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2024-12-03 37:10

第191回(1) オープニング~対外秘/プリズン・サークル/親密さ etc…~

『ドリーム・シナリオ』の話をしました。オープニングではメンバーの近況の話をしています。

■メンバー

・山口 https://twitter.com/awajicinema ・マリオン https://twitter.com/marion_eigazuke ・オーイシ https://twitter.com/pteryx_joe

■映画の話したすぎるBAR in 名古屋

日時:2025年1月18日(土)

詳細:https://virtualeigabar.com/eiga-bar_2025-1_nagoya/

場所:『イベントバーエデン名古屋』愛知県名古屋市中区大須2-31-15 大須ビルヂング 3階 オースランド内 https://eden.osland.nagoya/

■映画の話したすぎるBAR in 週間マガリ

日時:2024年12月21日(土)

詳細:https://virtualeigabar.com/eiga-bar

場所:『週間マガリ』大阪市北区 天神橋1丁目11-13 2階 https://magari.amebaownd.com

■月1バー 映画の話したすぎるBARシンサイバシ

山口が店長の映画の話をするバーがリニューアルしました。

場所:「心斎橋」駅徒歩6分「BAR アメ村SHELTER」

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00:12
始まりました、映画の話したすぎるラジオ第191回になります。この番組は、大阪で映画トークバーイベント、映画の話したすぎるBARを開催している店長メンバーラジオる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるBAR店長の山口です。
マリオンです。
大石です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
お願いします。
では、近況の話に入っていこうかと思います。マリオンさん、いかがされていましたか?
そうですね。ちょっと一回、前回お休みしてしまったんですけど、初めてコロナウイルスにかかりまして、苦しんでおりまして。
初めてでしたっけ?
初めてでしたね。
そうなんですか。
そうかそうか。
そうなんですよ。初めてちょっとかかってしまいまして、なんか味覚とか嗅覚なくなるのかって思ったら、なんか肩が違うようで、そういう感じではなかったんですけど。
まだちょっとなんか、咳が時々出たりとかする感じで、コロナってしぶといんだなっていうふうにちょっと思いながら生活してるんですけど。
で、ようやくちょっとなので、遅れてグラディエーター2とかを見に行ったりとか。
収録にいる時点で見れなかったので。
あと対外秘っていう韓国映画見たりとか。
あと山崎隆の初期作ジブナイルのリバイバルやってたので、ちょっと久しぶりに見たいなと思って見に行ったりとか、そういうのはしてました。
そうですね。ちょっとグラディエーター2は、お二人の話でなんかちゃんと聞いたんですけど。
いや、確かにマグリヌスでしたっけ?デンゼル・ワシントン。
ビジネスパーソン的だなっていうのは、「あー、なるほどなー」って聞きながら思いましたけど。
なんかでも個人的にはなんかちょっと、そもそも、これぶっちゃけそもそもの論なんですけど。
今あんまり英雄の話好みたくないなっていうか。
今の感じでなんかちょっと余計に、なんかちょっとここ先選挙が多い中で、
それを経てグラディエーター2のああいうちょっと普通に、普通にって言うと間違いますけど、結構普通に英雄譚みたいな感じやられると、なんかあんまピントこねえなみたいなとこがちょっと正直あって。
元もここないですけど、結局なんかこれ摂取会みたいな感じちょっとしたっていうのもあって。
