今日のテーマトークは、『エイリアン ロムルス』です。はい、ではマリオさん、解説をお願いします。
はい、heyga.comより解説を読ませていただきます。
リドリー・スコット監督による1979年の傑作『エイリアン』のその後を舞台に、エイリアンの恐怖に遭遇した若者たちの運命を描くSFサバイバルスリラー。
ロント・ブリーズのフェデ・アルバレスがメガホンを取り、リドリー・スコットは制作を手がけた。
人生の行き場を失った6人の若者たちは、廃墟と化した宇宙ステーション、ロムルスを発見し、生きる希望を求めて探索を開始する。
しかし、そこで彼らを待ち受けていたのは、人間に寄生して異常な速さで進化する恐怖の生命体エイリアンだった。
その血液は全ての物質を溶かすほど強力な酸性であるため、攻撃することはできない。
逃げ場のない宇宙空間で次々と襲い来るエイリアンに翻弄され、極限状態に追い詰められていく6人だったが、
出演はプリシラのケイリー・スピーニー、ライレーのデビッド・ジョンソン、
もう一人のゾーイのアーチ・イルノ、マダム・ウェブのイザベラ・メルセド・ラ。
はい、ではここから内容に触れる話を入っていきたいと思いますので、ネタバレ気にされる方がいたらぜひ見てから聞いていただけたらと思います。
ではアサイの感想、マリオンさんいかがでしたか。
あ、あと改めてエイリアン編歴はちょっと触れときましょう。
はい、そうですね。まず僕のエイリアン編歴ですけど、エイリアンシリーズは1作目とプロメテウスとエイリアンコヴェナントだけ見ております。
あと番外編とかだったらね、エイリアンvsプレディアとか見てますよとか言えますけど、あまり関係ないので、ちゃんと見てるのは3本っていう感じです。
ただそうですね、むしろ僕あれですね、フェディアルバレスの作品は結構見てるっていう感じです。エイリアンよりも。
でも日本で公開されている作品はほぼ見てますね。
シロノハラワタのリメイク版、ドントブリーズ、クモの巣を払う女と見てるんで、っていう感じですね。
そんな感じで、こんな僕のエイリアンロムレスの感想ですけど。
いやー普通に怖くて楽しい映画でしたねっていう。
これだよこれみたいな感じって言ったんですかね。ちょうどいいっすねみたいな。
本当に怖くて嫌だで、早く終わってくれって思いながら見てましたし、最後までどうなるのかやっぱ分かんないっていうところとかもすごく楽しかったですし。
でちゃんとフェディアルバレスの過去作っぽい話でもあるじゃんっていうのもちょっと気になったりとかして、
コソドロに入った場所で変な奴に襲われるってドントブリーズじゃんみたいなことを思いながら見たりとかしたりとかして、
でも本当にエイリアン好きなんだなっていうのとかはすごく感じられましたね。
ベースは一作目に近くて、でちょっとだけプロメテウスっぽさみたいなのもほんのり入っているし、
たぶんシリーズの他のオマージュだったりとか要素もたくさんちゃんと入ってるんだろうなっていう感じがして、
なんかこれは別にシリーズ見てない人ほど行っていいじゃんみたいなタイプの、
それこそツイスターズとかも別に前作見てなくてよかったじゃんみたいな感じに近い感じで楽しめる映画になっていて、
僕はすごくよかったですね。
はい、大江さんいかがでしょう。
僕さっきもちょっと話したんですけど、エイリアンシリーズをいつか見なきゃなーって思ってずっとサブスクの中で貯めてた人なんですよ。
うんうん、なるほど。
で、今回なんで初めて、そもそもしかも劇場でエイリアンのシリーズをしっかり見るっていう体験をしたんですけど、
正直たぶん僕エイリアン見たい理由ってSFだからだったんですよね。
ちょっとなんか高等なSFっぽいじゃないかと思って、これは見ておきたいなって思ってたんですけど、
行って気づきました、あ、ホラーだったそういえばっていう。
あー怖かったーっていう感じですね、ほんとに。
もう、なんか見てる劇場自体が、なんていうかな、閉じ込められてる宇宙船なんじゃないかって錯覚するぐらいには怖くて、
途中なんていうか久しぶりにリアルで、なんか目つぶるでもなくこう、なんだろ、指の隙間から見るみたいなことしてました。
そのぐらいこう、なんか怖かったんですけど、なんかやっぱ映画として見てた時に、
エイリアン自体のその生々しさがすごいやっぱ良かったなと思って、
まさに今回そのアニマトロニクスとかあとは中に人が入ったパペットとかで、
