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2024-03-22 59:38

第158回(2)『口裂け女2』”ワタシ、キレイ?”だなんて問わないで

『口裂け女2』の話をしました。

都市伝説をモチーフとした作劇の上手さから、都市伝説が社会からどのように生まれるか、現代に都市伝説は生まれるかなどについて話しています。

※山口が飲み会帰りで酔っております。ご容赦ください。

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・山口 https://bsky.app/profile/bunkai00.bsky.social ・まえだ ・マリオン https://twitter.com/marion_eigazuke ・オーイシ https://twitter.com/pteryx_joe

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山口が店長の映画の話をするバーをオープンします。

毎月第2/第4火曜日

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場所:Osaka Metro「長堀橋」駅 徒歩2分「CAFE&BAR DC心斎橋」

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00:00
今回のテーマは、口裂け女2です。
では、さっそく、みなさんの感想を ちょっと聞いていきたいな、というふうに思うんですけど、
じゃあ、まず前田さん、感想をおねがいします。
はい。今回、みなさんに見ていただけるということで、 私、久しぶりにまた鑑賞したんですけど、
やっぱおもろいやん、って。よかった、って思いました。
久しぶりに見て、全然おもんなかったら どうしようって思ったんですけど。
そういうのありますよね。
おもしろかったし、なんか、あんまりちょっと他にない、 他にないなんていうのかな、気持ちにさせられる作品というか、
ホラーの中では、やっぱり日本のホラーの中では、 結構上位クラスで好きだなって思いました。
はい、じゃあ、僕なんですけど、確かにおもしろかったっすね。
やったー!
いや、あの、最初、映画の制作会社にロゴ、 ジョリー・ロジャーって出るじゃないですか、
ここかー!って思ってしまったんですけど、 いわゆる低予算の、そういう映画を作ってるところですよね。
もう破産しちゃいましたけど、みたいな感じで、 うおー、久しぶりにこのロゴ見たわー!って思ったんですけど。
で、まあ確かにちょっとチープに見えるとか、 確かにあるんですけど、
でもめちゃくちゃよくなんか、 ちゃんとなんかすごい不条理な出来事に巻き込まれた、
すごく悲しいホラー映画っていうのが、 なんか通廷して描かれてて、
すごくなんか、話はすごく見ごたえたっぷりで、 おもしろかったですね、すごく。
いや、もうひどい話って、ほんとに。
なんでこんな不条理な目に、みたいな感じ。
しかもなんかもう結構、途中ちょっと ほのぼのするような場面というか、
なんか先輩にこう、第2ボタンもらうどうこう、 みたいな話とか、もう何これ、
まあいつの話やねん、これ70年代の話なんで、 そんな話あると思うんですけど、
なんかすごいほのぼのした話してんなーって思ったら、 もうとんでもないことにどんどんなっていくので、
なんかもうそのほのぼのした話も、 もはや不利だったなっていうぐらい。
それがほのぼのしてるからこそ余計にちょっともう、 この重たい話がこう、
なんかすごくヘビーにグッ刺さるなっていうふうにすごく感じて、
なんか結構これ、いや、おもしろかったです、はい。
では、大石さんどうでしたか?
そうですね、やっぱり、 脚本面白いなって感じですよね。
絵としてはもちろん低予算映画な感じはすごくするんだけど、
口裂け女っていうモチーフとして、 都市伝説があるわけじゃないですか。
で、そこにどうつながっていくのかっていうのの、 ロジックの立て方というか、がやっぱり上手くて、
脚本コンビが寺渕さんと、 あと相模さんってお二人なんですけど、
これ心霊マスターテープも同じ脚本コンビなんですよ。
だから、伝説の裏側の考察としてのお話って、 結構心霊ドキュメンタリーの本質だと思うんですけど、
本作はフィクションのお作品っていうのを 大前提としてそれをやってるなというか、
口裂け女に対する考察として めちゃくちゃおもしろいなって思って見てました。
03:02
はい、では山口さんの感想お願いします。
まず口裂け女って、都市伝説として生まれたのは、 たぶん我々が生まれるより前ですよね。
我々全員が生まれる前で、ちょっと一昔前の都市伝説って感覚があるんですけど、
ただ、ある程度息の長い都市伝説として身近なものにも感じてて、
僕が触れたのって、地獄先生ヌーベーの口裂け女会なんですよ。
その口裂け女会のオリジンに結構近くて、
そういう都市伝説のオリジンの話としてすごい完成度の高いもの、
現実にこういう話があり得たかもしれないですよねっていう、
それが噂話を経て都市伝説にこういう風に帰結しますよねっていうのの、
完成度がむちゃくちゃ高い話だなと思って、
非常に興味深く、興味深くって言ったらちょっと遠慮しがちですけど、
面白く見ました。
それに、呪いっていうものがいかに形成されていくかっていうものに対する、
理解度の高さって言うんですかね。
現実におけるこういうちょっとしたすれ違いとか、
やだみみたいなものが積み重なって積み重なって、
非現実的な、超常的な、オカルト的な呪いっていうものが形成されていくっていう、
リアリティがめちゃめちゃ高いなと思ったんですよ。
こんなことが積み重なって積み重なってってなったら、
それは超常的な呪いって生まれますよねっていうものの積み重ねがすごいなと思いましたし、
あと、田舎っていうものに対する理解度がむちゃくちゃ高いなって思ってます。
単に都市伝説ホラーというより、田舎ホラー、特に日本の現代の田舎ホラーとしての解像度が高い。
それはファンタジーとしてのフォークロアホラー的なものじゃなくって、
僕たちの身近にある現実としての田舎ホラーとしての解像度。
現実にこういうことは絶対起きてるよなっていう、
それがちょっと高く外れたらこういうホラー的なものになり得るなっていうものの、
地に足ついた感じがすごい高い解像度で、それこそが怖い。
怖いというか嫌なんですよね。
それがすごい高い完成度の作品だなと思いました。
はい、ではここからネタバレ込みで話とかを進めていきたいなというふうに思うんですけども、