若干、「摂取かよ!」っていうのとかも感じたし、英雄、なんかそういうのなー、多分。
03:06
大石さんはトランプ的な感じ見てたじゃないですか、デンゼル・ワシントンとかのこと。
けど多分トランプに賛成って言ってるような側からすると、デンゼル・ワシントンは多分カバラ・ハリスに見えてたりとかするんだろうなーって思ったりとか、普通にするしなーって思って。
そんなことを考えだしたら、政治のこと考えすぎるあんまりグラディエーター2楽しめねえなみたいな。
ちょっとつなげすぎてしまって、あんまりしっかり楽しめてねえなっていうのがありました、正直。
そうですね、結構グラディエーター2自体が英雄の英雄性みたいなのをちょっと解体してるとこあるかなと思ってて。
やっぱあの前も話したんですけど、ルシウスがアカシウスから英雄の正当性を引き継ぐっていうプロセスがないっていう話をちょっとしてたんですけど、そのなんか盛り上がらなさみたいなのをわざとやってんだろうなっていうのはすげえ思って。
これ今年似たようなことを思ったのが、フィリオさんの時も思ったんですけど、フィリオさんも盛り上げれるところでも盛り上げないんですよ、わざと。
だからその英雄性みたいなものをその物語のエモーションに預けないようにしてる。グラディエーター2もフィリオさんも。
上がるぜ!やったー!っていうところに英雄性はないっていうのは多分してるなってちょっと思ったんですよね。
なるほど。だからただ単に英雄の話やってるわけじゃないって言えばまあ確かにそうかなっていうのはまあそうですね。
なるほどな。なんかちょっとね、グラディエーターに求めちゃいけなかったんですけど、リドリー・スコットのもうちょっとドライな部分が、もっとドライなやつ期待しちゃったみたいな。
もうローマ死ねやみたいなぐらいになる話になるんだろうなってちょっと個人的に思っちゃったのもあったので。
まあそういう話では全然ないし、そもそもねグラディエーター1作目がそういう話じゃないからっていうのとかもあったんで、ちょっと僕の期待値の設け方がちょっと違ってたのもちょっとあるかなっていうのはありましたけど。
でもすごい映像面とかすごい盛り上がり、やっぱすごいなって思いましたし、ポール・メスカルはやっぱ最高だなって思いましたし、デンゼル・ワシントンもね、危機として悪いやつやってるなっていう。楽しそうだよね。
06:02
デンゼル・ワシントンが悪いことやってるときが一番輝いてると思ってるので、トレーニングデイとか、ああいうときのデンゼル・ワシントン本当に好きなので、そういう意味では本当にすごい楽しめましたけどね。
ちょっといろいろ考えることを考えちゃったなっていうのがいろいろちょっとありました。
はいはい、なるほど。
で、もう一個の大外費も、これももろに政治の話だったっていうのもあって、余計にちょっとそれもあって、韓国のプサンガ舞台の結構ドロドロとした汚職政治者みたいな感じなんですけど、
主人公が選挙での当選を目指す政治家で、党からの公認も得られてて、もう俺は安泰だって思ってたんですけど、土壇場で公認を外されてしまって、
で、その公認外された理由がプサンみたいな牛汁、裏のどんみたいなやつがいて、そいつがこいつあんま言うこと聞かんしなみたいな、
もうちょっとこっちの都合のいい感じで動いてくれるやつ、交互立てようぜみたいな感じになって、そのせいで主人公が取り消されちゃって、
なので、なんかちょっと土台しようかみたいな感じで役者とも組んでるんですけど、
で、なんかどうやらプサンの開発計画のその極秘のやつを入手して、で、お、なるほど、じゃあこの土地めっちゃ事前に買ってたら売れるんやなという情報を手に入れたので、
なんか別のこの土地とかの売ったりする会社の社長とかも抱き込んで、で、なんとかこう当選とかさせようみたいな感じになっていくって話なんですけど、
双方どっちもめちゃくちゃ反則技というか、もう汚職まみれっていう映画で、投票のシーンとかすごかったんですけど、
選挙管理委員会の男を脅して投票用紙のコピーを入手して、そこにもう事前にあの丸とか三角、あの名前を書いたものを投票箱に入れたものを準備しておくとか、
