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ギャップトマッチ。年齢も性格も趣味も異なる石玉と和音の2人が、日常のあちこちからギャップや共通点を見つけ出す番組です。
ではですね、前回石玉さんが出演した漫画朗読劇日野日出志の、観客として私が見た感想を話したんですけど、今日は石玉さんが練習含めどんな体験だったか聞いていきたいなと思います。
あ、もうすごい。ちょっとこれ私、うまくしゃべれるかな?ドキドキする。まあでも栗原さんがきっと補足してくれるやつ。
いやまず、3人朗読の方いらっしゃいましたけど、石玉さん以外の2人って、声優さんと女優さんなんですよね。
そうなんですよ。
そこに混ざって、なんであそこまで仕上がるんですか?
もうあれは、果たして己が何をできたのかって言われると、私はもう鼻肌疑問なんですけど、本当に今回ご一緒していただいた方たちが、今栗原さん言ってくれたみたいに女優さん、声優さん、あとは音楽家なんでしょうね。日野日出志をやってた男性の方1人いた方が。
音楽家って何ですか?
要するに楽曲を作ったり、オーケストレーション、そういうこととかをされたりもされてる方で。
普段声を出してる方ではないってことですか?
歌もやる?
歌ったりとかもされてるけど、その表現活動をメインでやってるってわけでは多分ない。
音楽全般。
そうそう音楽全般。フルと吹いたりとかもしてるし。
楽器も演奏するし、指揮者みたいなこともされるんですか?
指揮はどうなんだろうね。まだオーケストラとかでやってるの見に行ったことがないから、ちょっとその辺わからないんだけど。
だから本当に全然音楽家、女優、声優みたいな方たちだから、やっぱりみんなそれぞれのアウトプットがしっかりあって、っていう方たちの中に混ぜてもらってやってたから、本当にすごい毎回稽古のたびに面白ってなってて。
でもこれまだこのギャプタマで喋ってないですけど、石沢さんそのテクテクハニカムっていう朗読ユニットっていうの活動はあったんですよね?
ですですです。
私演出のゴミさんと少し話したんですけど、この3人の中に石沢さん入ってるってすごくないですかって言ったら、ゴミさんがさらっと、いやでも彼女はずっと朗読やってるからねっていう。
なんかもう朗読の専門家みたいな感じで言ってましたよ。
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専門家とか言ったらマジで本当に、四方八方というかもう360度に向けて土下座しないといけない感じになりますけど、もう全然。
私ははみ出す朗読っていう、どっちかというとコンセプトの方が結構重要なユニットだと思ってるんですけど、自分がやってるテクテクハニカムは。
なのでなんか最初のうちとかも全然そのきっかけは北九州の方のよく行ってたカフェのカクタスっていう。
シアトル系のコーヒー入れてくださるおいしいお店があるんですけど、そこのオーナーさんが石沢さんの声で聞いてみたい朗読があるんですけどって言ってくださって、
じゃあそんなに言ってくださるんだったらやってみましょうかね。からのスタートみたいなもので。
独学。独学で。
もうひどいもんですよ。アカデミックには何もやってませんからね。
なので、専門家とかじゃ全然ないですね。むしろ野良ですよ野良。
野良朗読家って感じ。
そうそうそう。武士も野武士と士官士ってなってる武士がいるじゃないですか。
なになになに。
なんかあの、殿様のところにちゃんと私がーっつって士官して武士になってる人と野良で、野でこううろうろしてる野武士いるでしょ。
あっちでしょ。
そうそうそう。私どっちかっていうとたぶん野武士スタイルですよね。野武士スタイルです。
からのじゃあ今回は何が違いました?自分でやってる朗読と。
いやーもう基本的に私その自分とこでやってる朗読って、私が一人で結構全部やっちゃったりとか、来ていただいてもゲストは一人で、その方がたくさん声を出すとかじゃなくて、その周りを結構自分がたくさんいろいろいるキャラクターたちをやるっていうことが多かったんですよね。
だからその人とやりとりをするっていう感じの朗読とか演劇とかっていうのは、ある意味もう全く経験がほぼないところからのスタートっていう感じで。
だからもう今回もやっぱりその人と人としてやりとりをするときの感覚であったりとか、だからその辺のこととかはすごくですね、もう刺激的でした。目の前で女優と声優が掛け合いしてたりとかするのをいっぱい見るわけですよ。
めっちゃ楽しくて、本当に。で、なんかすごいってなるシーンがいっぱいあって、私稽古中、もうホラー漫画やし稽古中なのに、あまりにも楽しくて一人でフフフって笑ってたりとか結構しちゃうくらい、本当に稽古が面白くて刺激的で。
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まあでも、だからずーんってへこみもするわけですよ、すごく。わあすごいって思うんだけど、まあ自分がじゃあそれできるかっていうと、はてっていう状態のこととかもずっとやっぱりあって。だからもう本当にすごいです。やっぱ本当に今私と栗原さんが会話してるみたいなのって、たった今本当に会話してるからもちろん会話じゃないですか。
だけど言わないといけないテキストがあって、っていう状態のものがあって、会話をしてるのと同じように会話するって。もうめちゃくちゃそんな普通にやれないことですよ、やっぱり。
そう、決まってるし、相手が今言ったことを受け取って自分が返すみたいなリアクションって、本当に今やってるんだったらそうなるけど、そうじゃないわけじゃないですか。
自分の言葉の後にこれが出てくるんだっていうのをわかって言わないと会話っぽくならない。
動物としての反応の部分とかもひっくるめて人間ってすごい感じてるから、どうやっても大根薬舎みたいな言葉が生まれるのって多分そういうことで。
自分の言葉になってないってことですね。
なぞってても、同じものをなぞっているのに、再生されているものとしてはみたいな状況が起きるわけですよね。それが声だけですごいレベルのことが稽古のために毎回行われてて、毎回もうごちそうさまでーすみたいな。めっちゃ楽しかったですね。
そっかー。合唱隊はオノマトペ言ってましたよね。
ザワザワとか。
あそことの面白さってどんなものが。
あれもめっちゃ面白かったですよ。今回、私もともと歌を長いこと歌ってるんですけど、バンドで歌だけ歌うみたいなことをやってた期間が結構長いんですよね、実は。
で、今回合唱と一緒にやってて、バンドやってるときの感覚がバリッバリ思い出されましたね。
どんな感じなんですか?
