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はい、始まりました。ポッドキャスト吉野映画酒場第5回ですね。これまでですね、基本木曜日にやってきてて、木曜日に収録しますって言ってたんですけど、今後曜日固定できなさそうなので、本当に不定期にやろうかなと思ってます。
Twitchで配信っていう手でやらせてもらってて、そんな不定期でいいのかみたいなのあるんですけど、正直今のところ誰もリアルタイムで見てないので、いいかなと。
配信っていう形をちょっとどういう風なものなのかなっていうのを練習しながら収録してるっていうのもあるので、1週間?2週間かな。
Twitchのアーカイブ残るので、何か見ていただけてる方もいらっしゃるんでね、それで見ていただけたらいいのかなと思います。
プルータルジャスティスの話をしようと思ってます。
その前にですね、余談中余談なんですけど、前回4回の時にマティアス&マキシムの話をしたんですよ。
マティアスとマキシムの幼馴染の連中が悪友で、ちょっとセクシャルマイノリティの扱いにデリカシーがないよねっていう話を僕はしたんですよ。
で、マティアス&マキシムの映画見たんで、ちょうどこの前TBSラジオのアフターシックジャンクションで、毎週金曜日にパーソナリティの二丸さんが映画票をしてるんですけど、金曜日に。
それでマティアス&マキシムが取り上げられてたので、それを聞いてみたんですけど、二丸さんあれなんですよね。
マティアスとマキシムの友達はすごい理解があって気持ちのいい奴らっていう風に言ってたんですよ。
で、それ聞いてマジでと思って、全然そんな風に見てなくって、むしろ気のいい奴らだけど絶妙にデリカシーがなくてきついっていう風に僕見てたんで、
うん、なんかそうなんだって思っちゃったんですよね。
で、やっぱりさすがにずっと映画票をやられてた方の見てるところって鋭くて、めちゃめちゃ筋が通ってるんですよね。
で、あ、そっかなんか自分が見方間違ってたのかなと思っちゃうんですけど、思っちゃったんですけどね。
ただ、自分そう見たしなみたいなのでね、自分が見たものをわざわざ矯正する必要もないのかなと思って。
そもそもなんか正解を答えるために映画見てるわけじゃないしみたいな、自分で感じたことが基本的にはまずありなんだろうなと思うんですけどね。
やっぱりその説得力のある人の言葉には要注意ですね。
どうやって筋が通ってる人の説得力のある言葉と自分が感じたファジーな感情みたいなものをどう折り合いつけるかみたいなのってすごい大事なんだろうなと思って。
で、これでいちいち人の意見に自分の感想を矯正していってたらどんどん自分なくなっていくよなみたいな。
むしろその映画の感想を話すときって、むしろなんか変なもの出てくるのに期待するみたいなところあると思うんですよね。
人と話するときもそうですし、自分の感想を広げるときもそうなんですけど、
え、なんでこの箱からこんないびつな形のものが出てくるのみたいなのこそ面白いみたいなときもあると思うんですよ。
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だからそれをなんかまるで正解みたいな感じで人の意見に合わせて矯正していってたら、たぶんそのいびつな面白さを削り取っちゃうんだろうなと思って。
気づけないとダメだなと思いました、今回。
今までもそういうことはずっと思ってたんですけど、今回改めて思いましたね。
え、マジで?あいつら結構割と許容しがたい奴らだと思うんだけどなっていう。
割とカルチャーショックぐらい意見が違ったんでね。
で、いこうと思いましたね、今回。
はい、すいません、余談でした。
えーとじゃあ、ブルータルジャスティスの話ですね。
またこんな広く醜い映画の話をして、ポッドキャストを人に聞かれる機会あんのかって感じですよね。
僕がこのポッドキャストをやってる目的っていうのは、第1回の時の話もしたんですけども、
元々バーチャル映画バーっていうオンラインで映画の話をする場を作りたいなと思ってて、
そのために映画ファンとしてこの人と話したいなって思ってもらえるように自分を露出していくっていう目的でやってたのと、
あとちょっと今バーチャル映画バーがちょっと実現難しいのかなっていうふうに最近思ってきてて、
