始まりました、映画の話したすぎるラジオ第161回になります。この番組は、大阪の南森町にあるイベントカフェ・バー・週刊マガニティ、映画トークバーイベント
映画の話したすぎるBARを開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。私、映画の話したすぎるBAR店長の山口です。
マリオンです。大石です。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
はい、今回も前田さんお休みですので、3人で収録していきたいと思います。ではメンバーの近況、マリオンさんからお願いできますか?
そうですね。お題映画以外だと、劇場で秒速5センチメートルと言の葉の庭を見に行きました。
ちょうど秒速5センチメートルはあれですよね。全国的にリバイバルというか、まあリバイバルやってるかなと思うんですけど。
で、塚口さんさん劇場で星を追う子供と、あと異なる庭がやってたので、見に行こうと思って。異なる庭だけだったんですけど、プラスで見たの。
それをちょっと見に行きました。そうですね、秒速はラジオでいっぱい喋りましたしね。もういいかっていう感じがしますけど、やっぱりいつ見てもね、たまんねえわっていう感じですよね。
とても、あれを見ると元気が出ますね、僕はね。あれを見ると。
違う領域に行ってる感じがする。そうなんですか。僕なんかどっちかっていうと落ち込んだ時はすごいなんか暗い曲とか映画を見て逆にテンションを上げる人なんですけど。
なんかそういう感じのものに近いような気がするんですけどね、僕はね、とっても秒速が。
私やっぱり、やっぱ最後はやっぱすごく明るく前向きに進んでいって終わってますから、やっぱあれはすごくハッピーエンドだなっていうか、ビターですけど。
だなっていうのを改めて思いましたね。そうですね、あれはハッピーエンドだっていう話しましたからね。
あそこで踏切の向こう側に行かなかったから良かったんだっていう話を多分したはずなので。
してましたね。そうですね、コトン派の庭は一回も結局取り上げてないんですよね、結局ね。
実は収録したけど何らかの事情で載せなかったんですよね、配信に。
なのでまあ確かにね、初めてある意味じっくり話す機会ではあるんですけど。
時間的に言うとやっぱり42分ぐらいの作品なので、ちょっと駆け足だなって今思うと思うところは結構あるんですけど、
それでもやっぱりたまんないんですよね、あの繊細なところっていうか。
誰にも打ち明けられないようなちょっとした不安とかみたいな部分が、新宿御苑のあざまいでちょっと共鳴し合うみたいなのがすごくいいんですよねっていう。
本当にあそこで人生の舞踊りじゃないですけど、歩く練習をしてたっていうねセリフもありますけど、
なんか本当2人にとってそういう場所だったしそういうかけがえのない時間があそこに流れていて、
なんかねそういう話がね僕はすごく好きなので、ちょっとやっぱね見ていてね、おいおいと泣いてしまいましたね。
もう何回も見てるんですけどね、やっぱ素晴らしいなというふうにちょっと思いました。
コトノハノニアは僕が見てる新海誠作品の範囲の中で一番甘美な作品だなと思ってて、
なんかこうちょっと引きつけられる何かがあるなと思ってて、ちょっとその引きつけられる何か僕は怖いんですけど。
そうですね、確かに甘美っていうワードが本当にふさわしいなっていうか、
なんて言うんですかね、雪野先生の足の肩を取るシーンとかちょっともうなんかエロいぞっていうか、
なんだこれはみたいなね、ふうに思いますね、たくせてないぞっていう感じがすごいしますけどね。
そういうちょっとね危うさも含めながらも、でもやっぱちょっと僕のやっぱ繊細な部分というか繊細な話をこうなんて言うんだろうな、
やっぱ人との距離感があそこでこう一気に徐々に詰まっていく感じというか、ああいう瞬間にちょっと僕はやられてしまうなっていうのはやっぱありますね。
そんな感じですかね。
今週はこんな感じです。
では大井さんいかがされてましたか。
今週は劇場でですね、ちょうど今週末に仙台のチネラビータって劇場があるんですけど、
僕が大学の学生時代に通ってた劇場なんですけど、それが閉まっちゃうということで、そこに出向いてさよならだけを言いに一本映画を見てきました。
見た映画はちょっと舞台挨拶があったんですけど、青春ジャック止められるか俺たちを2という映画を見てきました。
これ前作止められるか俺たちもあるんですけどご存知だったりします?