もうこれはひどいみたいなタイプの汚職が繰り広げられて、ちょっとこれはやばいなみたいな感じの、まあフィクションだとおそらく思うんですけども、
そのなんかちょっとブラックなそのダーティーな駆け引きが面白いみたいな映画になってて、見てる分すごい面白くて、
やっぱりすごいみんなある意味知的というか、こういる策略を巡らせて、まあとんでもない悪いことをたくさんするっていう感じの双方ね。
飲酒運転に見せかけて殺すとか、そういう悪いことですよね、とかも含めてやるんですけども、なんかね、すごい。
まあでもこれも見た後、思ったのは、なんかあんまり今の政治の感じの選挙の感じ見るとあんま楽しめないなみたいな感じにはならないっていう、不正かーみたいなというかね。
っていうのはちょっと思って、でも映画みたいに誰も知的でかっこよくないのが現実だなってすごく思って、
09:00
多分めちゃくちゃなんか何も考えてない人が何も考えてないなりに、策を巡らして今のなんか散々たる状況をこうね、なんかなっちゃってるのかなーみたいなふうにすごい思っちゃって、
あーこれはうーんっていう感じをちょっとまた覚っちゃうみたいな映画でしたね。
いやー本当思うんですけど、選挙制度ってハックされるんですよね。
で、そのマリオさんがおっしゃられてた内容を聞く限りだと多分やってること全部真っ黒だと思うんですけど、真っ黒じゃなくてもグレーのままハックできちゃうんですよね、選挙って。
本当思います、最近。
いやー、そのハックされること前提で仕組みを作らないといけないんだなっていうのをね、思います、本当。
あって、ハックされたとてその回避策がなかなか作れないっていうのも結構厄介だなと思うとこでもありますしね。
そうですね、なんかね、ライフハックって言葉が流行る段階でなんかちょっとなんか癒すねみたいな感じはあるんですけど、
なんかね、人生の攻略法観なんかですかみたいなっていうか、ハックっていうワード自体があんま好きじゃねえなっていう感じもするんですけど、
本当に選挙のグレーというかもうブラック気味のやり方でなんかやっちゃうみたいなとか、
なんかもうけなしたもん勝ちみたいな感じは本当にもうきついっすよねーみたいな風にね、思ってしまうっていう2本でした、はい。
全部なんかなんだかなーって思うみたいな映画でした。なんか面白かったですけど、はい。
はい。
こんな感じでした、はい。
はい、大井さんいかがでしょう。
今週なんですけど、再上映された映画を2本見てました。で、なんとなくなんですけど、ちょっと2本ともテーマ性がちょっと言葉っていうふうにテーマがありそうだなっていうふうに思ったので、
ちょっとその軸で話させてもらいたいなと思うんですけど、まず1本目が2019年に公開された映画でプリズンサークルっていう映画です。
で、これ神奈川県の福祉系の3団体主催の上映会で無料で見れた映画だって、一緒にラジオやってる土屋さんからこういう映画あるけど来ないって言われて、
あ、ぜひぜひって言いになってたしって言ったんですけど。
お話っていうのはこれドキュメンタリーなんですが、島根朝日社会復帰復診センターっていういわゆる刑務所の中で行われているセラピューティックコミュニティTCって呼ばれてるものなんですけど、
それをそのプログラムの模様を追ったドキュメンタリーっていう感じなんですね。
そのTC、セラピューティックコミュニティって何かっていうと、受刑者同士が対話っていうのをベースにして自ら自分たちが犯した犯罪の原因だったり、
あるいは自分たちの幼少期、なんでそこの犯罪に至るような考え方だったり思考回路になってしまったのかっていうのをいろんなプログラムというか、
12:05
プロの心理師も含めですけど、いろいろなプログラムを通じてそれぞれが対話をすることで言葉にすることで徐々にその公正に向かっていくっていうものなんですね。
日本である意味試験的にこの島根で2019年段階では採用されていて、今だといくつかの確か刑務所で実施されているプログラムらしいんですけど、
だいたいそれを2年間ぐらいやるんですよ。
で、結構映画を見てて、全員罪を犯されたり被害者がいるような事件に関わられている方も多いので、基本的には顔モザイクになってて、お名前も仮名でって感じで写されてるんですけど、