どっちかというと、大阪の方で月一で実際に映画イベント、週間曲がりっていう1日店長ができるカフェバーがあるんで、
そこで月一で映画トークができるバーっていうのをやろうと思ってて、
そこに店長やってる人間がどういう人間かっていうのを知ってもらいたいっていう意味でポッドキャストをやってるっていうのがあるんですよね。
だからその意味でこういう映画の話をするんだっていうのを知ってもらうのはすごい価値があるかなと。
だから広く聞かれる映画を取り上げるよりはピンポイントで刺さる方がむしろ来てもらいやすいのかなっていうのは思ったんで、
あんまり広く聞かれなさそうな映画取り上げていきたいかなと思います。
あと単純に僕が好きなのでね、好きな部屋の話しないと、実際にお店来てもらってもなんかこいつピント来ないみたいになって困るじゃないですか。
僕がどういう人間かっていうのがまずありきだと思うんでね。
という感じで、ブルタルジャスティスの話をしていきたいなと思います。
映画ドットコムの解説を読ませていただきます。
ボーゲルマンという男の監視を開始する。
そしてある朝、動き始めたボーゲルマンとその仲間を備行するが、
フレッド役をメル・ギブソンが演じ、
4人役はデンジャラス・プリゾン、
牢獄の処刑人でもザ・ラ・カンクとタックを組んだビンス・ボーンが勤めた。
その他、戦場のピアニスト、タクシー運転手、約束は海を越えてのトーマス・クレッチマンが出演し、
極悪非道の強盗犯を演じている。
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えっとですね、大傑作ですよ本当に。やばいっすよこれ。
マジで。
マジで。
ちょっと前回4回の時にガショーコの夜を投げて、
暴力がゴロンと存在してるっていう言い方をしたんですけど、
正直この映画の暴力の素気なさに比べると、
まだガショーコの夜の暴力はナルシスティックな感じっすね。
こっちの剥き出し感は半端ないっすよマジで。
えっとどっから話そうかな。
えっとね、現代がドラッグアクロスコンクリートってことで、
コンクリートを引きずられたって感じですかね。
基本出てくる人たちみんな経済的に恵まれないというか、
社会的な立場に恵まれていない人たちの話なんですよね。
ブレットは本当に過去に暴力沙汰で出身の道が閉ざされた刑事で、
相棒のトニーもイタリア系みたいなんですけどね、
トニーは彼女、結婚したいと思っている彼女が結構いい仕事、
収入のいい仕事をしてるっぽくて、
それにおそらく劣等感があるって感じなのかな。
男なら女より稼ぎたいというか、
少なくとも追い目に感じなくていいぐらいには稼ぎたいっていう
欲望が持てる人物って感じなんですかね。
かなり荒れてる地域にブレットは住んでて、
自分の娘が黒人少年のグループにちょっとちょっかいかけられて、
いじめられてみたいな感じなんですよね。
それがこの状況を抜け出さないといけないっていう動機につながってたりとか、
あと彼自身が持っている偏狂さ、暴力性みたいなのを
より濃くしていく裏付けになってるわけなんですよ。
やっぱりその昔語りの暴力的な人間って感じなので、
リベラルとか多様性とかソクライみたいな感じなんですよ。
冒頭でもメキシコ系の迷子の売人を捕まえるのに、
首を踏みつけて拘束するんですよね。
これって今思いっきり問題になってるブラックライブマターの
一番初めに、2020年に起きた事件の一番この騒動、運動のきっかけになった、
亡くなられた男性が死んだきっかけですよね。警官に首を踏みつけられてっていうのは。
それをやるので、思いっきりその視点で見ちゃうわけなんですよ。
こいつやべえ奴だってなるわけなんですよね。
ただ、彼がそうなっていくのは、
その生活の中で煮詰められていた価値観信念っていうのがわかるわけなんですよ。
やっぱり、重環境の周囲にいる白人じゃない人たちっていうのが、
実際、粗暴で危険なのは確かなわけなんですよ。
そうなっているのは、社会がそういう構造になってしまっていて、
彼らを犯罪であるって治めたりとか、
暴力的にそれしか生きていけないようにしてしまっている構造があるからっていうのはあるんですけど、
それはそれとして、俺はここで生きていて、あいつらから害を受けてるんだから、
あいつらに許容してやる必要などないっていう信念が凝り固まられて、
