1. Cra出しRADIO 工芸とカルチャー
  2. S1 ep29 みんなに「推しの伝統..
2022-09-13 45:13

S1 ep29 みんなに「推しの伝統工芸士」がいる未来 ゲスト:織師・筒井謙丞(後編)

spotify apple_podcasts

西陣織の伝統工芸士で、能装束を専門に扱う佐々木能衣装で織師を務める筒井謙丞さんゲスト回最終回。能のアクションと能衣装について、伝統工芸士とその制度について、自身が立ち上げた蝶ネクタイブランドについて、機械生産と手仕事の未来について、などなど時間いっぱいまで語り尽します。

今回の話題:
衣装と呼ばれるものは何でも作る佐々木能衣装/金箔を貼った和紙を裁断したもの(引き箔)を折り込む金襴織り/加工した紙を織り込むテキスタイルが残るのは日本だけ/金襴織りで4年修行した後唐織りを任される/唐織りは職人が配色するため能の知識がないと織れない/重たい能衣装/佐々木能衣装の社長(佐々木洋次さん)が書いた『能装束精解ー製作の現場から』/能衣装のノウハウを次世代に残すバイブル/能楽という言葉が生まれたのは明治以降/映画『犬王』=スターウォーズ?/伝統工芸士とは/伝統工芸品と伝統的工芸品/伝産マークをつけて販売できるのが伝統的工芸品/12年の実務経験と面接・実技・学科試験を通過したら取得できる国家資格/他の工芸の作り手と交流するために取得/能衣装やってますって言ったら脳医師と間違えられた/自身で立ち上げたアパレルブランド、きっかけは端切れを使ってSNSに投稿した蝶ネクタイ/蝶ネクタイを付けるシーンって基本的にハッピー/クールビズでネクタイ需要低迷/伝統工芸士認定の枠組みは時代に合わせて更新されていない?/実務経験12年は長い/組合に所属していないと取得できない/代表的な伝統工芸士がいない/機械生産と手仕事を線引きする必要がある?/手仕事だから良いということではなく/どうしても機械には置き換えられない人間の感覚/どうやって作られているかを見分ける文化を残す/舌は内臓/イタリア人も日本人も糸を舐めて確かめる/糸は辞めても舐められるな

筒井謙丞さんプロフィール
1982年 西陣生まれの織師。アパレル、建築業を経て、2004年に佐々木能衣装へ入門。桃山時代から伝わる伝統技法を継承し、能・狂言・歌舞伎等の装束を専門に制作する同社で技術を磨き、2017年には経済産業大臣指定伝統的工芸品 西陣織の伝統工芸士に認定される。毎週日曜の西陣織会館での実演や、西陣織を使ったアパレルブランドの立ち上げなど、西陣織の周知活動にも取り組む。

『能装束精解ー製作の現場から 』佐々木洋次
https://onl.sc/Kc8CXJH

KAMIGYO Bowtie 上京蝶帯
https://kamigyobowtie.shop

佐々木能衣装
https://www.noh-isyo.co.jp/

ConCraプロジェクトの詳しいコンセプトは公式サイトへ。
https://concra.jp

そしてここに掲げているコンセプトのもと、実際にモノを作っていこう人が集まるオンラインコミュニティであり実験場 ConCra Collective(コンクラコレクティブ)が2022年3月1日にオープンしました! 興味のある方はぜひお気軽に参加してください。
https://basic.motion-gallery.net/community/concra/

#concra(twitter)で感想、質問、リクエストなどお待ちしています!

