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2022-10-18 59:51

第86回(2) 新海誠マラソン②『天気の子』正しくなくても”セカイ”で社会を貫け

新海誠マラソン第二弾『天気の子』の話をしました。

本作が持つ「正しくなさ」や、新海誠監督の作家性などについて話しています。

■メンバー

・山口 ・原口 ・まえだ ・マリオン

■映画の話したすぎるBARのお知らせ

日時:2022年10月29日(土)

場所:大阪市北区 天神橋1丁目11-13 2階『週間マガリ』 https://magari.amebaownd.com

詳細:https://virtualeigabar.com/eiga-bar_2022-10

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00:00
今日のテーマトークは、新海誠マラソン第2回 『天気の子』です。はい、ではマリオさん、解説お願いできますか。
はい、それでは、映画ドットコムから解説を読ませていただきます。 君の名はが、歴史的な大ヒットを記録した新海誠監督が、天候の調和が狂っていく時代に運命に翻弄されながらも、自らの生き方を選択しようとする少年少女の姿を描いた長編アニメーション。
離島から家出し、東京にやってきた高校生の穂高。 生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく手に入れたのは、怪しげなオカルト雑誌のライターの仕事だった。
そんな彼の今後を示唆するかのように、連日雨が降り続ける。 ある日、穂高は都会の片隅でヒナという少女に出会う。
ある事情から、小学生の弟と二人きりで暮らす彼女には、祈ることで空を晴れにできる不思議な能力があり?
兄に愛妻すげて困っていますに出演した第五小太郎と地獄少女、ラストレターなど話題作への出演が控える森奈奈という新鋭の二人が穂高とヒナの声をそれぞれ演じる。
その他の出演に、おぐり旬、温田翼、平泉製、カジユウキ、梅塩知恵子ら、君の名はに続いて河村元気が企画プロデュース、
田中正義がキャラクターデザイン、ロックバンド、ラットウインプスが音楽を担当。ラットウインプスが手掛ける取材歌には女性ボーカルとして女優の三浦彤子が参加。
はい、ではここから内容に触れた話を入っていきたいと思いますので、見てから聞きたいという方がいらっしゃったら、一旦聞くのを止めていただけたらなと思います。
はい、では各自3人の感想を伺うかと思うんですけども、今回マリオンさん撮りでいいですか?
わかりました、撮りで。はい、わかりました。
ハルムさん、本作いかがですか?
これだからもう3年前の作品なんですよね。
公開初日に確か南蛮を東方のアイマックスで見たのはあって、君の名はの次の作品でこう来たかと思いながら見たのと、
わりとこれしばらく経ってから実は環境問題、気象問題を描いている作品だったんだなっていう、だんだんと理解を深めていったかなっていう。
で、やっぱりこの三浦彤子さん絡んだの楽曲グランドエクスケープが最高で、改めてパンフレットみんなが思い出したのと。
あとちなみに私はどちらかというと、ハリオトコの方ですとつけとこう、そういう感じで割と楽しく見てました。
大丈夫ですか?消えてきてないですか?
消えてきて。
なんかそんなこと思いながら楽しく見てた気がする。
いいですね。
まゆさんいかがですか?
私はですね、ちょっとこの作品というか、新海誠の作品に関しては、もう好きか嫌いかでしか話せなくて、ちなみに嫌いなんですけど。
一個前の君の名はが、意外といけたので、いけるかなと思って、
ここ作も見た上で、本作見て、完全に嫌いな新海誠に戻ってもうてるやんって思って。
03:09
なんなんだこれはと思いながら、ちょっと今日話すのを楽しみにしてました。話を聞くのを。
僕はですね、今まで2回見てたんですね。
で、1回目はもう忘れもしない。
マリオンさんと見に行ったっていうのがあって。
そうですね。もう忘れもしないです。僕も。
そうなんですよ。
たまたまじゃなくて。
いやもう、天気のこう見に行きましょって言って、行ったんですよ。
で、その後のみやで話してたんですけどね。
で、その時は僕も大絶賛してたんですよ。
新海誠、次のフィールド行ったわって言って。
で、その後もう1回見て、今回家で見直したんですけど、結構見え方変わってましたね。
で、今見ると3年前見た時よりも、もっともっとグロテスクな話に見えたんですよ。
これ、描いていいものかこれっていうぐらいにはグロテスクな話だなとは思ったんですけど、
でもね、やっぱりね、僕この正しくなさを貫く話が最終的にちょっと響いちゃうんですよ。
ちょっとどころかもうズバズバに刺さってるんですね、これが。
ただ、ディティールを話すとここがあんまり許容できないとか好きじゃないとかってなってしまいそうではあります。
ただ全体としてはやっぱり好きです、これは。好きって感じです。
はい、じゃあマリオンさんいかがでしょう。
はい、そうですね。1回目はほんと山口さんと見に行って、のみ屋で熱い話をしたのはほんと今でも鮮明に覚えてるんですけど、
それ以外にも結構2,3回ぐらいは映画館や家で見たりとか、あと今回せっかくアイマックスでやってたので、
アイマックスでちょっと見たことなかったのでアイマックスで見に行ったりとかしてきたんですけど、やっぱりね、大好きっすね、ほんとに。
その年の年間ベストにするぐらいなんですけど。
もうあれですね、あの穂高がね、線路を走るシーンで僕は泣くんですよ。もうあそこのシーンからずっと泣いてるんですよね、もうね。
ほんと何もかも間違ってるし、穂高というキャラクター、まあヒナも含めてですけど、ほんとになんというか青臭いと思うんですよ。
もう社会ってそんなもんやないぞと、ほんとに。でも、でもよ、そこに1個かける。もう世界が水浸しになってもいいじゃねえかと。
その何か思いに僕もベッドしたくなるというか、大人がそういうのをそんなに良くないよねっていうのって何様やねんって思えるというか、みんな頑張って生きてるんやぞみたいな気持ちになるというか。
やっぱね、あそこで世界と個人の愛どっち取るかって言って、愛を取れるっていうもうね、究極だなと思いましたね、ほんとに。
もうそういう意味で大好きな作品ですね。
はい、じゃあ、お便り。今回ね、2通頂いております。
はい、まず1通目。けんけんぴんぴんさんから頂いてます。
06:21
はい、ありがとうございます。
もう1通頂いてます。ハッピーライフさんから頂いてます。
ハッピーライフさんから頂いてます。
ハッピーライフさんから頂いてます。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
2通ともかなり熱量のあるお便り頂いてるんですけど。
そうですね。
お二人とも結構マリオンさんに波長は近いんじゃないかなっていう感じはしますね。
そうですね。
では、我々の話に入っていこうかと思うんですけども、原口さんいかがですか?本作どのようにご覧になれました?
