00:12
はい、始まりました、映画の話したすぎるラジオ第133回になります。
この番組は、大阪の南森町にあるイベント型カフェバー週間周りにて、映画トークイベント
映画の話したすぎるBARを開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるBAR店長の山口です。
マリオンです。
大石です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず今回ですね、前田さんが所要で参加できない形になりましたので、3人で収録していきたいと思います。
はい、でですね、冒頭で1個お知らせしておきたいことがありまして、
我々、僕とマリオンさんと前田さんで、いつも大阪の週間周りっていうお店で、映画の話したすぎるBARっていうイベントバーを開催してるんですけれども、
今回その週間曲がりが10周年を迎えまして、10周年記念イベントをやることになったんですね。
場所が週間曲がり自体ではなくて、大阪の重曹にあるグランドサロン重曹っていうキャバレーで、
今まで週間曲がりでイベントバーをやったことある店長が30人ほど集まって、いろんなイベントの集合周年イベントみたいなのをやるんですけど、
それに映画の話したすぎるバーとしても出展させていただくことになりました。
で、今回参加するのがマリオンさんと前田さんの2人になります。
はい、2人で。
で、内容としては前田さんがホラー映画ソムリエとして、
マリオンさんが青春映画ソムリエとしてお客さんにお話を伺いながら映画化を進めるみたいなコンセプトなんですけども、
正直あとはフリートークという感じですね。
そうですね、あくまできっかけですかねっていう感じです。
はい、そんな感じでやります。
開催日が10月9日、祝日の月曜日で、オープンがいつもの週間回りのオープン時間よりも早い16時で、クローズが22時の予定です。
で、この日はバーというよりも本当にイベントっていう感じで、
ドリンクを注文しながらというよりも、その会場に入ること自体がフリーパス料金2500円とワンドリンクのご注文で入っていただくみたいな感じでして、
ちょっと本当にいつもとは毛色が違うんですけれども、時間が早いのとバーそのものではないので、一応未成年の方も入っていただけるっていう形にはなってます。
そうですね。
なので早めの時間に来ていただくみたいな形もできるかなと思うんですけれども、
03:03
映画の話したすぎるバーに限らず、週間回りの他のイベントも楽しめるので、もしよかったら越しいただけたらなと思っております。
で、映画の話したすぎるバーそのものも9月30日に予定してますので、こちらも合わせてよろしくお願いします。
っていう感じですね。
では、近況を入っていこうと思うんですけれども、マリオンさんいかがされてました?
そうですね。今回のお題映画以外だと、リボルバーリリーと、メグ・ザ・モンスターズ2と、あと春に散るっていうやつと、あと狼の家を見てきました。
そうですね。この中だとやっぱり狼の家が一番やっぱりすごかったですねっていう、ちょっと比べるもんじゃないんですけども、どうしてもインパクトがやっぱり強かったですよね。
なんかいろいろ背景となることがあると思うんですけど、特に何も調べずに見に行って、なんかの本当にプロパガンダみたいな感じの題材を撮ってるんですけど、実は怖くね?みたいな感じになってるのが、
それはもう、背景が分からなくても、なんかちょっと明らかにこれおかしいのでは?っていう、なんか変なものにこちらも引きずり込まれそうになっているのでは?みたいな感じで作られてるのがちょっとすごかったですね。
あとやっぱりもう、映像がなんじゃこりゃって感じですよね、本当に。本当に一室とかアトリエを塗っていって、ワープストップモーション作ってるとかって感じだと思うんですけど、なんかもうペンキが垂れるだけで怖いんですよね、なんか。
