日から、福岡では、キノシネマ展示にて公開予定の中国の映画ですね。
「舟に乗って逝く」という作品をご紹介します。
これ、「逝く」はですね、亡くなって、あの世に逝くという時の、「逝く」の感じですね。
この「舟に乗って逝く」という作品ですけれども、
この映画は、中国新世代の若手監督、陳小雄という監督の長編デビュー作です。一本目ですね。
にもかかわらず、中国最高の映画賞と言われる金桂賞という作品があるんですけど、
これで注目を集めて、女優さんにも贈ることになった、非常に注目の一本だったということ。
作品としては、年老いた病気の母と、その最後を送り出すために集まった家族たちの物語というですね、
非常にシンプルな映画なんですけれども、
見終わった後には、誰にとっても覚えのある心の痛みと、その再生みたいなものを描いた、
めちゃくちゃ地味深い味わいの感動作になっているので、ぜひともこれをご紹介したいと思います。
まず、この「舟に乗って逝く」という作品なんですけれども、
あらすじ紹介に入る前に、この舟に乗ってっていうタイトルにもあるように、
ちょっとね、作品の舞台となるですね、徳勢県、これ中国読みは道鎮、徳島の徳に、清らかの清って書くんですけど、
この徳勢県という町についてちょっと触れたいと思います。
この徳勢、道鎮、徳勢県は、東洋のベネチアとも称される湖南地域、
これ蘇州とかありますよね、湖南地域に位置する小さな町でございまして、
その東洋のベネチアと称される通り、町の中を雲河が流れててですね、
数十年前までは、どの家にも車代わりになるような船があったっていう水豪地区の田舎町なんですね。
なんですけども、近年では、時代の移り変わりとともに、船を使った生活っていうのが姿を消していっている、
そんな最中で、この町、この船というモチーフが、時代の移ろいとか変化を暗示するものとして機能するわけですね。
さらには、この後また詳しく話すんですけど、他なら中国っていう国それ自体が、
ここ数十年本当に大変な経済発展とか開発などに伴う社会の変化、
さらには世代間の価値観の変化みたいなものを経験した国でもあるということで、
そういう何重の意味からも、この特勢という古い小さな町を舞台にするっていうことは、
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日本で想像する何重にも、何倍も、やっぱりその時代の移ろいとか変化っていうものを意識させる舞台装置になっているのかなというのをまず見て思いました。
そんな特勢という町を舞台にしたあらすじ、この作品のあらすじはこんな内容になっていきます。
多くの運河があり、かつては船が生活の要となっていた江南地域の町特勢。
かつて船に乗ってこの地に嫁入りしたという老母の陣というおばあちゃんがいるんですけども、
この陣は今ではこの田舎町で一人暮らしをしている女性ですと。
その陣なんですけども、実はその陣の体にある日重い病気が見つかります。
その陣の娘である長女が、上海でアメリカ人の夫と暮らしている長女というのがいるのと、
あと旅のガイドをしながら風雷棒のように生きる弟という、その2人の家族がいるんですね。
この2人が余命僅かな老いた母の治療と看病のために特勢の町に帰ってくることを余儀なくされます。
やがてその看病の日々の中で、それまで目を向けずにきた母と子の関係であったりとか、
その長女とか弟の娘息子たちの家族たち一人一人が成してきた選択の数々みたいなものが、
映画の中でどんどん紐解かれていくうちに、徐々にその母の最後の日が近づいてきてというような映画になっていくわけですね。
この映画なんですけど、まず監督・脚本を務めたチェン・シャオユー監督、
ご自身の家族とその体験がかなりベースになった物語ではあったようでありまして、
何だって舞台となった特勢という町が監督の出身地だったわけで、
もうそれだけじゃなくて、劇中の老いた母、ジンという作品の中心になる人物ですけど、
このジンの発言の実に80%ぐらいは、ご自身のおばあさまが実際に話していらっしゃったような内容なんです。
さらには映画の中でメインの舞台になるジンの家というものが、実は実際にそのおばあさまのご実家なんです。
そうなんですね。
ドキュメンタリーみたい。
みたいなことにも思えるんですけど、ここ重要なのが、まさしくご自身のエピソードを再演しただけの映画になってるかって言ったら、
実はそうなってないところがこの映画のポイントで、ご紹介した通りあらすじ自体はめちゃくちゃシンプルなんですよ。
病気の母とそこに帰ってきた家族たちが、看病しながら少しずつ大事なことを築いていってみたいな話なんですけど、
このシンプルな物語っていうのは、そこが映画が意識したものであったっていうことは監督自身も語っていらっしゃってですね。
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監督の言葉を少し引用しながらお話しすると、
僕たちはこの映画をリアリズムの映画として撮ったわけではなく、
言ってみれば帰る場所、家、死といったものを巡る偶和として作品化したっていうことを言うわけですね。
おとぎ話みたいなことですね。
監督ご自身の過程には当然ですけど、もう少し複雑だったり特殊な事情とかっていうのもあったんでしょうけど、