今聞きながら思い出してるところなんだけど、マリオンさんから振ってくれた方が早いかなと思いきと。
じゃあもう1回マリオンさんに全てを出してもらってからいきますか。
僕が話を振っていくという感じというか。
そうですね。どっから話しましょうかね。
09:02
本当に好きすぎてですね、当時は公開した年に5000文字ぐらいの感想を書くぐらいには好きだったんですけど。
まず驚いたのが見た時に東京の描き方が全然違うなって思ったんですよね。すごく。
秒速5センチメートルとか君の名でもいいですけど、やっぱり東京ってある種の輝ける街みたいなというか、
様々な人たちが揃うような街というか、そういったものが交わる場所っていう風な描き方というか、
すごく結構綺麗な描き方をしてるなって思ったんですよね。特に新宿あたりとか特に。
なんですけど、今回の天気の子って結構東京の汚い部分というか、ごちゃごちゃしてる部分が結構出てくるんですよね。
例えば新宿にしても、いきなり新宿出てくるのがもう歌舞伎町でバニラトラックのあの歌が流れてくるとかって、
こんな描き方するのかというのはやっぱり見た時、結構最初見た時すごくショッキングというか、
あ、すごい変わったことやりだしたなっていう風にはすごく思って。
で、やっぱりその後物語が進んでいくうちにメインに出てくるのって今度池袋のラブフォガだったりするわけなんですよね。
やっぱり東京のちょっとアンダーグラウンドな場所というか、僕の東京のイメージ感って結構あるというか、
何でもあるけど整理されてない感っていうのが東京にはあるなと思ってるんですけど、
なんかそこにも僕はすごくわかるなっていう描き方をしていて、
まず本当東京という場所がやっぱ新海誠作品における第二の主人公ぐらいの勢いでやっぱり描かれてると思うんですけど、
こんな描き方するのかっていうのはやっぱすごく驚いた覚えがありますね。
で、あとなんかそのやっぱ東京の描き方プラス、今回やっぱプロダクトプレイスメントの使い方っていうのもすごく重要だったりするんですよね。
結構ね、唐揚げ君とかマックとかカップルラーメンとかチキンラーメンとかいっぱい出てきますけど、
新海誠作品に商品名出せるのだからって感じで出してもらえてると思うんですけど、
ことごとく全部貧困の象徴として出てくるっていう使い方をしてるわけですよ、今回。
こういうものが彼らにとっての幸せの形なんですよっていう。
ありふれた何かが彼ら彼女たちにとって若い人たちにとっての幸せなんですよっていうのを結構描くっていうのはかなり責めてるというか、
ある意味ブランドイメージとか大丈夫ですかみたいなこの描き方されてますけどっていうぐらいにはなるんですけど、
なんかそういったものがちゃんとあることで、本作に通定して描かれているある種の貧困問題というか、
あと今若い人たちが置かれている状況って別にその暗いというか、
この先の未来ってあまり輝けるものっていうのはないかもしれないっていうのはそれぞれ思うことはあると思うんですけど、
その年代ごとによって未来って暗いなって多分思ったことってきっとあると思うんですけど、
そういったものの象徴のように扱ってるっていうのはすごいなというふうには当時思いましたね。
それは僕もすごい感じてて、やっぱりバニラトラックの登場がすごい先烈やったっていうのがあって、
今まで新海誠作品全部見てるわけではないんですけど、
基本的に男女の関係って美しいものとして描いてたとは思うんですね。
12:01
でもあそこでバニラトラックが登場することで、消費できる性っていうものがあの世界にあるっていうことがわかってしまうじゃないですか。
そこが新海誠監督のフィールドが一個進んだなと思ったところだったんですけど、
いわゆる世界系作家と言われてる人だとは思うんですけど、
世界と君と僕を直結させて物語るっていう、端的に言うとそういう感じだと思うんですけど、
世界系の世界ってカテガナで世界って書くんですよね。
なので概念なんですよ。世界系における世界っていうものって実際のものではなくて、
誰かの中で描かれた概念としての世界っていうものなんですけど、
本作って結構漢字で世界だなって思って僕は。
だから見にくいんですよね、あの世界は。見にくい人間がいるんですよ。
ゴミゴミしている、今まで新海誠監督が描かなかった汚い東京、雑多な東京、
そこの片隅で生きている、ギリギリで生きている若者っていうものを今回描いたっていうのがすごい印象的で、
やっぱり本作も世界系だとは思うんですけど、
世界系ってある程度ファンタジーなギミックを借りないと物語れないものだと僕は思ってたんですね、天気の子を見るまでは。
でも本作ってものすごい現実的な世界の中で世界と自分たちを直結させるから、
主人公たちが対峙するものって自分たちの物語を物語るためのカタカナの世界ではなくて、
現実の社会問題、漢字の世界なんですよね。
それって描いてしまったらもうファンタジーとして楽しめなくなると思うんですよね。
だってもうグロテスクなんだものっていうのがあって、
世界系、本作で言うとボーイミーツガールなわけですけど、男の子と女の子が出会って冒険していくみたいな話。
そこって男の子と女の子の関係がある程度純なものだから、
なんか真っ当に見れるみたいなのがあるかなと思うんですけど、
バニラトラックの登場とか、あとナイトレジャーの世界で働いている大人たちが出てくることで、
この世界には欲望としての性があるっていうことが見えてしまうんですよね。
それってもう世界系が描けるファンタジーのベールがちょっと剥がれちゃってると思うんですよ。
だって見にくい世界見えちゃってるじゃんってカタカナじゃなくなってるじゃんっていうのがあるなと思って。
でもそれでも、それでも世界と自分たちを直結させますかっていうのは、
僕もう万有だと思うんですよ。あの決断は正直。
あんなもん描いちゃったらさ、それはもうファンタジーではなくなってるよねっていうのは思って。
すごいもう暴力的だとさえ思ったし、
その世界系的な、今回で言うとヒナが世界とつながるための天気の巫女っていう超能力があると思うんですけど、
15:03
それって実際に力として子供に与えられたとしたら、
銃になりますみたいな形で帆高は銃を手に入れるわけですよね。
その大人の世界に対して影響力を持てる子供の力をファンタジーじゃなくしたときに偶然拾った銃になるっていう。
それが本作のすごくえげつない部分だし、グロテスクなものだと思うんですね。
僕本当に今回見てて子供に銃持たせんなよと思って。
でもじゃあそれってヒナが持っている力も等しく世界を傷つけるものですっていうものを意味しているし、
帆高がチンピラに向かって銃を撃つシーン、あの時ヒナを助けるために撃つわけですけど、
同じように警察に捕まりそうになった帆高を助けるためにヒナは雷を落とすっていう対比がされてるっていう。
お互いのそれぞれの力は規模は違うとしても、
