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今日のテーマトークは、エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスです。 はい、ではマリオンさん解説お願いできますか。
はい、映画ドットコムから解説読ませていただきます。 カンフーとマルチバースの要素を掛け合わせ、生活に覆われるごく普通の中年女性が、マルチバースを行き来し、
カンフーマスターとなって世界を救うことになる姿を描いた異色アクションエンタテインメント。 奇想天外な設定で話題を呼んだスイスアーミーマンの監督コンビのダニエルズ、
ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナートが手掛けた。 経営するコインランドリーは破産寸前で、ボケているのに頑固な父親と、いつまでも反抗期が終わらない娘。
優しいだけで頼りにならない夫に囲まれ、頭の痛い問題だらけのエブリン。 一杯一杯の日々を送る彼女の前に、突如として別のユニバースから来た、という夫のウェイモンドが現れる。
混乱するエブリンに、全宇宙にカオスをもたらす巨大な悪を倒せるのは君だけだ、と驚きの使命を背負わせるウェイモンド。
そんな別の宇宙の夫に言われるがまま、わけもわからずマルチバースに飛び込んだ彼女は、 カンフーマスター張りの身体能力を手に入れ、全人類の命運をかけた戦いに身を投じることになる。
エブリン役はシャンチー・テンリングスの伝説、グリーンデスティニーで知られるミシェル・ヨウ。
1980年代に、子役としてインディ・ジョーンズ・魔球の伝説、グーニーズなどに出演して人気を博し、本作で20年ぶりにハリウッドの劇場公開映画に復帰を果たしたキー・ホイ・コアンが夫のウェイモンドを演じて話題に。
悪役・ディアドラ役はハロウィンシリーズのジェイミー・ディ・カーティスが務めた。 第95回アカデミー賞では作品、監督、脚本、主演女優ほか同年度最多の10部門、11ノミネートを果たした。
はい、ありがとうございます。ではここからネタバレ込みの話入っていきたいと思います。ネタバレ気にされる方がいらっしゃったら是非見てから聞いていただけたらと思います。
はい、では沢井の感想。マリオさん、本作いかがでしょう?
そうですね、すごく目玉作というか期待作ということで見に行って、見ている時は本当に意味がわからないみたいな状態になってたんですけど、途中まで。
え、本当に主人公のエヴリンと同じように、え、なになに、なになにこれ、なにこれ、みたいな状態で本当に始まって、
本当に何かくだらないことを本当に全力でやりきって、これくだらないことが大正解みたいな風な展開、ちょっともうめんくらってもいるしちょっと飲み込めてもいない自分がいたんですけど、
けど最後にはもうめちゃくちゃ泣いてましたね。もう何かマルチバースという、それはイフの世界ですよねっていうのを存分に生かしたテーマを描いていて、
なおかつそれがすごく巨大な宇宙とすごく小さな家族の絆という、すごく接続して見えるっていうのが、もうちょっと、よくこんな破天荒な映画作ったなっていうのもだし、
MCUで今マルチバースやろうとしてますけど、やろうとしてることをほぼ何かやりきっちゃったのではみたいなぐらいの、一本でほんとやりきっちゃったなみたいなぐらいの素晴らしい映画になってたかなと思って、
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もうまあこれで間違いなく大傑作だなというふうに思いました。
僕はですね、この監督コンビの前作のスイス・アーミーマンを見てて、監督のうちの一人が監督してるんでしたかね、
ディック・ロングがなぜ死んだのかを見てて、それに連なるイズムはあるよなと思いつつ、ただこの監督の作品混乱するんですよね。
いいこと言ってるけど、バカバカしいまま真を捉えたものを突き出してくるから、飲み込み方がわかんなくてギョッとしちゃうっていうのがしばしばあって、
なんかね、いまだにキャッチしきれてない感じはあるんですけど、すごい素敵な作品だなぁと思いました。
はい、そんな感じで3感想で、あとお便りをですね、4通いただいてるんですね。
ちょっと数が多くて、ちょっと巻きで読みます。すいません。
はい、じゃあ順番に1通目から山口読みます。
ヒカリ・コータロンさんからいただいております。
店長メンバーの皆さんこんにちは、ヒカリ・コータローです。
今回のテーマがエブリシング・エブリア・オール・アトランスだと聞き、今年見た新作の中で一番楽しい映画だったため、いてもたってもいられず迷路しました。
今作はとにかく笑える映画でした。最初から最後まで笑い続けたのは初めてかもしれません。
あらゆる場面が主流なシチュエーションコントになっており、
いろいろアクションでもしんぶりするドラマでも必ず笑いへのくするぐりがあるため、本当に笑い同士でした。
コロコロコミックレベルのひどすぎる下ネタも百発百中で、特に中盤の何をどこに刺す刺さないの下りは格級になりかけるほど笑いました。
しかしこれらの笑いが発生するのは格闘での決め所を外さず、見栄もかっこよく決めるアクション演出を徹底しているからこそだと思います。
また行動範囲を国勢庁内に、キャラクターの関係性を家族のみに限定することで、お話の規模感をコントロールしているのもうまい。
マルチバース設定を用いてはちゃめちゃな映像にしていても本筋はコンパクトでわかりやすいので、混乱しすぎることなく映像に集中できました。
いかに笑いへの道筋作りが徹底されているかばかり描きましたが、その笑いが最後にはエモーショナルなドラマへ変換されてしまうとは、石ころに泣かされるとは思いませんでした。
正直、笑い疲れてしまって物語のテーマ等は咀嚼しきれていませんので、リスナーの方々や店長メンバーの皆様の感想を聞いてからまた映画館へ向かいたいと思います。
長文乱文失礼いたしました。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
下ネタのレベルの低さがいいですよね。
スイスアーミンマンも大概下品でしたもんね。
まあね、おならとかね、そういう、なんだそのネタみたいなことを平気で入れてくる監督さんですけど。
コロコロコミックらしい。
僕ちょっとね、コロコロコミックからちょっとだけ成長した少年ジャンプぐらいの感じだなって僕は思って。
あー。
モザイク出てくるじゃないですか。
はい、モザイク出てきますね。
モザイクが出てきて面白いのって、なんか少年ジャンプぐらいの感じだなと思って。
まあ確かに確かにそうですね。
06:01
で、多分あれ本国バージョンってモザイクかかってないと思うんですよ。
あれそうなんですかね。
じゃないですかね。あのモザイクって日本のやつじゃないですか、多分。
あ、そうなんですかね。いやなんか、
どうなんだろう。
あのモザイクはなんというか、わざとじゃないかなっていう荒さだと思うんですよ、あれって。
だからあれはわざとじゃないかなというか、本国版でもああなんじゃないとかちょっと思ってたりするんですけど。
いや、僕アメリカの映画ってぼかしのイメージがあって。
うん、そうですよね、なんか。
モザイクって日本のもののイメージがあったから、日本だけなんかなと思ったんですけど、
