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今回のテーマは、バービーです。では、解説のほうを前田さん、お願いします。
はい。映画.comより、世界中で愛され続けるアメリカのファッションドール、バービーを、マーゴット・ロビー&ライアン・ゴズリングの共演で実写映画化。
様々なバービーたちが暮らす完璧な世界、バービーランドから人間の世界にやってきた一人のバービーが、世界の真実に直面しながらも、大切なことは何かを見つけていく姿を描く。
ピンクに色をとられた夢のような世界、バービーランド。そこに暮らす住民は、みんながバービーであり、みんながケンと呼ばれている。そんなバービーランドで、おしゃれ好きなバービーは、ピュアなボーイフレンドのケンとともに、完璧でハッピーな毎日を過ごしていた。
ところがある日、彼女の体に異変が起こる。困った彼女は世界の秘密を知る変わり者のバービーに導かれ、ケンとともに人間の世界へと旅に出る。
しかしロサンゼルスに辿り着いたバービーとケンは、人間たちから好奇の目を向けられ、ノアのトラブルに見舞われてしまう。
テディーバード、ストーリーオブマイライフ、私の若草物語のグレタ・ガービッグが監督を務め、マリッジストーリーのノア・バンバックとカービッグ監督が共同で脚本を手掛ける。
はい、というわけでここからネタバレありでガンガン喋っていきたいなと思いますので、まだ見ていない方は見てからここから先は聞いていただけたらなと思います。
はい、じゃあ触りの感想をそれぞれ伺っていきたいなって思うんですけども、じゃあ前田さんどうでしたか?
いや本当にあのパーフェクトに面白かったなと思っていて、なんか結構事前に色々あってちょっと悩んでた部分もあったんですけど、
なんか見ると本当にもうそれはそれはこれはこれっていう感じでできるだけ多くの人に見てほしいなっていうような映画でした。
個人的に最後のメッセージがあんまりしっくりこなかったなっていうところがあったりもしました。
はい。
はい、しっくりこなかったところとかも含めて一応話していけたらいいかなとは思うんですけど。では大石さんはどうでしたか?
そうですね、まあめちゃくちゃ面白かったです。
ゴルダー・ガーウィー監督、そろそろ私の若草物語がすごく好きだったので、色々世間的にはあったけど、まあガーウィー監督なら大丈夫でしょうと思って見に行って、
まあやっぱ大正解というか。なんかでも本作すごく上手いなと思ったのが、冒頭に描かれるそのバービーランドがユートピアであるとも描いてない、
ながらちょっとディストピア的に描いてるっていうのがちょっと面白いなと思って。
現実の過不調性の社会、男性優位社会とバービーランドの女性優位社会を両方ともそれだけだったらダメでしょっていうふうにも描けてるっていうのがめちゃくちゃ先進的だなと思って。
そこを含めてフェミリズム文脈の映画というところですごく新しいし、やっぱりゴルダー・ガーウィー監督らしい映画だなというふうに思いました。
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僕の感想なんですけど、ゴルダー・ガーウィーは監督作に関してはレディーバードとストーリーブ・マイライフ見ててどれも好きなんですけど、バービーもめっちゃ面白かったですね。
フェミニズム映画ってここまでだいだい的なフェミニズム映画そうそうないなっていう感じというか、このぐらいビッグなバジェットでフェミニズムとストレートっていう感じの映画になってくるっていうのはすごくいいなと思って。
バービーランドと現実社会の対比というか、鏡合わせな関係性とかも含めてここがどう変わっていくのかみたいなところも。
男性陣のチクチク痛むこういうところみたいな、男ってこういうとこあるよねみたいなところを見ながらうって思いながらも、笑いながらもチクチク痛むみたいな、あの辺のバランス感覚とかもすごくよくて。
そういうのをポップに鮮やかにやってしまうっていうあたりが本当に頭がいい人たちの作った映画だなというふうに思いつつも。
やっぱりでもそれ以上にやっぱり僕好きなのは、結局なんかモラトリアムな人に刺さる話だったじゃんっていうところに、僕は多分一番この映画の好きなところが僕は詰まってるなというふうに思っていて。
それはレディーバードにしろストーリーブンマイライフに関してもそうなんですけど、それはちょっと本当に結構最後はもう結構ウルップって出たというか、もうちょっと涙なしには見られないぐらいウルップ出ましたね。
という感じで、沢里の感想は皆さん喋っていただいたんですけど、お便りが2つ来ていますので、ちょっとお便りの方を読ませていただきたいなと思いますので、じゃあちょっと前田さんお願いします。
ラジオネーム藤田さん。こちらのポッドキャストでバービーを取り上げるとのことなので、いい機会と思い見に行きました。
バービー人形ではそんな経験がないので、所々挟まれるバービー人形のネタにはピンとこなかったのですが、
リアルの人間世界で安易に男社会に毒されてしまう件や、バービーたちが男社会の洗脳を克服する方法が何とも皮肉が効いていて笑ってしまいました。
時間を聞かれたり馬の本を読んだり、マッチョに振る舞うだけで男として尊敬される男社会最高と毒されてしまう件は安直ですが、ある意味その無邪気さは人間世界の男の子の象徴なのかもしれません。
また女が騙されたフリをしてゴッドファザーのうんちくを語らせるなどのところは、男のあるあるネタすぎて気恥ずかしさすら覚えました。
このようにジェンダー的な風刺を効かせた映画を見たのが久しぶりで印象に残る映画でした。
ありがとうございます。
男ってさーって言うとこの皮肉みたいなのはちょっとね、わかりやすいぐらいなんですけど、でもこういうのあるなって見ながら思っちゃいますもんね。
男ってなんであんなにゴッドファザー好きなんすかね。
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すぐ映画のうんちく語りたがるよねーとか、なんか人に教えたがるよねーみたいなのって、うーっていうふうに気持ちになりますよね。
いわゆるマンスプレーニングってやつですよねー。
ちょっとね、フォトショップの使い方わかんないって言ってると今度仕事でフォトショップとか使ってるからちょっと笑いそうになるんですよね。
僕が教えることはほぼないんですけど、僕教わることのほうがたくさんあるんですけども、女性から教わることたくさんあるんですけども。
なんかフォトショップのレイヤーがわかんないみたいな、なんかフォトショップあるある感がすごいなみたいなというか、ちょっと笑ってしまったっていう。
わかることに対しては得意気に喋ったりしちゃうんですよねー、これが。
あとあの、引き語り。
なんか本当に女として生きてたら人生3回ぐらいはあるんですよ、男の人に引き語りされる機会が。
マジですか?あるのかー。
だからあれって世界共通なんやなって思って。
ちょっと面白かったですね。
でもなんかあの辺、男性がちょっと愛しく見えるような描き方でもあったかなと思って。
なんかこう皮肉なんだけど、完全に嫌な感じではないっていうところも仲良かったですね。
本当にギリギリ笑えるラインというか。
そうですね。ギリギリね。
男ってこういうとこちょっともうしょうもないけど、まあ可愛いかみたいな感じのギリギリですよね、本当に。
男側は笑いながら自分で育ったんですけど。
そうそうそうそう。アハハって笑ってるんですけども、めっちゃあの歯にめっちゃこうチクチクさせてくるやんみたいな感じ。
ギリいち割れてないみたいな。