大人の世界に立ち向かうためのある種の暴力装置として描かれてるなと思うんですよね。
でもそれはやっぱりファンタジー的な美しいものではなくって、
結局拳銃であらわせられるような醜い暴力だとは思うんですね。
そこを描いてるんですよ。
ファンタジーで超能力を使って世界が救われるようなものではなく、
人が死ぬための装置であるという世界系のファンタジー、暴いちゃってる世界系だなと思って、
いやいや怖いことするなって僕は思い上げ見てました。
ここまで話してみて前田さんどうですかって感じするんですけど。
喋ってることが全部難しすぎるというか。
世界系って正直よく分かってなかったんですよ今まで。
言葉としてよく聞きますけど、世界系って何ってずっと思ってたんですけど、
今回世界系って世界が主人公のために存在してる、全部主人公都合の世界やんっていう、
それが世界系なのかって思っちゃったんですよ。
なんか私からするとなんですけど、ひなとか主人公以外の人が全員、
本当に共感が全くできないというか、
すごい主人公が作り上げてる世界でしかないっていう風に見えちゃうんですよ。
なんかその構造が全部わからなくて、
ちょっとこういう細かいことを突っ込んで野望なのかもしれないですけど、
最初マックみたいなところでバイトしてるじゃないですか。
で、クビになってナイトレジャーって言うんですね。
さっきナイトレジャーって言うんやと思ったんですけど。
ナイトレジャーって何って思いながら聞いたんですけど。
次は新しい。
いわゆる水商売ですかね。
指すところとしては。
西風族も含んでます。
ズバリもうバニラトラックで広告されてるものですね。
ひながどういうお店で働こうとしたかまでは分かんないんですけど、
そういう夜のお店で働こうとしてた流れも、
18:03
マックでバイトしてクビになっていきなりそこ行くかって思っちゃうんですよ。
同じ価格帯でめちゃくちゃあるやん選択肢っていう。
同じぐらい高い給料もらっててクビになって、
それぐらい稼げるところってなったらっていう話は分かるんですけど、
マックだったら最低賃金ぐらいの話にしてないかって思っちゃうんですよ。
そこからなんでいきなりそうなるんだっていうようなところから、
ちょっと細かいところなんですけど、
全部それって主人公がそこで彼女を助けたかったからですよねっていう。
全部そういう主人公の行動ありきで世界が構成されてるっていう風に私からしては見えちゃうんですよね。
それはそうだと思います。
これが世界系なのかっていう発見はあったんですけど。
そうですね。世界系ってすごく閉じた世界になりがちなんですよね。
君と僕の関係性だけが世界を支配しているみたいな風になりがちというか、
やっぱりそこに社会が存在しないみたいな。
他の他者とかがないように見えてしまうっていうのは諸刃の剣というか、
そういうのは言われがちなんですけど。
僕はそういう側面は認めますけど、
今回はでも社会はあったよって僕は思えるんですよね。
やっぱりこの映画を見て。
山口さんが言った部分でもそうだし、
今回結構珍しいと思うんですけど、
これ他の新海誠作品を見ているからこそ思うんですけど、
特に物語に絡んでこないような人物まで結構キャラ付けが濃いんですよ。
例えば占いのおばちゃんとか、
なんか変なものを見つける中学生とか。
結構外の人というか、東京に生きる人々の描写っていうのが結構丁寧なんですよ、今回。
そこが結構違うなって思うところで、
世界は確実にあるわけなんですよ、やっぱり。
で、穂高とひなの考え方は間違ってるよっていうのはもうわかるわけですよ。
都合よくねえよっていう。
お前らの都合よく生きれる世界じゃないよっていうのをちゃんと描いてくれてるから、
これまでのいわゆる世界形ってそういうとこ描けてないよねって言われがちなところを、
これは僕はちゃんとできてるんじゃないかなって思えるんですけどね、そこはね。
最近はそんなことを言われていたのか。
言われていたのかとか、まあまあ。
欲が深い。
言われるのはまあしょうがないんですけどね。
飛躍があるのは間違いないと思います、そこは。
それは間違いないと思います。
確かに。
やっぱり穂高というキャラクターに感情移入できるかできないかって結構、
この映画の乗れるか乗れないかっていうのに左右されるところなんじゃないかなって思うんですよね、やっぱり。
彼の青臭い考え方っていうのは、
まあ、甘えなお前みたいなふうにやっぱ思う人はいるでしょうし、
まあいろいろね、犯罪も犯しますし、
大きいところから小さいところまでね、犯しますし、
そこに乗れるか乗れないかっていうのはあったりはしますよね。
僕、本作好きですけど、穂高に感情移入してなくて、
なんやったら嫌いなんですよね、穂高のこと。
ただ、ものすごい自分勝手な他者として突っ走っていくことを、
21:01
高揚感を持ちながら楽しめているのがすごい何か不思議で、
なんか見ててよくわからない喜びを覚えるんですよね。
で、僕、穂高本当にお前めちゃくちゃ自分勝手やなとは思ってて、
ひながナイトレジャー業界に引き込まれそうになっているのを助けるわけじゃないですか。
で、その後、自分はお天気晴らす業を始めるわけですよね。
で、やってることピンプじゃんと思って。
確かに確かに。
結局、生産業に行くようなことは止めたけれども、
別の意味で消費される世界にひなを連れて行くわけですよね。
しかもひなの存在って天気の巫女じゃないですか。
やっぱり彼女の持ってる超能力って、
メタ的に言うと女性だからこそ持ってる能力だと思うんですね、僕は。
いや、結局、女の子を消費してるの一緒やんと思うんですよ。
そこも結構ね、いろいろ問題としてありますよね。
その感覚はなんかわかります、めっちゃ。
結局、そういう超常的な世界とのリンクさせる、
より白になるのは女性であって、
しかも命を削るわけですよね。
人見悟空として。
むちゃくちゃ搾取じゃんと思うんですよ。
いやね、この辺ね。
なんならナイトレジャーよりも身削ってますからね。
だって命削ってるわけだから。
本当にこの手のアニメ作品というか、
アニメ作品における女の子に課題なものを追わせすぎ問題とかに通じるところは、
この作品も含めてそれはあるなとは思います。
でもちょっと私が感じる違和感の根源がそこにあるのかもしれないなって思ったんですけど、
主人公がいつもいつも相手のことを好きって言うだけで、
その好きっていう気持ちを全部正当化するための話って感じなんです、私からしたら。
好きイコール正義みたいな。
ただそれだけ、その一点にしか正当性ないというか、
それを正当性にしちゃう話というか、
相手がどうとかあんまり考えずに全部自分が好きだからっていうところでの完結というか、
なんかすごいそれが新海さんの作品はいつも感じてしまうとこではあるなと思います。
そうですね、それはめちゃくちゃあると思います。
あると思います。