ある人が、自分、窃盗っていうのを一応罪として追っていて、窃盗で捕まっている方がいらっしゃったんだけど、幼少期からご飯をもらえない幼少期を過ごしてきて、
当たり前のように4歳から窃盗を続けてきたっていう。なので、罪悪感が全く湧かないと言うんですよ。社会ってそういう風に回ってるじゃんと。
自分が捕られても何も嫌だと思わないし、だって自分も捕られるしだからこそ捕るんだっていうような世界観で生きてる方っていうのがいて。
そういう方が、同じ罪を犯したわけではないんですけども、似たような受刑者同士の対話の中で、ある人がおっしゃってた、自分の仕事道具を取られたことで本当に破れかぶれになってしまって、
それが犯罪に入ってひとつのきっかけだったかもしれないみたいな話を聞いて、自分がやったことってもしかしたらとんでもないことだったのかもってだんだん思えるようになっていくというか、
罪の意識みたいなのが芽生えていくという過程が、そんなに簡単ではなくて、すごく緻密に描かれていくんですね。
これ見てて思ったのが、対話ベースにしたそういうプログラムってアメリカとかから主にキリスト教文化の中で生まれてくるものだと思うんですけど、
言葉にするって結構人間にとって何かを明確化したりとか、自分の思考の一番グチャッとした部分を分解して解体するためには絶対必要なことなんだなっていうのが、すごく凡庸な感想なんですけど、思い至って。
その過程の一つの例というか、究極の例をすごい間近で見てるなっていうような気になるような映画でめちゃくちゃ面白かったので、面白かったって言っていいのかな、でもすごい興味深かったので、機会があればぜひぜひ見ていただけたらなと思います。
こういう試みがあるっていうことすら知らなかったので、すごい興味深いなって思いました。
なんか結構犯罪を犯すまでとか、犯罪を犯すっていうところまで描く映画ってめちゃくちゃあるじゃないですか。劇映画でもそうだし、ドキュメンタリーはあんまないかもしれないですけど、ただその後ってどうなってんだろうって僕らあんま分かってないなと思って。
15:05
もちろん今回紹介したプリズンサークルで描かれてるTCをやってる刑務所っていうのはそんなにまだまだ多くないので、これが当たり前ではないんですけど、とはいえやっぱり再犯率だったりとかそういうものを防ぐためにはどういう試みが行われてるのかっていうのをすごい知ることができたのは、結構見てて知識としてというか、知っておいていいことだなというふうにも思いました。
なるほど。難しいテーマだな。僕今喋ろうと思ったことちょっと複雑すぎて今喋れんなと思って。そうですね。
そうなんですよ。結構難しい問いで、例えば被害者感情はどうなのかとかっていうところもすごく一概にこれがどこでもやったらいいよねとも言えるかというと難しいし。あと今回TCを受け入れる人たちってすごい本当にごくわずかな一握りの人たちなんですよね。もう受験者の中の優等生みたいな。
これが果たして横に広げていくというか、縦軸横軸ともに広げていったときに本当に有効に動くのかというか機能するのかっていうのはまだまだ全然実験段階のプログラムではあるので。ただただアメリカだとそういうプログラム100個以上あるらしいんですよ。
監督はもともとアメリカでこういうことを取材されてた方で、アメリカはそれを選べるというか、いろいろなプログラムが刑務所の中で試験的に行われていて、それをいくつか自分に合うものを探していって、その上でより回復というか社会に戻っていくっていうプロセスを踏むそうなので、そういうのはもうちょっとこの国の中でも整っていけたらいいのかなっていうのは思ったりはしましたね。
そうですね。いやー、むずいんですけど、罪を犯した人を捌いたりであるとか、その後の収監しておくとか、あるいは何らかの罰を与えるとかっていうものとかで、何て言ってるのかな、それを何に対して罰するのかなみたいなことはすごくよく思うんですけど、