ダンスバトルシーンとかのね、ちょっともうお前らこういうとこあるよなみたいな感じの、なんかわかるねんかねみたいな気持ちもあったし。
喧嘩するのかと思ったら殴り合いで仲良くなっちゃうっていうね。
お前らそれがしたかっただけやろみたいな。
イチャイチャしたかっただけやろみたいな感じがね、素晴らしいなって。
では次のお便りいきましょうか。
じゃあオイスさんちょっと読んでいただけますか。
はい、ラジオネーム8さんからいただきました。
こんにちは、バービー見ました。
とてもパワフルな、そこそこコントロールが荒れているゴーアンピッチャーみたいな映画だと思いました。
いろんな要素がすごいテンションで放たれ続け、ぐちゃぐちゃになりながらもシンプルな全方位的なメッセージに執念していく様は、
ノア・バーンバックの要素、ホワイトノイズっぽさを感じたりしました。
ディテールはたくさんあるけど、最終的には細かいことをいいんだよとでも言いたげな豪快さ。
全方位的ゆえ主に男性から単なるフェミニズム映画ではないとして掌握されがちですが、
そういう意見こそがフェミニズムを下に見る女性別種に繋がるという地獄が可視化される構造まで見越して作っているなら神視点すぎる気がしますが、どうなんでしょうね。
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まったく余談ですが、冒頭の楽曲がリゾだったのでヒエとなりました。
日本公開タイミングによるものですが、ウエストサイドストーリーでアンセレル・ゴートが王室で出てきた時と似た感触です。
まとまりなくてすみません。
ありがとうございます。
確かに例えとしてコントロールが荒れているけどゴーアンピッチャーみたいな映画っていう例えがめっちゃわかるなって感じしますよね。
すごく整っているんですけど、色々な要素含んでいるが故にブレそうなんだけどでもまとまっているみたいなギリギリのラインみたいな感じっていうのが確かに伝わってきましたね。
確かにホワイトノイズっぽさっていう意味では、ホワイトノイズもホワイトノイズで結構荒れてる映画だと思うんですけど。
ちょっとあれ特殊すぎますよね。ノーバンナップのホワイトノイズはこれ何?みたいな感じだったけど。
でも確かにホワイトノイズらしい展開というか、最初にそれこそ主人公のバービー、ステレオタイプバービーが死について考え始めちゃうところがスタートするってところもある意味ホワイトノイズっぽいなと思いながら見てたりもしましたね。
なるほど、そっか。リゾの件が触れてましたけど、確かにタイミング的にはちょっと僕もえ?っていうふうに思ったんですけど、パワハラでしたっけ?そういうので告発された時期のニュースが流れてて、確かにタイミング悪いなっていうふうにはなりましたけど、それは一旦置いといたとしても、音楽どれもいいですね、今回ね。
そうですね、素晴らしかった。
すっごい上げ上げの、ちょっとなんか懐かしい感じがしますね、ディスコっぽい感じ。ああいうのもすごく耳に残るし、すごく良かったなって感じですね。
あとちょっとこうミュージカルっぽいところもたくさん見られたりもして、監督60年代というかかなり霊命記の、オーズの魔法使いとかそういうレベルの頃のミュージカル映画を参照したというふうによくおっしゃってるのは聞くんですけど、
でも確かにその雰囲気というか、完全に作り物、全部が作り物なんだけど、だけどその中で完璧に出来上がっているというか、世界が出来上がっている感じというか。
一緒のカコニア感というか、そんな感じですかね。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ではここからは3人で話を掘っていこうかなって思うんですけども、どうでしょうね、どっから語りたいとかありますか?
そうだな、じゃあまず冒頭の2001年のオマージュシーンから。
そうですね、あれね、なんか横剣、一番最初のティザーの横剣の時から使ってましたけど。
あれまんま使うんだって思って、本編だって思ったんですけど。
でも2001年オマージュっていうところに僕は笑いますし、まずアハハってなるし、そのバービーの誕生のゆえんとしてというか、
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なぜバービーがここまで人気になったのかっていう説明としてもめっちゃ端的に上手いよなっていう、あの辺のやり方。
そうですね、しかもある意味冒頭ってポジティブな面だけを言うわけですけど、最初バービーの。
最初のその冒頭の導入としてすごく上手い導入ですよね。
本当に上手いなっていう。
確かにね、あまりバービー人形に対して思い出もわざとこともないですし、よくわからないこととかってある人多分多いと思うんですよ、意外と。
やっぱり日本に住んでると、そういった意味でもバービーってなんでこんなに世界中で人気なのっていうのを、やっぱあれだけですわかりやすく説明してくれてるって感じもすごくしますし、
本当にバービーのおもちゃ論としてもすごく、話に組み込み方としてもすごい上手いよなっていうふうに思いましたね。
それこそあれを見て改めて思い出したのは、妹が持ってた人形にポポちゃんって言って赤ちゃんの人形がいて、
懐かしいな。
ちょっと怖いやつね。
そう、ちょっと怖いやつ。目が閉じたり開いたりするやつ。
ただ、あれを女の子が与えられる意味ってなんだって考えた時にめちゃくちゃ怖くなって。
なんかでも、卵が先かニワトリが先かわかんないんですけど、私あんまりそういうおままごと的なことは全く興味がなかったんで、そういうものも基本的には持ってなかったんですけど、
自然と興味を持つ面もあるとは思うんですよ。
わかんない。わかんないですけど。
なんでかなってずっと思ってて。
100%与えられてる可能性もあるけど、でもそれだったら男の子は、男の子って基本的に乗り物に興味を持つじゃないですか。
そうですね、乗り物とか。
でもさ、それが与えられてるかって言われたらなんかちょっとわかんない。
なんでちっちゃい時から男の子と女の子って興味の対象があんなに分かれるのかなってめっちゃ考えてて。
あるんでしょうね、確かに。
外部要因も多少あるだろうけど、でもそれとも言えないぐらいにパッキリ分かれるところはあるよなっていうのがあって。
なんかね、不思議ですよね。
確か影響っていうのももちろんあったりするんだろうなって思うんですけど。
でも与えられてるっていう考え方はめっちゃ怖いですよね。
そうなんですよ。だから冷静に考えた時に、少なくともおもちゃを一番ちっちゃい頃に買ってもらうのって親じゃないですか。
で、例えば親が女の子らしく男の子らしくっていうのを望んでそれをしているとしたらめちゃくちゃムゴイことしてるなと思って。
しかも言って生まれたての子が生まれたての子を世話するみたいな構図になりますもんね。
そうそうそうそう。その時点で社会的なロールを与えられてるってそんな怖いことあるって思って。
すごいそれでいつも思い出すのが、保育園の時とかに保育園でお孫と友達とかとしたりするんですけど、
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お孫の中にもカーストがあって、お母さんとかお姉ちゃんはカースト上位の彦がやるんですよ。
で、お姉ちゃんは姉妹ってことで3人ぐらいまでだったらできるんですけど、全員お姉ちゃんでも話進まなくなってくるじゃないですか。
で、私みたいなあんまりこだわりというかおままごとに対してそこまでこだわりとか興味がない子はだいたい赤ちゃんか犬の役なんですよ。
犬の役は何?