それはそれで数字は通っているわけなんですよ。
結局、暴力的で排他的な人間っていうのは、
彼自身のせいだけなのかっていうと、全然そんなことはないなと思って、
やっぱり、社会の構造がそうせざるを得なくさせているっていうのが、
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冒頭とは、彼の経歴の中でわかるわけなんですけど。
この刑事、実力はある。犯人検挙の実績はめちゃめちゃあって、
実際、すごい経験値と能力があるけど、
暴力的で排他的でキャリーを棒に振っちゃってる人間。
これはね、メル・ギブソンが演じてるってやばくないですか。
要は、リーサルウェポンの刑事ってこんな感じでしたよね。
はるか昔なんで、あんまどんな映画だったかも覚えてないんですけど、
破天荒で無茶な刑事が活躍するっていう。
リーサルウェポンのあいつが、完全に人生踏み違えたみたいな感じだし、
そもそもメル・ギブソン自体がこういう人間ですよね。
暴力だったりずっと問題を起こしたし、ただ映画監督としても俳優としても才能があるっていう。
このかなり老年期に差し掛かってるメル・ギブソンのオーラがやばいんですよ。
目がね、やばい。こいつはやばい奴だっていうのがギラギラ伝わってくるんですよ。
さすがに年齢を経て人生の疲れとかで、濁りは出てるけど、
その仕事に対するキレ味の鋭さと、暴力性とが合わさったギラつきみたいなのが共同してるんですよ。
濁ってるのにギラついてるっていうね。
これがやばい。この目だけで、メル・ギブソンの顔だけでめちゃめちゃ惹きつけられますね。
これだけでね、まだ持つんですよ。
106度くらいあるすごい長い映画で、かつテンポが悪いんですよ。
テンポが悪いっていうのは、だらだらしてるエンタメ的な引きをあえて設けない感じなんですよね。
話とは関係のない間がどんどん差し込まれてるって感じで、
だらだら人を待ってる身とか、だらだら人の話を聞いてるみたいな時間がすごい長いんですよ。
ただこれが本作のすごい大きな魅力になってるなと思ってて、
人生の淀みとか重みみたいなものの積み重ねが世の中全体に溜まって、
世の中を悪くしているっていうのが多分この映画の世界観にすごい大事なんですけど、
その間にこそそれがあるわけですよ。
テンポのいい話だと多分この感じで出ないんですよね。
実際人生ってそうじゃないですか。派手で恵まれてて意味のある瞬間じゃなくて、
つとも何かを待ってたりとか、間をと間を潰してたりとか、
意味のない時間の積み重ね、ただしんどいだけ、ただ退屈なだけ、ただ重々しいだけの時間の積み重ねこそが人生であり、
その人生の集合体こそが世の中であるわけですよね。
それが伝わるわけですよ。変な間の中にあるわけですよね、それが。
これがすごいです。しかもそれが退屈しないっていうのがすごいんですよ。
くったらねえ話とかしてるんですけどね。
犯罪者を見張るときに、トニーがハンバーガーなのかな?チキンだったかな?よくわかんないですけど、
それを食ってるんですけど、意味わかんないぐらいその音がでかいんですよ。
パキパキパキってすっごい噛んだかい音がするんですけど、
その音、そんなでけえ音しないんじゃないの?みたいなのするんですけど、
その音に対してブレッドがすごいにがにがしい顔で見てるんですけど、
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だからその音を誇張してることで、横で物食われるのうぜえっていう感じがめっちゃ出るんですよね。
あそこね、劇場で笑っちゃいました。ひどすぎて。
なんかね、そういうバカバカしい時間とか、くだらない時間で、めんどくさい、しんどいみたいな時間の積み重ねがどんどん続いていって、
それが味わい深いんですよね。
これ見ないと伝わんない感じだと思うんですけど、いいんですよ。
ここにね、感性がマッチするとめちゃめちゃ入れる、この映画は。
会わない人はね、くだらない映画って面白みの一箇所もないと思ったんですけどね。
ここに入れるとめちゃめちゃ上がりますね。
あとね、とにかく暴力描写っすよね。
中盤まで、レッドとトニーが過剰な暴力による逮捕で生活に苦しんでるっていう展開がずっと続くんですけど、
中盤ある程度経ってから、グローサリーショップっていうのかな?