要は物体としてのエイリアンっていうのをすごいたぶん撮影で工夫されてるんだろうなっていうのは見てても思ったんですけど、
なんかその生々しさが今回すごい良かったなと思ってます。
なんか生き物としてのエイリアンをしっかり見たというか、
こいつは襲ってくるな、こっちに来るなっていう、なんか説得力がしっかりあった。
なんかそれが今作映画見てて、てか映画振り返った後に、
ああ、だから怖かったのかっていうか、
なんかまさにそのジェラシックパーク1作目のそのラプトルをわざわざロボットで作ったり人が入ったりして、
そのやってる感じというか、そこに同時にある感じみたいなのがやっぱり今回はあって、
もちろんエイリアンシリーズもともと、そもそもあそこからスタートしてると思うんですけど、
今この時代にあえてそれをやるっていうのは、なんか僕はすごい今回はなんか構想してるんじゃないかなっていうふうに思いました。
はい、あの超怖かったです。
はい、僕はですね、まずエイリアン編歴はさっきも言ったんですけど、
エイリアン1、2とプロメテウスとエイリアンコベナントを見てます。
あと3は大昔に見てて、ちょっと俺覚えかなっていう感じ。
で、4は見てないのと、エイリアンvsプレデターは見てないです。
はい、で今回はあのむちゃくちゃ面白かったです。本当にむちゃくちゃ面白かった。
なんかそれが表情を読めないというか、この人は、このロボットは何を考えているんだろう、それとも何も考えていないんだろうかみたいな、
そういう信用できなさもありつつでも、逆に子供らしさというか、擁護しなきゃいけない感じもしっかりあって、
なんかその両方が本当同居しているのがめちゃくちゃいいなというか。
そうですね。
はい、じゃあそんな感じで我々からトピックを出していきたいと思うんですけど、
個人的にまず触れたいと思っているのが、このエイリアン世界の背景となる舞台の描写なんですけど、
冒頭のあの労働させられているとこなんですけど、
今まで僕が見ている限りのシリーズだと基本的にほぼ宇宙船の中か入食した先での話なんで、
基本的にこの死生の人々みたいなのって描かれてこなかったんですよね。
エイリアン2とかだと都市部がちょっと描かれるんですけど、ノリ的には80年代アメリカの生き生きな感じなんですよ、都市部は。
だからあんまりその世界の広さみたいなのは見えなかったんですけど、
今回一般の人々がどんな生活してるかっていう背景が出てて、
これ今までのエイリアンでなかった部分かなって個人的には思ってるんですけど、
とにかく劣悪な労働環境、企業がむちゃくちゃしてるっていうので、
常にエイリアンシリーズの背景にいるウェイランドユタニシャ。
悪い奴らだなっていうのはずっと描かれてたんですけど、あんまり出てこない。
出た時はゲスな奴だけ出てくるみたいな感じ。
だから命令だけがあるか、アンドロイドが代弁者としているか、ゲス野郎だけいるかみたいな感じだったんですけど、
あの会社が持っている構造のヤバさみたいなのがガッツリ描かれたの。
今回が初めてだったんじゃないかなと思って、そこがちょっと面白かったかなと思ったんですけど、
それとも関連してなんですけど、今までって基本的にプロフェッショナルの集団の話が多かったんですよね。
宇宙船の航海士とか乗組員とかの話が多かったんですけど、
今回が若者、ある程度技術は持ってるけど普通の若者の話。
だからティーンエイジャーの話になってて、それがその社会的な背景を描いていることと結構マッチしてたなと思った話がスタート地点として。
だから宇宙船から逃げられないとかじゃなくて、まず社会から逃げられないっていうところから話が始まってるっていうのが、
この乗っかれるところとしてあったかなと思ったんですよね。
そうですね、やっぱりそこの背景描いてるのがやっぱり一番本作の魅力というか、
しっかりこの世界観に入れるなっていう安心感ですかね。
っていうのはすごく感じましたね。
それは逃げたくなるよっていう話にちゃんとなってたから、
本当に、さっき言いましたけど、本当にドントブリーズと導入が一緒っていうか。
ドントブリーズですよね。
ドントブリーズはデトロイトでしたけどもみたいな感じじゃないですか。
本当に導入とかが一緒だなってちょっと思いましたね。
彼ら多分まさにこれまでのプロメテウスとかだったら人間バカじゃねってなるところが、