なんかが滲み出てくる感じみたいなのが、もうホラーっぽい感じもするし、それでなんかリアルな造形物としてカクカクカクカクカクっていって、なんかこう立体物として出てくるところもなんか怖いし、なんかなんなんでしょうね、本当に作り物だからこそなんか怖い感じがめちゃくちゃするみたいな、それがもう本当に偽りのものであるっていう感じがビンビンにするっていうのを含めてなんかすごくうまく作ってあるんだなというふうには、
思って、ちょっと見たことないアニメ映画だったので、本当にやっぱすごく印象に残る作品でしたね、はい。
僕もついさっき見てきたんですよ。
で、背景として実際にチリにあったキリスト教系の共同体のコロニア・ディグニナっていうのがモチーフになってるっていうのが、ある程度情報としては出てると思うんですけど、
それの話として見ると結構面食らうというか、まず時代が結構ぐちゃぐちゃだなと思って、コロニア・ディグニナって20世紀頃にまあそういう閉じた共同体として主に活動してて、今って別の名前になってたりはしてて、当時のそういう組織形態からはちょっと変わってるみたいなんですけど、
06:03
あれ?なんかコロニア・ディグニナそのものとして見たら、これがここにあるの?おかしいぞみたいなのが普通に出てきて、まあ日本人的にも、え?それだぞみたいなの出てくるシーンあったと思うんですけど、
そこ、時代もぐちゃぐちゃだし、これって結局誰視点なの?みたいなのもよくよく考えるとよくわかんないというか、この物語が描きたいもの、この物語があらわにしたいものって一体何なのかなって考えると、え?どこ視点なんだろう?とか考えるとね、結構頭ぐちゃぐちゃになっちゃって、
それを考えていくのも面白いなっていう、まあプロパガンダ映像の体をとってるんですけど、いや、それ目的じゃないでしょ?この映像っていう感じが、ぷんぷんにするっていう感じが、まあ面白かったですね。あと映像表現も圧倒的で、映像そのものが見てて、わくわくするっていうと嘘なんですけど、ゾワゾワするっていうのがずっとするっていう感じで、見る価値は間違いなくありますよね。
本当に、なんか映画館めちゃくちゃ満員でしたね。本当になんかこう人気というかこう、なんかこれはなんかすごいものが見れるぞみたいなのがやっぱりこうみんなのアンテナに引っかかってる感じがすごくして、なんかすごくいいなというふうに思いましたね。
なんというかその、なんか最近のホラーというか、まあそれこそアリアスタのヘレディダリーにも通じるかなと思うんですけど、映画始まった段階でもう終わってるというか、なんかもう主人公たち、登場人物たちの救いがどこにももうないっていうのが最初から最後まで一貫してる感じ。で、最後まで終わって見てみたら、ああこれ最初から終わってたんだなって気づくっていう、なんかその構造とかは結構最近のホラーで人気というかよく見るようになってきた形だなぁなんてちょっと思ったりもした。
ラストむっちゃいいなと思って。うん、そう。ラストに挿入される映像、むちゃくちゃ悪意ありますよね。悪意しかない。あれはまあエグい。すべてが遠間構造に閉じ込められる感じがするんですよね。それは時間的な遠間構造でもあるし、映画関係の遠間構造でもあるし、あと僕が感じたのは、
加害する側と被害を受ける側もなんかぐちゃぐちゃになってるなぁと思って、もうめっちゃくちゃ嫌なんですよ、本当に。うん、そうですよね。なんか大本から逃げてきたであろう女性の話ですけど、その女性もまた、あれ、あなたちょっとみたいな、同じことみたいなことやってるのではみたいな感じでだんだん見えてくるのが、
あー、こうやって連鎖は止まらないのかというふうにやっぱちょっと思うような感じがすごくしましたね。うん。なんかもうほんと全編通して猫なで声の男性でも、ありーやーとかって聞こえてきますけども、あの呪いがずっと続くんですよね。うん、めっちゃ残りますよね、あれがね。あれ残る。うん。すごく嫌なんですけど、すごい残るんですよね。
09:15