パーソナリティ:岩田篤 蔡海 福原志保

00:01
クラ出しRADIOは、使わなくなった大切なものを、さまざまな工芸技術で生まれ変わらせるコレクティブ、
ConCRAのメンバーが、分かりたいけど勉強しにくい工芸について、見たり、調べたり、作り手のお話を聞いて、
時に脱線しながら、みなさんと一緒に考えていく番組です。
ConCRAの岩田です。
ウミです。
シホです。
そして、今回もこの方、ゲストにお招きしております。
佐々木農商の筒井謙介です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さてさて、ちょっと録音が止まっている間にも、話が止まらないんですけれども。
100分開けておいてみます?
そうですね。
こういうの。
スリッパみたいな感じ。
スリッパみたいなそんなに。
おっしゃ。
今話していたのが、みなさんの、僕もそうですけど全然知らない方とかは、
想像がつかないぐらい小物だったりとか、履物だったり、かぶり物、
ありとあらゆるものを作っておられるという話で。
佐々木農衣装っていう名前の通りに、衣装と呼ばれるものはすべて作っている。
作ってますね。
ちなみに、倉田氏ラジオでNOといえば、僕ら犬王の話を3回にわたって。
NOわからんっていう立場から、適当な話を3人でしましたけど。
あれ、僕はあの回めちゃめちゃ楽しかった。
ありがとうございました。
しほさんの兵器ガイの話、めちゃめちゃ面白かった。
あれを知ってから、おとつに見に行ったんですよ。
あれを、事前知識を知って見に行ったから余計面白かったです。
さすがですね、しほさん。
脱線しよかった。
やっぱりNO衣装を作られているということは、
NOには、前回のエピソードで言うと、全くそういうところに縁のないところから入られて、
そこから20年やってくる中で、NOとか表現、歌舞伎、そういったものにも造形が深くなっていく。
まだ言うても、それは勉強中ですけども、
最初入って、折ることの技術を習得しないといけないので、
最初金欄を折って、
4年ぐらいはずっと金欄ばっか折ってたんですよ、最初は。
03:02
ちなみに金欄って何ですか?
金欄は引き箔って言って、箔を入れ込んでいる。
基本的にその引き箔、この引き箔の話どうする?
クッソ仲直ってもらいます。
これそうですね。
金が折られている。
三又紙っていう紙に金沢とかで加工された箔を貼り付けて、
それを裁断したものを折り込んでいるものを金欄って言うんですね。
これももともとはシルクロードで室町時代に日本に入っていたもので、
室町時代にはその技術があったんですけども、
今では世界中に見ても、加工した紙を折り込むっていうテキスタイルは西人だけでしか追ってないっていう。
それをその技術を総称したものを金欄折り物っていう風に言います。
今では帯とかだったら、金以外にも三又紙にプラチナを貼り付けたりとか、
パールを貼り付けたりとか、
ウルシとかラデンとか、
ダイヤモンドを研磨した時にできた粉をペースト状にして貼り付けて、
それを裁断したものを折り込んだ帯とか。
そういうのも開発されています。
農場に関しては金しか使わないです、それは。
そういう折り物を本当に金色を扱わない仕事、
あの折り物っていう金欄っていうものばっかりを4年ぐらい折ってて、
ちょうどその4年ぐらいしてから空折りを折ってたおじいさんが一人倒れ果てて、
その空折りの旗が開いたので空折りも折り終わりました。
空折りっていうのは?
空折りっていうのは農医者の中でも一番絢爛豪華って言われている折り物で、
特に指定の方がよく着る。
赤とか白とか、色んな色が入った折り物。
空物のカラーですよね。
そうです。
そのカラーか。
空折りですね。
空折りですね。
一番絢爛豪華なもので、それは基本的には社長が色を出してくれはって、
で、配色をするのは職人が配色するんですよ。
全部。
なので色を扱うようになって、その時に初めてこれは農学をしとかないと配色できひんぞっていうのが。
そりゃそうだ。
そこからちょくちょく農学を見に行くようになって、
農医者ってすごい美術的価値も高いので、
着た時の衣装の配色と、行こうって言ってね、
ハンガーみたいなのにかけた時の見え方も考えて配色しないとダメなんですよ。
なので、舞台上でどこの部分が一番映えるかとか。
動きとかでね。
06:00
動きもありますしね、その時の。
で、農医省ってそんだけ装置が少ないので、舞台装置が。
そっか、そっか。
私、衣装ばっかり見てるもんね。
この間もちょっと体験みたいなので見たんですけど、
僕サブロクって言っちゃったんですけど、
360度回転するスケボーで言うとああいう動きとかありますよね。
ジャンプして。
ジャンプしてね。
そうそうそう、ああいうのの正確さとか、
あと床どんどんやらせてもらう体験なんですけど、
あれも結構強めにどんどんするなと思ってやってみると。
確かに消耗品っていうお話あったんですけど、
分かんなくもないなって思います。