だから世話をされる側になるんですよ。犬っていうかペットね。ペットがだいたいワンちゃんだったんですけど、
そのエピソードいつも私思い出すんです。おままごとの話が出るたびに。
私は赤ちゃんか犬だったと。
そう。これって全国共通の感覚なんかなとか。
でも確かにごっこ遊びでカーストが出るっていうのは別に男の子でもやっぱりカースト上の人がヒーローの役やったりとか、
今は確かにそういうのは近いのはあるんでしょうけど、おままごともやっぱりそういうのあるんだなっていう。
そう、だから世話をする側が、それがおままごとの男優込みだったりもするんですね。
なんかしてあげるっていうことが。
普段は子供なんでしてもらう側なんで、それを普段的な役割になるっていうのが醍醐味でもあるんで。
まあでもその大人の影響があるとしたらやっぱり自分のお母さんとかを見ての影響のほうがあるかもしれない。
だからいくまでもおもちゃがあるあるいは与えられることだけがおそらく影響ではない。
確かで、子供の潜在的な意識として、多分母の真似をしたいというか、真似で遊びたいっていう欲求は多分あると思うので、
そこでちょうど当てがわれるのが子ぼちゃん的な赤ちゃん的なおもちゃではあるとは思うんですけど。
そうですね。
まあでもなんか結構ね、映画の感想とか見たら、赤ちゃんの人形を壊されるのが嫌だったみたいな人も結構いまして。
まあそれが好きだった人もいるよなっていうことですよね。
そうなんですよね。
まあ気持ちはわかるけど、これこういう意味だしなみたいなのは好き嫌いの話だしなって言うんで、それ以上何も言えないし。
まあでも真似ってわからなかったら結構ねショッキングな。
ショッキングですよ。
言えそうではありません。
うわー赤ちゃんの人形めっちゃ壊してるだけやーみたいなふうに見えるのは見えるよね確かに。
あとやっぱ冒頭のその描写もある意味稼働すぎるっちゃ稼働すぎるんですよね。
まあそうですね。
その後のバービーランドはバービーランドでのいびつさっていうのが見えてくるので。
冒頭ってとバービーは信じていたっていう繋がりに入るから。
だからあの極端な描き方っていうのは、それがバービーの願いというか、バービー側の期待っていう描かれ方ですね。
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そうですね。
だから全体的にですけど、ちょっと単純化してる。
意図的に。
みたいな映画では多分あるんだと思うんですけど。
実は。
わかりやすくするのもあるし。
そうですね。
結構男と女って二言論的に語るシーンがかなり多い映画ではありますよね。
そうですね。
そこは映画の作品においての違和感はなかったですけど。
そこはやっぱりもしフェミニティブに語るのであれば、そこに関してはやっぱりニックになる部分ですね。
そうですね。
その一個の歪みっていうのがやっぱり一個そこの冒頭からもわかることだったりするのかなっていう感じですかね。
でもやっぱバービーランドの造形も結構、まずマッピンク、ほぼマッピンクっていうのが面白いんですけど。
あとなんか家がマジでプライバシー何もないみたいな家じゃないですか。
あれって。
でも実際お人形遊びしてる時の家ってあんなんだよなって思うんですけど。
そうですね。
だからまさにバービーが何も食べずに食べたフリをしてたりとか、そのままスーッて降りたりとか、あれもう完全に手が見えますもんね。
人形遊びしてる時の手が見えますもんね。
なんか結構設定がバガバンなのがいいですよね。
わかりますわかります。
なんかもう細かいことは無視して、人間世界とのつながりも正直よくわからんけど。
あのね、意外と行ったり来たり楽やなみたいな。
そうそうそうそう。
鑑賞しやすいなみたいなのはあるんですけどね、確かに。
確かにな。
家に妹がいたので、妹はいたんですけど、バービーとかリカちゃん人形とかなかったので。
シルバニアファミリーはあったんですけど。
シルバニアファミリー、日本では根強いですよね。
そうそうそうそう。
シルバニアファミリーもちろん家の半分はガバッて空いてて、そこでね、やれるんですけど。
でも、川はなんか反対側から見ると家の外観とかちゃんとしっかりしてるというか、川は。
反対側はおしゃれな洋風の家みたいになってたりするので、
バービーランドの家みたいにあそこまでスケスケ感じゃないっていうのがあるので、
なんかね、そこもね、すげーなって本当にスケスケだなっていうのが面白く見たんですけど。
それこそあのバービーランドの描写を見てちょっと思い出したのが、レゴブービーもちょっと思い出してというか、
遊んでる時の感覚というか、子供が遊んでる時ってどういうことを頭の中で空白を埋めて遊んでたかなっていうのをちょっと思い出した気がして、
自分はあれを、ああいうことをレゴでやってたんですけどずっと。
なのでその家を作って、家の中にその人形を置いて、それをまさにレゴムービーってそのままやるじゃないですか。
だから結構バービーランドの最初の描写は、おもちゃをテーマにした映画として、
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遊んでいた時、遊んでいる状態そのものを映し出すっていうのをチャレンジしてるように見えて、そこは結構やっぱ面白い試みだなと。
しかも、おもちゃの世界を滑るようなポジションにまたウィルフェレルがいるっていうね、どっちも。
そうなんですよね。
どっちもウィルフェレルなんだよなっていうのがちょっとおもろいんですけど。
そこの冒頭のケンの描写どう思いました?