当人をどうこうしたいのか、あるいは次にそれが起きることを減らしたいのかみたいなのはすごく思ってて、なんかちゃんと減らそうこうに働いてるのかなみたいなことはすごく思ったりとか、あるいは司法っていう仕組みが犯罪に対して対処両方をしてるだけなのか、それとも予防として働いてるのか、どっちなんだろうみたいなことはよく思うんですよね。
ごめんなさい、そっから先は何も掘り下げれてないんですけど、ごめんなさい。ただ、僕は予防であってほしいと思うんです。それを起こした人を罰してやりたいというよりも、次が起こらないことを目指したいなとは思うんで、その一環としてすごい試みなんだろうなと思いながら聞いてました。
18:20
ただむしろやっぱり思ったのは、この人たちが罪を犯す前にこういう場がなかったのかなって思うことではあって、それはやっぱり、プリズンサークルというある意味、刑務所の中での対話、しかもそれはすごく規律の守られた中での、ルールがものすごい厳格ある中でようやく彼らは対話できてるっていう環境ではあるんですけど、すごい特別な場所ではあるんですけど、
たぶんもう少し彼らがこの社会の中で自分の苦しみだったり、辛さみたいなものを受け入れてもらえる場所みたいなものがあるっていうのは、やっぱりそもそも犯罪を防ぐっていう意味で、司法をきつくする以外に大事なことなのかなっていうのも同時に思ったりはしましたね。
で、偶然なんですけど、もう1本もすごい言葉についての映画で、濱口隆介の監督作品が今、はたなる映画とっていう本を刊行されたので、それ関係で結構特殊上映が組まれていたりします。
で、その中で2012年に公開された親密さっていう映画を見てきました。
で、これは4時間ぐらいある映画なんですけど、2時間で一応前半後半で分かれるような感じの作品になってます。
で、前半は親密さという演劇を作り上げていく過程をフィクションとして描いて、劇映画になってます。
で、後半はそこで作っていった演劇自体の映像が流れているっていう、そういう二部構成になってます。
で、前半の主人公が脚本家の男性とそのパートナーでお付き合いをしている演出家の女性っていう、この2人が基本的に親密さんの舞台を作っていく、主軸となる真ん中になる2人になるんですけど、
この2人の性格の違いがめちゃくちゃ面白くて、脚本家の方は言葉さえ変えなかったら何言ってもいいと、ただ言葉を変えたらぶっ殺すみたいなことを言うと。
で、一方でパートナーの女性の方はどちらかというと生の人間性みたいなものを役者さんに出してほしい。
テキストをそれであればテキストを変えることも厭わないというか、やむを得ないっていうような性格の人。
で、この2人が時々ぶつかり合いながら演劇を作り上げていくっていう過程になるんですけど、なんとなくそのドライブマイカーにも似たテーマ性があるなぁなんていうのは思ったり。
まあそもそもドライブマイカーも演劇を作っていく話っていう側面はあるので、そういう側面もあるんですけど、なんかより言葉の力ってなんだっていうのが、なんかより極まってる感じというか。
21:04
その部分をより研ぎ澄まれたような作品になっていて。
見てるうちやっぱすごい思ったのが、言葉が先か体が先かっていう感じの映画だなっていう気が僕はしました。
で、これって濱口隆介監督のなんか割と作家性でもあるなって気はするんですよね。
すごくテキストにこだわって、そのテキストによって体が変容していくっていう言葉が先っていうようなアプローチを取りながら、一方ではその役者さんの身体性みたいなものをどこか信じているところもあるというか。
ある意味偶然と想像ってまさに濱口隆介監督作品のその対比というか偶然という体の運動と想像的な言葉っていうものっていうのを、両方とも合わせたような人だなっていうふうに思っていたので。
今回の例えばさっきの男性、脚本家の男性と演劇家の女性っていうのも合わせたら濱口隆介になるなっていう感じがしましたし。
そういった意味ですごく言葉がもうめちゃくちゃ流れてくる映画なんですけど、時々それが体を追い越していくというか、っていう瞬間にすごいもの見てるってついついなっちゃうっていう、そういう体験ができるちょっと面白い映画ではありましたね。