あれってやっぱモザイクがかかってるからこそ面白いですよね、あれ。
多分そうだと思うんですよね。
いや、そうそう。
いやまあ、そら、あれね、ノーモザイクでやられてもまあ、なんかやっとるわーにしか多分ならないと思うんですけど。
モザイクがかかることでなんか、ちゃんと見えないけど、あ、こいつ諸出しなんだなみたいなのでちょっと笑ってしまうみたいな感覚になりますよね、あれってね。
あの、コロコロコビックって子供のおちんちんそのまま出てくるじゃないですか。
うんうん。
あの、変な話をしてますけどね、今。
そうですね。
なんか少年ジャンプぐらいを読む年になると、そのモザイクのかかった下半身とか出てきて、
わー、俺ちょっと見たらあかんもの見ちゃってるみたいなその、なんか変な成長を面白がるとこがあるかなと思って。
あー。
なんか、あの少年ジャンプの下ネタ感を僕は感じましたね。
あー、なるほどなー。
いや結構なんか、SNSでの感想とか見たら結構クレヨンしんちゃんをあげる人とかは結構多いじゃないですか。
うんうんうん。
まあ確かにノリはそれに近いけど、なんか下ネタの質感的には、まあもうちょっとそうですよね、上、確かにジャンプぐらいかなっていうのはなんかすごく納得かなって思いましたけど。
まあそもそもお尻の穴に物を入れるっていうくだりですからね、あの。
そうですよね。あの形はそういうことだったのかーみたいな、あのトロフィーはっていう。
なんか変な形のなんか黒い、なんかもうちょっと金色とかの方がいいんじゃないの?そういう、もうちょっといいトロフィーに仕上げたらって思ったんですけど、
あれは黒でいいなーっていう風には思いましたね。
まあまああの下ネタはまあ、なんかギリのバランス感やった気がします。
うん。
まあ話のスケール感がちょうどいいっていうのは本当そうですよね。
うん。
そのあたりは多分この後話していくかなと思います。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
じゃあマリオさん次のお便りお願いできますか。
はい、ボンイエさん。
先日は初お便りを読んでいただきありがとうございます。
でも出過ぎたことを書いてしまい申し訳ございませんでした。
では、everything everywhere all at onceの感想を。
MCU以外にもマルチバースの概念がある世界の映画作品が制作されたのかといったところから、全米公開時から気になっておりました。
非常に得意な設定をよくぞ考え出したなぁと驚くのですが、
監督コンビのダニエルズはスイス・アーミーマンや監督の一人であるダニエル・シャイナーとか、
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ディック・ロンドはなぜ死んだのかを手掛けたことをわかり納得です。
バカでカオスな設定を思い続いたことに納得してしまいました。
でもこんなカオスな映画では俳優たちが生き生きと演じていることが伝わってきました。
主演のミシェル・ヨーをはじめキー・ホイ・クワン、ステファニー・スー、
ジェイミー・リー・カーティストそれぞれアカデミー賞にノミネされたのも納得です。
ミルガーは徐々にカオスな設定に慣れていきつつも、
カオスすぎる展開にどこまでついていくことができるのか試されました。
ベーグルが登場したあたりからしんどくなりましたが、
最終的には家族愛がテーマになっていくでしょうか。
奇抜なエンタメ作品というよりも、
息づらさを抱えた全ての人たちに向けた大応援映画だと気づくことができ、
皆様のより良い感想が語られていくことを楽しみにしております。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
前回、メンバーの追加に関するお便りをいただいてたんですよね。
いろんなご意見をいただけるのは本当にありがたいので、
全然そのあたりは、
いただいた上でどうしようかなというのは検討させていただきますので、
そのあたりはお気兼ねなく送りいただけたらなと思います。
はい、やっぱMCUは意識しますよね。
このタイミングでマルチバースって言われたら。
そう、直前にね、アントマ&アスク、アントマニアとかを見てるわけですよ、こっちはっていう。
だけに余計に比較しますよねっていう。
めっちゃ意識しました、見てて本当に。
うん、知ってますよね、こればっかりは。
最終的に家族愛がテーマになるっていうのは本当に見やすいところで、
ちょっと見やすすぎるかもと思ったところはあったんですけど、
スイスアービーマンとかに比べて。
そうですね、スイスアービーマンは本当になんか、
一人の男の自意識がちょっと変わるぐらいの話じゃないですか、あれって。
僕そこが大好きなところで、
僕ベストに入れた記憶があるんですけど、その年の。
そんぐらい好きなんですけど、
家族愛ってなるとやっぱりこれはちょっと大きなテーマですよ。
みんなに受け入れやすくもなるのかな、みたいなところはちょっとあるかなとは思いますね。
ちょっと作品の根幹テーマに触れるとこなんで、
後で喋るかもしれないんで、一旦この辺りで置いておきましょうか。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
はい、では次のお便り、ふたたさんからいただいております。
こんにちは、いつも配信楽しみにしています。
エブエブの感想と、つい先ほど拝聴させていただいた番組企画の回を聞き入ってしまったのでお便り書きたいと思いました。
番組企画面白かったです。
映画にまつわることの話をワイワイ話している雰囲気がとにかく好きで、
お二人のような映画の話で価値観などを共有できる関係が素敵だなと思います。
時間に追われる毎日ですが、拝聴している時は映画を見ることで得る刺激をできる限り体験していきたいと再認識できる時間となっています。
話題にされていた年代で映画を区切るテーマも面白そうだなと思います。
次のアニメ企画も楽しみにしています。
そしてエブエブは、カンフーシーンとキーホイクアンの別人格との二役が好きでした。
予備知識なしで見たので理解が及ばない時もあったように思うのですが、
アート性が高い映像と音楽とテンポでなんだか楽しめてしまった印象です。
12:00
ラストパートはエンディング、オチが見えてきていたので少し長く感じましたが、
子育てをしているジェブにとって今、この年齢の子供と向き合う大切さを刺激されてしまいました。
親目線で見てしまっていたのですが、見る人によって視点が変わりそうな映画なので皆さんも感想を聞けるのを楽しみにしています。
これからも配信楽しみにしています。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
番組企画会ね、ちょうどこの前配信したとこなんですけど、
これ面白いんかなって、僕配信してから思ってたんですけど。
うん、僕も思いましたね。
結構ね、楽しんでいただけたっていうお声もいただいてて良かったです、本当に。
そうですね、良かったです、はい。不安でしたけどね。
結構ね、収録外ではああいう話をして、どんな話をしようかなっていうのは決めてたりはするんですけど、
今回ちょっとそれをお出ししてみたって感じで、
我々の感じを知ってもらう意味では、まあまあいい話だったのかなと思いつつ、
ちょっとうちわすぎるのではないかっていうのをちょっと思いつつ。
