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はい、始まりました。映画の話したすぎるラジオ第101回になります。この番組は、大阪の南森町にある日替わり店長によるイベント型カフェバー、週間曲がりにて映画トークバーイベント、映画の話したすぎるBARを月1ペースで開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるBAR店長のマリオンです。
前田です。
はい、というわけで、なんと山口さんがいません。
2人です。
山口さんは今日お休みで。
はい、お休みで。ラジオは毎回山口さんが仕切ってくれてたりするので、ラジオお休み山口さんっていうのは初めてですよね。
山口さん以外はわりとポンコツなメンバー構成なんでちょっと。
そうなんです。
今日のテーマがイニシェリン島の精霊なんですけどね。
それをマリオンさんと話そうっていうことだったんですけど、たまたま2人で上映会同じで、同じやつを見てて。
ちょうど映画の話したすぎるBARの日だったんで、バーの時間まで2人で飲みに行こうって言って、道中で、この話どうやって話しますっていう。
困惑してましたね、本当に。
そうなんですよ。
何回すぎて仕切ってくれる山口さん不在の状態で、この作品を取り扱えるのかっていう。
まずいぞということになりましたので、今回急遽ゲストをお呼びして、イニシェリン島の精霊について話をしていきたいなと思っています。
というわけで早速お呼びしたいと思うんですけど、今回のゲストは、映画の話したすぎるBARにもお客さんとしてよく来てくださる方で、
ポッドキャスト、話の合わない俺たちはのパーソナリティーをされています、大石さんです。
どうも。すずめのトジまわりの会でもちょっと登場してもらいました、大須田こと大石でございます。
お邪魔します。
来てくれて本当に助かっております、本当に。
2人でどうしようかと。
こんな僕で何か役立つかわかんないですけど。
いやいやいや、今日はもうオンブに抱っこで、お任せしたいくらいの勢いでちょっと喋っていきたいなと思いますので、ちょっと今回はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
じゃあ早速いつもの感じで、オープニングトークちょっとやっていきたいなと思うんですけど、前田さんの近況からちょっと何かお話しいただけたらなと。
近況、私今月末に引っ越そうと思ってまして、引っ越す家見に行ったり、契約したり、ちょっとバタバタしてて。
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だからイニシアリングトークのせいで以外見れてないんですけど、最近はガンニバル。ディズニープラスの。
ディズニープラスの、はい。
はい、ガンニバルは毎週楽しみに見てて、今日ちょうど最終話が放送されたんですけど、まだ見れてなくて。
あー。
はい、楽しみにしてます。
ちょっと僕まだガンニバル見てないんですけど、小石さんはもう見てるんでしたっけ、ガンニバル。
ちょうど今日配信された最終話まで全部追ってます。
おー。
あー、いいな。
どうでした?どうでした?
いやー、えっと、監督が片山真蔵さんを探すとかの監督なので、いや、めちゃくちゃ面白くて、日本の配信ドラマで、あのテイストというかあの温度感の作品撮れるんだって思って、それがすごく良かったです。
おー。
そうなんですよ。なんか漫画原作で、漫画の方は読んでるんですけど、なかなかここまでハマり役なキャストよく揃えたなっていうぐらい。
おー、分かります分かります。
そう、なんかね、無理やり見た目が似てるっぽい人当てたとかじゃなくて、本当に漫画の方をこの役者に当てて描いたんじゃないかっていうぐらいのハマり役な人ばっかり出てるんですよ。
うんうんうん。
で、なんか毎回毎回、結構漫画の方も同じような感じなんですけど、毎回毎回、次どうなる?みたいな感じで終わってくれるんで。
だから今日が最終話って私気づいてなくて、えーもう終わり?ってなってるんですけど、噂によるとシーズン1みたいな感じっぽいので。
なるほど。まだまだ続きますよと。
そうだろうなと思いつつ、早くシーズン2もやってほしいなと思います。
いや結構評判高いですよねガンニバル。ちょっと見なきゃなーという。あんまり日本のドラマはちょっと後でいいかみたいな感じにちょっとなってしまう方なんですけど、ちょっとガンニバルはちょっと見たいなと思いますね。
じゃあ大石さんのちょっとなんか最近なんか見た映画みたいなとか近況とかなんかありますか?