親密さ僕も見たことあるんですけど、これしかもサンクスシアターってあったじゃないですか。コロナ禍でミニシアター、ミニシアターアイドルの特典だったっけ。いろんな監督のデビュー作とかを無料で見れるみたいなやつの時に配信されてたので、頑張って家で4時間かけて見たんですけど。
これはめちゃくちゃ良かったなっていう記憶があって、最後の終わり方とかめちゃくちゃ良くなかったですか。
すごい良いですよね。電車演出やばくないですか、この映画。
いやもう、そこ、あれ?これは?深海誠か?みたいな感じでしたよ。僕見終わった時に、あのラストに本当に、っていうか親密さという意外に深海誠っぽい繊細さと、新エヴァンゲリオン見た時の独語感に近いものを感じたっていう。
分かる気がします、すごく。
心が通じ合う瞬間と全く相容れない瞬間が交互にコインの表裏みたいな感じで切り替わっていくみたいな映画で、めちゃくちゃ面白かったんですよね、本当に。
あとやっぱり、舞台を丸々一本見るっていうライブ感ってすげえなって思いますけどね、映画の中で。
そうなんですよ、そうなんですよ。しかも舞台は実際に劇場で演じられたものなので、一回生のものなんですよね、あれはね。
へー、すげえ。
なんかすごいんですよね。こうやって映画らしい、映画の特別さを出す人っていうか、浜口監督って、ハッピーアワーでも読書会のイベントを丸々30分やりますみたいな映画の中でとか、
24:18
謎の獣神のセミナーを丸々やるみたいなのとかも、そういうのに近い感じだなと思ったんですけど、映画の中で舞台とかのライブ感みたいなのがこんなにもグッとくるみたいな、すごいなって思った覚えがありますね。
なるほどなー。確かに演劇ってすごい身体的なもので、映画ってほっとくと身体性なくしちゃうものだとは思うんですけど、やっぱ浜口監督の映画って身体性による緊張感めっちゃありますもんね。
そうですよね。会話劇の人と思われがちですけど、すごいそこがドラマチックというか、映画的なのが身体性みたいなのが感じられたりみたいなのはありますよね。
そうなんですよね。だから作り込んでいくっていうのはある種の映画の一側面だとは思うんですよ。で、できる限りいいカットいいカットをつなげていくっていう。ただ一方で奇跡的に映ったその瞬間を記録するというのもそもそも映画っていう、そこから始まったよねっていう。
なんかやっぱその両面をこの人がずっとアプローチとして、すごい実験的に続けてらっしゃる作家さんなんだなと思って。なんかそこもすごい面白かったですね。
あとすごくちっちゃい話題というか、この中であとさまざまな話題ではあるんですけど、2012年公開で作られている、この演劇を作っている最中っていうのが2011年の2月ぐらいなんですよ。
で、演劇が演じられたのが多分3月の初旬なんですよね。で、311がこの映画出てこないんですよ。
その代わりと言っちゃうあれですけど、韓国で、本当にあったのかちょっと僕は記憶もないんですけど、韓国の方で少し戦争みたいなものが始まったぞみたいな、北朝鮮と韓国の戦争が始まったかもしれないみたいなところが少し反映されると。
で、この映画を撮っている、あるいは撮影をしている間は、311が起こらないという前提の世界を映してるんだっていうのもちょっと同時代性というか。
確かにそうだよな。その後にこんなことが来るわけないから、ある意味すごい核の戦争っていうのを一個の大きな出来事というか、開け事として置いてるんだよなっていうのをちょっと見てて思って。
この後すごいことが起こるんだけど、それはこの人たちは知らないんだもんな。でも僕らも知らなかったもんなっていうのも含めて、やっぱり瞬間的なものというか、すごく刹那的なものを映してる作品だなっていうのを思いましたね。
なるほどな。ちょっと今聞いてて思ったんですけど、寝ても覚めてもって震災描写あるじゃないですか。
27:03
はい、ありますね。
で、ドライブマイカーってコロナ禍描写があるんですよね。
ありますね。
で、映画全体にとってそこまで本質的な描写じゃないんですけど、やっぱりそれぞれの映画に何かリアリティみたいなものを与えてるなと思って。
それが大井さんがおっしゃってた同時代性であり、たぶん身体性に近いものだと思うんですよね。だから抽象化されてない。