そうですね、本当に普通に脱談してるだけだったなみたいな、もう会話の流れもいろいろしちゃいましたしね、あれね。
なんか平然とあの回はこういう話だったみたいな、ヘビーリスナー以外ついてこれない話をしてたから、
そうですね。
いくらなんでも不親切ではとちょっと思って。
まあまあありがとうございます、本当に。
こういうお声いただけるのは本当にありがたいです。ありがとうございます。
親視点で見たっていう部分なんですけど、ちょっとここもね、触れたい要素があって、
家族というテーマに収束していくことの是非っていう部分があって。
なあ。
もう何を言いたいか大体わかりますよね。
なんかまあ、なんかいろいろ、この作品、まあそうですね、ちょっと話聞いてみましょうね。
ちょっとまあこの後触れたいと思いますので、お手伝いしたいとここで。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
ではマリオさんもう一つお願いします。
はい。
はちさん、everything everywhere all at once見ました。
良いか悪いかで言えばいい映画だと思います。
がしかし前評判が上がりすぎたというか、マルチバースを扱っているということで、
やたらMCUへのカウンターアンサーとして掌握される空気には違和感があります。
そもそもeverything everywhere all at onceのマルチバースは、
自己実現と娘の価値観を認めるという、かなり半径5メートル以内の世界に結実するのに対し、
MCUのそれは統一主観の是か非か、正しい歴史認識というのは存在するのかという、
簡単に答えが出ないことへの言及なので、両者を引き合いに出すことは野暮かなと思っています。
で、everything everywhere all at once。
個人的に最もグッときたのは、後半、エヴリンが現実世界、コインランドリーのパーティーで来ていたカーディガンの背中に、
パンクと大きく書かれていたことなんです。
観客にすり込むように、ご丁寧に2回も大打ちしなるパンクの刺繍。
62年生まれのミシェルヨーは中国系というアイデンティティに加え、X世代という業を背負う存在なんだとわかり、
15:07
となれば娘、実在との間に戸惑いながら、関係を切り結ぼうとする姿は、
もはやカモンカモンのホワキンに見えてくるから不思議。
ロビュッシーの月の光はどちらの作品にも使われていましたよね?
確か。長すぎるのでここで切ります。失礼いたしました。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
これパンクって読み方で合ってましたっけ?これ。
いや、どうも。
p-u-n-kってパンクって合ってましたかね?
ちょっと今サラッと読んでましたけど、合ってたっけ?ごめん。ごめんなさい。
ハチさんのお便りはいつもエッジが効いてますよね。鋭いとこつきますよね。
本当にすごいですよね。
毎回お便りくださいますけど、こんな見方しきらんなと自分でいつもすごいなと思ってるんですけど。
本作がMCUがやろうとしているマルチバースへのカウンターで持ち上げられている感じがあるっていうのは僕もちょっと感じてて、
それは確かにあるかなって思ったのと、
あとMCUのマルチバースが統一主観の是非を問う話になってるっていうのもこの視点は全くなかったですね。
面白いと思いました。なるほどと思って。
確かにそういうのありそうですもんね。
その意味で敵がカーンっていうパラをやってたり中国の皇帝やってたりするような支配者っていうところでそのテーマっていうのは面白いですね。
そういう歴史を塗りつぶしていく存在に対してどう戦うかっていう感じっていうのは、
その意味では確かに本作と全然切り口が違いますね。
しかもちょっとまた話が変わるんですけども、
エブリシングエブリアウルアットワンスに関してカモンカモンとつなげるっていうのがすごくいいなと思っていて、
確かにそういう側面あるなと。
親と子の断絶というか、関係をどうやって結んでいくかみたいなところが描いてあるっていうのは確かにそうですよねって思って。
確かにドビュッシーの月の光どっちも使われてるんですよね。
僕もドビュッシーの月の光好きなんで、大体流れるだけでその映画のことが好きになるってくらい好きなんですけど、
そこにちゃんと指摘が入ってるっていうのがすごく素晴らしいなと思いました。
ちょっとパンクの箇所とかX世代に触れていただいてるところ、ちょっとごめんなさい、僕不勉強であんまり理解しきれてない部分があるんですけど、
60年代から70年代にかけてのカウンターカルチャーみたいなものを10代で見ている世代っていう感じですかね。
X世代ってそういうパンクロックであるとか、世代的にはヒッピーとかちょっと上の世代になる感じなんですかね。
だからそういうのがあるっていうのを見てきて、今日ちょっと調べた限りで言うと、個人主義、やめとこ、これはわかった気になってる。
やっぱり反骨心があるというか、個人主義的な発想で行動している存在なのにこうなっちゃったよねっていうのに対して、
18:02
その主人公がZ世代である娘と対話していくっていうところで、それはやっぱりかつての自分と触れることでもあるしなみたいな側面もあったりとかで、そういう面白さはあるかなと思いますね。
ちょっとごめんなさい、このあたり僕不勉強なんてちょっとしゃべり浅いかもしれないですけど、視点が相変わらずすごいですね、本当に。
本当にすごいですよね。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
はい、では我々で喋っていこうと思うんですけど、どっから行きましょうかね。
どっから行きましょうかね。
最初結構混乱しながら見てたところはあったんですけど、正直振り落とされそうになりませんでした?中盤まで。
いや僕ね、正直ついていけてなかったと思うんですよ。
やっぱそうですよね。
喋りが結構細かいというか、字幕これ結構ニュアンス死んでるよなって思って。
だからちょっとボケてるお父さんでも頑固者で厄介者で、でもそれを立てないといけないっていうのがあったりとか、もうすぐ春節のパーティーがありますとか、あと娘との関係、夫との関係とかっていうのがすごいハイテンポで進んでいって。
あと映像のものが多くて。
あーそうそうそうですね。情報量が多かったですよね。
そうなんですよ。字幕に目が行かないというか、字幕を読むと映像が見えなくなって、あとその話について聞ききれてないから何が起きてるんだろうっていうのを整理するのに頭を使うと、もう音にも映像にも気が行かなくなったりとかして。
そうですよね。最初の方でコインランドリーの方で、主人公のエヴリンと誰かが喋ってる時に真ん中にコインランドリーを映した監視カメラがあって、そこで夫のウェイモンとか別ユニバースが乗り移って機敏な動きをするみたいなシーンがあったじゃないですか。
もうあそことか、話聞いてるのにそっちを見なきゃいけなくて、もう追いつかない。どっちも見れてないみたいな状態になりましたよね。
あれ、むっちゃ鳴りましたあそこ。追って行ききれなかったんで、正直僕は話もどこまで理解できてるかわかんなくて、ちょっとマルチバース部分を整理したいんですけどね。最終的に本編のメイン世界ってあれどうなったんですか?