本当にちょっと、まあめちゃくちゃインパクトはやっぱあったなーっていう感じですかね、やっぱね、今回見た中で言うと。うんうん。で、まあ意外といいなーと思ったのは、春に散るは意外といいなーというふうに思ったのと、うんうん。まあなんというか、ボクシング映画の名作ってまあ多いじゃないですか、そもそも。うん。
まあちょっとそれと比べるとまあちょっとなんか見劣りする部分もあるんですけど、けどなんかいい意味で邦画のこう締めっぽい感じをなんかボクシング映画として味わうみたいな意味ではまあ結構いいかなというか、結構しみったれた感じの話、ちょっと古風な話を見るっていう意味では結構、まあなんか久しぶりにこういう感じの邦画見たなーっていう感じがちょっと個人的にはして意外と良かったなーっていうのがあるんですけど、
あと何よりなんというか、おじさんたちがいいんですよね。おじさんたちがすごくいいというか。うんうん。
もちろん佐藤浩一と横浜流星っていうダブル主演でもちろん素晴らしいんですけど、片岡鶴太郎と相川翔太出てくるんですけど、なんかこういう渋いおっさんが普通に映える映画っていいよなっていう、めちゃくちゃいいんですよね。
特に片岡鶴太郎はなんか、いやもっとなんか邦画の脇役のおじさん枠でどんどん使ってあげた方がいいのではっていうぐらいの存在感というか、うんうん。本当にすごく良くて。でなんか僕全然知らなかったんですけど、もともとちょっとボクシングやってた人なんですね。
陶芸やってたりヨガやってる人みたいなイメージしかなかったので。やってたかも。うん。なんか調べたらやってたみたいなので。本当になんかかつてプロで今はちょっともう飲んだくれでこう染みたりだ感じなんだけど、また彼もまたちょっと新しい道をこう見つけていくというかこう、新たな居場所?またボクシングでっていうのを見つけていくみたいな感じになってて、
いやー渋くていいじゃないですかみたいな。うんうん。本当にいいなーと思って。なんかねそういう脇役だけどめっちゃ渋くて存在感が印象的に残るみたいなのが見れただけでもこの間結構いや良いんじゃないですかっていう風にやっぱすごく思うような映画でしたね。
まあちょっといろいろ言いたいことあるんですけど橋本観音あたりの描写はちょっともうちょっとどうにかならんのかとかいろいろあるんですけど、まあまあまあ全然それは抜きにしても結構見る価値のあるものはあったなというふうに思いましたね。うんうんうん。なるほどね。いやー気になってはいつつ結構もう公開規模小っちゃくなっちゃってるんですよね。うんうん。そうですよね。
あとやっぱりちょっと最近ボクシング映画が多いと思うんですよやっぱり。うん。結構コンスタントに両方問わずやってるので僕も結構またボクシングかーみたいな感じにはちょっと思ってたんですけど、いやちゃんと見たらすごく良かったしっていうのはねありましたんで、やっぱねボクシング映画ってそれいいよなーみたいなというのはありますし、あと毎回ボクシング映画で絶対出てくる人がいるじゃないですか松浦さんっていう方。
12:18
あー。うんうんうん。
あの人見るとやっぱちょっとね嬉しくなっちゃうんですよねっていうのもちょっとあるんですけど、そう必ずねボクシング指導兼俳優さんなのでボクシングのトレーナーとかとして出てこられる方ですけど、やっぱねすごくあの人もいいんですよね、そういうなんか役者の映画という感じで結構僕は好きな映画かなというふうに思ってます。はい。
なるほど。はい。そんな感じですかね。
そうですね。はい。
そんだけにしておきます。はい。
はい。じゃあ大石さんいかがですか。
そうですね。ちょっと劇場だと今週の課題作以外は見れてないんですけど、配信時に作品ぐらいちょっと見てまして、まず一つが海辺の女の子ってあの浅尾忍を原作の。
あー。
ありましたね。見たな。
そう、あれがちょっとなんか気になってて、ユーネクストにあったんでちょっと見てみるかっていう感じで見てみたんですけど、なんか思ったよりも結構真っ当に女の子の自意識を描く作品になってるなと思って、でなんかそれがめちゃくちゃよかったというか、なんかあんまりない、まあてか浅尾忍っぽいっちゃ浅尾忍っぽいんですけど、まあとはいえなんかいい感じの匂いがしてよかったなっていう感じですね。