そうですね、1月いくつかそれこそシーセットとかノースマンとかもいろいろ見てるんですけど、ちょうど昨日見た映画でネットフリックスで配信されてて、オスカーにも作品賞の方かな。他にもいろいろ飲み出されてる西部戦線異常なしっていうドイツ映画を見まして。
本当の映画ですね。
そうですそうです。
気になってますね。
第一次世界大戦が原作ですよね。同名小説。
そうですね。はい。
それをドイツ本国でついに映画化したといった作品だったんですけど、めちゃくちゃきつい映画だったんですけど、でもなんかすごく見てて良かったなというか見て、見れて良かったなっていう感じの作品でした。
結構あれですか、ずっと暗い感じなんですか?
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えっと、それがなんていうか、例えば戦争映画っていうと、同じ第一次世界大戦だったら1917とか、あとはこれ第二次世界大戦ですけど、最近あったのはノブランのダンケルクとかって多分連想するかなって思うんですけど、なんかあれだって結構ドラマ性がしっかりあったし物語としてしっかり描かれてたなって思うんですけど、今作は本当にドラマ性をかなり排除してるんですよ。
なんていうか、本当にその現場の生々しさそのまま持ってきましたみたいな。
なんかドキュメンタリックな感じなんですかね、それって。
ドキュメンタリーともちょっと違うんですけど、ただすごくドライって感じです。
なるほど。
だからまさにそれ自体が、その戦争とか戦争行為みたいなものを安易に物語化しないさせないっていう、その作り手の紳士さみたいなものもすごく感じて、それのすごい象徴的だなって思ったシーンが冒頭にあったんですけど、冒頭、戦場がフランスなんですけど、フランスの森とか草原な自然が映されて、その流れで遺体がずらっと戦場で横たわっているような絵が見えるんですよ。
そこから何が始まるかっていうと、その遺体から軍服を剥いで、その軍服が町に運ばれて、町で洗われてリサイクルされて新しい新兵に渡されるっていうところから本当に始まるんですね。
だからそれ自体が、戦争っていうものの英雄性みたいなものじゃなくて、もう行為としての戦争というか、サイクルとしての戦争みたいなものっていうのも冒頭にそれを示してて。
なるほどね。
確かに。
それがすごく新しいなというか、めちゃくちゃ戦争ってこういうことなんだなっていうのを考えさせられる演出で、すごく自分はグッときちゃいました。
なるほど。戦争におけるただのパーツですよみたいな、特化の効く部品ですよみたいな演出ですよね。
そうですそうです。
聞いてるだけでめちゃくちゃ面白そうですけど、すごくよくできてるなっていう。ただ2時間半あるでしょ、あれ確か。
長いんすよ。
2時間半と聞いてちょっと、いやちょっと辛いなって思ってしまって。
2時間半の地獄。
そう。
2時間半まじで地獄です。
いやー。
で、本当に出てくる登場人物がいつ死ぬかわからない。主人公も含めそうなんですよ。それがたぶん戦争ってことなんですけど。
えー、なんかすごい興味は湧いたけど、全然見たくない。
ただただしんどいなっていう感じですよね。
まあでもちょっとアカデミー賞関連の映画ちょっとやっぱり受賞式前に僕見ときたいので、なんとかちょっと受賞式前までは覚悟を決めてみたいなと思いますけど。
なんか劇場でやったりしないんですかね。
劇場でこれ本当は見たいんですけどね、やっぱり。
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なんかノミネート化されてるんだったら。
絶対これ戦争映画って音響がやっぱり命なところあるし、2時間半もちょっと家で見るのはね、映画館の方がいいよねーっていうのは思いますけど。
家を戦場にしたくないですよね。
本当にわかります。
そんな感じですかね。
はい、ありがとうございます。
最後に僕ですけど、最近何見たかな。