もうわかんない。わかんないなみたいな。
国税庁の担当者殴った世界じゃないですか。あの世界で結局その娘とマルチバースの娘との和解をしたから、全部良い方向に丸く収まったっていうことでいいんですか?
あの最後に行ってた国税庁のもう一回税金の申請行ったところは本編世界とイコールでいいんですかね?
あ、でもそっちはあれなんですかね。春節のパーティーではコインランドリーのガラスをバットで割った世界戦の続きっぽい感じはするんですけど。
21:04
そうなんですよ。あれって本編世界じゃないじゃないですか。
言われて、もうわけわかんないですね。本当に僕も今話聞いてて、自分でも話聞いて喋ってても意味がわかってないですね。
しかもね、春節のパーティーやってた世界戦って国税庁の担当者と和解ルートと娘と和解ルートに分岐してるじゃないですか、そこ。春節パーティーからの。
あ、そうなのか。あれはどっちも同じラインかと思ってました。
あ、そうなの?
わかんないです。
そういうこと?
そう、和解もしたしじゃないのかなって勝手に思ってたんですけど違ったのかな。わかんないな。これ考えだしたらダメなのかな。
まあなんか、マルチバースのややこしいことを娘との和解っていうことで解決したから、いろんなマルチバースの異方向に丸く収まったのをつまみ食いしたのが本編世界になったのかなって思ったから、
めでたしめでたし終わったのかなと思って。
まあそうですね。
で、単純に世界の危機を解決したことだけがなくなったんだとしたら、残ってる事実って国税庁の担当者を殴ったということだけが残ってますよね。
あれ?どう?
税金の申請もまだできてないしで、地獄が残ってますよね。
地獄が残ってる。そうだったのか?そうだったのか?いや、わかんない。
わかんない。
わかんないです。
なんかよく収まったからまあ一家で見てて。
そうですね。
これ一回目でこれ全部理解できた人いるんですか?
理解いるんですかね、これね。
母国語じゃない立場で見てた人として。
まあ母国語やったらもうちょっとね、すんなり飲み込めたかもしれないけど、僕はちょっとだいぶ飲み込みきれてない部分いっぱいありました、本当に。
本当ですね。
この映画本当に説明むずいなっていうか、どんな映画ですかって説明するときに、映画ドットコムの解説読みましたけど、そんな映画だっけ?みたいな感じちょっとめっちゃしましたけど、読んでて。
この映画を説明するのすごく難しいっていう。
確かによくわかんないんですよね。
バースジャンプの仕組みを結構理解するまで時間かかりました、あれは。
僕も確かに。
靴の左右を入れ替えるとか、スティックのり食べるとかが、もう何の意味かわからなすぎて。
確かにリップクリーム食べる場面とか。
リップクリームかスティックのりだと思って。すみません。
あれスティックのりじゃない。あれリップクリーム、リップクリーム。
なるほど。
リップクリーム食べるあたりとかまではバースジャンプの原理わかってないですね。
なんで食べてんのこの人とかって思ってましたね、正直。
後になってそういうことかってなりましたけど。
あそこでわかるんですよね。指の間を紙で切るところでようやくわかって。
そうそう。
なるほどなっていう。
でもあそこね、ちょっと我慢できないくらい痛そうで。
地味に嫌ですよね。痛いことしなきゃいけないですし。
24:02
地味にね、紙で手切るって痛いですよっていう。
まあまあなんかちょっとね、やっぱマルチバースモーでしかもあんまり交通整理をしないまま突っ走っていくからついていくのはだいぶ苦労しましたね。
まあ本当にせわしない。それはまあ、エヴリンと重ねてるからこそなのかもしれないですけど。
エヴリンが日常どう言ってるかっていうのを本当に観客もこういう感じで味わってるというか。
いろんなタスクが山のように釣ってきて、同時並行的にいろんなことをちょっとずつつまみ食いしながらやっても説明が後回しにどんどんなっていったりみたいなことを
脚本の話し運びでやってたりするのかなって今ではちょっと思ったりはするんですけど。
そうですね。本作ね、マルチバースの使い方がマジでうまいなって思ってて。
まず映像表現としても見事だなと思うんですよ。
やっぱりハクビのシーンとしては娘のジョイがラスボスっていうのがわかった時に警備員をどんどんやっつけていくシーンですね。
あそこの映像表現は本当に素晴らしかったなと思って。
娘のジョイがバースジャンプっていう技術を開発したアルファバースのジョブトゥパキっていう悪い概念みたいなのになっちゃってるんですよね。
そいつが本編世界のエブリンに迫ってくるんですけど、それを捕まえようとする警備員をいろんなバースのジョイになって、そいつらを殺していくとこですけど。
うまいなって、いろんなものになって無双していく表現として本当に素晴らしかったなと思って。
めっちゃバカバカしいんですけど、バカバカしいほど絶望感があるなとは思ったんですよね。
意味のないものでお前らは死にますよっていう感じがめっちゃ怖いんですよね。
確かに怖いですね。フッて息吐いたら神吹雪でパンってなるみたいなとかって地味で怖いですよね。いやいやいや怖い怖い怖いっていう。
本当によくて、もうちょっと根っこの部分の話になっちゃうかもしれないんですけど、なぜエブリンが主人公なのかっていうところの話ですね。
マルチバースの解釈としてすごく良かったなと思って。
エブリンって挫折してきた人間っていうところで、挫折したからそこからマルチバースが派生しているっていうことを言ってたじゃないですか。
そうですね。
それってすごい的確なマルチバースの解釈だなと僕は思って、なぜ人生がうまくいってない中年女性が主人公なのか、何者でもない人が主人公なのかっていうところで、
この手のやつのなんでってなるところだと思うんですよね。なんであんたが主人公なのっていうところで、
27:01
いや何者でもないからこそ何者かになった世界と繋がっているっていうのって完璧な解釈じゃないかなと僕は思ったんですよね。
なるほどと、何者かになった起点にいるから世界の中心なんだっていうのはものすごく面白い発想だなと思って。
僕、本作のマルチバースってフィクションの役割そのものだなと思ったんですよね。
フィクションとか空想することの役割そのものだなと思って、
例えばあの時ああしてたらよかったなみたいな、今の自分こうだけどあの時ああしてたらああなってたかなみたいなのってちょっと考えちゃったりするじゃないですか。
誰だって考えたりしますね。
その世界のことを思って成功してるわとか人生楽しんでるわとか思ってしまう。
それと繋がるって誰でもあると思うんですよ。
本作最終的にいろんなマルチバースと繋がることを経て自分の人生を受け入れていくじゃないですか。