お便りが2通来てますので、
それでは大石さんお願いします。
はい、M原さんからいただきました。
店長メンバーの皆様こんばんは。待ってました。口酒女2。
06:02
小学校にあった途中の影響から口酒女が苦手で、いい歳した今なお口酒女に恐怖をしていた私ですが、
本作鑑賞後は彼女が愛おしくて仕方がありません。
口酒女の幸せな時間を描いた前半、事件の傷にけなげに耐える中盤はもちろん、
最後の最後まで彼女は悲しい存在でした。
彼女が殺害したのはすべて彼女にとって大事な人たちだったんですよね。
映画の後、彼女のその後を思わずにはいられません。
本作の監督寺内幸太郎氏は、私を人にしてくれたと言っても過言ではない傑作、
マリア様が見てるの実写版監督もされており、
こちらもかなり好きな作品ですが、この口酒女2もまさると戻らないぐらいに面白かった。
以前のラジオで話されていた他作品も是非見ようと思います。
皆様の感想を楽しみにしております。
ありがとうございます。
待ってましたみたいな感じでびっくりした。
ちょっと笑ってしまいそうになったんですけど。
まあそうですよね、こんだけなんかもう我々を前振りかのように喋ってましたからね。
確かに口酒女っていう都市伝説の始まりを描く話でしたけど、
なんか本当に地に足がついてて本当にそんなことがありそうだなみたいな感じっていうのは本当に僕も今作見ててすごく感じたので。
なんか僕口酒女の設定っていうんですか、なんかよくあるやつ、
ウロ覚えだったので、足早い設定ってあったなって途中思い出して、
だからちゃんと県内のめっちゃぶっちぎり早かったでみたいな話をしてたから、
本当だ本当だとか、あとちょくちょくセリフで私綺麗みたいなのが入ってたりとか、
なんかめっちゃ丁寧やんとか思って、
これぐらいの丁寧さでちゃんとオリジン物やったほうがどんな映画でもいいよなって思いましたよね。
なんかその口酒女って確かに小学生ぐらいの都市伝説じゃないですか。
なんか結構その前もちょっと話したと思うんですけど、
ホラー映画である時から都市伝説ってどっちかっていうと高校生ぐらいのものになっていくと思うんですけど、
口酒女とかってまだ小学生ぐらいの間で流行ってるような都市伝説で、
その口酒女のイメージって本来もっと大人だと思うんですよね。
だから私、今回その口酒女がそれこそ女子高生の子だったっていうのが、
結構それも新しいとか新鮮。
すごく新鮮だなと思って。
そうなんです。
なんか書いていただいてる通り、
全員彼女にとって大事な人たちだったんだなって思うと本当にせつないですよね。
途中とか結構やっぱ仲睦ましい風景を見ていたからこそ、
余計にお姉さんとかそういうことしちゃうんだって感じでしたし。
でもやっぱり家族に降りかかってくる不幸っていうのに、
見ててやっぱり耐えられなくなる気持ちもすごくわかるじゃないですか。
09:06
あのあたりは結構取ってつけたような設定があんまりなかったなっていう。
そうそう。
結構ありがちじゃないですか。
かわいそうなエピソードとかも全部取ってつけてるなっていうのがすごい思うんですけど、
今作に関してはそれがないなっていう印象で。
そうですね。本作の悲劇性って基本的に田舎であることに根差してるなとは思ってるんですよね。
で、例えば長女の発想ですよね。長女の発想って最悪じゃないですか。
でもあそこを離れるっていう発想がないっていう前提を理解しないと、
長女の価値観って理解するのすごい難しいことなんですけど、
この価値観って僕このメンバーの中でもどこまで共有できるかわかんないんですけど、
田舎の人ってアイデンティティが土地に根差してるんですよね。
この土地で一族を綿々と継続していくっていうことにアイデンティティがあるんです。
それ僕、もう何度経験したことかっていう感じなんですけど、
本当に田舎の人、特に土地を持ってる人はこここそが己であるっていう意識めちゃくちゃあります。本当に。
それはすごいひしひしと感じます。だからそこを離れるって発想がそもそもないんですよね。
これ本作の呪われた感じを理解するのにめちゃくちゃ大事な部分だと思うんですけど、
例えば長女って結婚して外に出て行こうとしてましたよね。
でも両親が亡くなって、まず母親が亡くなったら帰ってきて、で、父親が亡くなったら完全にそこに居つく実家に戻ってくるじゃないですか。
あの発想って要は一族の長が誰かっていう発想で成り立ってますよね。
一族の長が誰で、この一族をこの土地で維持していくのが誰かっていう発想で考えたときに、父親が亡くなったら自分なんですよ。長女。
だから戻ってくるんですよね。で、そこで自分が守らなければならないっていう発想。
それはもう、そうした方が良いとかじゃなくて、そうするしかないんですよ。あれは。
それが本作の発想の大前提にあるので、そこを許容できないと本作の呪われた感じがあんまりわかんないと思うんですよ。
なんで長女はあんなことするの?ってなると思うんですけど、そうじゃないんですよ。
いなかっていうものはああいう価値観なんですよ。本当に。
僕は土地ではないですけど、僕で言うんだったら実家の家業とかですよね。
12:05
長男がついでいくみたいな感じ。
僕は離れられてはいますけど、しばらくはそういう中にとらわれていて、僕はそこにしか居場所がないんだって思い込んでた時期があるので、
その長女の感じっていうのは僕もすごくそれはよくわかります。
本作本当に全員が土地に縛られてるって発想を持たないと感情移入しにくい作品だと僕は思ってて、それは3姉妹共に。
長女はもちろん大前提ですし、次女は土地に縛られてるからこそそこを離れなければならないっていうのもありますし、
主人公にあたる三女もそこを離れること自体は可能ではあるじゃないですか。
でも高校を卒業しなきゃするまではそこに居るしかないっていう発想が大前提になってるっていうのはやっぱり土地っていう自爆もあるし、
それは学校っていう自爆でもあるんですけど、卒業するまで居ないといけないっていう発想もあるし、
それは家族の外に出てもそうなんですよね。で本作で言うと土地に縛られてるなって思うのは元彼です。
彼、諸悪の根源なんですけど彼はやっぱり土地に縛られてた頃こそあんなことしたんだなっていうのがあるんですよ。
彼デパートのバイヤーやってるじゃないですか。ゆいちゃんも田舎の出としては結構な成功者だと思うんです。
でもそれでもすごい長女と別れたことにすごい執着してるじゃないですか。やっぱりね噂されるんですよ。
いやあそこの長男さんね、あんなにデパートで働いてしっかりしてるのにあそこの何々ちゃんに振られちゃってねってちょっとねみたいなこと言われるんですよ。
いながって本当に。
ちょっと待って、口裂け女と山口さんの相性良すぎん?