中学生の女の子が一応主人公ではあるんですけど、思いを寄せるというか、まあ好きなんだけど好きと素直に言うことができないみたいなそういう、だけどセックスから入っちゃうんですよ、その関係を。
なので体は許してるんだけど心は許しきれてなくてみたいな、そういうその葛藤みたいなものを描くっていう作品にはなってるんですけど、なんかその辺のその表現というか、
本当中学生の思春期期間、男の子も女の子もその感じがめちゃくちゃ良くて、なんか本当一回そのこのラジオの中でも女の子の自意識を描く、もちろんその世界とは通じないんですけどその自意識っていうのは男の子と違って、
それってあるのかなみたいなお話になった時に、上辺の女の子は結構しっかり自意識として恋愛を描いてる気がして、世界の危機には通じないんですけど、でもなんかその切実さみたいなものはしっかりあるなぁと思ってすごい良かったですね。
今の良いプレセンですね、切り口。気になってしまうすごく。
ぜひぜひ、ユーネクスト等々多分色々見れると思うので。
もうなんか見た時めちゃくちゃ痛々しいんだけどでもわかるよな、この感じみたいなのめちゃくちゃ思った覚えがあって。
そうなんですよ。で、割とそのエンディングが良い、僕好きなんですよね、あの映画。
15:00
エンディングで彼女が高校生になったちょっと未来の話が出てくるというか、その先の話がちょっと出てくるんですけど、その先ではちょっと大人、要は男の子よりも早くそういうことを知ってるから大人に見られてるんだけどみたいな。
なんかその感じもずっと彼女の過程を見ているこちらとしてはニヤッとしたというか。
でも男の子は逆にこの時に高校生ぐらいで初めて女の子のその段階に至るんだなみたいなそういう感じとかが結構良くて。
あのエンディング好きなんですよ。
なるほど、ちょっと気になる感じですね。
ぜひぜひと。で、あともう一個U-NEXTで見た映画がずっと気になってたんですけど見れてなかったのが、今回の福田村事件の監督の森達也監督がドキュメンタリーで撮ってるフェイクって映画。
お二人ってご覧になられました?ちなみに。
僕は見てます、フェイク。
あ、見てます。
僕見てないんですけど、あのサムラゴーチさんのやつですよね。
そうですそうです。サムラゴーチ守さんがいわゆるゴーストライターの謝罪会見後に森達也監督がサムラゴーチさんのと一対一でずっと撮り続けたっていうドキュメンタリーがあるんですけど。
あれもう、なんかドキュメンタリー見ると言っても結構数少ないんですけど、あのフェイクはなんかめちゃくちゃ良かったというか。
なんか人間サムラゴーチ守るっていうところをすごく撮ろうとしていて、だけど途中ちょっとめちゃくちゃサムラゴーチさん寄りの話なのかなって思い始めるんですけど、最後見るとそうじゃないってことがわかるじゃないですか。
その姿勢というか結局その答えみたいなところというか、結局彼は嘘つきだったのかどうなのかみたいなところって結構この物語のフックにずっとなり続けるんですけど。
なんかそこに対する明確な回答は映画として示さないっていうあたり。それはあんたらがこれを見て考えてくれっていう、その感じとかはすごい福田村受験にも通じるし、
何を信じて何を信じないか、あるいはどういう情報で僕らはその人が悪であるあるいは善であるって判断してるかっていうところをすごい考えさせられたって意味でめちゃくちゃ面白かった作品でした。
僕、森達也監督の作品はフェイクだけ見てて、AとかA2とかは見てないんですけど、フェイクむちゃくちゃ面白かったんですよね。
おっしゃられてるラストの切れ味もすげーなーと思ったし、あの事件って本当にむちゃくちゃ話題になって、三浦剛治悪っていう気分ってもうガッチガチに固まってたと思うんですけど、
ドキュメンタリーの切り取り方でスタンスはここまで変わるっていうのもすごい明確な例というか、あの当時まだ公開当時ってこの事件の名残って空気には残ってたと思うんですけど、
18:00