僕も結構自己紹介会で話したんだったかな。漫画館で会いたかったんですよね。
でも十分な努力をしなかったし必要な情熱を持ち合わせていなかったのでなってないんですよ。
でももしあの時努力してたらとかその情熱を持ててたらとかどうなったんだろうなって思うときはあるんですね。
それはそういう漫画館になった僕っていうマルチバースを見てるんじゃないかなって思うんですけど、
その想像する果てにあるのって結局自分はこの人生を選んだんだなっていうことを思うんですよ。
自分はこうしかなれなかったっていうのを思うんですね。
何か後悔したかなって思うこともその空想を経ることで後悔ではないものになっていくというか、
あくまで可能性ありえたかもしれないでもありえなかった可能性としてあくまで自分の中の物語として残るけど、
やっぱり最終的に自分の人生にもう一度立ち向かおうってなるんじゃないかなと思って。
空想とかフィクションの役割そのものじゃんと思ったんですよ。
平行世界があるからこそ、平行世界があったとしても今の自分の人生こそが人生なんだってなるって。
これは本作に似てるなと思ったのが、岩瀬正明監督のマインドゲームを思い出して。
なるほど、はいはい、そうですね、確かに。
マインドゲームも切り口はかなり似てると思います、そこは。
そうですね、確かに。
実際にダニエルズの2人もマインドゲームの名前を挙げてたりするらしいですもんね。
その解釈だよなと思って、基本的にマインドゲーム好きだからこういう話は好きなんですよね。
そうですね、本当に訳のわからないまま突き進んでいって、でも見終わった後はすごくなんか、
あ、なんて今すごく感動してるんだ自分みたいな気持ちになるっていうのはどちらも一緒だなというふうには思いますし。
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まあ確かにな、やっぱりマルチバースっていうのが空想とかフィクションとかもしもの世界だっていうところだっていうのはやっぱそれはやっぱ思いますよね。
あり得たかもしれない自分っていうのをどんだけ想像しても、でもそこにはならないんだなっていうところがジョイの悪役としての側面になっていくわけじゃないですか。
選べるもしもとか可能性を見てしまったとして、じゃあその後じゃあ今のその人生選べるかっていうと選べない人もまあいるかもよねっていう。
もう今の世界に絶望しちゃうとか、あ、もうどうせこういうもんなんだよねみたいな諦めのムードが漂うとか、
なんかそういったものの象徴のようにやっぱジョイは思ってながら見てたんですけど、
それってやっぱ今を生きる次世代というかまあ若い人たちが今の世界どう見えてるのかなっていうことにもちょっとつながってきたりもするし、
なんかそのキャラ造形とかそのマルチバースを見てすべて見てしまったジョイというキャラクターとかのその構成の仕方とかはすごくなんか納得が僕はすごくしたなーっていうのはちょっとありましたね。
ジョイがすごい特殊な存在とかじゃなくて、普通にニヒリズムというか可能性がありすぎるともはや人生って意味がないじゃんってなるというか、
すべては無意味だってなるっていうまさにニヒリズムだと思うんですけど、それを作っていくのが人間関係っていうのは僕はすごく腑に落ちる結論だなと思って、
この人生選んじゃった自分ダメだなって思っちゃうことってあると思うんですね。
あーダメだなーなんかこんな人生あるんだよ自分ってなっちゃうんですけど、でも出会った人のことって否定したくなくないですか。
うん、それはすごくわかりますね。
今の自分の人生がダメって言い出すと、じゃあ出会った私もダメなんですかってなるんじゃないかなと思うんですよね。
そんなことないし、そんなこと思ってほしくないんですよね。
だったらその出会った人も含めて自分を肯定しようってなるっていうのがすごく僕は腑に落ちてて、
さっきも言った通り僕漫画家になりたかったけどなれなかったなーみたいな自分ってダメだなって日々覚えながら生きてるんですけど、
いろんな人と出会って人生楽しんできてはいるんですよ。
こうしてマリオンさんとも出会って、じゃあ僕の人生ダメだったらマリオンさんと出会ったのはダメなんですかって言ったらそんなことないと僕は思ってるんですよね。
誰かを否定したくないから結果的に自分を肯定することになるっていうのがとても僕は美しいなと思って、
言ってほしいことなんですよ、僕はそれって。好きなんですよね。
それだけやっぱり人生をちゃんと生きてきたからこそだなって思うんですよね。
いろいろ苦労して、エヴリン大変ですけど、
けどやっぱその着地にたどり着けるっていうか、最後開眼をして今までマイナス方向だったものがすべてプラスに変わるみたいな劇的な流れになるじゃないですか。
33:04
あの反転がすごく感動的で、確かにいろいろ選べなかったさ。
でもよ、みたいな、もうなんなんでしょうね。
もうやけくそみたいなところも半分あるのかもしれないですけど、
あそこでなんかもう無理でも、あそこで反転してくれたことでなんかいろんなものが肯定されたような気持ちになるというか。
やっぱあそこのシーンで涙がちょっと止まらなかったなぁみたいなのが思い出しますね。
なんか変なシーンですけど、目玉のシールがいろいろペタッと貼って、何これみたいな状態になってるはずなのにとか、
マルチバースによっては、なんだこの世界みたいなものでもなんかいい話になっていくみたいなとか、
もうなんじゃこりゃみたいなところも多かったんですけど、
でももうあのなんか反転に僕はちょっと泣かざるを得ないなというふうに思いました。
いいですね。キービジュアルにあるおでこの目玉シール、なんかバカバカしいなぁと思いつつ、
バカバカしいままちゃんとしてるじゃないですか。
第三の目が開いたんだよっていう。
第三の目が開いた結果、人に優しくなるっていうのがいいよなと思って。
そうですね。
僕はじめめっちゃ心配してて、自分のマルチバースをぐちゃぐちゃにしていってるじゃんと思ったんですよ。
確かにぐちゃぐちゃにしていってますね。
力を借りることでつながってしまった世界の側はトラブルが起きてるわけじゃないですか。
起こってましたね。
そっちはそっちで一本の人生だから、いやもう前の人生どうにかするためにこっち大変なことになってるけどみたいなのがどんどん増えていくから、
いやーもう心配だなと思ってたら、ちゃんとそれぞれの世界のトラブルを解決していくことになるじゃないですか、結果的には。
そうですね。
そこが良かったって自分も周りの人も救うし、自分もちゃんとサポートするんだなみたいなのが安心したっていう感じがありましたね。
そうですね。確かにな。本当に優しさで解決するというか、優しくなることで本当に解決するみたいなのってすごくいいなと思いますね。