いやちょっと僕あの相性がいいなって割とビビってます今。
確かに。
いやあの元彼のやったことって本当に最悪だしあいつがもう一番悪いっていうのは大前提なんですけども、
じゃああいつが何でそんなことしたかっていうと、そういう閉じたコミュニティでの自爆っていうのもあるし過不調整的な自爆ですよね。
でああいうそういう自分を捨てた女性に対する復讐としてのアシッドアタックって現実にめちゃくちゃあることじゃないですか。
めっちゃもうなんかあのシーンは本当になんかただ襲い来るってだけじゃなくてやっぱりあれをされるっていうのはかなり精神的にもきついものがありますね。
しかもそれにもう仲間なんというか関係ない人が巻き込まれてるわけじゃないですかあの場ってもうもはや。
15:07
目的としてはやっぱ長女だったわけじゃないですか。
なんか本当にそれこそあの兄弟がこう大学行ったり進学したりすることで部屋が一個空いて部屋がグレードアップするっていうのも結構あるあるじゃないですか。
なんか広い部屋にお姉ちゃんが使った広い部屋使えるみたいななんかあの辺の前振りもすごい効いてましたよね。
でもやっぱりあのシーンで言うとやっぱりそこからのやっぱりあのあそこのあの作品の中でなんて言うんですかねあそこすごくこうなんていうのかなすごいこう頭を吹っ飛ばす描写とかがあの雰囲気に入れてるからこそ余計に際立ってへってなるシーンじゃなかったですか。
なんかすごいそういうなんかそこあそこまでこう思い切ったことをやるような雰囲気の作品じゃないと思ったからそうなんかあの違うところで怖さを出してくる作品だと思ったのであのシーンはなんかすごくふわーってなってあのそれがちょっと本作の私が好きなところの一つもやっぱあるんですよね。
見てて思ったのはあの元彼が襲撃してきて主人公にあたる三女に賛をかけた後母親を殺すわけじゃないですか。
あとあとものすごい事実がネジ曲がって地域に噂話として広がってますよね。
いやもうもしかしたらお父さんがわざとやったのかもねみたいなことを噂話されてたんじゃないですか。そんなこと起こるのかなって初めは思ってたんですよ。見ててね。
いくらなんでもネジ曲がりすぎやなと思ってたんですけど多分あのこういう閉鎖された田舎っていう空間の中でとしてはあの長女と元彼の別れ方っていわゆる良くない別れ方だったんでしょうね。
だからこそ噂されてるしそこには恨みがあって当然だからああいう恐ろしいことが起こってもいやでもそういう元彼に対する同情が起こりかねないぐらいにあの空間の中では良くない別れ方とされることが起きたんだろうなっていうことは推察される。
良くない別れ方っていうこと自体が別に発想として良くないですよ。別れたっていうことは基本的に対等なはずだしでもやっぱりそこの力学って働くじゃないですか。あの空間の中にいる人間としてはだから長女としてはその別れたって状態を維持したくないからこその早く相手を見つけて結婚したいっていうのはもうあると思うんですよ。
その発想が良いとは全く言わないですよ。
いやなんならその別れ方ってよりもやっぱり別れたこと自体が悪っていうような部分もあると思いますからね。
18:06
たぶん次の相手見つけたのも早いんですよ。タイミングとして。
間がないからこそすぐ相手が見つかったってなったら言われるじゃないですか。そういうのってすぐに次の相手見つけてみたいなこと言われるじゃないですか。
だからこそ事実がああいうねじ曲がった形で伝わったんだろうなっていう恐ろしさがあるし、そういう噂が生まれる空間でそもそも別れたっていうことは長女にとってもそうだし元彼にとってもめちゃくちゃ居心地の悪い空間だったと思うんですよ。
それで別に元彼のやったことに対して長女よなんて全くしないんですけれども、ただ彼がそこまで追い込まれたっていう状況はあった可能性はあると思うんです。
そこが本作の面白さだなと思うんですよね。
なんかすごく話聞いてると、彼女たちというか彼女に、主人公の彼女に降りかかった呪いってすごく前から降りかかってたんだなっていうふうに思いますよね。
だからどっから是正したらこうならなかったのかっていうのはわかんないなと思って見ててね。
しかもすごく彼女が前向きじゃないですか、あんなことがあったのにすごく前向きなところが、そこがまたすごくけなげでいじらしくて悲しくなるんですけど、
前向きだった彼女の心を何回も折るようなことが何回も何回もあるっていうことが、なんかやっぱり、あの彼女のキャラクターをああいうふうにしたのは、すごく本作うまいなと思いましたね。
結構、あの事件1回だけでそうなってもおかしくないと思うんですよね。
あのことの大きさとしては。
でもそうじゃなくて、彼女の心をほんとに傷つけたのって、そこじゃなかったっていうとこなんですよね。
それが、えまらさんのおっしゃってる、それが彼女の大事な人たちによってっていうところだったんですよね、結局。
いや、そういうのが重なっていくもんな。友達がどんどん距離離れていく感じとかもありそうやもんな、この感じとかも言っちゃいましたし、親友2人が離れていく感じとかも。
うわー、こうやって徐々に離れていくよね、みたいな。
すごいわかりますしね。話聞いてるだけで切なくなってくるわ。
改めて語られると余計に切なくて、ほんとにちょっとつらい。
次のお便りいきましょうかね。
フリッパーさん、店長の皆さんこんにちは。前田さん案件見ました。想像してたよりちゃんと面白かったです。