現実のこれが織り込まれている。別にそれにどこまで意味があるかっていうのも不確かなんだけれども、でも実際このタイミングでこれがあったんだからそれが入ってるのが世界を描くってことでしょうみたいな感じであるのかなって気がして。
で、そこを省いてしまうと急にこう虚ろなものになっちゃうというか、あんまりその身体的なものに見えなくなっちゃう。それこそ言葉だけ、意味だけをつなぎ合わせたものになって、すげえガチガチなものになりそうだなって思ったんですよね。
僕本当にその浜口監督の映画見てると、次の瞬間この物語がなくなっててもおかしくないなっていう緊張感があるなと思ってて、あんまりその映画的な再現性みたいなものあんま感じないんですよね。
この映画次流した時この展開になってないんじゃないかなみたいな緊張感を感じる。
確かになんか、もう映画として捉えてるから絶対話は変わらないはずなのに、何かいつ裏切ってきてもおかしくないみたいな緊張感ありますよね。何か毎回本当にそうはならんやろみたいな展開が頻発するので、そこが面白さでもあるし。
そうなんですよ、その不連続性がむしろリアルというかね。
そうなんですよね。不連続なものが映画の体を取ってるっていう。
でもそれキーワードかもしれないな、不連続性って言葉ともつながるし、身体ともつながる気がするな。
面白い。
なので、たぶんハッピーアワーでももちろんドライブマイカーとか寝ても覚めてもよりも前に撮られた作品なので、この頃からすごい作家性確立してんだなって思って、ちょっと戦慄しましたね。
でもちょっと大石さんの話で海の向こうで戦争がみたいな話の設定があったのを今思い出したんですけど、
本当にちょっとこれ世界系っぽい感じで若干みたいな。
いやもう僕の感想が新海誠とか深夜番組でも出すぐらいのレベルだったのであれなんですけど、
いやちょっと、いや本当ね半目口ですけど世界系は合う気がするんだけどって思ってるんですけどね、個人的にね。
30:03
僕はドライブマイカーの時にもちょっと世界系感じたりしたので。
はい、今週はこんな感じです。
はい、僕はテーマ作品以外新作というか映画見てないので、このままお便りの紹介に入っていきたいと思います。
じゃあ大石さんお願いできますか。
はい、グットウォッチメンズダイちゃんさんからいただきました。
いつも楽しく配注しています。
こちらはみこかいが番組史上に残る傑作エピソードだったので、ルート29回もとても楽しみにしておりました。
配信前に感想をお送りしたかったのですが、送りそびれてしまったのでエピソードを拝聴した感想をお送りいたします。
私はこの映画が好きすぎるので正直に言えば率直な意見を聞くのが少し怖くもあったのですが、
本作の良いも悪いもきっちりと言語がされていてさすがだなと思いました。
リアル、現実、死、あの世とこの世というフレーズが品質していて、
お三方それぞれの作品からの受け取り方、映画館が会話を見える今回も面白いエピソードでした。
個人的にはルート29はこちらアミコより現実と社会を描いた作品だと思っています。
象徴性が高い描写の数々は、むしろ現実を過度に覆い隠すものだったのではないかとも感じたり、
そのため警察のシーンのリアリティは必然的なものであり、
動いていない時計と動く時計という対比や、小学校で働くトンボのお姉さんの本音と建前が作装した独白から、
現実への回帰のカウントダウンが始まっていたんだと思います。
そもそも映画の撮影で行っていることはすべて現実の記録なので、
森井監督は現実と虚構の区別をそこまでつけていないのかもしれません。
2作目にしてここまでカルト性の高い作家になっていることに驚かされます。
ちなみにトンボのお姉さんを演じた河合青葉さんは浜口作品常連の女優さんなので、浜口作品っぽい独白は狙ったものだと思います。
スタッフに浜口作品に関わった経験がある方も多く、悪は存在しないで主演を務めた大美香人さんも声だけ出演されてましたね。
なかなか大変失礼しました。改めていつも楽しい番組ありがとうございます。今後も活動を応援しております。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