見てます。
僕見逃してますね。
前作の後日短的な話でもあるというか、時代的にもその後の話なんですけど、
後の若松プロの話になってくるんですけど、監督の井上純一さん、脚本家とかもやられてて、確か福田村受験とかの脚本にも携わられてた方なんですけど、
この方の若松プロに入ってからの悪戦苦闘の日々っていうのが出てくる、見られるっていうのがこの映画の一方の筋になります。
ちょっとそれ見てて、ひりしま部活辞めるっていうのの主人公が、もし映画業界に入ったとしたらこうなったかもしれないなっていう未来をちょっと見た気がして、
山口さん以前、彼は映画をやらなかったのではっていう話をされたと思うんですよね。
井上監督その後、一度若松プロを離れて監督業を諦めてるんですよっていう時期があって、
で、なぜそこに至ってしまったかっていうのも映画を見ていくとこうわかるというか、
ああなるほど、こういう苦悩があったのかっていうのが見て取れるっていう、その自分の中に表現すべきものがないというか、
表現したいんだけどそのものの空虚さにこう、怖気づいてしまうというか、
そのなんか若者なりの苦悩みたいなものがすごい一心一致に描かれていて、まあ本人の実体験でもあると思うので、そこはまずすごく良かったですね。
で、追加でこの映画もう一個軸があって、シネマスコーレっていう名古屋にある名画座があるんですけど、
これの立ち上げの話も同時進行で動くんですよ。
若松監督がそこに劇場を作って自分の映画を流すっていうのを一時期やってたらしいんですけど、
そこの支配人の木又さんっていう方を演じられているのが東出さんなんですね。
そこもちょっとまだケリシマリンクだったりするんですが、
映画が好きなんだけど、いわゆる世間的に受けないような、
受けてるんだけどまだまだ目が出て間もないようなインディベンデント映画をうちでやりたいんだっていうふうに若松監督に言うんだけど、
全然それが売れない、興行的にヒットしない、その中でじゃあどうしていくかっていうのを、
いろいろ現実と理想を何度も何度も行き来しながらやっていくっていうのは、これまたすごくドラマがあっていいっていう。
まさにその映画館、ミニシアターの話なんで、僕自身が今回ミニシアターが閉まるタイミングでこの映画を見たっていうのも含めて、
すごい考え深い作品になりました。
なるほどね。そのシチュエーションでその映画を見るっていうのはなかなかいいですね。
そういうインディペンデントな味の映画を見れる場所がなくなるタイミングなわけじゃないですか。
そういうインディペンデントな映画に突っ込んでいった人たちの話を、インディペンデントな映画を見れる場がなくなる時に見るっていう。
なんかすごい味わい深いですね、それ。
そうなんですよ。だからもう、ある種ぴったりといえばぴったりだなと思って見ましたし、
自分自身の大学院時代の苦悩みたいなのに井上監督の若い頃の苦悩みたいなのもやっぱ全然重なりましたし。
なんかそういう意味ですごい、自分の青春時代だったりある意味仙台でちょっとドロドロしたものが折りのように重なってる土地なんですよ、地元って。
わかる。僕も京都の大学行ってましたけど、大学卒業してから数年間は僕京都に行くと鼻の中にサビの匂いがするような感覚があったんですよ。
わかりますわかります。
サビの匂い。
もう心から嗅覚にサビの匂いが届くんですよね。あの頃のゴミのような日々が匂いとして嗅覚に届くんですよ、記憶から。