絵はチープですが物語の描き込みがしっかりされていて驚きました。もう少しその他役者たちの演技が風景でなければのめり込んでいたかもです。
21:08
これちゃんと予算を与えて演出にもしっかり力を入れたら日本のホラー映画としてもっと怖くて年間トップ10に入れる面白い作品になれるかと思いました。
1は口先女がいる前提の作品なのでしょうかね。内容は誕生誕的な感じだったので、本人は不遇な境遇に落ちても頑張るつもりだったが周りが怪物にしていった感じですかね。
少しアニャ・テイラー・ジョイのウィッチを思わせます。こういう機会がないと見ることがなかったのですが、やっぱ食わず嫌いせずに見るのは大事と改めて思いました。
とても良い体験ができました。3月のバー開催過ごしても顔出せるかなと思います。
ありがとうございます。
どうなんですかね。これちょっと思ったのが、仮にメジャー作品だったらここまでコンパクトにできなかったのかなと思ったりもして。
そうですね。
それはジレンマですね。日本の映画の。
メジャーにはメジャーのボリューム感が求められるっていうのもありますし、都市伝説をワンテーマでやるっていうのが非常に低予算映画的な発想でしか成立しないものだなとは思うので、やっぱりこの規模感だからこそ成立してるっていうのはある気はするんですよね。
だからまあ、もしかしたら口先女っていうものを描く上での、ほぼ最適解に近い作品なんじゃないかなって気はしてますかね、僕としては。
まあでも、この脚本構成力でメジャー映画、それこそ日本でA24みたいな作家性を持ってくれるところがあるかどうかはわかんないんですけど、
仮に寺内さんと相模さんのこの2人のコンビで脚本、あるいは寺内さん監督でメジャー映画撮ったらどうなるのかなって確かに興味はあるところではありますね。
そうですね、確かになんか普通に一本のメジャー作品というか、撮っててもおかしくないような人っぽくも感じてくるんですけど、ここでの撮り方、話題にされ方というか。
もうそういう人かと思ってもあったの。
異様に話題にしてますもんね。
そうですね。
もうそういう人かと思ってたけど、別にそういうわけでもなくて、ステージを変えなくたったとしても自分のやりたいことっていうのももちろん今できてたりとか、
面白い表現をどんどん掘っていったりっていうことがされてる方だと思うので、必ずメジャーな作品撮れっていうわけではないんですけど、でも撮っててもおかしくないよなっていう人ですよね。
いやー、難しいですね。
私、本作結構この、それこそチープさというか、なんか再現VTRみたいな雰囲気もすごい好きなんですよ。
なんか、これってレベルの問題っていうよりも単純にジャンルっていうか、なんていうんですか?
様式美みたいな感じなんですか?
なんかね、ジャンクなものっていうか、ジャンクなおいしさってあるじゃないですか。
24:05
ジャンクなものが高級料理に負けてるとかっていう話じゃないじゃないですか。
やっぱそういう良さを感じるので、難しいですね、そう思うと。
映画の予算のかけ方の面白さっていうのは。
なんか、駄菓子屋でやってるお好み焼きとして食べたいっていう感じありますよね。
あー、いいですね。
そういう高級お好み焼き屋じゃなくって、小学校の近くにある駄菓子屋でやってるお好み焼きで食べたい感じというか。
でも、なんかその賢まってなさこそ、この都市伝説テーマの作品に合ってる気はするんですよね。
なんか賢まったら嘘だろうっていう感じもするから。
確かにな。
いやー。
難しいですね。
なんかでも、ホラー映画の予算とかを全部出してみたら、ちょっと面白そうですよね。
あー、確かに。
いや、なかなか…いや、ホラー映画に関しては、やっぱそこ比例しないんじゃないかなっていう気もしますけどね。
まあ、そうですよね。
低予算でむしろどんどん面白いもの作ってなんぼでしょみたいな世界じゃないですか、ホラー映画ってやっぱり。
アイデア勝負というかね。
だって予算与えられてるね、中田秀夫監督とか。
予算がいっぱいあるから、面白い映画ができるっていうわけでも、もちろんね。
だってこれ、ホラー映画に限らずですけど。
でも、多様性を生んでますね、そういう意味では。
確かに確かに。
まあね、いろんなやり方で勝負できますからね、っていうこと。
お金のバジェットでも、多さでも勝負できるし、アイデアでも全然勝負できるしっていう。
自由だからこそ大変ですよね、こういう作品作りって思いますけど。
それこそさっき心霊マスターテープの話とか心霊ドキュメンタリーに彼が、寺内幸太郎さんがいまだに主戦場にしてるっていうところなんですけど、
多分あの作品、あのドキュメンタリーっていうか心霊モキメンタリーをやるのって、絵がリッチじゃなくてもいいっていう、
お話さえ面白ければいいっていう、そこなんじゃないかなって気がするんですよね。
それこそ演出だとか、あるいは絵のカラーとかそういうものにお金をかけようと思えばいくらでもかけれるし、
まあ今はほとんどそういう映画が増えてますけど、邦画でも。
ただ、それをやらなくても話自体が面白ければ面白いでしょってやってる感じがするというか。
多分、彼のスタンスにすごい今ぴったりきてるのが心霊ドキュメンタリーってフィールドなんだろうなって気はちょっとしますね。
そうかもしれないですね。
でも、映像面に関しては結構今回好きなとこありましたけど、
赤いコートを着た女が佇んでるとことか結構怖くてゾワッとしましたけどね。
なんかちょいいいですよね。
27:00
あのビジュアルってどっから来たんですかね?