逆にあれ途中まで、
実はひなが雨を降らせてるとも言えるのではないかとすら思ってきてて、
逆説的にね。
そうですね。
彼女が祈らない限り雨が降ってるんだったら、
24:02
彼女がもう雨を降らせてるのではないかっていう見方をなんかちょっとし始めてて、
途中からもうちょっと混乱してきました。
それはまあそうですよ。
だって彼女がいなくなると晴れるわけだから。
まあね、逆説的にそう見えるけどね。
一応その大きな世界の気象の流れって、
人間の尺度では考えられないよねって話はあるじゃないですか、一応ね。
この映画って。
お前らが言ってる異常気象だっていうのはいつの時代の話だみたいな風なことはね、
劇中に語られますけど。
地球規模で見たら些細なことやぞっていう風に言えるのかなっていう風な見方はできるというか。
そこがなんか今回の環境問題っぽいテーマを扱ってるっていうのは、
面白いなというか。
なんて言うんですかね、環境問題ってずっと問題はあるけど、
なんかある種の盛り上がりのムーブメントのブーム感ってあるじゃないですか。
なんか90年代一回盛り上がって、
でまた今度Greta Thunbergとか活動家とかが表に出るようになって、
さらにまたもっと脱炭素とかそういったのが出てくるとかっていう話とかが出てくるとか、
流れにもすごくちょうどピッタリハマってた時期に公開してるんですよね、これって。
私やっぱ最初に言った貧困の話とかも含めて、
やっぱ今深海誠って人は本当に世界をちゃんと見てて、
そういったテーマをちゃんと入れることができる人やなっていう意味でも僕は結構信頼してるというか。
ただなんか世界系の人やみたいなふうに、
そういう外が描けてないとか社会が描けてないっていう人じゃないなって本当に思えるというか。
あと私ちょっと聞きたかったのが、
見終わった後に色々人の感想とか読んでて、
君の名はとかことの葉の庭と世界線つながってるみたいな話で、
なんか1個だけ合ってるかわかんないんですけど、
思ったのが、最後の方をやったから、
最後、いろいろ思えないんですけど、
最後ひなが祈ってたところ、
あのボロボロのマンションみたいな。
あれがことの葉の庭の女の人住んでたとこなんかなとか勝手に思ってたんですけど、
それ考えすぎですか?
そこはちょっと多分考えすぎかなと思うんですけど、
君の名見てたのでわかると思うんですけど、
君の名の登場人物が今回出てくるじゃないですか。
いやそれがね、全然わからなかったんですよ。
どこに出てきてますか?
嘘でしょ?嘘でしょ?ちょっと待って。
嘘でしょ?
ごめん。ごめん。ごめん。言ってください。
たき君出たやん。たちばなさん出たやん。
せいうもあの2人だぞ。
え?
どこで?
マジかって。そこ、マジか。
おばあさんのとこ行くじゃないですか、最後のお依頼ですって言って。
なんか若い人出てきましたよね。
あれたき君ですよ。たちばなですからね。たちばなたきですからね。
あの人が?
あの人がたき君ですよ。
みんな、あれみんな一瞬でわかるってこと?
いやわかるでしょ。
わりと、一瞬君の名を見てるとね。
そうですよ。
怖いよ。
だし、あと、
27:00
怖いよこのタイミング。
怖いのか、うちら。
怖くない、怖くない。
怖くないです、怖くないです。
だし、あと、あの、穂高がプレゼント買いに行くじゃないですか。
はいはいはい。
あの店員さんは三葉ですよ。
え、なんで、なんでわかるって。
ちゃんと名前書いてましたよ。
そうそうそう。
いやもう怖いよ。
マジですか。
ある種のファンサービスとも言えるよね。
そう、だしちゃんと。
え、そんな一発で気づきます?
気づきます。
え、マジで?
すごいわ。
それはめっちゃ楽しんでますね。
いやもう、そんな他にも3キャラくらい出てますからね。
ほんと。
テッシーとかサヤチーも出てるし、妹も出てますし。
え?
私が思ってるよりこの世界広。
世界系の世界広。
そうです。
へー。
そうか、全然気づかなかった。
だから僕はこれをMCUと呼んでますよ。
誠シネマティックユニバースと呼んでますよ、これ。
シェアドユニバースですよ、これはほんとに。
MCUですよ、これ。
実質。
確かに。
確かにこれはシェアドユニバースしているかもしれない。
そうですよ。
そんな楽しみ方があったなんて。
全然気づかなかったよ。
それだけでもう一回見たくなってきた。
だとしたら、あの世界が隕石で岐阜に大穴がいて、
一回リセットされたけど今度は東京が水浸しになってるってことですよね。
そうですね、はい。
日本大変や。
まさや環境問題や。
まあでもね、現実の日本でもいろいろ災害とか起こったりするじゃないですか、毎年毎年。
豪雨だとか地震だとかね。
まあそういったもののメタファーじゃないですけど。
あと今回すごい特に思ったのが、やっぱり東京だから成立するというか、
なんか大阪やとまたちょっとちゃうなってなりますもんね。
大阪ずっと雨降ってても、なんか全然エモくないなみたいな。
多分それはなんか、大阪と東京の違いってなんだろうって思うんですけど、
それは人と人との距離感じゃないですか、なんかやっぱり。
確かにね、出てくる人のキャラもちょっとずつ変わってくる可能性ありますもんね、大阪だったら。
やっぱり大阪の方が人との距離がちょっと近いなというか。
そこは魅力でもあるし。
まあでも多分新海誠の世界観には多分あんまり合わないというか、
ちょっと違うかもねっていう風にはなるかもしれないですけど。
確かに大阪で世界系ってできる気がしないというか。
確かに。
君と僕って言ってやってたら、急にづけづけ入ってきそうじゃないですか。
そう、何しとんねん、早よ行けやと言われそうですよ。
何しとんねん、そこ止まっとんねん、行けやと言われますよ、たぶんきっと。
この経営を守ってるのに何で入ってくるんですかみたいな感じが。
いやなんかちょっと世界系に対する理解深まってきました。
深まってきました。
深まってきました。
本作の正しくなさみたいなものをちょっとお話ししたいなと思ってて、
僕本作誰も正しいこと言ってないと思ってるんです。
小坂も正しくないし、ひなも正しくないし、
30:01
何かわかったようなこと言ってる大人も正しいこと言ってないなと思うんですよ。
そこが最終的に結構大人がこんな話を総括するようなこと言うじゃないですか。
世界はもともと狂ってるんだぞみたいなことを言って何か納得させようとしてくるのも
あくまでその人のある種の正常性バイアスでしかないというか、
そういうもんだよねっていう諦めるための言葉だとは思うし、
基本小坂とひなも全然正しくない話だとは思うんですよ。
本当に後先考えなさとかを踏まえて見てて、
僕今回これ東横キッズの話だなと思って、
東京の東横前に10代の若者がタムロして生活してるっていう東横キッズ、
もう言うならばストリートチルドレンの話だなと思って、
現実の東横キッズって言い方良かったっけ?