ノースマンとか、そして僕は途方に暮れるとか、ピンククラウドとか、その辺の映画館を見たりしてますけど、
ノースマンの話ししようかなって思ってるんですけど、本来はノースマンのテーマとして扱う予定だったんですけど、
まあちょっとなんやかんやありまして、今回イニシェリン島の精錬になったので、せっかくなのでノースマンの話しようかなと思うんですけど。
いやー、バキバキっすね。
肉体的な意味でもバキバキですけど、映像の切れとかも含めてバキバキって感じですよね。
ちょっとロバート・エガースすごいなーというふうに思いましたね。
本当にありのままその当時のバイキングの世界観というか価値観をそのままお出しして、
本当にそれをリアルなものをちゃんとやり切るみたいなところ。
その凄みというか迫力にまずやられてますし、
よくこんなにちゃんとお金かけてちゃんとやってるのとか見るとやっぱすごいなって思いましたね。
だいぶ不可解な謎風習とか結構多いじゃないですか。
途中スポーツ大会なんかやってましたけど。
あの、凶暴サッカーですよね。
そう、なんかね。
何それ、超楽しそう。
ゴールみたいな木の棒に相手の陣地の棒にボールを当てるみたいなやつなんですけど、
それ以外ルールは特にないので基本的に殴ってOKみたいな感じの野蛮みたいな。
そういうスポーツがあるかはわかりませんけど、
なんかありそうだよねっていう感じとかね。
むしろ今のスポーツがそういうものを排除した結果っぽい。
そうですね。
だんだんね、いろいろ社会性やら何やら入れて今のスポーツがあるみたいなもんですからね。
それはない時代の話の時代のスポーツだなって感じとかね、含めて。
あと本当にわけのわからない謎のものが出てくるみたいなところとかね。
本当にカルチャーショックみたいな感じでしたけど。
ただ物語としてはすごく単なる復讐譚というか、英雄譚に留まらないすごい鋭い批評性を備えた映画でもあるっていうところがまたすごいなというふうに思って。
いわゆる復讐という運命を、運命に報いるために主人公は全てを破壊し尽くそうとするわけですけど、
実はそれ大したことないよねみたいな。
だんだんその運命が、運命とやらがどんどんしょうもなくなっていくみたいな展開がすごく面白いというか。
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あと案外全部これ女性の手のひらのうちで転がされてただけではみたいなのがね、
どうしてもわかってきたりとかね、とかいうのがだんだんわかってくるあたりとかの、
あ、意外とこれあんまかっこいい話ではないなみたいなところがちゃんと描かれてるのもすごくいいなと思って。
ただただなんかちゃんと描いてるんだけど、なんかちょっとどこか一歩引いた冷静さがやっぱり映画にはあって、
そういった批評性みたいなのがちゃんと生まれているような映画で、さすがロバート・エーガスだなというふうに思いましたね。
なんかあれですよね、ハムレットの、ハムレットじゃない、ハムレットでいいのか、シェイクスピアのハムレットの原案なんですよね、あの話って。
なんかね、らしいですね。
あんな血みどろなんだと思って。
いろんな神話とかおとぎ話とかを混ぜた結果があれみたいですけど、すごかったっすよね、ほんとに。
アレキサンダー・スカルスガルド、ほんとにマジで野蛮な人にしか見えないっていうか、やばいですよね。
アイテックから投げつけられた、キャッチして投げ返すとかやばいやつですよね、ほんとにね。
やばかったですね。
そんなことする?みたいな。できる?そんな。どんな動態視力よ?みたいな感じでしたしね。
だからほんと序盤はアクション映画としてもすごい見栄えするというか。
そうですね、そうそう。
で中盤がね、逆にね、そういったのがほぼないみたいな。あるっちゃあるんですけど。
ほぼないっていうのがやっぱ。
だいぶ大人しくなってきますからね。
そこがやっぱこの映画のミソだなというふうにはやっぱ思いますね。
そんな感じですかね。
というわけで、ここから本題の方に入っていきたいなと思います。