ここまで変わるんだなって、じゃあちょっと報道とかはやりすぎてたかもしれないかなって思わされてしまうんですよね。
いやーちょっと過剰報道というか変更があったんじゃないかなって思ってしまう。でもあのラスト見ると、いや、あれでもうんってなるっていうのがすごいんですよね。
そうなんですよ。
で、ゴーストライターやってた荒垣さん、本作の中だとむちゃくちゃ嫌な人に見えるんですよね。
全くこっちに取り付く島もない感じに見えるんですけど、でもよく考えたらそりゃそうやわなっていう風にも思えるというか、
それはね、あんな扱いされてたらそういう態度にもなるわなっていう風にも見えるんで、
で、ちゃんとこの映画がマスコミが描かなかったサムラゴーチの新しい側面を描きますってやった後に、それをずっとやった後にいきなり闇の中にボンって投げ捨てられるから、
今まで私たちが座ってた椅子を保証してくれないんですかみたいな。
でも結構あれってドキュメンタリーの醍醐味かなと思って、あくまで切り取り方でしかないっていう、その切り取り方でしかないということを歌ってるっていうのが見事やったなと思ったんですよね。
むちゃくちゃわかります。結局そのドキュメンタリーで真実というか本当のことを映すものって思われがちなんですけど、
結局カメラっていうフレームを持って、そこで誰かが意図を取って、しかもそれを編集してるっていう段階で、何らかの意図は入っているはず。それは多分報道もおそらく同じなんですよね。
だからどこまでが事実でどこまでが自分からしたら本当でっていうところって結局個人の中で判断するしか多分なくて、
なんかそのこちらに委ねる情報だけで操作されるんじゃないぞみたいな感じとかはすごいこの人持ってるんだろうなと。
それこそフェイクの後に撮ったのが愛新聞記者って新聞記者のメディア側の話を撮るわけですけど、僕これは見てるんですけど、
本当にフェイクとその愛があって本作の福田村事件につながるっていうのはすごいめちゃくちゃ筋が通ってるなっていうふうに僕は個人的には思いましたね。
いいタイミングで見ましたね。
ちょっと福田村事件があまりにもショックでかすぎて、ちょっと濁すというかちょっと語るとしたらもう少し文脈を欲しいなと思って、
その時にそういえばフェイク見てなかったと思って見たんですけど。
そうですね。ただ結構難しいなと思うのがドキュメンタリーと劇映画の違いっていう部分で、
ドキュメンタリーって事実から意図を切り出していくような作業かなと思うんですよね。
あくまで事実っていうものを集積した後にそれを編集作業によって監督したもの、編集したものの意図をそこに浮き彫りにしていくっていう作業だと思うんですけど、
21:10
逆に劇映画っても意図があって、意図のみで構築されていく。
そこに自然な世界があったかのように後付けしていくものだと思うんですよ。
プロットがあって、でもプロットだけだと作為の塊でしかないから、そこにいろんな無限の情報を足していくことでそこに世界があるっていうふうに肉付けしていく。
掘っていく作業と肉付けしていく作業で逆だなと思って。
同じ作家がいるのでも劇映画とドキュメンタリーでここまで見え方変わるんだなっていうのを福田村と比べた時に思ったんですよね。
それはすごくわかります。
比べると面白そうだなと思います。
自分は今週としてはこんな感じですかね。
僕はですね、明日の少女を見てきたんですけど、むちゃくちゃ良かったです本当に。
早く見に行かなきゃ。
今年ベスト9といいと思うんですけど。
本当に良かったですよね。
毎情報の段階で面白そうだなとは思いつつ地味だなっていう気持ちもあって。
やっぱり派手さはないですよね。
それは例えば韓国映画だったら犯罪者でいくらでも悪が強くて派手な映画っていくらでもあって。
それこそ裏社会者から現実の事件になぞらえるんだったら殺人事件とか児童虐待とかいっぱいあると思うんですけど。
その中で労働研修生の自殺ってモチーフ的には結構地味っていう言い方がちょっと適切かどうかわかんないんですけど。