それは額はないだろうなっていうのもしっかりわかるし、
でもそれでもやらなきゃいけないから行くというか、
切実な感じというのはすごい伝わってきたなと思って。
だから彼らがその宇宙船に、漂着している宇宙船に行くわけですけど、
それが全然いわゆるバカなこととしては描かれていないというか。
もちろんその中でそんなことするなんてっていう人もいるかもしれないけど、
でもそれは彼らにとってはもう結構真に迫った行為でもあるっていうのが、
結構見てて乗れるところではあったかなと思いますね。
それは本当に大きいなとは思って。
結構他のエイリアンシリーズってあんまりキャラないんですよね。
宇宙船に乗ったとこから話が始まって、
普段のタバコの吸い方とかお酒の飲み方とか、
ちょっとした趣味思考みたいなものでキャラを出すしかなかったんですよ。
仕事してるとこから始まるんであんまりバックボーンがないというか、
基本的に全員お金稼ぎに来てたりとか、
あるいは入職目的で宇宙航行してたりとかなんで、
キャラ薄いんですよね基本的に。
でも今回この社会的背景が描かれたことで、
しっかりそれがちゃんとキャラクター性につながってるっていうところ。
これは結構今まであんまりなかった部分じゃないかなって気はしてるんですけど、
良かったですね。乗れる!そこで。
そうですね。
一作目の宇宙船という閉鎖空間というどん詰まりに、
プラスそこの外もだいぶどん詰まりっていうことが描かれたことによって、
闇の奥に黒光りするものがいるっていうその加減が怖いんですよね、やっぱり。
今回はちょっとその感じあったかなーとは思ったんですけど、
あとは大石さんもおっしゃってましたけど、実在感ですよね。
すごい良くて、
CGじゃないからこそ出せる良さがあったなーとは思いましたね、本当に。
特にフェイスハガーの大軍がいる部屋をゆっくり歩くシーン、
あれもうめちゃくちゃパペットなんですけど、後から思うと。
でもあの感じめちゃくちゃ良くないですか?
良いですよね。
あそこのシークエンス嫌だなーと。
嫌ですよね。
嫌だなーって。
しかもそこまたドントブリズみたいなことやってると思いながら見ちゃったし、
音立てちゃダメとかさ、やめようよアクアイトフレーズじゃないんだからさ、
見てましたよ、もうやめてよっていう。
やっぱあれですね、コベナントとかだとやっぱエイリアンというか、
一応ゼノモーフっていう名前があるらしいんですけどね。
ゼノモーフCGやったと思うんですよ。
確かコベナントの時はそうだったんですね。
あれ日中出てくるんですよね、結構明るい中。
白昼堂々出てきますよね。
白昼堂々でシャカシャカシャカシャカ動き回るんですけど、
やっぱあんま怖くないんですよね。
実際に作った造形物としてあると、もちろん実在感そのものが怖いんですけど、
あんま動かないから見せ方工夫しないといけないですよね。
確かに確かに。
だからこうだんだん見えてくるとか、動かさずに見せるみたいなことをしないといけない。
ジョーズとかにも通知のものがあると思うんですけど、
ジョーズもあれ、ロボットが動かないからジョーズを見せない方向に切り替えたっていう話があったと思うんですけど、
それに近いというか、何でもできるわけじゃない。
思い通りに動かせるわけじゃないものを、
撮り方、見せ方で怖くする、面白くするっていうことをしないといけなくなると思うんですよ。
でもそれがやっぱり結構この、映画における怖さ表現の大事な部分なんじゃないかなと思って。
なんか本当こう、それこそあれですね、黒沢清の映画の中で幽霊を映すときに、
ちょうどその幽霊の役者さんがお休みになっちゃったから仕方ないから写真を貼ったっていうエピソードとかもありますけど、
なんかそうすることでより何これみたいになるというか。
今回のゼノーモーフが出てくるまでの時間もすごい長いじゃないですか。
でもあそこはね、ほんとね、この後どんな展開にしてくれるのかなってワクワクしてました。
もう伏線でしかないからあれ。
エイリアンシリーズのね、倒すと
酸性の血液で船に損害が出てやばいっていうので攻撃できないっていう。
エイリアンを銃で撃てるのって宇宙戦じゃなくて地表画舞台のやつじゃないと基本的にやれないんですよね。
エイリアン2とか、エイリアンコヴェナントとかもそうだったんですけど、