後々に関わってきますけど、アライアン・ゴズリング演じるケンが、あれこいつってってなるじゃないですか、最初見てて。
なんかあの、ケンの、冒頭のケンというか、ケンの描かれ方。
ケンの描かれ方は、実際の女性社会の対比というか、として描いている部分もあると思うんですけど、
男性が女性の付属品として描かれているのはちょっと面白いなって思いました。
&ケンっていうところで、そこに自信を持てずにいるみたいなところは、なんか結構良かったなと思って。
なんせライアン・ゴズリングが良すぎましたよね。
そうですね。本当にライアン・ゴズリングが最高だなっていうのもあるんですけど。
そう。なんかこう、なんていうのかな、すごくこう、バカっぽいのに等しいみたいな。
そうそう。
キャラクターとして完璧だったなと思って。
しかもそれがこう、今までのライアン・ゴズリングに対するイメージを全部覆してくるんだけど、マイナスにはならないっていうのはすごいなと思って。
うん、そうなんですね。
いや、ライアン・ゴズリングってなんかここずっとばかりに、なんかチャーミングさを押してくるのが上手いなって思ってるんですよ。
やっぱ基本かっこいい、クールで無口なキャラクターとかめっちゃにおいじゃないですか。
ドライブとか、ブレードランナー2049とか、かと思ったら今回のバービーとか、ナイスガイズとかの情けない声とか最高なんですけど。
あのギャップがめっちゃいいんですよね。
僕はそれこそ今回のライアン・ゴズリングにちょっとララランドの彼を思い出してましたけどね。
えー、ララランドそんなに、そんな感じなんですか?
いやまあ、彼なんていうかな、社会に居場所のないタイプの男というか。
だから誰かに届けたと思ってるみたいな、そういう感じの男で。
もちろん今作の件は、まずそこから一回アウェイクするというのがありますけど、
なんかそのアウェイクした後の彼も含めて、ちょっとこうララランドの彼に近いところを感じたというか。
なるほど、なるほどね。
その愛おうさはありましたね。
報告とかで見てるのに笑っちゃいましたもん、登場した時。
わかります、わかります。
飽きたぞっていう。
見てるだけで面白いなって思ってて、でも結構ね、人間社会、現実社会に行って、
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男がこんなに輝いてるんだって思い出して、バービーランドに帰ってそれを持って帰って、
なんかちょっとアホな感じで広めていくのが、めっちゃ厄介な広め方してるなと思いつつも、
ちょっと愛おうしいとこもちょっとあって憎めないですよね。
馬ってなんだよっていうね。
馬乗ってたらいいのかよとか。
なんかよくわからんけどわかるっていうね。
そうそうそう。
なんかかっこいい男らしさみたいなのをするときに、なんか馬持ってくればいいみたいなのとかね。
でっかい車乗るとか。
なんでそうなるんだろうなっていうのはありますよね。
なんかツイッターで見てて面白い感想だなって思ったのが、
昔遊んでた男の子が都会に行って染まって帰ってきた時を思い出したって言って。
染まったなお前みたいな。
大学デビューして帰ってきたら、なんか全然違う男になってたみたいな、そういうのを思い出したって言ってて。
あの代わりをは確かにわかるかも。
あとガールズナイトとボーイズナイトの明確な差があったりとかね。
そこの違い結構大きかったですよね。
ガールズナイトは女の子だけで成立するけど、ボーイズナイトは女の子も一緒にいないと成立しないっていうのがあるっていう。
承認欲求の生き物なんだなーって思いながら。
ただ男同士でそれは埋められないんだなー競争心に入っちゃうからっていう。
なんかちょっと違うかもしれないけど、最近思ったのが、女性ってコミュニケーションすることが目的だったりするんですけど、
男の人って目的がないとコミュニケーションしなかったりするじゃないですか。
だから男性だけで成立しづらいのかなとかもちょっと思ったりしましたね。
そうなんですよね。結構そのケア的会話ができないっていうのは男性の良くないところだと思っていて。
会話をするために会話をするって多分ケアだと思う。
特に目的なく。そこから最終的に結論を導く必要なんてなくて、ただ自分の心情を話すというか。
それが目的なんでね。
それがなかなか目的がないと喋れないとか、他愛のない世間話するのめっちゃ苦手意識あるんですよね。
ふと時間が空いて、何もない時間を埋めるときの会話みたいなやつ。
僕はできるけど苦手っていう意識はあるっていう感じ。
コミュニケーション取りたいんだけど何を喋っていいんだっけみたいなところで詰まるみたいなことがあって、
本当にあの辺はボーイズナイトはこんなよく見るなって思いつつも、
そういうのはなりたくないなという関係を気づけないかな男同士でもっていうのは常に模索してたいなっていうのは常々思ってるんですけど。
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そうなんですよね。
でもその趣味っていうのはそういう意味では大きな切り口というか、
趣味があったら会話の目的が生まれるというか。
だって映画の話だったら死ぬほどできるわけじゃないですか。
でもそれは結局男性的マウスプレーニングから出られないわけですよ。
でも男同士で話してたらどうなるのそれは。
別にそこはまあかなっていうか、
マウスプレーニングもそこに男のエゴみたいなのが入るからそうっぽくなるのであって、
別に男性が女性に何かを教えるみたいなシーンって別に何も普通にあったり、逆ももちろんあるしみたいなことはあるんですけど、
そこがやけにちょっと構造的に見えるみたいなのがちょっと違和感を感じるとみたいなところが多分マウスプレーニングになるのであって、
そういうのがなくてもコミュニケーションって取れたりできるはずないんだと僕は思っていたいんですけど、
それを回避することはできるんじゃないかなっていう。
あそこ良かったよね、分かるっていう会話とかは多分そこに至らないと思うんですよね。
共有というか。
会話の引き出し方によってそういうのをなんかもっと改善できたりとかできないっけとかっていうのは思ったりはするんですけど、どうなんだろう、あんまりちょっと。
面白いですね。
じゃあそのバービーが人間の世界に初めて行って、女の子、最初は自分の持ち主だと思っていた女の子に出会って、そしたらこのファシストがみたいなことを。
コテンパン言われますよね。
テメェこの野郎って言われますよね。
面白いなって思ったのが、人間の世界っていうか社会がおもちゃに影響を与えてるし、おもちゃも人間の社会に影響を与えるっていう、この構造がすごく面白いなと思って。
だからケンランドになったらどんどんケンが出荷されていくみたいな。
ケンの受注がめっちゃ上がったみたいだね、なってましたね。