新宿歌舞伎町の旧新宿駒劇場跡地に建設された映画館を中心とした
高層ビル、新宿東高ビル周辺の路地裏でタムロする若者の集団のこと。
今wikipediaで調べてたんですけど、
そういうストリートチルドレンの話かなと思って、
彼らも家がないわけではなくて、
家にいられなくなってそこにいるっていう人たちっていうのがあって、
穂高もそうだと思うんですよ。
別に家もあるし飲み込んでしまえばそこに生きていけるけれども、
どうしても自分はそこではいられないって言って東京に出てきて、
結局東京に出てきて待ってるのって貧困なんですよね。
何するかっていうと、若者同士で寄り添って、
無理やり生きていこうとするっていう形になる。
そこにあるのは非合法の仕事であるとか、
本当に西風俗産業に行かざるを得なくなるとか、
そういうことになってくるわけですよね。
穂高と雛って本当にそういう話に見えて、
今回ね3年前はなかった文脈ですけどね、
そのトイコキッズっていう文脈は。
本当に家にいられない、あるいは親がいないみたいな状態で、
子供だけで寄り添って、
でも結局その寄り添って生きる方法も全く合法的ではないというか、
安定はしていない状態にはなってしまうと。
やっぱりそういう子供たちの行動って別に正しくはないわけですよ。
本作で言ってもやっぱりひなと弟が児童相談所みたいな役所の人が来たときに逃げるじゃないですか。
離れ離れにされるって言って。
どんどん自分からセフティネットから外れていくんですよね。
それはやっぱり正しくないとは思うんですよ。
正しくないというか、そうすべきではないことを子供たちがしていく話だなとは思って、
33:01
でもそうせざるを得ない人がいるっていう話かなと思って。
実際そういう子供たちって大人に対する不信感があるから、
いい子ではないんですよね。
だから大人の言うことを聞かないから、警察の人とかもお前さーみたいになってたじゃないですか。
イーゼントの髪型の人もお前めんどくせーわーみたいになってて、
あそこで聞き分けのいい子供だったらもうちょっと保護してもらえるかもしれないけど、
そうではないんですね。
大人というものに不信感を持ってて、自分からどんどん保護の網から外れていくから、
自ら破滅していく。
間違ったことをする子供たちの話ではあるとは思うんですね。
でもその間違ってる感じって否定できないというか、
実際にそういう子供がいるって現実があるから、
それって目を背けられないなと思ったんですね、今回見てて。
だっているもんで。
それは大人が理解できるかどうかとかではなく、
彼らなりのロジックを持って生きてて、
それはどの破滅には向いてるんですけど、
それでもやっぱりそうせざるを得なくてやってるっていう。
でもそれはもう子供の問題っていうのも超えてて、
やっぱりその網にかけられなかった大人の責任でもあるとは思うんですよね。
だからやっぱり穂高が悪いとかひなが愚かとかだけじゃなくて、
やっぱりあの世界全員みんな間違ってるなって思いながら見てたんですよね。
そうですね。
私、今の話を聞いててちょっと違うんですけど、
10代とか子供の時って自分がそんなに家庭環境とか、
社会的にそんなに恵まれてないわけじゃなくても、
やっぱり大人のいない世界で生きていきたい願望ってあったと思うんですよ。
例えばそれがグーニーズとかでもそうですし、
ホームアローンとかでもそうですし、
大人がいない環境で自分たちだけでなんとかしたり、
冒険したりするっていうのってすごい憧れでもあるし、
夢のひとつだったと思うんですよね。
結構そういうものの表現でもあるのかなとは思ってて、
そこを現実とリンクさせてるっていうのが面白さでもあるなとはちょっと思いました。
なんかそのスレスレの部分というか、
現実的な部分もあるし、でもそうじゃないところ、
そんなん現実的じゃないやん、非現実やんっていうところでも突っ走っちゃう気持ちっていうのは、
それはなんかすごいわかるなっていう。
ちなみにこの年、2019年って結構面白くて、
天気の子以外に結構似たような子どもたちが大人から逃げる話、結構多かったんですよ実は。
他にね、We are little zombiesっていう本があったんですけど、
あれも子どもたちが大人から逃げるんですよ。
しかもラブホに逃げるところまで一緒なんですよ。
線路走ったりすることもすごくシンクロニシティがあったりするし、
あとね、洋画でも荒野にてっていうアンドリュー・ヘイルの映画があるんですけど、
36:01
あれもやっぱ貧困がもう諸に直結してて、
大人たちはどうにもならんから、自分の大好きな馬を守りたいから、
一人で家出して旅に出ちゃうっていう。
でも本当苦しいとこまで行っちゃうみたいな映画があったりとか、
全部奇しくも同じ年なんですよね。
なんかそういうところがやっぱり、
その年から今に至るまで未来を見据えて描かれてたんじゃないかな、
っていう風にはその時思ったんですよね。
僕、ホタルの墓とかもちょっと思い出すんですよね。
あー、確かにね。
合ってるとか間違ってるとかじゃなくて、そうしちゃう子どもっていう部分で、
ホタルの墓は戦争中の話ですけど、
やっぱり本作もめちゃくちゃ現実過酷になってますよっていうことを描いてる話だなと思って、
気象問題もそうですし、貧困もそうなんですけど、
子どもたちのリソースが社会にあまり残ってないっていうのがめちゃくちゃ描かれるじゃないですか。
資源っていう意味だけじゃなくて、物語も残ってないっていうのも描かれてるんですよね、本作。
エンディングテーマの歌詞で愛の歌も歌われ尽くした、
数多の映画で語られ尽くしたっていうのがあって、
もう希望を預けるべき物語さえ消費され尽くして残ってないっていう。
だからむちゃくちゃきついんですよね、見てて。
ほんとそうですね。
でもそれでも当人たちのギリギリの希望みたいなものは描かれてるなと思って、
僕が本作の一番好きなシーンって、3人でラブホに泊まって遊ぶシーンなんですね。
ラブホの自販機に入ってるむちゃくちゃ高いホットスナックを食べて、
ご馳走だって言って喜ぶとかっていうところ。
ラブホの宿泊料でめちゃくちゃ高いんですよね。
あれって最近のものすごく貧困の人が寝カフェとかに泊まらざるを得なくなって、