なんかですね、すごいみんな影響し合ってて、例えばここでギターがキューンって鳴ったら、そのキューンに自分も影響されて、次のワンフレーズ出すときの音がそのキューンって鳴ってるとこの高い倍音が鳴ってるイメージを自分が引き継いで人声がポンと出るとか、そういうことが影響し合って普通に起きるんですよね身体に。
その感じとすごい近いことが合唱帯がいることで起こってて、で合唱帯がああああみたいになって、わーっと強い声が出た後にスッと音量が凹んだりとかするときとかに、そのスッと凹む、減り方に自分の身体が影響を受けてたりとか、
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うわって押してくれるところでやっぱり自分の声も一緒に強く押されて出たりとか、やっぱりありましたよね。
漫画って読まないけど、本来は朗読劇だとわからないけどページをめくるってことが起きるわけじゃないですか。でそのページをめくったところに場面展開があるみたいなのって声で表現してたわけですよね。
そこって結構後ろの合唱帯のオノマトペ関係してるんですか?
いや、合唱帯はすごく大きなその辺になってたと思います。やっぱりそのページがめくれて次のめくれたシーンですごいドンとくるページが来てたってなったときにコーラス帯がやっぱりその
全部で6人いたんですけど、6声でドンと出るのか、ページをめくったときに2声が細く高い音で前のページから繋がってるのかとかで全然違うじゃないですか。
だからすごくやっぱりその細い声が繋がって次のページに繋がっていってるときとかは場面が薄く繋がってるんだけどそこから2声だった高い声に低い声が入ってきてみたいな感じで変わっていったりとかして
なんかこのシーンは前のページからの繋がりの展開なんだなとかわかるし、そのドンと変わるところとかは今ページをめくってすごいシーンがバーって出てきたみたいなところと連動してたりとかもあるので
すごい演出を今回されたゴミさんっていう方がいるんですけど、私いつもこの人とんでもないなって思ってました。
Facebookにも書いてましたよね。ゴミさんここまで想像してるんだとか受け取ってるんだみたいな。
ですです。すごくいい。漫画を今聞いてくださってる方の中で漫画を結構読んだりする方もあまり読まれない方もいると思うんですけど、日本ってやっぱり義務教育の段階で教科書をめくるの経験はみんなだいたいしてるじゃないですか。
だからページをめくった時に新しい展開が来るみたいなことがあることはもうやっぱり感覚的にわかってると思うので、そのページをめくる感覚と今回の上演が連動してるんだなみたいなのとかがちょっと頭にある上で見るとまたここでページを大きくめくってたのかなみたいな違う見方ができると思うんで。
私本当に今回の上演おかわりしたい人すごいいたんじゃないかなって思います。
そういう視点か。それだったら次見たらもっとここら辺見てみたいとか、気をつけて聞いてみたいみたいなのがあったかもなって思います。
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確かに。漫画読んだことがある方だと、確かに日野秀司さんってこういうオノマトペよく入ってるみたいな。あっぽいぽいとか思うことがあったんでしょうね。
すごいあのホラーっぽい疑問ばっかりだなとか。
やっぱりホラー漫画だから濁点がついてるオノマトペがすごく多かったんですよね。ガンガンガンとか、ギャーとか、ギエーとか。
確かに濁音。
ギリギリギリとか。
本当に細かいところをひっくるめてきちんとホラーとしてコーラス体の不協和音が多いとか、すごく面白い立ち上げ方だなってすごく思いました。
どうですか感想喋りきりました?絶対まだあるけど。
感想喋れって言われたら私あの夜明けを3回ぐらい見るけどいいみたいな感じになっちゃうと思うんですよね。
終わんないですよね。
本当にあのなんて言うんでしょうね。舞台表現ってすごいなって思うのはやっぱりその、私人間が何かを表現するって基本的には自分がインプットした世界が自分に溶けて、その溶けた自分を外にもう1回アウトプットする作業だから全部再構築。
世界の再構築だと思ってるんですけど、その世界の再構築をしようってするときに演劇とかはもうその一部っていうよりは、そのシーンとしては一部かもしれないんだけど、そのシーンの一部のかなりの量を再構成しようっていう分量がめちゃくちゃ多い表現だなと思って。
それをやるためにどれぐらいの人間がどれぐらいのエネルギーを割いてそれをやってるかみたいなのをちょっと参加させていただく機会をいただいてからなんか見えるようになって、やっぱりすごく面白い表現。