赤いコートで髪の毛が長いみたいな。
どこからなんやろう。
そうですよね。
帰り地ってことなんすかね。
そういうことですよね。
本作面白いなと思ったのが都市伝説っていうものがそういうオリジンにちゃんとは紐づいてないっていうことを描いてるのもすっげえ面白いなと思って。
例えば口先を塗って100メートルを何秒で走るみたいな異常に足が速いっていうのあるじゃないですか。
でも本作においては現実としてはインターハイに出れるかなくらいの女子高生としての足の速さですよ。
非常に現実的なレベル。
でもその足の速さっていうものがこういう伝聞につく伝聞を経た中で100メートル一桁台で走る女っていう話題になったりとか、
憧れてた先輩が性発量で髪を固めてたっていうことがトマートっていう言葉に対して恐れるとか。
あるいは本作においてはべっこ雨なんて一切触れてないのに最終的な都市伝説にはべっこ雨がいつの間にか入れ込まれてるんですよね。
べっこ雨要素なかったですよねみたいなのがいつの間にか入ってるみたいなそういう詩的な部分もあえて入れてるというか。
僕は本編パートにべっこ雨のこと触れなかったのめちゃくちゃ成功やなと思うんですよ。
だから都市伝説っていうものは、数多の人々の間での詩的な意図を積み重ねて生まれた非常に適当なものであるっていうことが描かれてるっていうのは非常に面白いなとは思ってて。
それこそ最初の話、彼女のお姉さんの話とかに事実とは関係ないおひれがついていくっていうところと同じ構造じゃないですか。都市伝説っていうものが。
そこもしびれますよね。その構造の作り方っていうのは。
本編で起きてるすべてが全部おぞましいんですよ。そこがちょっとしびれるというか。
都市伝説を見てるっていう時点で見てる我々も巻き込んでるわけですよね。
都市伝説を楽しんでる時点で、このフィクションの中の一部だと思うんですけど、我々含めて非常におぞましい構造の中に適当に無責任に噛んでるっていうのが描かれてるっていうのはすごい本作の魅力というか。
口先女オリジンの話として、そしてその都市伝説っていうものを描いた作品として非常に完成度が高いと思うんですよね。その不誠実さこそが誠実だと思うんです。都市伝説を描いたものとして。
30:00
もう当時は全員不誠実なんですよねっていう。それこそが都市伝説の描き方として誠実やなって感じがしてて。
人の噂が不幸をつくってるっていうことですよね。
そうですよ。だから、SNSとかやったらダメなんですよ。
現代においては確かに、むらがSNSになってるってのはそうですよね。
私、コロナがね、もっとコロナ禍だった時に、本当に駅でマスクをみんなしてたじゃないですか。今だったらこれで口先女ナチュラルに復活させられるんじゃないかと思って。
小学生とかにマスク取って渡して綺麗とかちょっとやってみようかなって思ったんですけど、本当に通報されるような今と思って。
怖い怖い。
でも、そうやってマスクをつけるっていうことの意味の持たせ方も本作すごく自然な流れがあったと思うんですけど、コロナ禍でもう一回復活せえへんかなと思ってたんですよ。
その話めちゃくちゃしたいと思ってて、口先女っていうモンスターが現代で成立するかっていう話なんですよね。
で、本作70年代後半を舞台にしてますけど、例えば人からサンをかけられて顔がたたれて治療がきちんとはいってない状態の方で、
陽子が元とは変わってますっていう人に対して、そこまでけがれの意識って感じるのかなっていうのはちょっと思ったんですよ。
言うても被害者じゃないですか。
でも、陽子がただれた時点でけがれであるっていうのがコミュニティから断定されてる状態になるっていうところ。
でも、現代だったらもうちょっと配慮があると思うんですよ。
今の現代だったらね。少なくとも2020年代の現代だったら。
例えば40年代だったら、もうあの閉じたコミュニティの中で陽子がただれた時点でもう少なくとも女性はもう排除されますよねっていうことが断定的に行われてる。
それがけがれとして処理されてるっていう状況って結構なリアリティだなとは思って見てたんですよね。
だからこそ当時って口先女っていう都市伝説が成立したって気がしてるんですよ。
ただ、口先女っていう都市伝説あるいは階段的なものの成立ってちょっと古典的な階段と差異は感じてるんですよ。
古典的な階段、例えば四ツ谷階段的なものって女性がモンスターになるのって男に捨てられるからだと思うんですよ。
その過程の中で陽子が醜くなるっていうのはあると思うんですよね。
33:03
例えばお岩さんが目の上が腫れるとかみたいなのってあると思うんですよ。
女性がモンスターになったら陽子が醜くなっているっていうのはもう典型的な女性のモンスター描写だと思うんですけど、
それって男に捨てられているものだからっていうのはあると思うんですけど、口先女って本作では違いますけど、
元の都市伝説って美容制限が失敗したからみたいなのが本来の口先女の都市伝説の元だと思うんですけど、
そこに別に相手って介在してないじゃないですか。
要はそういう相手に捨てられたとかではなく、そもそも自身の陽子を誇る人間そのものがおぞましいから、
それ自体をモンスター的に見るっていう発想が口先女っていう都市伝説にあるんじゃないかなっていう仮説を立ててるんですよね。
それって今見たら自身の陽子を良くしようとするって自己表現だと思うので、
別にそこにおぞましさってないと思うんですけど、
親から与えられた陽子に対して手を加えることに対する嫌悪感みたいなものって、
例えば4、50年前ってもっと強かったと思うんで、
それが社会の中での嫌悪感、危機感みたいなものとして都市伝説として表出したっていう部分あるんじゃないかなって気はしてるんですよ。
それが口先女っていう都市伝説の根っこにあるんじゃないかなとは思ってて、
じゃあ現代で口先女っていう都市伝説って成立するのかなっていうのをちょっと考えてみたりはしてたんですよね。
だからこそ舞台設定的に70年代後半だからこその話でもあるし、
じゃあ現代だったらどうなったのかなみたいなのをちょっと考えてみたくなる話だなと思って。
めちゃめちゃルッキズムに根差してるじゃないですか。口先女ってそもそもが。
だからすごい興味深いんですよね。考えてみる題材として。
じゃあ現代の口先女って何になるんだろうって、
本当に純粋な被害者が陽子が見られただけでモンスターになるとまでは現代では最低しないと思うんですよ。
じゃあ現代では口先女になるモンスターって何なんだろうっていう、
でも現代でもモンスター扱いされる概念ってあり得るじゃないですか。
そうですね。
口先女みたいに完全に美容のことだけで成立するモンスターはいないと思うんですけど、
もっと複雑な要因の中で現代でモンスター化される、あるいはモンスター扱いされる物事ってあるはずだから、
それが何なのかってすごい考えたくなったんですよね。
それって今やったら承認欲求とかになるんですかね、モンスターとしてっていうのは。