しかもあのタイミングでファシストがって言う前に言ってることでは、ルッキズム的な体系の問題とかって、本当にバービーに対する社会的な批判の意見だったりもするので、冒頭のバービー前後提から一気にこういう意見もあるけどって映画の中で言っちゃうっていう。
バービーをガンガンに叩きつけてる感じが見えましたね。
これよくマテルシャオッケーしたなっていう。
バービー批評としてまず正しいって感じですよね。
バービーがもたらしたもの、まずかったものみたいなものまで含めて描き切るっていうのがすごく話の中にちゃんと見事に組み込まれてるから見やすいですし、バービー人形のこと知らなくてもそれがすごくわかりやすく伝わりますよね。
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入門編っていうか、本当にフェミニズムに触れたことない人でも入門編としてめちゃくちゃデッキのいい教科書って感じがして。
全然これを見てきっかけになると思うなっていうふうに思いますね。
しかもマテルシャの幹部も全員男っていう。
あれ本当は55らしいですけど。
本当のマテルシャはそうなんだ。
男女非54ぐらいらしいですけど本当は。
それをあえて全員男でやるっていう。
あるあるですよね、そこは。
あるあるですよね。
どっかの県の女性の労働とかそういうのを買いますみたいののメンバーが全員男だったみたいな写真やったじゃないですか。
シューズ着た初老の男性ばっかりだったみたいなやつ。
あれと全く一緒じゃんって感じだったし。
僕たちはちゃんとやってるんだってすごい言うけど、お前所々でやべえこと言ってるなみたいなのがちょいちょい出てくるじゃないですか。
あれそれ大丈夫みたいな言ってるあたりの多分何も気づいてないあたりがなんかよくあるなっていう。
やっぱ一番あるなと思ったのが自分は女性のこと好きだからフェミニストだみたいな。
女性差別はしてないみたいなところとかも。
あれよく言ってる人いるなっていう。
結構見たなっていうのはありますよね。
あの人若干もう行くとこ行き過ぎて若干可愛さまで醸し出し始めてるんですけど途中から。
エレベーターボタン僕押すからみたいなところとか。
下の人、端の人から順番に伝えていくところとかも男社会っていうか企業あるあるみたいなところもあって。
確かにね。
あの距離で伝言ゲーム待ちいらんよなっていう。
でも会社ってああいう伝言ゲームしかないってあれですね。
言い過ぎですね。
でもそういうことが多いですからね。
ですよね。
直接そこの人に言ったら済む話を寝回しとか言う。
そうですね。
寝回しとか言うなどのルールで。
とかも別に口で言えばいいのにメールでやったりとかってするとまた人でも入るとかね。
そういうのも含めてしますからね。
社長の転末というか、特にバスされないっていうあたりの感じもブラックでおもろいなっていう感じがしましたよね。
なんかあいつを倒して終わりだみたいな感じに特にならないというか。
なんかあいつはあいつでピンピンしとるぞみたいなっていうのが。
確かにそういう意味では敵がいない映画ですね。
敵はいないけど、ただなんかこいつこのままでいいのかみたいなのは残ったままで。
それは現実そうだもんなみたいな。
そこは単純にこいつを倒して終わりなんだみたいなふうにしないっていうあたりもすごく大切なことなんじゃないかなっていうか。
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うまいですよね。
まさにさっき冒頭でも言ったんですけど、
女性だけでもダメだし男性だけでもダメだしっていうところを最終的に掲げる以上、
どちらかを二言論的に扱ってるものを悪ってした瞬間に、
多分そのメッセージ性全部が壊れると思うんですよ。
だから悪役みたいのをつけずにどう終わるかって時の終わらせ方がめちゃくちゃグレタガオイグっぽいなと思ったんですけど。
それにいったら、アラン。
アランは扱い良かったのかなってちょっと思ったんですけど、
微妙にあんまり触れられず、ちょっと最後まで若干悲しそうな感じのままだったので、彼が。
アランの立ち位置をどう見るかって結構いろいろ人によって分かれている部分があるというか、
いろいろ重ねられるからだと思うんですけど、
例えばいわゆるホモソーシャル的な空間に馴染めない男性にも見えるし、
そもそもクイアな存在であるみたいな見方も全然できるしみたいな感じなんですけど、
ただちょっと彼の扱いはなんかほんまふわっと終わらないようなっていうのはちょっとあって、
そこはちょっと救いきれてないような気もするし、どうなんだろうみたいなところはちょっとありますね。
あと妊娠したバービーの扱いとか、あれいいんかなこれとか。
なんか一発ネタみたいな感じ使って終わってない?これ大丈夫だったっけみたいな。
っていうのはちょっとあそこはどう読み取っていいのかみたいなのがちょっとまだ分かっていないって感じですね。
結局さっきの男女の二元論になっちゃってるっていうところで、
女性もちょっと一枚は過ぎるというか、
男社会を作ってきたのって男の人だけなのっていうようなところもちょっと考えさせられるし、
そこは何でもかんでもやるのはちょっと難しいと思うので、
そこからどう考えていくかっていう話かなとは思うんですけど、
なんかもうちょっと違う意見、違う意見のっていうかが本来は女性の中にもたくさんあると思うので。
そうですね。
だからラストかなと思って、ラストあと途中で出てくるバービーの制作者というか、
おばあちゃんいるじゃないですか。
ルースさんですね。
そう、ルースさん。で、ある意味バービーのマテル社って彼女の名前が入ってないわけですけど、
でも本当にバービーを作ったというか、発案者の一人が彼女なわけですよね。
でも彼女自身が善人ってわけじゃないっていうのは結構面白いなと思って。
脱税したけどねみたいな。
そうそうそうそう。脱税もしたけどねってさらっと言うみたいな。
で、ちょっとラストに若干踏み込む話になっちゃいますけど、
バービーランドはある意味さっき言ったように二元論で単純な社会だし、
ある種の理想化された社会だと思うんですよ。
ただ今回の主役のマーゴとロビーが演じているバービーは、
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そこから出て人間社会に行くっていう、要は複雑な社会を生きるっていう決断をするんだと思うんですけど、
そこが二元論でずっと語ってきたものを、でもまあ本当はそうじゃないけどねって言っているところなような気がして、
本当は社会を暮らさせてめちゃくちゃめんどくさいし、
それでもあなたは生きるというか、君はどう生きるかみたいな。
そうですね、確かに。
あそこでこの映画が白黒つけられない曖昧な領域に達していくっていうのが、
そこがすごくグレタガーウィグラシー、モラトリアムに刺さる話にしてくれてるじゃんっていうので、
もう大いに泣くんですけども。
前田さんがラストでしたっけ?ちょっと引っかかってるみたいな言ってたと思うんですけど、
その辺とかって関わってきたりするのかな?どうなんやろ?