優しくありたいですもんね。生きてて思いますけど日々。
そこがね超バカバカしいっちゃバカバカしいんですけどね。
そうですね。やっぱりそのギャップも含めて感動しちゃうんだろうなっていうのは思いますね。
頭に乗ってたアライグマ助けに行くとか、
そう肩車するとか、あるあるあるかなーみたいなことになるとかね。
最近見たぞってなりましたよね。
最近見たぞってなりましたよね。
しかもあれってレミーっておいしいレストランのパロディーってことですよね。そこっていう。
あとSM趣味の人にSMしてあげるとか、なんかバカバカしいなと思うけど、なんかすごい大切なことだなって思うし、
そういうマイノリティな趣向に対して優しいですよね。この監督が作ってる作品って。
36:03
スイスアーミーマンも女装とかのあったじゃないですか。
ありましたね。
女装願望みたいなものを主体にさせるっていうので、
自分の女装願望みたいなものと向き合うことになってたし、
ディックロングもネタバネになるから言わないけど、人には言えない趣味の話ではあるっていう。
趣味というか、ちょっとした遊びのつもりがみたいなことがとんでもないことになるっていう。
あれは辛いけどな。だいぶ辛かったけどな。
あんまり賢かったものではないマイノリティというか、
今この時点では大切にしようねって思われてない弱さみたいなものに対する視線が妙に優しいところがあるようなって気がしてて。
なんかディックロングとかむっちゃ惹かれてたけど、
いやでもなーみたいなのをちょっと見てたりしてて、
だからその助け方がバカバカしいほどいいなと思ったんですよね。
そうですね。本当にヘンテコであればあるほど愛おしいなっていうふうになるかなと思いますね。
彼らの誠実さに付き合ってくれっていう感じに思えて、
あれが真面目なシーンってことは、それは僕らが知っている誠実さだから真面目なシーンになるのであって、
僕らが知らない誠実さは映像的には滑稽に見えるかもしれないけどっていう。
作り手は滑稽なものとして作ってるんですけど、
いやいやもうその30世紀の未来ではこれはすごい誠実なものとして社会的に捉えられてるかもしれないですよみたいな。
でも今の時点では滑稽だけど彼らは必死なんですみたいなのを、
ちょっと見てこっちとしてもバカだなと思いながら何かが残ってる。
わかりやすい感動じゃない何かが残ってるなと思うんですよ。この監督の作品って。
そうですね本当に。
僕本作もむっちゃ何かが残ったんですけど、感動っていう言葉が持ってるニュアンスじゃないんですよ。
そんな使い古されたものじゃなくて、
なんかもっとふわっと曖昧な何かで大切なものの気はするけど、
言語化しようとするといやバカバカしいものがいい話描かれると刺さるよねみたいなちょっと雑な表現になったりとか。
難しいですね。
そこの良さがあるなっていうのは思いました。
でちょっとそれを反転させたいんですけどねこの話を。
なんだかんだ本作ってわかりやすい作品だなと思って。
そうですね結局わかりやすいというか何ならちょっと結構昔から聞くなこれみたいな感じになるますよね。
正直起きてることって5億回ぐらい描かれている事象やと思うんですよ。
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母親と娘がお会いするって多分死ぬほど描かれてきた事象でみんな知ってるやつなんですよねこれって。
そうですよね。
でだんだんあそっち行くぞっていうのがわかってきて。
そうですね。
それは本作の良いとこでもありちょっと物足りなく感じるところでもあるなと思って。
どんだけアバンギャルドなことが起こってても根っこにあることはむちゃくちゃ正当派だしお行儀がいいんですよね。
そうですね。
むっちゃ嫌な言い方するとアカデミー賞取りに行ってる話の構造やと思うんですよ。
まぁまぁまぁちょっとそこらへんはちょっとまぁまぁでもでもそこでもあの前半中盤のアバンギャルドさんをアカデミー賞会員が選ぶのかっていうのは結構驚きですけどねそれでもね。
まぁでもテーマが確かにまぁもうすごくお行儀のいいと言いますか正当派なことっていうのは確かにその通りだと思います。
どんだけ細かい映像とかネタとかが尖ってても描いているものはまっすぐだよねだからいい映画だよねってなるのってちょっとん?ってなる部分ないことはないっていうその根っこがわかりやすければいいのかっていうそれがいい映画なのかってちょっと思うところもあるっちゃあるんですよね。
まぁまぁまぁまぁもっとね複雑なニュアンスの映画とかはたくさんやっぱありますしそっちがいいっていう場合ももちろんありますしね。
それのやっぱ一番パンティックな部分が家族愛に収束するっていうところかなぁと思ってこの家族愛に収束してめでたしめでたしになるってこの番組でもなんかちょこちょこ話してるぞっていうのはよく思うんですけど。
はいそうですね。
ちょうど我々二人で話したミラベルと魔法だらけの家であるとかあと私ドキドキレッサーパンダであるとかあとリメンバーミーとかもねある意味そうかなと思うんですけど。
はいその3本はあのやっぱり思い浮かびました。
家族愛だからいいのかっていうのはねちょっと思うところとしてはあったりはしてだからジョイがベーグルの方に行こうとしてたところで母親は止めるじゃないですか行かないっていう方を選ぶじゃないですか。
で最終的に和解してこの世界に留まるみたいになると思うんですよね。
あそこってそのベーグルの向こう側へ行っちゃおうとするのとあと喧嘩して車に乗ってどっか行っちゃおうとするっていうまあなんか母親の元を離れるモチーフが2個ぐらい重なってると思うんですけど母親の方に戻る方が正解になるっていうのはなかなかどうしてっていう。
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僕はそこでベーグルの方行っちゃってもいいんじゃねってちょっと思って。
そういう人生って意味ないじゃんってあの今いる場所ってそんなにじゃんみたいなそれって既存の価値観から離れていくであるとかあるいは親元を離れるであるとかそういう生き方もあると思うんですよね。
だから母親とは別で生きていくっていうことも描けると思うんですよ。
確かにやっぱりその安易に家族愛に絡めとられているように見えるみたいな部分ではどうしてもミラベルとかレッサーパンダとか思い出してしまう。
リメンバーみんも含めて思い出しちゃうんですけど。
でもなんかeverything, every year, all at onceは違うところってやっぱ視点が親目線でずっと進んでることがそれがあったからちょっと飲み込みやすかったのかなっていうふうには今思ってて。