アメリカ映画でよくある売店ですよね。
あそこでレッドとトニーが暴力沙汰で禁止されたっていうニュースが流れてるのを、
ストアの店員が見てるわけなんですよね、ニュースを。
そこに強盗が来るわけなんですよ。
で、このね、強盗の話の取り付く島のなさがやばいんですよ。
5秒で患者さないと殺すよみたいなのをパッと言って出すんですけど、
その後店に客が入って行っちゃうんですよね。
で、その客はもう即降参。
打たないでって感じなんですけど、ボンボンって打っちゃうんですよ。
で、その後その店員の方も打っちゃうんですけどね。
この時のね、引いたカメラから撮ってる感じ。
暴力を振るう側にも、振るわれる側にも、患者にさせないんですよね。
遠くで起きた暴力で、ただ人が死んで、ただ人を殺したっていう感じが描かれるんですよ、そのカメラの位置によって。
ここのね、本当に素っ気なさ。
ただ人は死ぬっていうのを描く冷徹の視点ですよね。
これが素晴らしくて、このシーンで一気に引き込まれますね。
この映画をやろうとしている暴力の世界観っていうのはこれなんだっていうのが一発分かるんですよ。
そこからもね、暴力の描き方の取り付く島のなさ。
急に人生の中に降って湧いて、ただ急に死ぬっていう感じがね、繰り返し描かれていくんですけど。
で、本作のハクビのシーンですね。
ブレッドとトニーが犯罪者を見張って金横取りしてやろうっていう計画を進めていくのと、
冷徹でドライな暴力を振るってくる暴動集団っていうと、
ブレッドとトニーの周囲にいる人々、生活に困ってたりであるとかしているブレッドの家族ですよね。
他、トニーとちょっと感性が合わない感じ。
トニーよりも、恐らく教育もそうだし、経済的にも豊かな状態にいるトニーの恋人というのが出てきているとかで、
犯罪を振る側とそれを追いかける側の視点がちょっとザッピングしながら繰り返して描かれていくわけなんですけど、
急になんかよくわかんない女の人が出てくるんですよね。
で、その人がどうも最近子供を産んだと。
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子供のことが気になって、育児休暇が明けての出勤に行けない。
ちょっとヒステリーが入ったような感じになって、仕事に行けなくてすごい動揺してると。
で、バス停まで行ったけど一回家に帰って、主婦をやっている夫と話をして、
君が仕事行ってよって、そうじゃないと生活に困るからって言うのを夫に殺到されて、ただもう子供の顔を見せて子供に触らせてっていうね。
必死の懇願をして、子供に触れて仕事に行くっていうね。
子供への愛が大きすぎて、ちょっと精神的に不安定になっている女性っていうのが出てくるんですよ急に。
本当に急なんですよ。意味がわからないんですよ。見てるタイミングでは。
で、その後、職場が銀行ってあるってことがわかるんですよね。
で、おそらくそれなりに収入ももらってるってことがわかるんですよ。
で、復旧明けで行ったら、銀行の副店長かなが、君が復帰してくれてよかったよと。
で、みんなで君の子を迎える準備をしてたんだって言って、
そのお子さんの写真が立ててある写真であるとか、景品とかが用意されてるわけなんですよ。
で、その女の人も嬉しいのか混乱してるのかよくわからない複雑な表情をしてるんですけど、
その後ろでね、強盗たちが来てるんですよね。
で、その影が入ってきたシーンのね、不穏さ。やばいですね、あそこ。
で、ここで勘づくわけですよ。
この映画は暴力の渦に巻き込もうとしているっていうことがここでわかるわけなんですよね。
ここのね、この時間来てほしくなかったっていうのがすごくて。
でもそこなんですよね、この映画がやろうとしてることって。
結局ね、全員満腹にもう唐突な場面があるんですよね。
で、この映画がやろうとしてることって、
配信するときはタイトルにもつけますけど、ネタバレってつけますけど、普通にネタバレします。
なんか見たことある人とこういう話を共有するっていうのがすごくて。
で、この映画がやろうとしてることって。