36:03
もうちょっとそこは広くメンタルヘルスってか、前にラジオでメンヘラの話がありましたけど、結構そこなんじゃないかなって気がします。
そういうのがモンスター的なものに見えるっていうのがもうSNSという場で可視化されてしまってるから、
もはやそういういわゆるアイコニックな都市伝説みたいなものは今あんまりなくなったのかなみたいな感じもちょっとする。
確かに。
周りからモンスターにされてるっていうのもあると思うんですけど、口先女自体、自身の恨みっていうのもあると思うんですよね。
自身が恨んでる世界を。
そしたら恨む理由はいくらでもあると思いますし、やっぱりルッキズムっていうテーマ一つにしてもむしろそこが強化されてる部分はあると思うんで。
そうですね、確かに。
仮に同じようなストーリーで、性型が失敗して口先女になったっていうストーリーのままでも、そもそもそこまでしてずっと綺麗になり続けないといけないような気持ちにした社会を恨んでるっていうようなところでも、
口先女自身から出る恨みみたいなものの方が強いのかなっていうイメージはあるんですけど。
聞いたことあるのが、ちょうど女性が社会参画してきたタイミングで口先女っていうのが噂として出てきてる理由がありますよね。
そうなと思うんですよ、ほんまに。
そっか、タイミング的にはそうなるのか。
だからそれこそ70年代って思い出ポロポロとかの太鼓とかって同じ時代ですよね。
ちょっと後ぐらいですよね。
だからいわゆる社会に新しく出てきた人、自分自身の力で社会に出ていって生きていく女性像っていうものに対してのある程度の違和感みたいなものも口先女に重ねられてる気はするんですよね、当時の。
そうなんですよ。だから口先女っていう都市伝説のオリジンは男性に紐づいてないんですよね。
自分自身の容姿を自分で楽しむっていうものに紐づいてる。
自分の容姿を表現すること自体で楽しみを覚えてるっていう女性そのものに対する嫌悪の表出だと思うので、
それを容姿を醜くするっていうことで、ある種のリベンジ的な快楽として出てきてるようなものに見えるんですよね。
そういう、私は自分で自分の容姿を楽しむっていう、そんなやつ気持ち悪いよね、じゃあもう口引き裂いちゃおうってやっちゃったものに見えるというか。
だからその口先女が別にバリーションあるんで都市伝説って男に売られたからっていうパターンもありますけど、直接的には自分の容姿だけに紐づいてるものじゃないですか。
39:07
そこがすごいその時代的な象徴性がすごい高いなっていうのは興味深いなと思ったんですよね。
面白いですね。
だから、さっきSNSが登場したって言いましたけど、SNSが登場してから都市伝説って生まれてるのかなっていうのを少し考えてみたくなったんですけど。
いや、そうですよね。小学生とかに聞きたいですもん。
確かに。
都市伝説ってあるの?って口先女って知ってる?って聞きたくなる。
だから都市伝説って噂話のネットワークの中から実体を得ないまま生まれてくる何かじゃないですか。物語じゃないですか。
でもSNSってネットワークの中で実体を得ないまま生まれてくる物語ばっかりじゃないですか。
そうですね。
だからそこで生まれてる何かこそ都市伝説的なものだし、あまりに日々生まれすぎてて都市伝説になってないんじゃないかなと思って、都市まで届いてない。
SNSの中で終わってる。
終わってるっていうか、こういう時だいたい仮想的みたいなものがあって、そういったものに対して何か言うみたいなことが結構多いかなって思ってるんですけど。
SNSっていうのはワーキャー言ってる時って、もちろん実際にそれは本当にあったことだったりとかも、もちろんそのに対してこれどうなんだどこだって言ってることもあると思うんですけど、
これ誰も言ってなくねみたいなことに対してなんか意見してるみたいな、どこにそのバッと振ってるんだみたいな瞬間をやっぱSNSってよく見るんですよね。
その仮想的こそがある意味この都市伝説とかその口先女的なポジションに今ではなってしまっているのかなっていうふうには。
なんかいるんだけどいないみたいな。
アイコンがもう具体的な誰かになっちゃうんですよね。
ちょっと結構実際にはいないんだけどみたいな。具体的すぎてももはやある種のそのアイコニックさとか、なんかちょっとこう伝説チックなところまでの領域にはたどり着かない。
そうですね。だから現代って都市伝説が生まれにくいというか、なんか別の形で消費されてる気はしてて。
で、それって非常にわかりやすい形で現れちゃってると思うんですけど。
蔑視するか恐怖するか憐れむかっていう大体3択だと思うんですよ。
どれかかなって気がしてて。で、口先女って全部当てはまるんですよね。
なんかその人間の噂の中で生まれてくるもの全部がより集まった何かみたいなものって感じ。
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で、この本作の中ではあくまで田舎の中での噂話で生まれてきたものだと思うんですけど。
それって現代で何なのかなって考えてみたくなるなとは思って。
むしろそれをやることにこそ甲斐があるかなっていう風に僕は映画を見ちゃうというか。
70年代って嫌な時代ですねとかじゃなくて、現代も余裕である。そういうのって。
それは口先女って形では現れてこないから本作を見てもパッと気づかないけどめっちゃあるやなと思うんですよ。
何かを憐れんだりとか何かを別種したりとか何かを恐怖したりとかめっちゃあると思うんで。
いやでもこれって構造は口先女だよなみたいなことってめっちゃあると思うんで。
なんかそれをすごい想像したくなるんですよね。それはやっぱり楽しんでるっていう側面あるんですけど自分の中に。
ただやっぱり現実にそれやりたくないなっていうのがあるので、何かそれのちょっと材料としてこの映画見てたなっていうのはありましたねっていうのはあります。
何か今から純粋に怖いものとしての都市伝説を作れないのかな。
何かさ大人になったら例えば口先女、口が裂けてる人を怖いと思ってはいけないっていう理性があるからもう怖いものを作れないのかもしかしたら。
子供じゃないと純粋な怖いものって作れないんですかね。
どうなんすかね。
何か具体的なモンスターじゃなくてもいいのかなっていうのは。
でも具体的なモンスター欲しい。
それ欲しいって言うのかな。
アイコニックなやつが欲しいっていうね。アイコンが欲しいなっていうのは。
何かSNSのモンスター性もすごいわかるんですけど、やっぱそれだけだって面白くないじゃないですか全く。
何か純粋に怖いものだけの怖いものっていうのは子供たちにはやっぱあるんじゃないかなって私は思ってるんですよね。
大人にはないかもしれないけど、そういうものは残っていてほしいし。
そうですね。だからさっきも言ったんですけど、哀れみと蔑視と恐怖って感情って結構近い場所にある気がするんですよ。