おとなしく見えるんですけど。
でもやっぱり等しく悲劇っていうところ。
それをちゃんとドラマとして掘り起こしているところが素晴らしかったなと思うんですけど。
見てて思ったのが前半で主人公になる学生の女の子が自殺しちゃうんですけれども。
マリオさんが先週お話しされたコールセンターの実習生として実質働いている中で厳しいノルマとか教育制度とか仕組みそのものがシビア。
もはや労働搾取といっていい状態の中で働いて削れていくんですけど。
自殺に至るまでにブレーキになるようなタイミングはちょこちょことあるんですよね。
それは家族との触れ合いだったり、友人との触れ合いだったり、学校の先生の触れ合いだったりっていうので。
それらで多分多くの人は現実にいる多くの人はそれらで立ち止まれることでそこまで至らないっていうことは結構あると思うんですよ。
ただ彼女はそのたくさんのフィルターを一個一個ずばりすり抜けていってしまうんですよね。
24:00
その決め手となる本当に心が折れるのって僕単に搾取されるだけじゃないんだなって思って。
その搾取構造に自分も加担しているっていうのがまた心が折れる要因なんだなっていうのを思ったんですよね。
だからコールセンターでやることは解約したい人を言いくるめて解約させないっていう。
それはもう完全にユーザーファーストじゃないんですよね。こっちの都合なんですよ。
もう金のためにやってるんですそれは。
それに自分が、あ、加担しているって気づいた時に、それを客観視してしまうというか、
あ、自分そっち側に行ってるってなった時に単に被害者だけだったらならないと思うんですけど、
自分がそっち側っていうことで一線を越えちゃうっていう感じがあって。
ああそうか、単に被害者じゃなくて加害者になることで人は折れるんだなっていうふうに思ったんですね。
なるほど。
あと本作前半と後半で主人公が完全に変わるんですけど、その事件を調査していく刑事。
ペドゥナが主役に完全に変わるんですけど、でも二人ってある種同一人物的にも見るようになってて。
彼女ら二人には結構共通点が見え隠れする。
でもそれは代々的に描かれるんじゃなくて、どうも多分同じような思いを持ってたりするなっていうのが何となく察せるのがあって。
そこでこのペドゥナが演じてる女刑事も自殺してしまった彼女のような思いをしながら生きてきて、それでもサバイブしてきた。
さっき言ったどこかのフィルターでギリギリ引っかかることでここまで生きてこれた人なんだなっていうのが何となくわかるんですよね。
それはやっぱり所々で自殺した女の子だけが気づけた何かにペドゥナだけが気づくっていうのがちょこちょこ挟まれるんですよ。
やっぱりそこで彼女たちは同じ景色を見ている、同じ思いを抱いているっていうのがわかる。
でも死んでしまった一人と今も生きている一人っていう対比になって、そこにはその死んでしまった女の子の続きを生きている女刑事っていう存在があるようにも見えるし、
その女刑事が事件にどんどんのめり込んでいくのは、かつての自分を救いたいっていう思いがあるようにも見える。
その互いの人生とか命が交互するような物語になっていくように見えて、
結構ね、単に実際の事件をモチーフにした話以上に射程が広い話になってるんですよね。
自分の人生を誰かが生きるかもしれないみたいな。
自分が生きているのは、自分に似た誰かの人生を肯定する種なのかもしれないみたいな。
27:02
そういう物語がちょっと裏に隠れているような気がしてくるんですよね。
で、それを全て集約するラストが待ってるんですよ。
あのラストが…
本当にあのラストは素晴らしい。
いいですよね、あのラストちょっと。
素晴らしいです。
こんな終わらせ方するかって感じがむちゃくちゃいいんですよね。
なるほど。
結構これはね、すごい映画ですよ本当に。
ちょっと早く見に行きます。
はい、そんな感じですね。
結構今年でもトップクラスの一本だったかなと僕は思います。
はい、っていう感じですね。
はい。
じゃあテーマトーク入っていきたいと思います。