ミラベルにしてもレッサーパンダにしても子供視点で親はこうだったねっていうのを許してあげるみたいな話になってるなっていうふうに思ってて。
その2作って思うんですけど、主人公たちがすごくいい子じゃないですか。
普通あんな状態だったら人はみんなグレるわっていう感じだけどすごくいい子たちなので許してあげるみたいな状態になってるっていうのがなんかちょっとなぁみたいな気持ちになるんだろうなって思って。
でも今作の場合はもう趣旨親目線というか、子供はちゃんとグレてますしみたいな。
波のグレ方じゃないですからね。マルチバース結構滅ぼしてますからね。
でもやっぱそういうことになりますよねっていう。母と娘というか親子関係っていうのはそこがちゃんと真っ当だからこそちょっとそこが受け入れやすかったりするのかなっていうこと。
私は許しますというふうに優しさという話が出ましたけど。
親として子供のその奔放さを私は許しますわっていう。そうした上で私は私でこれやるからねっていうことをちゃんと描いた上であの結論にたどり着いたって思うと、
いやなんかすごくそれはまあちゃんとやり合った上で決着したことかなというふうにはちょっと思えるというか。
なんかやっぱりどうしてもそのディズニーでそれをやろうとするとちょっとまあもうお行儀がいい話をさらにもっとお行儀よくしすぎてるみたいにちょっと見えてしまうみたいな部分が、
今作の場合はちゃんとそこがちゃんとやり合った上でそこにたどり着くっていうのはその結末にちょっとまあ腑に落ちないと。
いやいや別に家族愛だけが全てじゃないですよっていうのはある人はいると思いますけど。
彼らはあれで勝ち取ってそれで良しとしてるんだったらいいのかなっていうふうにすごく見えたかなというふうに思いました。
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そうなんですよね。だから本作の彼らにとっては家族愛を取り戻すことが本当はそうしたかったっていうのがあるからこの話でいいっていうのがあると思うんですよね。
それはミラベルもそうだしレッサーパンダもそうだと思うんですよ。
あの話はあれでいいっていうふうに。マリオさんミラベルの時逆のこと言ってたから。
あえてひっくり返して。
確かに。
本作はこれでいいかなって僕も思っててお行儀良すぎるかなっていう部分もあるし既にある正解に収束していきますよね。
家族愛が良きことであるっていう既にみんなが持っている正解にどんどん収束していくっていうわかりやすさそれは長所でもあるし物足りないっていう人もいると思うんですけど。
ただこの監督に関してはスイスアーミーマンを作ってるからいいじゃんって思ってて僕は。
だから本作が物足りなくてもスイスアーミーマンにそれがあるからいいじゃないかって僕はちょっと思ってて。
あれってもう人間関係の中に答えを求めてない話ですよね。
求めてない。
だから自分の中で自己施策をすればいいというか自分が自分を受け入れさえすればいいって話になってて。
他人は何それみたいな反応しかしないっていう。
そこでしか得られない救いはあるかなとは思うんですよね。
人間関係が救ってくれない自分が自分を理解することでしか自分を救えない話ってある意味人間に対してすごい誠実な話だなと思うんですよ。
他者というものの捉え方に対して。
スイスアーミーマンはそこが尖り切ってるから。
観客さえ置いていくじゃないですか。
観客さえどういうことみたいになるっていう。
そうでしたね。
主人公だけが納得しているっていう。
だからそこはシングエイブリアーオーラットワンスはどんなに変なことが起きても観客全員でもいい話だよねって思えるっていう。
それはやっぱり他者に寄り添いすぎているというか。
そうじゃなくて自分は自分でしかないよってそれを理解していきようよっていうのをスイスアーミーマンでも言ってるとは思うんですよね。
だから逆に本作はこの分かりやすさでいい。
もっと自分というものだけで救いを求めてる人はスイスアーミーマンがあればいいかなと思って。
確かに対になってるっていうか、カウンターというかもね。
寄り戻しなのか分かりませんけど。
2つで1つみたいな感じなんでしょうね。
そうですね。
すごい家が来たなと思って。
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そうですよね。
本当にこれがもう作品賞とか取るのかみたいな。
多分取ると思うんですけどこれ。
ちょっとすごい時代になったもんだなみたいなというか。
これ選ぶんやなっていう。
テーマが分かりやすさはあるけど、ここまでアヴァンギャルドな絵が取るんだっていうのはちょっと面白いですけどね。
本作ってジャッキー・チェンが主役になる企画があったんですよね確か。
そうですね。
それはそれで見てみたかったけど、これで良かったかなって気もして。
ミシェル用とキーホイックワンじゃなかったらちょっとなんかもっと質感変わってたんじゃないかなというふうに思いますよね。
キーホイックワンめっちゃ良かったですよね本当に。
めちゃくちゃ良かったですよね。
めちゃくちゃ良かったですよね本当。
好きになりますよあれはっていう。
ちょっとねジャッキー・チェンっぽさもあって。
そのちょっとね。
でもねジャッキー・チェンってマルチバースより強いじゃないですか。
そうですね。
強いからさっていうのが分かりますからね。
本作にジャッキー・チェンが出てたらマルチバース映画じゃなくてジャッキー・チェン映画になっちゃうと思うんですよね。
そうですね。マルチバースを食い殺すジャッキー・チェン。
結果的にバランスとしてすごい良かったなぁとは思ったし。
あとまあその中年男性が人生やり直したいって話ってもうちょっと見飽きてるかなって気もして。
まあそうそうそうですね。
それはまあたくさんあります。
それこそたくさんあるわって思っちゃうから。
それを女性でっていうのはそれ自体がちょっと新しいかなって気もするんですよね。
そうですね。キーホイックワンのかっこよくもなれるしちょっと頼りなさそうにも見えるっていう塩梅がやっぱすごくいいかなという。
めっちゃいいです本当にあれは。
本当になんかちょっと情けないような感じなんですけどいざアルファ・バースのウェイモンドが入ると途端に格闘術がめちゃくちゃすごいとかもあったりとか。
あと映画スターになってる未来、マルチバースがあるじゃないですか。
あそこのキーホイックワンかっこよすぎないですか。
たまらんもんありますよねあの世界。
いやそうこれちゃんと僕見てないですけどこれあれですよね。
ウォン・カーワイリーですよねこの漢字ってたぶん。
そうそうそう。
ですよね。
僕ウォン・カーワイリーかよおでんかだけ見てますけどかよおでんかやこれと思って。
やっぱそうなんですよね。