結局ね、全員満腹にもう唐突な暴力に飲み込まれて、ただ死ぬっていうのを描くんですよね。
この強盗が来てからの展開もやばくて。
あ、あの、普通にネタバレしてます。
あの、このポッドキャスト普通にネタバレするので、よろしくお願いします。
話を共有するっていう目的なポッドキャストっすね。
なんか、見てない映画紹介するつもり全然ないみたいな感じになってますね、今。
はい、すいません。続けます。
で、強盗が入ってきたから、全員追い詰められるわけなんですよね、その林校員たちが。
で、女の人が、なんでよりによってこんな日に、なんで私が子供をこんなに愛している私が、なんでこんなに会うのって顔をしてる後ろに子供の写真が立ててあるわけなんですよね。
そのね、ちょっとわざとらしくはあるんですけど、この展開は。
ただえぐい。ただすごいっすね。きついですね、本当に見てて。
で、どうにかもう、この映画よ、監督よ、この女の人殺さないでくれって、もう、祈るような気持ちで見てるんですけど、殺されるんですよね。
で、もうこの女の人自体は、その別の銀行員が銀行強盗を通報しようとこっそり動こうとしてたのを止めようとするわけですよ。
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だからもう、死ぬのだけはなんとか避けたいっていう気持ちがあるんで、通報することで万が一、銀行強盗たちがガッてこっちに銃を撃ってきたら嫌だから、それを止めようとするんですけど、強盗たちはもう、まず大きく動いたその女の人を撃っちゃうわけなんですよ。
で、頭をボボンって撃ち抜くんですよね。
で、その撃ち抜いた時が、なんか今まであんなに遠くから暴力を他人ごとのように撮ってきたカメラがいきなり顔にフィーチャーして顔が粉々に砕けるのを撮るから、何それって話すけどね。
あの、急にエグいことを強烈に印象付けるように撮るの、変なバランスになっています。正直ありましたけど、まあ、殺されるわけですよ。
ここのね、見てるこっちを傍観者にさせないいけつない暴力の描き方ですよね。あなたの人生、真下こうなるかもねっていう感情を出してくるわけですよ。
エンターテイメントとして軽い気持ちで楽しめないんですよね。
お前の話だよって言ってくるわけですよ。この世界の話だ。お前の世界の話だ。そしてお前の話だっていう、突きつけてくるんですよ。
これがきついんですよね。勘弁してくれってなりますよね。で、そこから銀行員をほぼ皆殺しにして、後藤は一人を人自身とて逃走するわけなんですけど、
それをブレットとトニーは見てたんですよね。傍観してたんですよ。で、まさか皆殺しになるほどと思ってなかったんで、トニーとブレットもすんげえ動揺するわけですよ。
この、なんて言ったらいいのかな、気持ちよくさせてくれないんですよね。結局その、自分はこうやっておいたら大丈夫だろうみたいなことをやった時に、そうさせてくれないんですよね。
だから銀行強盗から金だけを奪って誰も被害は出さないみたいな、そんな甘いあわじゃ心は叶えさせてくれないわけですよね。それが現実だからっていう感じで。
その容赦ない感じは、楽しめない人は楽しめないと思うけれども、その暴力の情け容赦なさっていうものに入り込めるとめっちゃいいなって思いますね。
で、ちょっと冒頭に戻るんですけど、この映画の一番初めのシーンって、ブレットとトニーがマイクの売人を捕まえる前に、刑務所から出所してきた黒人の男のシーンだったかな。
多分そっちが先だったと思うんですけど、出所してきて帰ってきてみたら、母親は売身をしていると。で、足の悪い弟はそれを避けるために部屋に引きこもっているわけなんですよね。
で、その弟は結構頭が良さそうな感じで、知人と教育を受ければ何らかの良い職業に就けるのかなっていうふうには見えるんですよ。
それを叶えるために出所してきた黒人の男っていうものは、その強盗たちの一味に入るわけなんですよね。
友達に誘われて手伝うわけなんですけど、暴力的なんですけど、そこまで圧倒的な悪事に手を染めてきたわけじゃない感じなんですよ。
だから銀行王との時に銀行員を皆殺しにしちゃうのとかも想定外なんですけど、ここはやっぱりブレットとトニーたちと背中合わせなわけですよね。