それをあえてそぎ落として、あくまでどの家族にも共感してもらえるような普遍的な要素に絞ってこの映画を完成させたということを言うわけですね。
ということで、映画の言ったらあらすじはめっちゃシンプルになるから、結構資金集めとか大変だったらしいんですけど、
そんなわかりきった映画誰が見るんだみたいなことだったらしいんですけど、
そういうふうに映画の最初からどんな結末になるかが想像がついたとしても、
その特殊性を切り捨てて、普遍的などんな過程でも起こり得る物語を語るっていうことが、
私たちの一つの決断だったっていうふうに言うわけですね。
結果的にはこの目論見は見事に機能していると僕は思いました。
やっぱりこの映画のポイントは誰にも心当たりのある、
その普遍性という点でめちゃくちゃ特筆すべき一歩になっていると思いましたね。
その普遍性のお話に入る前にもう一個だけ言っておきたいのが、
とはいえこの映画が若い世代が作ったならではの、
やっぱり現代中国に対する批評的な眼差しがちゃんと反映しているところもポイントだなと思ったんですね。
というのが、映画のところどころにちょっとした会話とか振る舞いの中に、
やっぱり見えてくるのが、現代中国の圧倒的な速度があって、
それとの対比がやっぱり出てくるわけですね。
やっぱりもう今中国っていうのは本当およそ人間とか、
あるいは自然のリズムとは比べ物にはならない速度で、
経済とか開発が発展していってるわけですけども、
その社会変化の中で人々っていうのが、
もう本当に自分たちが住む場所っていうのも安定させられないし、
明日の自分の仕事だったりとか、明日の生活みたいなものにも日々不安を抱きながら、
なんとか生活を重ねているっていうような現状があるわけですよね。
そうは言っても、かつての田舎町から出ていく時とかっていうのは、
言ったらもう親が頑張ってなんとかお金を貯めて、それで大学にやってっていう風に、
少しでもいい生活をするためにこそ都市に送り出すってことをやったわけだけれども、
実際にそうやって掴んだ都会での生活っていうのが、
実際のところでいくと、まさしくそういう速度とか競争にさらされた厳しい現実であるっていうところ。
やっぱり人々が、特に若い世代とかもそうだと思うんですけど、
やっぱり自分の本当の居場所っていうものがどこなのかみたいなことを見失って、
まるで本当に映画の通りですけど、川を漂流するように漂って、
その行き先、帰る場所っていうのを求めているようにも見えるっていうところなんですね。
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そんな中でその普遍性という話になるんですけども、
やっぱりそういう背景がある中で、この映画に登場するような大切な人の最後っていう場面が、
やっぱり単なる家としての帰る場所っていうことだけではなくて、
精神的な意味でも私たちが帰るべき場所っていうのはどういうものなのか、
みたいなことと見極ませていくような映画にちゃんとなっているなっていう風に思ったんですね。
大切な人の死を間近に感じながら、それに右往左往しながらも、
やがて行き着くべきところにゆっくりと流れ着いていくみたいな、
その人々の人生を俯瞰で、退然とした眼差しで、
まるで川が本当に人々を見つめているかのような退然とした眼差しで、
描き取るのがこの映画になっているわけですね。
その仕上がりぶりは、若手監督とは思えない老末ぶりと、
洗練があるなっていう風に感じるものがありました。
なんですけど、かといって古臭い映画にもなってなくて、
やっぱり2020年代に語られ直す普遍的な中国の、もっと言えば誰にでも思い当たる家族の、
帰るべき場所の、大切な人との最後みたいなこととかっていうのを、
一連巡るような偶話として成立していて、
これ見事な映画だったなっていう風に感心させる一本になってましたね。
僕は本当に見てよかったなって感じる一本でしたし、
見終わった後には自分の母親とか、
あるいは自分の家族に連絡を入れたくなるような一本でもあったので、
本当に皆さんにもぜひ見ていただきたい映画でございました。
ということで、今回ご紹介したのは、
船に乗ってゆくという中国映画でございまして、
明日6月13日金曜日より福岡ではキノシネマ展示にて公開となります。
ぜひご覧くださいというご紹介でございました。
さあ、そして再来週26日木曜日のこの時間は、
月に一度のリスナー名作劇場です。
さあ、今月のテーマをみなさん発表お願いします。
はい、6月ということでジューンブライド。
理想のカップルが描かれた映画といえば、というテーマです。
ということで、結婚式が行われる季節。
理想のカップルが描かれた映画といえば何?
ということで、お寄せいただきたいと思います。
メールはgu.rkbr.jp
ファックスは092844-8844
そして田畑隆介グログアップのSNSでもお待ちしております。
22日日曜日までに送ってください。
たくさんのご応募お待ちしております。
ここまで三好豪平のキャッチアップでした。
三好さんありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
バッテン少女隊の春野紀伊菜と
青井梨奈です。
RKBラジオでお送りしているガールズパンチ
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