いやーちょっとこれ見終わった後にウォン・カーワイリーめっちゃ見たいって思いましたもんね。
そっちってなったんですけど。
ハゾキーホイックワンめちゃくちゃかっこよくないですか。
ちょっと痺れましたよ本当に。
いやー良かったあれは本当に良かったし。
役者はね本当にみんな良くて、娘さんのステファニー・スーも良かったし。
ミシェル・ヨーは言わずもがなっていう感じで、
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普段の人生に疲れ切った中年女性感も、
ちょっともはやおばあさんに見えてしまってるぐらいの疲れ方に対して、
ちゃんと映画スターのところはミシェル・ヨーやしみたいな。
むしろなんかあのくたびれた感じが珍しいすらありますよね。
ミシェル・ヨーってなんかイメージ的になんかもうすごい映画スターって感じがするじゃないですか。
こんな感じののもできるんだなぁと思いましたね。
演技力っていうのかわかんないんですけど、
役者の表現力というか、それが見応えはありました本当に。
てかソーセージになってるユニバースの2人、
ジェイミー・リーク・アーティスト、ミシェル・ヨーが一緒に住んでるみたいなのって、
あれもいいなというか。
あれ、これはこれで1本映画にしても面白そうな気がするぞみたいな。
なんてことない、この人たちの日常面白そうだぞっていうふうに思いました。
あれ、背景が普通の世界なのまさか足で活動してる伏線とは思わなくて。
足で器用にやると。
そこはマジで笑ったし。
でもあれ、分岐したとかじゃないじゃないですか。
もうあれはなんなんですかね。
分岐とかじゃないしみたいな。
ドクターストレンジのマルチバーソブマットネスで、
お金がない世界みたいになった時、
それも分岐とかじゃないでしょみたいになってたのと、
感覚的に近いというか、
それはもう世界のルール根本から違うやつじゃないですかねみたいに。
確かにそうですよね。
シブリンの人生の選択どうこうではどうにもならん世界だなっていう話でしたよね。
あそこだけ2001年うちの旅をパロってましたけど。
石になるマルチバース。
僕はあの世界が映るたびにずっとニヤニヤしてました。
分かります分かります。
石?みたいなっていうのもあるし。
またね、全ての可能性がなかった世界で、
もう究極そこにたどり着くみたいなのって、
ジョイのニヒリズムの極地みたいな感じもちょっとするし、
それがまたね、石が動くってだけでちょっとこれ泣けてくるぞみたいなところがね、
いいなぁと思いましたね。
捕まえちゃおっていう石が。
石が動くだけでこんななんかうるっとくるんだみたいな。
石が2個転がっていくのが何か感動しているみたいな。
何を見てるんだろう僕はって思うんですけど、
ほんとそんな映画ですよ。
ある種世界形的な話でもあるというか。
そうですね、それは思いました。
世界と個人が直結するっていう、
その直結っていうのが自分の人生の可能性全てっていう意味での世界となってるっていう意味での世界形かなとは思って、
割とね、その方向性でのマルチバースの描き方としては僕究極だなと思って。
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さっきお便りにあったその統一主観の是非を問うっていう意味でのマルチバースじゃなくて、
本当に個人の人生の範疇で可能性っていうもの、
あり得たかもしれない自分の人生っていうものとしてマルチバースの捉え方としてはほぼベストかなって思いましたかね。
本当に宇宙のように大きい可能性と本当に今の人生が接続するみたいな感覚は本当に世界形的な感じだなというふうに思いましたね。
一瞬なんか本当に惑星と惑星がぶつかるみたいなシーンがね、
イーサートされる辺りからも含めて絶対これ世界形感じるわみたいなふうに思いましたし、
そういう意味でもちょっと好きにならざるを得ないなというふうに思いましたね。
あとあれも思い出したんですよ。シン・エヴァ。
確かにあれもそうですね。
シン・エヴァの面白いとこはニヒリズムに陥ってる側が父側だっていうのが面白いんですよね。
確かにそうですね。ニヒリズムに陥ってるのは父側ですね。確かに確かに。
なんか結構ね、いろんな作品を思い出しつつ、見たことのないものを見つつでいい映画だなとは思いました。本当に。
いやー本当ですね。
ここまでなんか世界形的なるものにグサッと刺さる映画最近多いなみたいな。
バビロンとかね含めて多いので楽しいですけど僕は。
これからも世界形とは付き合っていくんだと思います。我々は。
そうですね。はい。
はい。ではそんな感じで、エブリシングエブリアオールアットハウスの話は終わっておこうかなと思います。
はい。
次回はリズと青い鳥です。
はい。
はい。はい。
いやー。
いやー、もう僕肩ブンブンしてますよ。
僕もあのちょっと気合を高めていきたいなと思ったので、最近ちょっとリズと青い鳥のサントラを聞いてます。
そこから入ってる。モチベーション上げるとこから入るっていう。
モチベーションを上げようかなと思って、リズと青い鳥の第三学章を聞いてもうね、うるっとくるっていうのをずっとやってます。
はい。もう次回はこれで決まってますんで、よろしくお願いします。
はい。よろしくお願いします。
はい。ではお知らせになります。3月も岩梨たすぎわを開催する予定です。
この日は目玉としては新仮面ライダーのタイミング収録をしてからのオープンになるので、新仮面ライダーの話はたっぷりできるかなっていうのと、もちろんEverything Every Hour All At Onceの話もできますので、よかったら遊びに来てください。
はい。
はい。あとオープニングでもお伝えしたんですけれども、5月27日東京で映画南下すぎるバー開催します。場所は今探し中ですのでまた決まったらお知らせしますのでよろしくお願いします。予定だけ開けといてください。
予定だけ、はい。
57:00
はい。またこの番組ではリスナーの皆様からお便りを募集しています。番組の感想、次回テーマ作品の感想などご尽力いただけると幸いです。
次回バー開催情報、ポッドキャスト、次回テーマ作品の告知も行っておりますので、Twitterのフォローもよろしくお願いいたします。
あとこの番組のイメージキャラクター、映画南下すぎる猫かっこ狩りをし合ったグッズも販売していますので、よろしければご購入くださいませ。
お便り受付先、Twitterアカウント、グッズ販売サイトのいずれも番組説明文に記載しております。
はい。それでは映画南下すぎるラジオ第106回、Everything Every Hour All At Onceの話を終わりたいと思います。
それではまたお会いしましょう。さよなら。
さよなら。