ラストというか、本当の一番最後のラストじゃなくて、
最終的にバーゴッド・ロビーが、彼女はステレオタイプ、ノーマルタイプのバービーだから、
自分にはできることとかやりたいこととかが特にないっていうところで、
でもそれでもいいんだよって、ありのままでいいんだよっていうメッセージになると思うんですけど、
ありのままに生きるっていう言葉は、結構多くの人に届けられるというか、手はまるようなメッセージだとは思うんですけど、
この作品を通して私が感じてきたことっていうのが、
ありのままに生きたくても、社会的な抑圧だったり差別だったり構造的な問題でありのままに生きられないっていう現状があって、
だから社会を変えていかなくちゃいけないっていう方かなって私は思ったんですよ。
だからそれを個人の話に帰結させるっていうのは、それ自体はいいんですけど、
それまでのストーリーで感じてきたところと、自分の中ではストンと落ちきらなかったかなっていうのはあって、
気の持ちをみたいな話になっちゃうかなっていう。
個人の話になってしまったからこそ、ちょっと弱くなっている部分もあるよねっていうニュアンスっていうか。
ありのままに生きたくても生きられない人たちの存在を、ちょっと放っちゃってないかなっていうふうに思ったりもしました。
僕は、これもう卵がニワトリが先かって感じだと思うんですけど、
個人のそれが社会を変えるんじゃないって思ったので、今回の映画が好きって思ってるのかなっていうのがちょっとあって。
僕、ありのままってワードでもいいんですけど、
僕は最後バービーが人間界に行って人間になっていくみたいなのって、
不完全で不確かな何かを愛するようになる話だなっていうふうに僕は思ったんですよね。
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自分ってその存在がそもそも何なのかっていうのが自分でもわかんないし、
こうだよねって思われてる人から思われてることも、それはあくまで本当の自分かわからないよねっていう、
そういう疑問というか疑いというか、
そういったものをちゃんとそれを認めてそれを受け入れていく話みたいな感じに僕は見てたんですよね。
バービーもだし、剣も同じように思っていて、
やっぱりなんかその自分って何なんやろうっていうのは、それは別になんか青春時代だから起こる問題とかでは全然なくって、
大人になっても多分ずっともうおじいちゃんになるまでずっとそれ考え続けていくことがなんか人生なんじゃないのっていうふうに思ってて、
それをなんかこの映画で言ってくれてるような感じがすごく僕したんですよね。
ラストシーンで流れる曲はまたビリー・アイリッシュの曲が流れるじゃないですか。
もうタイトルがWhat was I made for?っていう、
私は何のために生まれてきたの?みたいな感じになっていて、
歌詞とかもそういう感じがすごく出てるんですよね。
もう私というのは何になりたいのかもわかんないけど、
でもその不確かさを含めてそれは私だって言っていけるっていう、
それを認めていけてるっていうこと。
そういった人がどんどん増えていけば社会も自ずと良くなったりしないかなみたいなふうに僕はちょっと思ったんですよね。
なのであのラストは僕すごく本当にモラトリアムな自分に刺さるというか、
自分っていうものがなんかわかんないみたいなふうにもがく話なんですけど、
レディーバードにしてもストーリー・オブ・マイ・ライフにしても。
その何か機微みたいなというかその過程みたいなのがすごくやっぱり、
僕はすごく何かそういうのを見るだけで泣けてしまうんだなっていうのはありましたね。
麻原さんのおっしゃった問題意識は結構大もともだなと思う一方で、
あなたらしく私らしく生きれない人の物語って今作で一番描かれるのはむしろバービーじゃなくて剣なんですよね。
特にライアン・ゴズリンが演じてる。
彼自身は何のために自分が生きてるかわからなくて、
目的を見つけるんだけどそれは自分の外側から与えられたもので、
自分の内側から出たものじゃないんですよね。
僕は何をしたらいいんだって、
要はバービーたちに復権された後に彼は絶望的な顔をして言うわけですよね。
僕に何もない。君を失ったら何もないんだっていうふうに言うわけですよ。
そこでバービーは私じゃなくてあなたのしたいことを見つけなさいっていうところがあって、
それが多分二重構造になっているとともに、
多分それがまさに麻原さんの社会的なメッセージだと思うんですよね。
ステレオタイプに組み込まれる、あるいはそこの居心地の良さって、
本当にあなた、この自身から思っているっていう。
そのステレオタイプに居心地がいいからいるようにあなたは思っているかもしれないけど、
それは本当の意味であなたになりたいことですかっていうのを、
もう一回振り返ってみたらどう?って言ってると思うんですよ。
で、それが多分、おそらくノア・バンバックとグレタ・ガービグの脚本の中では、
42:02
それこそが社会を変える一番根っこ、ボトムアップから変えていくために重要なことだから、
もう一回自分を見つめ直してみたらいいんじゃないの?って言ってる映画だと思うんですよね、この映画って。
本当に草の根だと思うんですよ、それって。
草の根だし、結局それでステレオタイプの方がやっぱりいいやって戻る人もいると思うんですよ。
でも多分それでも、自分でそう判断して、そこにいるっていうことを言えるかどうかっていうところが、
まず一歩なのかなと思っていて、
それをみんながやって、みんながそれを発信していくというか、
発信をしなくてもいいかもしれないけど、
そのラストみたいなものを自分で考えて、ここはいいっていうのをどれだけやれるかに、
今後の社会というか、あなたらしく生きれる社会っていうのがどうなるかっていうのを託されているのかなっていうのは僕は思いました。
ラストはすっげー深い話になりますよね。
冒頭のすっげーポップなところからすごく色が落ちていく感じなんですけども、
白い空間に行ってって感じになって、無彩色になっていくぐらいの勢いで、
作品の党も変わっていくっていうのが、その味わいのギャップみたいなのを含めてすごくいいんだろうなって思いますね。
特にラストの重ね方で、結構ストーリー・オブ・マイ・ライフのラストともやっぱり重なるなと思う。
その先、丸さんおっしゃる通りで、
ストーリー・オブ・マイ・ライフも主人公が自分が小説家になる仕事をもらうっていう形で、
自分、これまでにない女性像というか、ロールとして生きていくことを決断して世界に退治するところで終わるじゃないですか。
その世界を前にして終わるっていう形が、レディーバードもそうだし、
やっぱグレタガービッグ作品のグレタガービッグ印と言ってもいいかもしれないですけど。
しかもそこにいろんな人の願いを込めてるっていうのが上手いというか。
ストーリー・オブ・マイ・ライフの場合って主人公のものだし、
若草物語を描いたオルコットの願いもこもってるしみたいなのが、
現実とフィクションが混ざった状態のまま出してくるじゃないですか。
あれをやりきっちゃうのがほんますごいなって思ってたんですけど、
マービーもそういう感じなんだよなっていうのがあって。
最初から最後までそういう複雑なことをずっとやりきって、
そのまま走り切ったみたいな映画だなっていう風に全然思ったので、