今回そこで宇宙戦というか、今回宇宙ステーションですけど、宇宙ステーションの中で銃を撃つにはどうしたらいいかっていうので無重力に入れるっていうね。
そこでアイディアの勝利です。
そういうワンアイディアでフレッシュだって思える瞬間があればもうその映画の勝ちですよね。
それは本当そうだなーってすごい思ったので、もうノブルス最高ってなりましたよ。
あとゼノモーフとかが実在感があることで生じた部分かなと思うんですけど、
ゼノモーフとフェイスハガーのデザインの性気感すごかったなと思って。
ゼノモーフ男性気すぎるなと思ったし、フェイスハガー女性気すぎるわと思って。
確かに。
今までで一番それを感じたかな。ゼノモーフは今までも男性気やなって思うことあったんですけど、
フェイスハガーの女性気感今回一番感じたんですよね。
なんか嫌なも見せられてるなっていうのは本当に。
エイリアン2とかだとやっぱりちょっとね、より機械的になってるんですよゼノモーフが。
あんまりテラテラしてなくて、よりロボットっぽくなってるんですよね。
もともとギーガーのデザインって生物の体と機械の融合みたいなイメージですけど、
ほぼロボットみたいなんですよエイリアン2のゼノモーフって。
だからあんまりグロくないんですよね。かっこよさが勝つんですけど、
やっぱあのキモさがキモというか、今回キモいなぁと思いながら見れたんで、
やっぱそこは良かったしね。
なんか評判だとエイリアン4が一番そのあたりキモいっていうのを聞いたことがあるんで、
エイリアン4もいつか見たいんですけどね。
あれですね、アメリとかの監督ですよね確か。
そうなんですよね、不思議ですよね。
なんの楽さよって感じですね。
あと気持ち悪いで言ったら、エイリアンロボロスの最後に出てくるあれ?
あいつね。
ギーガーデザインとは別種の気持ち悪さって言ったらいいですかっていう。
一旦今起きていることの中で目的みたいなのが細切れで設定されていくから、
割と見やすいっちゃ見やすいんですよね。
お使いが連続してというか、入り子構造にあんまりなっていかない感じがちょっとあったというか、
結構ありがちじゃないですか。
何とか取ってくるためにさらにそれの前のこれを取ってきて取ってきて取ってきてっていうふうになっていくと、
今何のためにやってるんだっけってだんだんわかんなくなってくって、
結構映画の中で、特にここ最近の映画であるあるかなと思うんですけど、
今作見てると、もちろんそういう要素は大きな構造で見たらあるんですけど、
見てるその瞬間は全然そんなこと気にならないというか、
今とりあえず目の前のその身に集中が全然できるし、逆に先がわかんない。
誰にも結局この先何のためにやってんだっけがわからないからこそ、
今やってることにしっかり集中して見られるし、
やっぱそれはわかりやすさもまさにそのものだなっていう気はして、
ミッションものってそういうふうにしがちなのを、
本当にあえて主人公たちと一緒に迷わせる、観客を迷わせることでそれに成功してるなっていうのは、
多分ゲーム的っていう要素の裏にもあると思うんですけど、やっぱ面白いとこだなと思いますね。
なんか脚本番外でそういうプロットの図みたいなの書いてそうですよね。
うん、書いてそう。
この時点で何を、主人公たちは何をしようとしているのかみたいな線が入り組まないように作られてるというか、
同時に複数の目的が発生してない感じしますよね。
今はこれ、今はこれみたいな感じで、一個一個処理していってる感じするから、
結構目の前の起きてることに集中してる感じがして、
割とそこは没入感に繋がってたんじゃないかなって気がしましたね。
そこはすごい好きというか、面白く見れたとこだったなぁと思って。
あとこれ、今まで触れずに来てますけど、ケイリー・スピーニーさん、むっちゃよくないですか?
むっちゃよくないですか?
よかった、そうですね、よかったです。
僕は多分初めて見たと思います、映画で。
多分初めて、でももう既にだいぶ出てますよね。
そうですね、特に今年結構公開作が多いんですよね、日本での。
フリシュラーもだし、ロームレスがあって、あとシビルウォーニングも出てるみたいですね。
なので本当に彼女の活躍が本当にたくさん見れる年って感じなんですけど。
ちょっとまた新時代のスター出てきた感あるなぁと思いながら見てて、
すごいよくって本当に、初めちゃんと状況に怯えてはいるけど、覚悟決まってからの決まりっぷりは本当によかったなぁと思って。