ということは怖いって感じるものって哀れに出たり蔑視してたりする可能性が高いと思うんですよね。
それってちゃんと目を向けないといけない感情だと思うんですよね。
だからその例えば僕たちがちっちゃい時に見てた階段とかって怖いなと思ってたものってそういうものに紐づいてる気がするんで、
それをそういう感情に築くきっかけとしてうまく表現できたらいいなと思うなと思ったんですけど、
そういう話じゃないですねこれ。
前田さんが言いたいのはそういうことじゃないですよね。
45:00
もっと純粋に恐怖を楽しむってことですよね。
そういう側面がすごいわかるんですけど、そういうものとは全く離れた怖いものっていうのも存在し得ると思うし、
今回の作品はどうとかってことじゃなくて、
例えば私小さい時からすごいよくしてた妄想っていうか、夜寝れない時に隣で親とか寝てるんですけど、寝れないから怖いこと想像しちゃうじゃないですか。
で、マンションに住んでたんですよ、マンション6階に。
で、自分の住んでるマンションのロビーから首のない赤いスーツとハイヒールの女の人が、首がないんですよ。
首がなくて、首が切れてて、そこから血が出てるんですよ、ずっと。
で、その人がロビーから歩いてきて、エレベーターに乗って上がってくるっていう妄想をずっとしてたんですよ。
それがすごい怖くて、私の中で怖いイメージとして。
でもそれは私にとってはすごい純粋に怖いものっていうか、そこに何か哀れみとか蔑視とか社会的な何かの意味付けはなくて、
単純にそのものが怖いものっていうのがあって、そういうものがあると思うんですよね。
私は今でもそのことを考えたら怖いんで、もう考えないようにしてるんですけど、そのビジュアルのこと。
なんかそういうふうな、でもそれは都市伝説じゃなくなっちゃうのかな、自分個人のものだから。
自分のコデの中にもあるけど、都市伝説にはないのかもしれないですね、もしかしたら。
そうですね、なんか子供の頃にそういうのって、絵本で押し入れの冒険みたいなやつあったよね。
あった!めっちゃ怖かったよね。
あれは結構、僕、だから暗闇そのものにめちゃくちゃ怖さはめちゃくちゃ子供の頃感じてたなっていうのを今、まやさんの話を聞いてもらいました。
ネズミ婆さんみたいなの連れてくるやつでしょ。
押し入れの真っ暗な狭い空間に、さらにわけのわからない世界が広がっててみたいな、あれめちゃくちゃ怖かったなっていうのをちょっと今思い出しました。
怖いし、冒険なんですよね。
あれ、ほんとその2つの感情が同時にきますよね、子供にとって。
怖い気持ちと冒険したいという気持ちの。
そう、あれはまやさんの話を聞いていて、すごい僕は思い出しました。
子供の時の恐怖に対する関心って、やっぱり未知に対する興味って気がするんですよ。
だから、そういう冒険っていう概念と、そういう恐怖っていう概念がひも付いてたってことですよね。
そうですね、確かに一人で何かしなきゃいけないっていうのが、多分子供の頃無理だったんで。
完全にお母さんって言ってたような子だったので、やっぱり一人で何かしなきゃいけないって確かにめちゃくちゃ恐怖感じてましたね。
やっぱり未知の領域の中に恐怖があったからこその喜びみたいなのもあった気がするんです、子供の時って。
でももう恐怖がどういう形かある程度知ってるじゃないですか、我々。
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なんかすごい話してて、都市伝説っていう他人と共有するものになって、他人と共有して広まっていくものになった時点で、
社会性を帯びてしまうのかなと思って、社会性を帯びるっていうことは、やっぱりそこにさっき言ったみたいな感情が入ってくるとか、誰かによって付け足されたりするのかなって思ったら、都市伝説っておぞましいな。
なんかおぞましいし、たぶんもしかしたら最初はすごい軽い気持ちで誰か想像して、こんなのあったら怖くないぐらいで考えたものに対して、
いろんな意味合いがつけられて、いろんな悪意がつけられていったものが都市伝説だとしたら、都市伝説って、なんかそういう意味でめっちゃ怖いやんと思ってきました。
いや、おぞましいと思います、ほんとに。
だから、幼少の時って恐怖に対して個人で楽しんでた気がするんですけど、
だんだん共有して楽しむようになってくる気がするんですよ。
都市伝説ってやっぱり人から人に伝聞したからこそじゃないですか。
人から言われたからこその恐怖じゃないですか。
誰かと共有してるからこその恐怖って、もうそれ社会じゃないですか、それって。
だんだんそれ自体が意味になってくるから、どんどん恐怖って個人の中では純粋なものじゃなくなっていく気がするんですよね。
そうなると、もう社会を帯びた時点で、その恐怖って本来的には処理できるはずでもあると思うんですよ。
こういう意味だよっていう風になっていくと思うんですよね。
こういう意味だよっていうものに気づかないようにしてるとしたら、それは結構暴力的な気もするんですよね。
ちょっと待って。
すごいですよね。
どこから話しても、そのゴールにたどり着いてしまうっていう。
そこを避けて通ったはずなのに。
くつさけ女2でまさかちょっとこういう話にならへんやろって思ったんで。
いやいや、わかってたでしょ? こういう話になるんですよ。
いや、わかってない、わかってない。
山口さんがこんなに乗ってくると思ってなかったんで。
めちゃめちゃ自分ごととしてドライブしてたから、恐怖とかじゃないんですよ。
自分として見てたから。
ファンタジーでもなんでもないですよ。
自分として見てたんで、そんなのこういうエンタメホラーとかじゃないですよ。
山口さん、毎回お酒飲んで参加したほうがいいと思う。
ちょっと今日、単純に舌がちゃんと回ってないっていうのもありますけどね。
いやでも、こんなにくつさけ女2みんなで楽しめると思ってなかったんで、めっちゃ嬉しいです。
こんな話するとは本当僕は思ってなかったんで。
51:02
いや普通に、めっちゃよくできてる、ほら、えでかでしゃねえで終わるかと思ってたんですけど。
ふたを開けてみたら、この見えてる世界全てに呪いしかないではないかみたいな感じになるじゃないですか。
しかも加担してる自分たちも。
おもはや無意識ですよね。
加担してしまってることだって全然あるし、あることに余計に気づかされるって、ゾワッとするというか。
それをまた、これは呪いですよねって言わなくて提示してくるわけじゃないですか、映画として。
構造自体がすごく嫌だっていうのをまだまだと見せた上で、呪いやって、こっちが実感するみたいなっていう作りがすごいうまいなと思います。
めっちゃ視点下げて、もっと単純なとこから言うと、あの3姉妹めっちゃよくなかったですか?
いや、めちゃくちゃいい。
めっちゃいいですよね。
非常に良い。
ていうか僕ね、姉妹っていう概念が好きなんで。
姉妹って概念なの?