天才だな、やべえなっていう風に思ってましたね。
あとこれも語らなきゃなと思ってたんですけど、
本作の山場としてみんなが上げるシーンって、
中盤のマテルさんで働いてる女性、バービーの持ち主ですけど、
言うセリフの切実さだと思うんですよ。
バービーたちに対して、女ってほんと最悪っていう。
あそこのシーンはちょっと落霊してしまったんですけど。
バービーたちが願っている通りには生きれない。
45:03
それは社会のせいでもあるし、
でもそれ以上に、さっき結構ラストでも問うてるような、
自分らしさを考えて苦しみながら生きていくのであれば、
もうそこは抱えざるを得ないみたいな。
途中で彼女が吐くものって、途中までは確かにフェミニズム的なメッセージもあるんですけど、
それだけじゃないんですよね。
それを踏まえた上で、もう一個別のシーンですけど、
バービーが人間世界に行って、あるおばあちゃんに会うと。
おばあちゃんに対して、あなたは美しいねって言ったら、知ってるっていう。
あのシーン、それを踏まえてでも、それでも美しさというか、
それがあるから美しいんだって言ってるというか。
バービーランドの理想化というか、すごくシンプルでポップで可愛くてっていうところに対しての、
人間社会の複雑でめんどくさくてややこしくて、
でもそれを抱えるから人間は面白いっていう。
その対比がやっぱり見事だし、
僕はそこにちょっとマインドゲーム的なものというか、
あるいは宮崎駿の君たちはどう生きるかでもいいと思うんですけど、
それに近いような現実社会のクソかもしれないけど、
でもそれでもいいじゃないかって言ってる感じというか。
現実社会生きろよお前らって言ってる感じというか。
それはちょっとなんか、私はちょっとしんどいからあんまり好きじゃなくて。
そうなんですね。
私はどっちかというと、現実を基本的に忘れながら死ぬまで生きていきたい人間なんで。
なるほどなるほど。
でもおっしゃってることはめちゃくちゃわかります。
確かにどっちの気持ちもわかりますけど。
そういうマインドの時もあるし、
何も現実一切見たくない時のマインドもあるし、
現実が見たいマインドもあるし、
どっちもあるからすごくわかるなって感じですけど。
確かに現実に帰っていく感は何回こそるねんって感じですけど、
やっぱシン・エヴァンギリオンですかみたいなというか。
ちょっとSFチックな話でもあるじゃないですか。
そうなんですよね。
並行世界があってみたいな。
哲学系SFみたいなって言ったらいいんですか。
そういうのもテイストとしてちょっとあるから。
ちょいちょいマトリックスっぽいなみたいなというか。
確かにね。
君はどっちを選ぶんだいって赤い薬か青い薬かみたいなのを選ばされるみたいな感じとかもあるし。
どうしてもそういうのは思い出したりはしちゃったんですけど。
なんとなく偶然かもしれないけど、
ここ近年の作品が結構それを言ってくる映画が割と多くなってるなっていうのは、
偶然なのかそうでもないのかっていう。
なんなんでしょうね。
やたらと見るわけかな。
確かに結構目につく感じはしますよね。
やっぱりデカいのは君たちはどう生きるかではあると思うんですけど。
48:00
君たちはどう生きるかそんなに皆さんに刺さってたんですか?
僕らそうですね。
大井さんめっちゃ刺さってましたよね。
僕は結構そもそもジブリスタジオのファンなんで。
僕それこそ本当に君たちはどう生きるかに関しては、
それこそ前さんさっきの言ったみたいに現実見せんなよみたいなマインドに超近いものがあるというか。
あんまそんな終わりの雰囲気ちょっと今は受け取りたくないですみたいな気持ちだったので、
完全にその時は大井さんのマインドと似てます。
現実見たくないみたいなマインドそこに入れた。
現実見たくないというか、人に言われたくない。
どっちにしても現実を見て生きていかなあかんわけやんか。
だからほっといてくれても。
どっちにしても自分が頑張らなあかんから。
結局やっぱり作品はどうしても後押ししかできないんですよね。作品自体からは。
それを受けて自分はこれ受け取らないけどなって言ってもいいし、
それを受け取ってもうちょっと頑張ろうかなみたいな気持ちになるとかって、
映画好きの間だったらそういうふうにしてたりとか、そういう気持ちになったりみたいな経験多分あると思うんですけど。
バービーに関しては僕にとっては結構勇気をもらえたというか、頑張ろうみたいなというか、
自分の不確かな部分っていうのを愛していけるようになろうっていうふうに思えるような映画だったなっていう。
映画の話をするとどうしても理屈になるじゃないですか。話すことで。
でも映画を見てる時って理屈じゃないものがすごく大きいから、
それは素直に受け取っておきたいなって思いますよね。
だから言葉にすることで見てる時とは違う感覚が良くも悪くもあったりするけど、
そういう意味ではこのバービーは見てる時は100%前向きって言っておかしいですけど、
ちょっとのめり込んで見れる作品だったんで。
なんかやっぱり絵の力ももちろん強いっていうのもありますしね。
ずっと見ていたかったもんね。
バーミーランドをUSJとかに作ってくれへんかな。
ちょっとあったら行きたいかも。
ケンランドもあるよ。
ケンダムも。
ケンダムもある。
なんたら酒場もあるよ。
それはそれで確かに良さそうだな。
確かにな。
これ全然話と変わるんですけど、自分だけの映画のテーマパークとかを想像したりしませんかっていう。
一応日本にもUSJとかありますけど、もはや映画と関係ないUSJがあるんですけど、
俺だったらここにワイスピのテーマパーク作ってさとか。
ワイスピのテーマパークって。
51:00
ここにはトランスフォーマーのアトラクション作ってさとか。
そういうのを想像したりしませんかみたいな。
映画見てるときにこれアトラクションなりそうだなって映画とかはありますよね。
世界観が面白くてとか。
ウェス・アンダーソンパークみたいなのあったらいいじゃないですかみたいな。
ウェス・アンダーソンパークめっちゃいいな。
しかも結構実現できそう。
だってちょっと前にありましたね。ウェス・アンダーソンっぽい写真展ってありましたよね。
写真集とか出ましたよね。
そういう自分だけの映画パークみたいなのを作ったりするときの想像とかすると思うんですけど、
その中にも確かにバービーランド入れたいっていう。
バービーランド入れたいですね。
ちょっと話ずれたんですけど、
私このお盆休み中に弟のところに行って、
追い子とめい子に会ってきたんですけど、
4歳くらいなんですね、上の子が。
トイストーリー大好きで、
ウッディーとバズの人形があるわけですよ、家に。
そのくらいの子からしたら、先に映画、
そのくらいの年のときに映画見てるから、
ウッディーとかが本当に夜になったら動くってずっと信じてたみたいで。
めっちゃ羨ましいなと思って。
それくらいの年に見たら信じるよなと思って。
それはめちゃくちゃ羨ましいなと思いましたね。
前田さん何かないですか?子供の頃に見て、
信じてたことというか映画とかで。
何やろう、信じたことか。
でもチャイルドプレイ見てから人形全部怖くなったんで。
本当に。
闇版トイストーリーの方ね。
闇版の方ね。
だからそういう力が映画にはやっぱりあって、
その映画体験めちゃくちゃ羨ましいなと思いました。
たぶんそれで言うと僕、ホーラーエクスプレスでしたっけ?