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ここまでにするつもりはなかったのに、こんなのに巻き込まれたみたいな感じなんですよ。
ただそれぞれ警官側と犯罪をした側、それぞれの立場としてあるんですけど、結局どっちも経済的であるとか社会的に恵まれてなくてそうするしかなかった。
ただそこまでやるつもりはなかったみたいな考えで生きてきてるんですよね、どっちもが。
ただそうはさせてくれないという世界観なわけですよね。
最後ブレットとトニー、あと強盗団が秘密基地っていうのかな、隠れ家みたいなところにたどり着いて銃撃戦になるわけなんですけど、ここもね、すごい。
まずさっき言った黒人の男とその友達、同じ黒人のやつは、メインの強盗団、そのボーゲルマンとその部下、ストアの店員とかを平然とぶっ殺した奴らが強盗団の一部になるんですけど、
なんか俺たちこの仕事終わったら処分されるよねみたいな雰囲気がだんだんわかってくるわけですよね、その黒人二人が。
まずそこで銃撃戦になるんですよ。
で、その友達の方が撃たれちゃうんですけど、こいつらの思い通りにはさせねえっていうので、車の鍵を飲み込んじゃうんですよね。
で、その後もう死んじゃうんですけど、ヘンリーかな、出席してきて強盗の助けをすることになった黒人の青年っていうのがヘンリーだったと思います。
ヘンリーは逃げちゃって、その友達だけ死んじゃって、友達は腹の中に車の鍵が入ってるから腹を裂かれるんですよ、死体の腹を。
で、胃から鍵を取り出すんですけど、その時にね強盗たちが、肝臓を破るなよ、くせえからな、しかも特に黒人の肝臓はくせえみたいな話をしてて、
こいつらが普段どういう暴力の世界に生きてきたかっていうのがパッとわかるっていうのと、あとまあナチュラルな差別意識っていうのも出てくるんですよね。
出てくる奴はほとんどみんな差別主義者なんですよ。
だからそれは、この話が差別を描きたいとかどうとかというよりは、そういう暴力の世界に生きてたら、当然霊説なんか身につくわけねえから全員差別主義者になってるよね。
それは妖精のための差別の価値観を持ってるお嬢人物たちって感じなんですよね。
そこに対する欺瞞の無さもすげえいいなと思って、なんか精神的に余裕があって多様性に理解のあるリベラルな犯罪者なんていねえよって感じですよね。
それはそうなんですよね、確かに。
っていう、どんどん話しずれるなと。
だからその友達の腹を裂くシーンで、この世界が持ってる暴力の線引きがどこにあるかっていうのと、倫理的な線引きがどこにあるかっていうのがわかるわけですよ。
肝臓にまつわる絵画の中で、ここもすごい印象的で良かったですよね。
あ、そうなんだ、肝臓って臭いんだみたいな。
思いますよね。
やっぱ死体から内臓を取り出す映画は名作みたいな、極端の物言いですけど。
やっぱ何か強烈なことを描くことをしてるシーンとしていいなと思いますね。
24:03
で、そっからブレッドとトニーがやってきて、今度は強盗とブレッドとトニーの銃撃戦になるんですよね。
ここもね、なんかね、生々しいリアルさがあるんですよ。
ガンガン攻めていくアクションとかしないんですよね。
ずっと強盗団の車とブレッドたちの車とで距離を置いてお見合いするんですよ。
で、ブレッドとトニーは一応警官だから、その人質に死んでほしくはないと思ってるので、
自分たちが警官ってバレちゃうと、人質に価値が出ちゃうから、
自分たちはあくまで強盗団の金を奪いに来た別の悪党っていう風な風に振る舞う脅迫を強盗たちに向けてするわけですよ。
金をよこせ、皆殺しにするぞ。女も皆殺しにするぞ。
っていちいち一言付け加えることで、俺たちは警官じゃねえみたいなね、その駆け引きをするんですよね。
なんかそのあたりのね、リアルな駆け引き、全然かっこよくない生々しい駆け引きですよね。
なんかそのあたりもすごい良くて、ひきんでしぬったれた暴力の、暴力の本来の姿ってこうなんだみたいなのがあって、すごい良いんですよね。