出費がかさんてさらに貧困から抜け出せなくなるみたいな状況と重なるなと思って、
信用がないから割高なところに滞在するしかない。
それでどんどんお金がなくなって余裕がなくなっていくみたいな。
食べ物もむちゃくちゃ高いものを買って食べてるわけですよね。
むちゃくちゃ刹那的で破滅的なシーンなんですけど、
でも大人からのリソースが残されてなくて、大人たちの物語も与えられてない子供たちが、
ラブホテルっていうこの上なく大人の領域でしかないところで子供の文脈で楽しむっていうのが、
大人の領域を子供が塗り替えるっていうすごい刺さるシーンだったんですよね。
光るお風呂ではしゃぐとかもものすごい不憫なんですよ。
39:01
あんまり分かってないから楽しんでるっていう部分でしかなくって、ものすごい残酷だなと思うけれども、
それでもこのギリギリのラインでは大人たちの領域っていうものを、
子供が自分の物語を持って上書きして今ここで生きているっていうことを描いてるっていう、
そこはすごい刺さるんですね。
なんかあれむちゃくちゃ嫌な現実なんですよ。
あれをちょっと楽しむのしんどいんですけど、でもあれは否定できないんですよね。
そこにいる人の物語を肯定するってせざるを得ないというか、
なんかすごい好きなシーンなんですね、あそこ。
やっぱりそういったある種社会が子供にとって未来ある輝けるものを提供できないっていう状態っていうか、
未来って大したことないなっていうふうなのに気づきつつ、
それを大人たちはちょっと若い人にいろんなものの歪みとかを押し付けがちみたいなところも含めて、
なんか辛いなって思いつつも、じゃあ彼らは結局どうするのかっていったときに、
愛を選ぶっていう流れになっていくっていうのがやっぱもうちょっと僕にはもう刺さりすぎるというか、
もうやってくれ、そんぐらいやってくれっていうふうに、
その二人だけの何かに賭けたくなってしまうっていうふうになっていくんですよね。
やっぱり小高が線路を走るシーンって、本当は線路走るってまずダメじゃんっていうところからしてもありますけど、
まず線路っていうのが深海誠にとって結構大事だと思うんですよ。
秒速5センチメートルにしろ長い時間かけて電車乗って会いに行くとか、
そういったなんか移動距離とか人と人とをつなぐ何かだと思うんですよね、線路っていうのが象徴として。
なんかそれを小高が走っていくっていう、避難に向かって走っていくっていうのでも、
そこでもう泣けてきてしまうんですよね、僕はやっぱり。
その中で最後やっぱハイビルデの一連の流れっていうのが続くので、
ちょっと本当にあの辺もう涙が本当止まらなくなっちゃうんですよね、あの辺本当に。
やっぱあの線路のシーンはね、やっぱその文脈で見ちゃうとこありますよね。
はい、その文脈で見ちゃうなっていうのもありますね。
やっぱあと今回結構菅の存在ってのが結構大きいというか、
彼もまた穂高と似た境遇というか彼のことはわかるけれども、
けどやっぱもう大人になってしまってるというか、それだけじゃよくねえだろっていうところに、
その考え方もわかる人、もう社会がある程度こういうもんだよっていうのがわかってる人ですよね。
穂高の気持ちもマインドもわかるけどっていう。
そんな彼がやっぱり最後、てめえら穂高に何してんだってけさに殴りかかるとか、
なんかね、そんだけで泣けてしまうんですよね、あのヘントが本当に。
大人になったら順番いろいろ入れ替えるのってできなくなるんだよねっていうセリフとかもすごく僕刺さりますし、
せめて彼のような大人にはなりたいなってちょっと思うというか。
今回見てて菅の事務所あるじゃないですか、半地下の。
そうなんすよね、半地下なんすよね、あれね。
そうそう、だから近年の貧困文脈的に半地下ってめっちゃ大事じゃないですか。
42:04
そうなんすよね、本当に思いますね。
しかも洪水で水に沈むっていう。
パラサイトやないですかっていうね、本当にあれはすごいなと思いますけど。
彼自身も決して経済的に余裕がある状態ではない、精神的にも余裕がない状態の生活をしているっていうところで、半地下住宅。
パラサイトの韓国の半地下とは全然事情が違いますけど、
比較的家賃は高くないだろうなっていうのは想像はつくというか、
少なくとも高いところではないじゃないですか。
最後ある程度仕事がうまくいったら、
リルの比較的上のほうの階に事務所を構え直しているのかなみたいな感じになってたりとか、
ものすごいそこの演出は意図的になされているかなっていうのはありました。
あと、銃拾うとかっていう部分って僕、アメリカニューシネマっぽいなって思って、
動き動作とか含めてですけど、
本当にもう俺たちに明日はないじゃないですか。
とかね。
感じとして。
もう僕卒業とか思い出しましたよ、本当なんか見てて。
やっぱアメリカニューシネマの主人公のことあんま好きにならないですよね。
好き勝手やってますね。
自分勝手すぎるし。
大人も嫌な奴らだけどさ、お前も別にイタツじゃないよねみたいな感じの話が多いから、
そういう意味でも主人公に感情移入するというか、
物語の反骨心みたいな部分には乗っかれるみたいなところがあるかなと思って、
そういう意味でも僕やっぱ好きだなと思うんですよね、本作。
あと例のハイビル、代々木会館でしたっけ?
確かハイだったかな。
傷だらけの天使の舞台ですよね、あれ。
ドラマの。
確かそういう話でしたね。
傷だらけの天使も高度経済成長を経て世の中豊かになった中で、
貧しい若者2人の探偵の話なんですけど、
やっぱり暴力というか、雇い元の探偵事務所からは安くコキ使われとか、
汚れ仕事をさせられとか、
すごい時代からはみ出してしまった人たちみたいな話なんですよね、傷だらけの天使も。
あそこを舞台に選ぶって、やっぱ引用はしてるというか、
その文脈を取っていきたいのかなっていうのはあって、
我々より上の世代だからもっと傷だらけの天使ある程度知ってるとは思うので、
使いたいなーみたいなのあったりしたのかなーとかね、想像してたりはしたんですけど。
ちょっと細かい話に入っちゃうんですけど、
結構僕この話、セリフ決め細かいなーっていう思うところが多いんですけど、
45:02
穂高の政欲周りになったときは急にセリフの解像度低くないですか?