やる側として見えるようになった解像度ももちろんあるんだけど、お客さんとして行くときも世界に丸ごと包まれて、本当に今それが起こってるみたいな感覚で受け取れる分量が他のツールと比べると相当多い。
だから、相性が良さそうな演劇とかをちょっと見つけたら、気軽に行ってみてほしいんですよね。実は演劇とかって案外2000年代とか。
もうなんかよく探すと、詩とか剣とかみたいなある種のスポンサーがついてる状態のものとかだとびっくりするぐらい気軽なお値段で行けたりとかするんですよね。1000円とかであったりとか。だからちょっと触れてみると、こんなみたいな。
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ある可能性が結構あるジャンルな気がしてます。
石玉さん今回ステージに立ってるから、逆にステージ見る側だったときに受け取るものもね、めっちゃ増えてますよね。
もともと歌を歌って、しかも結構大きめのとこで歌うとかもバンドのときはやっていたので、大きめって言ってもそんなめっちゃでかくないんですけど、ステージの上にいて感じる感覚がなかったわけじゃないんですけど、すごい多層的なんですよね。
関わる範囲が広いっていうか。
石玉さんが言った多層っていろんな意味の多層があると思うんですけど、これも完全私の想像で、演じるときって、なんでこの人この場面でこのセリフ言ったんだろうって考えるわけじゃないですか。
その時に自分自身が怒った経験、悲しかった経験、悔しかった経験、嬉しかった経験、愛おしかった経験とか、ありとあらゆるものが役に立つと思うんですよね。そこに対する肯定される感覚みたいなのがありそう。
どれも自分にとって大事な経験だったんだとかっていう私のイメージが。
たしかに表現するときって、ある意味わかりやすくその場でそれをやることができるかできないかみたいなことが起きるから、たしかに何でも使えるなみたいな部分はあると思うんですよね。
でも私これは日常生活も全部結構そうなんじゃないかなと思っていて、どっかで自分が経験したり体験したことって必ずみんな日常生活のあらゆるやり取りの中で使ってる気がするんですよね。
だから演劇と普段の生活っていうのはすごいかけ離れたものってわけでもなくて、例えば絵を描くとか歌を歌うとかもそうなんだけど、自分が今まで経験してきたものを使って時間を過ごす、何かをやるっていう意味では本当に全く一緒なんじゃないかなってよく思います。
やっぱりほら、例えば猫を飼っていて、その猫がずっと自分の家族として長いこと言ってくれて亡くなったよっていうのを経験したことがある人は身近にそういう方がいらしたら、やっぱりシンパシーを持って寄り添ってみたいなことができると思うんですけど、これももう私表現なんだと思うんですよね。
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だって私はそれやれないもん。そういう感じだよね。猫がいなくなったらずっと一緒にいた家族がみたいな話はできないから。
誰かを理解する時も、その時に自分がどんな声をかけるかも、全部自分の過去の体験が役に立ってるというか。
なんかやっぱり自分の中にあるからね。自然とそれは表に出ますよね。
今言ってたみたいなことはすごくわかる気がします。具体的に、なんだろう、ああそっかって思いやすい何かを自分が主体的に取り組んでやり続けることで、それが自分の肯定感につながることっていうのは確かに本当にあると思ってて。
だから何かに自分の心が動いた時に取り組んでみたりとかやってみたりするっていうのはすごく美しいこととつながることが多いなと思います。
そういう意味ではね、自分が演者とかじゃなくても日々表現だっていうのもあるかもしれないですね。
というわけで。石沢さん話そうと思えば何日でもしゃべれるんだけど。
夜明けを3回見れちゃうから。
そうですね。リスナーの皆さんももうちょっと聞いてみたかったとかこんな感想あったとかあるかと思いますので、そういう皆さんはぜひスタジオヒッチョというこの番組の運営をしてもらっているところのウェブサイトにコメントをお送りできるようになってますので。
コメントいただける欄がありますのでお寄せください。
もうちょっと私今回なんかドヤ顔で自分のことばっかり喋りすぎたんちゃうみたいな感じでドキドキしてるんで。
ドヤ顔で喋りすぎてたよみたいな気軽なコメントも全然ください。
ああそうだよねっつってニコニコしながらいただきます。
というわけでどんなコメントでもお待ちしております。
お待ちしております。
ギャップとマッチ。お届けしたのは石玉と和音でした。
聞くほどに心がほぐれ何かとの境界線が解けてちょっと豊かな気持ちになりますように。