この絵がどこだけが良いとかっていうのがあんまりなくて、全体的なシーンのここが暴力的で良いみたいなのが繰り返しなんでね、
単に順番に読み分けるだけになっちゃう感じはありますね。それが良いんですけど。
強盗団全員殺しましたと。最後に待っているのがヘンリーとブレッドの対立なんですよ。最後の最後まで誰かと対立するんですよね。
結局その一瞬で自分の仲間じゃない奴らのことが一ミリも信用できない世界観なわけですよ。
だから強盗団と意見が合わなくて対立したヘンリーも結局のところブレッドにとっては強盗団の一人でしかないから、
強盗団内で内訳を見せたかどうかなんて信頼の材料には繋がらないわけなんですよね。
だからまたヘンリーとブレッドで対立し合う。そこから何らかのギリギリの駆け引きを経て、
近海山分けってなるんですけど、最後の最後までお互いのこと信用しないんですよね。
こうやったらお互いを信用できるみたいなラインは基本的にはないっていう。
本当に全体的にめちゃくちゃいい映画っすよ。こういう暴力映画をたまに見たいよなって本当に思います。
結局暴力っていうのは本質的に不寛容で排他的で反知性なものであるという信念で、
監督自身別にそういうメッセージ的なことは考えてないようには思うんですけど、
暴力に対して誠実にそうやって描いていくと結果的に暴力に対する批評になるし、暴力に対するアンチ提言になるって感じですよね。
だからこそこういう暴力映画っていうものは好きだなって思いますね。
こんなものがかっこいいとでも思ってるのか。いや、かっこいいんですけどね、見てて。
めっちゃかっこいい映画だなと思うけど、現実にこんなものは存在してほしいなんて一塗り足りるとも思わないっていうね。
そういう暴力に対する誠実さがある映画めちゃめちゃ好きですね。大好き。
27:02
今年見た映画の中でも上位ですね。映画館で見れる機会ほぼもうない映画になると思うんですけど、
もし配信とかレンタルとかで始まったら是非見ていただきたいですね。
大傑作っすよ。ほんとに。面白かったです。最高でした。
以上でポッドキャスト吉野映画酒場第5回、ブルータルジャスティスの話を終わりたいと思います。
来週…来週というか次回か。正直もう次いつ収録かわからないので、
誰も見てないツイッター配信も余計誰にも見れなくなるって感じになっちゃうんですけど。
今見たいと思ってるのはね、ミッドナイトスワンか、アイオレットバーガーデンの劇場版か、あとあれですかね、来週始まるやつ。
82年生まれキムジオン。これはねめちゃめちゃ見たい。予告だけで泣きそうになりました。
これは絶対見ますね。今一番見たい映画っすね。82年生まれキムジオン。
星の子も気になるな。足田マナさん良すぎっすよね。ほんとに。
足田マナさんがちょっと健康的な問題があって、親が怪しい宗教にハマってる子供を演じるっていう。
なんかあの、コメントで言ってる意味がすごいっすよねこれ。めちゃめちゃ見たいな。
82年生まれキムジオンかな。一番気になるな。
もう多分やると思います。どっかのタイミングで。どっかのタイミングでツイッター配信して、それをポッドキャスト配信すると。になると思います。
誰も見てないツイッターをやります。
でもツイッターってライブ配信したのがちょっとだけ残るんですよ。アーカイブ2週間。
それを何回か見てくれる人がいて嬉しいって。言葉を交わしたこともない誰かが見てることが嬉しいってなりますね。
あとですね、さっきも言った大阪でやってる映画の話をすれば、次回決定してますのでこちらもお知らせしておきます。
10月24日土曜日7時から大阪南森町にある週刊曲がりっていうカフェバーで1日曲がり店長として僕が店長をやって映画の話をするパートをやります。
10月、9月公開の映画の話をする。または延期になってしまって映画の話をするっていうのでもありかなと思ってるんですけど、映画の話なんでもって感じですね基本的には。
テネットの話もまだまだバリバリできたらなと思うので、よかったら関西圏の方来ていただけたらなと思います。
はい、そんな感じですね。ではまた次回お会いしましょう。さよなら。