そこは本当に直してほしいなって思ってるんですけど、
君の名はぐらいからメジャー路線に出ましたけど、
やっぱりいわゆるアニメ的なそういうやつ、
どこ見てんのよとかですか?天気のこと言うとかね。
ああいうのはいい加減にどうにかしてくんねえかなって思います、本当に。
あればっかりはマジでちょっといい加減にしてほしいなっていう。
そこは別にアニメのこれまでの文脈とか乗っ取らなくていいですっていうのはやっぱ思いますよね。
ノビダさん、エッチの世界じゃないですか?あれって。
本当そうですよ。本当そうだと思いますよ。
それは思います。
急に大味やなって思って。
あれはそろそろやめてほしいと思ってますよ。
次でどうなるか。スズメのとじまりでどうなるのかわかりませんけど。
スズメのとじまり、完全に女主人公だから、
そこはまあ心配ないっていうか、
そこちゃんとしてもらわないともう見れないよって思うんですよね。
まあそうなんですよ、本当に。
そこはね。
いやなんかスズメのとじまり怖いわ。
怖いわって。
このような線はないじゃない?
でも深海誠に女性の主人公とか描けるのって思っちゃいますけどね。
そこなんですよね。
そこは同じこと思ってますよ、我々。
いや描けるのかと。
主人公の髪型一つとっても、やっぱリアルになったなって感じすると思うんですよ。
え、なんで笑うの?
似てるところが面白すぎます。
素直なポニーテールじゃないですか。
今までが、例えば君の名の三葉のリボンとか、ひなのツインテールとか、
まああんまないと思うんですよね。
まあね、とは思う。
で、今回もう素直なポニーテールになってて、
なんかそこはまず第一関門クリアというか。
なるの、確かにね。
ここ見てねえやなあ。
どんな話なの?
しかもスズメのとじまりって、最初は女の子と女の子の旅に出る話みたいな風にしようっていう風に考えたらしいんですけど、
それを結局プロデューサーからの要請というか、まだちょっと早いんじゃないというか、
その観客側が求めているものとちょっと違うんじゃないかっていうので変わったんですけども、
まあいやできるんですかねって本当にみたいなのは思いますよやっぱさすがに。
そこはね、むちゃくちゃ思うとこがあって、やっぱり新海誠監督のこれまでの魅力って、
男の子目線のものすごい手前勝手な視線を煮詰めたからこそ出てくるダシやと思うんですよねあれって。
そこで女の子目線の相対化みたいなしたときにガタガタになる可能性むちゃくちゃあると思うんですよね。
48:06
僕はそこをむちゃくちゃ楽しみにしてて、
多分むちゃくちゃしんどいと思うんです作るの。
女の子の気持ちとかちゃんと考えだしたら血へど吐くほどしんどいと思うんですけど、
50ぐらいの男が血へど吐いて成長しようとする姿って見てみたくないですか。
ほんまに成長してくれるんかな。
血へど吐いてのたうち回りながら創作に取り込んでるってむちゃくちゃ見たいなと思って。
わかりますよわかります。
だし彼ならやってくれるんじゃないかって思ってるからこそなんですよねそれって僕は。
やっぱり新海誠って人は本当にやっぱり人との関わり合いっていうのをすごく大事にしてるというか、
映画を通じて観客とコミュニケーションを取りたいと思ってるっていうのは結構常々言ってる方なんですよね。
だし作家性ってのは出てますけど、やっぱりいろんな人からの意見を聞いて、
そういうのを結構重要視してるというか。
その作家が一人で独自的にやるみたいな風なので、作家性強ければ強いほどそういう風になっちゃうじゃないですか。
彼はやっぱりそういうところではない人なんですよね。
だからこそ上手くいくんじゃないかっていう希望もあるし、
なんかめっちゃ失敗するかもしれないっていう悪い予感もあるしっていう。
そこはまあめちゃくちゃね。
だから今不安ですよ本当に。
毎回不安ですけど新作公開する前は。
マリオンさん、新海誠監督期待値高いですよね。
高いっすよ。
高いですよ。
高いので、
本当だから見てもう今年ワーストってなる可能性は全然あるわけですよ。
やっぱり期待値が高い分ね。
いや楽しみだな。
予告出始めたじゃないですか。
はい。
むちゃくちゃ楽しみだなと思って。
どうなるんだろうっていうね。
ワースト言いながら回数重ねると変化していくと思うけど。
何回か見てってことですか?
そうそうリピーターしてると変わる?
いやこれは甘え。
甘え?
いや何回か見て良さわかるとかはちょっとそれは甘えすぎですよ。
映画は2回目からが面白いっていうのもあるよ。
それは1回目で2回目見てみたいって思わせて初めての話じゃないですか。
何回か見る前提はちょっと無しでございます。
死んじゃう。
そうですね。
あんな血汁量の深海真琴浴びたら死んじゃう。
まあそうですね。
あくまで2回目見て解像度が高くなるとかやったらいいですけど。
そこが2回見ないと面白くならないは確かに違うなと思いますね。
ああそうやね。
それはわかります。
逆に初期作品からの変容というか。
私ちょっと見てるのが秒速と琴の葉の庭と君の名はとこの今回の天気予報なんであれなんですけど。
ちょっと間飛ばしちゃってるのはあるんですけど。
あれなんか両面になってきてるやんみたいな。
最初からすんなり両面移動になるスピード早くなってきてないかっていう感じちゃってるんですけどね。
まあ確かにね。
51:02
その辺もちょっとね、そういう意味で私は秒速の方が好きかもしれないですね。
どこまでも主人公は主人公で貫いてるし、相手も相手で、そういう意味で秒速の時って相手がこう。
絶対的な他者として相入れないですよってのが出ますよね。すれ違うということで。
別に相入れてもいいんですけど、そこへの到達度が早すぎるし、ハードルもめちゃめちゃ下がってないっていう。
なんかあったの?新海誠さんみたいな。
でもまあ明確にやっぱり君の名はで変わったんですよね。そこはね。
それ以前はまたあれなんですか?ちょっとその辺苦労して。
何て言うんですかね。多分なんですけど、新海誠って3期ぐらいに分かれると思うんですよ。
多分。
初期作、雲の向こう約束の場所へぐらいが第一期。
で第2期が秒速。で第3期が君の名みたいな感じになると思うんですよ。変遷的に。
でもね、君の名は公開時は新海誠総決算って言われてた時もなかったっけ?あの頃。
その総決算だとは思うんですけど、やっぱり明確に結末が2人は出会って終わるっていうところに。
長年新海誠の作品見てる人は驚いたはずなんですよ。驚くんですよ。
別れる運命だろうと思ってた人が多分めちゃくちゃ多かったはずなんですよね。君の名は。
君の名は歩道橋のシーンで2人がすれ違うところで終わる。で多分長年見てる人は絶対思ってしまうんですけど。
けど出会うっていうところで、あそこでちょっとモードチェンジをしたというか、
ある種のノスタルジーから解放されようとしているというか、いつまでもそこにとらわれてはいけないんじゃないかっていうところにシフトしてきたと思うんですよ。