気持ちわかりますけどね。
すごい、それぞれのキャラクターもすごく良くて。
それぞれやっぱり田舎っていうものに対するスタンスの違いがある。
だから、田舎っていうものに取り込まれている長女。
田舎っていうものに抗おうとする次女。
そして田舎っていうものを自覚してない三女っていう構造なんですよ。
でもそれは、三女が主人公がそれを自覚してないのは、学校の中にまだいるからなんですよね。
学校っていう別の社会の中にいるから、まだその田舎っていう社会の呪いを実感してないんですけど、
そこから出た瞬間にある次女とか長女みたいに、その田舎の呪い性を自覚して、それとどう立ち向かうかっていうのを自覚せざるを得なくなる。
でもまだ三女はそれを自覚してないけれども、唐突な事件によってそれを自覚せざるを得ない状況になって、ああなるっていうのがあの話だと思うので。
そこの構造を描く意味でもむちゃくちゃ上手いと思うんですよね。
あとはあの家に男児がいたらまた全然事情違いますから。
そうですね。
そうですね、確かに。
長男がいたらまた全然事情違いますからね。
そこがまたね、複雑なんですよ。
誰が…
あの三人が…
喋りたすぎやな、お互い。
あの、多分めちゃくちゃ喋りたいことまだあるんでしょうけど、結構時間的にもヤバいっていうのがあるんで。
そうですね。
ちょっとあの、今回喋り足りなかったかもしれないですけど、今回ここで締めさせてください。
冒頭のガンダム話まで上がったのもあるしな、しょうがないなっていうことで。
54:01
今日はなんか全体的に熱量高いですね。
熱量が。
一個だけ言わせて欲しいんですけど、現代でモンスター化されるのは長女の方だと思うんです。
はいはいはいはいはい。
長女じゃなくてね、長女こそが現代においてモンスター化、モンスター扱いされる存在だと思うんですよ。
あのごめんなさい、掘り下げる時間ないからここで終わりますけど。
めっちゃそれ、穴と雪の女王のことかーとか思いながらめちゃくちゃ思いましたけど。
まあまあちょっとこの辺で、今回ちょっとじゃあふさぎ女2の話はここまでにしたいなというふうに思います。
次回どうしますかっていう話はできるんですかね。
次回のこと全然考えてなかった。
まずデューンがありますね。
デューンがあるんですよ。
いや、デューンは無理。
でもデューンと向き合った方が良くないですか、なんか。
デューンから逃げるなっていうやつかもしれないですよ。
でも今回終わらないんですよね、パート2。
絶対終わんないですよ。
一応、でもなんかちょっとわかんないですけど、デューンとしては一旦終わるけどみたいな感じなんですかね。
デューンとしては一旦終わるけどって終わりでしょ。
どういうこと?
けど、今回はちゃんと戦いもやってるっぽいので、戦いやらんのかいみたいな感じになったじゃないですか。
ありましたね。
やらんのかいじゃないですけど、ちょっと我々としてはどう処理していいんやみたいな感じになりましたけど、今回はちょっと違うぞみたいなところもありますし。
ちなみにもう一個候補作として、ようやく劇場公開になった私時々レッサーパンダもあるんですけど。
いや、ちょっとね、それやりたい気持ちあるんですよ。
ですよね。
てか、僕が2年前のベスト10に選んでた作品ですけど、ここで改めて語るっていう。
それでもいいかもしれないですね。映画館見に行けなくても配信で見れますし。
せっかく劇場公開したタイミングですし、せっかくだったらっていうのもありますよね。
それでもいいと思います。
つうかね、前田さんが出てくる話ですよ。
もうやめて。
あの、メインメインは前田さんかもしれんな。
いや、私も今赤といえば赤い彗星なんで。
レッサーパンダか。
でも、レッサーパンダがいいです。デューンより。
僕もちょっとレッサーパンダのほうがいいかな。
あと、変な家ありますけどね。
変な家ありますね。
いやけど、ホラー。
いや、変な家は、どうなんすかね。
変な家のうけつさんのYouTubeとかすごい好きなんで、それ自体はすごい面白いと思うんですけど、
語ることがあるのかはちょっとわかんないですよね。
あれを映画にするとはってちょっと思ったんですけど。
あれを映画にするとは論。
うん、そう。
確かに気になる。だってもうYouTubeで完結してるもんね。
57:00
そうなんすよ。うけつさんのお話はうけつさんのお話で完結してるので、
しかもうけつさんがナレーションしてるわけじゃなくて。
そうそうそう、じゃなくてですよ。
ってなったらなんか、ちょっとね、ファイブナイトアドプレイズみを若干感じなくはないんですけど。
なるほどね。
どっちかですか?
レッサーパンダかデューンかですか?
いやいやいや、デューン入れてない。デューン入れてない。
小林さんのデューンに対する虚偽感がすごすぎるので、デューンはちょっとなしにしたので。
変な家かレッサーパンダか。
変な家かレッサーパンダでいいんじゃないかなって思いますけど。
僕もレッサーパンダをしたいですね。
じゃあレッサーパンダにしましょう。
マジでいいんすか?
え、何?何と?何と比べてデューン?
いやじゃなくて、レッサーパンダでいいのかって話です。
いや、僕むっちゃしたいですけどね、私と気どきレッサーパンダの話を。
絶対に山口さん次の収録で、すみません、僕前回めっちゃ酔ってましたって言うと思う?
いや、大丈夫です。この収録のあと言うんで大丈夫です。
すでにごめんなさい、結構酔ってましたねってこのあと言うんで大丈夫ですよ。
じゃあ、レッサーパンダでいきますか。
レッサーパンダにしましょうか。
お知らせになります。
映画の話したすぎるバー、次回は3月30日土曜日開催予定です。
場所は大阪の南森町、週刊曲り、19時オープン、23時クローズです。
そして、映画の話したすぎるバー、次回東京開催は5月25日土曜日の予定です。
場所はイベントバーエデン堀、18時オープン、23時クローズです。
また、この番組ではお便りを募集しております。
番組全体や次回テーマへ向けてご自由にお送りくださいませ。
バーの最新情報、番組次回テーマはXにて告知しております。
各方案内は番組説明文をご確認くださいませ。
それでは、映画の話したすぎるラジオ第158回口先女2の回を終わりたいと思います。
それではまたお会いしましょう。さよなら。
59:38

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