いやー、あのうと29、お好きってことでちょっと僕ヒヤヒヤしているんですけど。
まあ、あのう、こちら美香よりより社会と現実を描いてたっていうのを、ちょっと我々の話の中でもなんかそういう感じの話してましたかね。
うんうんうん。なんかカメラをどちらに置いたかみたいな話ですよね。
うんうんうん。そうっすよね。だから、何だろう、抽象度を増すことによって、まあ、描いてないものが際立ってたっていうのはあったよなっていうのはすごい思いますね。
うんうんうん。
あと確かに触れてなかったですけど、時計のモチーフはそうですよねって思って。明らかに明確にその動かない時計と動く時計っていうのを言われてみたらそうだなと思って。
33:06
そうですね。確かにちょっと時計とかね、確かに印象的だったけど、確かにちょっと収録の時には触れなかったですね。
うんうんうん。
あと結構浜口作品の常連さんみたいなというかね、人がいっぱいいたっていうのは全然ちょっと知らなかったんですけど、悪は存在しないの、主役の人の声だけ出てたとか全く知らなかったんですが、確かにクレジットはあれこの人って思ったんですけど、声でどこだってみたいな感じだったんですよね。
確かに河合おばさんは偶然と想像の3部目に出られてたんじゃなかったかな。
そうなのか。
っていうのでちょっと記憶してたんですけど、確かに結構初期作出られてるんですよね、河合さん。
へー、なるほど。やっぱりさすが浜口龍介と対談したいという目標を掲げてるだけあって、そこのリサーチというかさすがですよね、やっぱね。
若干余談になっちゃいますけど、親密さ見ましたって見に行けますってツイートしたときに、そこで新谷さんがリプ下さって。
あー、本当にそうなんですね。
どうでした?って。
やっぱね、そうですよね。いや、まだちょっとシネマの前で論じることのルート29回ちょっと聞けてないんですけど。
逆にこちらみこ会聞いてすごい面白い話されてたので、すごくルート29回どんな感じの話されてるのかなっていうのちょっと気になってますね。ちょっと聞かなきゃなって思いますね。
前ルート29回の話したと思ってたことがあって、もしかしたら森監督自身はトトロ見えてるかなってちょっとだけ思って。
もしかしたらね。トトロ見えてるって言い方ちょっと文脈的すぎてあれですけど。
だからそこの区別つけずに撮ってるっていうのはまあ確かにあるかもしれないなとは思って。
ただちょっとまあその観客がそれをキャッチできるかどうかっていうのは僕はまたその別の課題として生じる部分かなとは思ったりはするんですけど。
それはちょっと僕もルート29話した後に少し思ったことではあって。
固くしてるというよりもなんかもうそこに完全に乗っかっちゃってるっていうのが近いのかなって気がして。
託すというよりももう自分の写しみじゃないですけど、そういう人たちを映画の中ですごく主軸に置いたのがルート29なのかなっていう気はして。
ゆえにそうじゃない人から見た時にすごく距離はある映画にはなっちゃうんですけど。
あと結構本作ずっとぶっ飛んでるように見えて、実は春が出てくるまでは結構まともで、ぶっ飛び出すのは春が出てからなんですよね。
36:05
だから山ん中のお店のシーンからぶっ飛んでるっていう言い方前にしたんですけど、どっちかというと春が住んでた場所の時点からぶっ飛び出してて。
まあまあそうですね。秘密基地とか何やねんみたいな。秘密基地の隣に住んでるおばちゃんは誰みたいな感じのね。
ただ最後鳥取に着いてから春がいるシーンも別にそんなにぶっ飛ばなくなるなって思うんで。
なんかあの石並べたシーン。だからルート29を降りるところで結構夢は覚めてんのかなってちょっと思ったりはしてたんですけど。
だからこそ、そちら側にお母さんと対話ができなくなっているのもちょっと象徴的かもしれないですよね。
なるほどね。
確かに。
そうですね。
はい、ではそんな感じでテーマトーク入っていきたいと思います。
37:10

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