へー。
そうなんですよ。
なるほどな。
個人的には出会おうが出会う前があんまり変わんないなって思ってはいるんですけどね。
別に出会ったからハッピーとか、出会わなかったからサッドエンドとかそんな感じでもないなと思って。
結局至るべき結論に至ってるだけだし、そっから始まりやんってちょっと思って。
出会おうが出会う前がね。
そうですね。
そっから始まりやから別に、それってめでたくもないよってちょっと思ったりはするんですよ。
本来はね。
そうですね。
でもなんか結構、新海誠の良さというか私が言うのも変なんですけど、やっぱその主人公がさっきも言ったみたいに好きっていうことだけに正当性をめちゃくちゃ持たせてるんだけど、
思い通りにならないっていうところで私の中では長尻を合わせてたんですけど、思い通りになってしまったらもうちょっといっぱいいっぱいすぎるなって思っちゃうんですね。
思い通りにならないで欲しいなっていうのはちょっと個人的にはあるというか。
それ一番新海誠過激派の意見ですよ。
そうですね。
この2人は引き裂かれるべきであるって、いまだに秒速5センチメートルで囚われてる人の言説みたいな感じしますけど。
54:02
いや、コーヒー飲むとしたらブラックで飲みたい派なんですよ。分かりますか。
手に砂糖とかフレッシュとか入れたくないんですよね。それってコーヒーですかって言いたくなるんですよね。
でも今回の場合ですよ。大きなものを引き換えに2人は結ばれてませんか?今回っていう話なんですよ。やっぱり。大きくないですか?世界水浸しですよっていう。
でもそれはこっち側が背負っちゃってるじゃないですか。2人のために。
2人がまあまあまあ。
逆にしてほしいな。
君の名はあそこがちょっと逆だった気もするんですけどね。
君の名はどっちも方向一緒ですもんね。ミツハを救うことと、他の巨大な災害はなかったことですが、同じ方向だったから綺麗に飲み込めるんですけど、今回真逆なので。
こっちが通ればこっちが通らないみたいな話なので。
けどやっぱりその2人の愛を通したがゆえにこうなってしまったという事実は2人には残るわけですよね。やっぱりそれって大きくないですか?と思うんですよ。
けど彼らは大丈夫だって言って終わるっていう。これからも僕たちは大丈夫だって言っていけるっていうところにまたさらに泣くんですよね。
そうなんですよ。これは。
この大丈夫ってドライブマイカーでも同じようなことで大丈夫で使うんですよ。最後。
この2人の悲しみとか断絶とか起こってしまった事実とかっていうのは変わらないけれども、それでも僕たちは大丈夫だって言って生きていくっていう話なんですよね結局。2つとも。
天気の子もドライブマイカーも。
確かに世界ってどんどん悪くなっていくし、未来も明るくはないかもしれないけれども、でもそれでも僕たちは生きていくし、これが今の僕たちの世界だしっていうのに誇りを持っているし、
なんなら生きていくことでその世界がちょっとずつ変わっていくかもしれないよねっていうところまで僕はこの映画描いてると思うんですよね。
そこがこの映画最初結構感想の時に開き直っただけじゃねえかっていうのも結構出たんですよやっぱり。
もう世界なんてどうせ狂ってるしいいじゃん。開き直っちゃえよみたいな風に捉える人も結構いたんですけど、僕ちょっとそれ違うなみたいな思ってて。
何かしら生きていくっていうこと、社会で。そういうことで何かしら関わり合いが生まれることって世界ってほんのちょっと後退するかもしれないし進むかもしれないしっていう。
そういった営みこそがやっぱ尊いんだっていう風にこの映画を見ると思うんですよねやっぱり。だからこそやっぱり2人は大丈夫だって言えるんだなって思うんですよね。
ちょっと丸く収まった感じのところで終わっていいですか?ちょっと時間やばくて。
すみません、すみません。
もうさすがこの回はマリオさんのタワーが違うんだっていう。
すみません、大変喋りすぎました。
いえいえいえ。大活躍ということで。
ありがとうございました。
To be continuedですよねこれは、雀の閉じまりに。
新海誠マラソン、たぶん一旦ここで終わりですね、タイミング的には。
そうですね、たぶん。
そして新作公開へ。
はい、このまま新作公開で。
57:00
いいと思います。
で、ちょっと収録外で話してたんですけど、雀の閉じまりの公開日の夜にツイッタースペースをやろうかなって話をちょっとしてたんですよね。
はいはい。
僕も仕事終わったら最速で見てしようかなと思うので、マリオさんはいいです?その感じの。
僕は全然構いません。やります。
ハルミさんもいけそうですかね?
マリオさんどうします?
聞けたら聞きますね、皆さんのスペース。
聞くせんで、聞きに回ってるぞって。
雀の閉じまりスペース、よかったら楽しみにしていただけたらなと思います。
はい。
じゃあそんな感じで天気のこの話を終わっておこうかなと思います。
はい、ではお知らせになります。
10月も映画の話したスイルバーを開催する予定です。
場所は大阪の南森町にあり、日替りイベント型カフェは週間回り、日時は10月29日土曜日、オープンが19時、クローズが23時となっております。
今回はですね、ハロウィンスペシャルTシャツナイトということで、映画Tシャツを着てのご来店を推奨しております。
ただ、予想いはTシャツに限りません。
何か皆さんのお好きなものを取り入れた予想い。
例えば帽子とかでもいいですし、缶バッツとかでもいいですし、本当にワンポイントでも構いません。
何やったらもうガチコスプレでもいいです。一層のこと。
映画にも限りませんので、皆さんの好きなものを取り入れた形でお越しいただけたら、ちょっと話盛り上がるかなと思いますので、よかったらお越しくださいませ。
普段の予想いでお越しいただいても全然問題ございませんので、よかったら遊びに来てください。
はい、またこの番組ではリスナーの皆様からお便りを募集しています。
番組の感想、次回テーマ作品の感想などご自由にお送りいただけると幸いです。
また次回バー開催情報、ポッピキャスト、次回テーマ作品の告知も行っておりますので、ツイッターのフォローもよろしくお願いいたします。
あとこの番組のイメージキャラクター、映画の話、下杉猫、仮話だったグッズも販売していますので、よろしければご購入くださいませ。
お便り受付先、ツイッターアカウント、グッズ販売サイト、いずれも番組説明文に記載しております。
はい、それでは映画の話、下杉ラジオリニューアル第86回、新海誠マラソン第2回、天気のこの回を終わりたいと思います。
それではまたお会いしましょう。さよなら。
さよなら。
59:51

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