ホーラーエクスプレスか。
はいはい、ありますね。
小学生の頃に見たおかげで、しばらくサンタクロースをガチで信じてたっていう。
めっちゃいいじゃないですか。
いいことや。
だから12月24日に眠れなさすぎて泣きついたことありますからね、親に。
眠れなきゃ来ないからちょっと眠れないんだ緊張しすぎて。
かわいい。
よくあるよね。
楽しみすぎて寝れないってやつね。
それがよりにもよってクリスマスの日に来るみたいな。
こんな日に限ってクソ寝つき悪いんだがみたいな。
それ以来そうならないように、その日には早く寝れるように走り込みとかしましたからね。
ストイック。
そのぐらいガチで信じてましたから。
めっちゃ整えていってますね。
それはやっぱ一番大きかったのはホーラーエクスプレスだなって思います。
あともう1個、Day After Tomorrowを見て地球温暖化のことを本気で考えてました。
54:01
それわかるわ。
わかります?
それわかるわ。
地球温暖化マジやべえって思った。
地球温暖化マジでやべえっていう。
あれ見てから自分ごとになりましたね、地球温暖化が。
あれ見て地球温暖化自分ごとにしてくれる人いるんや。
本当怖いですよね。
めちゃくちゃ怖い。
一瞬バキってこうって死ぬみたいなとか。
うわーやべえ、地球温暖化やべえって。
そういうことじゃないと思うんですけど、そういうことかみたいなやり方なんですけど。
だからね、映画の力というか信じ込ませる何かっていうのはバカにはできないんで。
マービーがそういうある意味で世界をちょっと変えていくような何かにもしかしたらなるかもなっていう。
ここから何か始まっていくのがきっと何かあるんじゃないかなっていうふうにすごく思いましたね。
うまくまとめましたね。
うまくまとめたでしょ。
時間も時間なのでね、ちょっとまとめに入ったほうがいいかなっていうふうにちょっと思いましてね。
ちゃんと進行役っぽいことをしまして。
他に一応これだけは言っときたいみたいなこととかはないですか、ちなみに。
このバービーの話は本当山口さんが本当にハイトシ方ですよね。
そうですね。
なんかすごく金に共感してそうな。
怒られた。
なんかこうすごい山口さんの視点でいろいろと話すことが多そうな作品だなと思って。
次回のオープニングで軽く聞いてみましょうか。
ちょっとぜひね、その辺の話聞いてみたいです。話してね、欲しいですね。
楽しみにしてます。
じゃあこの辺で終わっておきましょうかね。
ではバービーの話はこれで終わっておきたいかなというふうに思います。
次どうするかって話はしたほうがいいのかなこれ。
次ってなんかありますか?
欲しいというか。
プライムオブフューチャーは絶対無理だもんな。
僕も近況トークで世界観の話しかしてないですよほぼ。
こういう世界観でっていうのを説明するみたいなだけしかやってない。
ちなみに僕は無理です。
ちょっと厳しいなって思います。
そうですね。
今週はメグがあるのか。
またサメ映画があります。
いやメグは。
メグはいいだろ。いいだろって言ったんですけど。
あれはあれは。
みんなの歌は。
みんなの歌がいい。
意見振る虫してるけど。
振る虫してる。
でもね評判もいいし清水たかし。
そうなんですよ。清水たかしの評判高いですよね。
ことをいつもちょっと腹を下ろしてしまっているのですが。
ちゃんとね毎回劇場に見に行ってる身として。
今回は結構あの真面目に期待してるんでネタじゃなくて。
57:02
そうですね。
ちょっとみんなの歌は僕もありかなっていう一個案としては。
夏に一本ぐらいホラーしとかないとっていうのもありますしね。
地味にねホラー最近多いですからね。
ブギーマンとかの話とかもありましたけど。
みんなの歌結構ありかな。
じゃあ暫定みんなの歌で。
だそうですよ山口さん。
ちょっとあくまで予定です。
予定ですけど。
合わなかったらまたフリートークかの話になりますし。
僕がさっき言った私の映画テーマパークの話みたいなの作ってプレゼンして。
作りたいアトラクションみたいな。
いいそれ。
とかでも一個ねなんかちょっと自分で言っといてこれみんなの聞いたら面白そうやなみたいな。
確かに。
どういうアトラクションで何が出るかみたいな話したいですよね。
必ずあのシーンは出るよねとか。
やばいもう話したくなってきたこのまま。
僕も前田さんがどんなホラーテーマパーク作るかなってめっちゃ楽しみなんですよ。
ホラーだけじゃないかもしれないけど。
意外とキラキラテーマパーク作るかもしれない。
そうそうわかんないですけど。
その辺のねちょっともしかしたらそういう話をねしたら面白いかもしれないので。
まあ案としてはいろいろこんな感じでやるかもなっていう感じで終わっときましょうかね一応。
はい。
はいそれではお知らせになります。
9月の映画の話したすぎる場を開催する予定です。
日時は未定ですけども場所はいつもの大阪の南大井町になる日替わりイベント型カフェバー週刊ばかりになっております。
はい。
またこの番組はリスナーの皆様からお便りを募集しています。
番組の感想次回亭の作品の感想などご自由にお送りいただけると幸いです。
また次回は開催情報ポッドキャスト次回亭の作品の告知も行っておりますのでツイッターのフォローもよろしくお願いいたします。
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はい。
それでは映画の話したすぎるラジオ第130回バービーの回を終わりたいと思います。
それではまたお会いしましょう。さよなら。
さよなら。
さよなら。