よく擦れるしね。
擦り足でバーとか行くしね。
確かに。
しかもすごいスピードで動いたりするしね。
チャンバラーまでやったりする。
チャンバラーまでやったりする。
ごっつい針で穴を開けて、
小続糸というのと小続針というのがあるんですけど、
それで衣装自体に穴を開けて釣ったりするんですよ。
その穴で気づいてそこからボヨボヨになってたりとか。
そうなんですね。
演出上の。
あと結構この裾のところをガッて手で掴まったりとかもするじゃないですか。
裾のところが結構ボヨボヨになってたりとか。
基本的にやっぱり絹糸なんでね。
そんなに強い糸じゃないので。
結構ボロボロになりやすいですね。
なんか脳の衣装ってすごい厚着な感じ。
重たいですよ。
あれ何枚もかぶし重ね着してるから。
その番組によりますけども、
道場地って言って釣り金が追ってきて。
あれの場合は普通に最初に舞してきてたやつの下に後しての衣装を着てるので、
倍着てるんですよ。
演出的に。
釣り金が入った時に中で着替えて表つけ直したりとかするんで。
普通のカラオリの衣装だけでも普通の着物の倍以上の重さって言われてますね。
そうなんですね。
それにさらに演者さん動くって言うと汗も吸うので。
さらに重たくなるっていう。
見た目以上にアスリート。
あんなジャンプしてる。
僕一回イベントで着させてもらったことあるんですよ。
衣装つけてもらった時があって。
めちゃめちゃ重たかったです。
アスリートだ。
何キロぐらいあるんですか?
キロで言うとちょっと分からないですけど。
30キロぐらいある。
そんなないじゃん。
毎週3連勝が20キロとか言ってましたから。
サルトも劣らずとか。
重たいのは重たいです。
だからできるだけ軽くなるように織ってます。
09:03
今手元に一冊の本がありまして。
農商族正解?
農商族正解。
製作の現場から佐々木陽次長、
佐々木農医省の社長さんの書かれた本を。
ちなみに僕、辻さんと出会ったのがまだ先月の。
それこそ雑談会取った翌日とかなんですよね。
そこで京都のファブカフェってところで、
辻さんがお話をされてて、
この人の話絶対聞くかなと思ってすぐ声かけて、
こういうポッドキャストやってますって言って出てくださいって話したんですけど。
その時にこの本を持っておられたんで、
一冊買って読ませてもらったんですけど、
マジで分からん。
これちょっと不親切。
全部読みはしたんですけど。
社長の紹介なんですけど、
社長は去年、文化庁が選定する
選定保存技術保持者っていうのに選ばれて、
これはあんまり聞き覚えないと思うんですけども、
職人の人間個々に値する賞なんですけど、
それに認定されまして、
そういうの、
記念というか、で出された本なんですけども、
結構ね、農学も知ってて、
織物の知識もあってっていう、
その上での本なんで、
めちゃめちゃ難しいと思います、この本って。
コンテクストすぎる。
農学士さんとかからしたらすごくためになる本やっては言われるんですけど。
単語が分からへんからどうしようもない。
専門用。
でも多分めちゃくちゃ細かい。
農業知ってるだけじゃ分かんないもんね。
農のお話知ってて、衣装知ってて、
で、この時にこういうのが来てて、
それでこれはこんな風にできてるんだみたいな。
僕からしたら、
それ書いてええの?っていうようなことも書いてあるんですけど。
すごい細かいノウハウが書いてあるってことだけは分かるんですよ。
残したいんですよね。
残していかないと結局。
そのバイブルが世の中にドロップされてるだけで希望がありますよね。
確かにここまで農医師さんが細かく書かれた本って今までなかったんですね。
なので後世に残すという部分では、
出てすごくよかったと僕は思います。
その本を読んで、農を見て、またその本を読むといいかもしれないですね。
自分が見るお話のものがどういう衣装があって、
どうやってできてるんだって。
一旦分かんないけど見てみて、
12:02
実際に農を見てみたら、
あ、このなんか、こんなのが出来上がってるんだって。
農を深く勉強していくと後々分かっていくことは業さんが書いてますね。
確かに。
土蜘蛛とか農と歌舞伎で両方あるような演目とか、
それもたまたま両方見たら全然違うものなんだなって思ったりもしましたし、
そういう農を深く勉強していくと後々分かっていくことは業さんが書いてますね。
そういう農を深く勉強していくと後々分かっていくことは業さんが書いてますね。
そういう農を深く勉強していくと後々分かっていくことは業さんが書いてますね。
でもあれですよね、話し飛んであれですけど、
農学っていうことでまとめられたのが明治以降って話だったんですよね。
明治、明治維新があって大名を抱え農薬者が仕事がなくなったんで、
農学自体がなくなりそうになった時期があるんですよ。
危機だ。
その時にその危機を守るために農学者って言って、
農学士を育成することとか、
全国の農学士をまとめた会、法人化したのかなっていうのを作って、
そこで初めて農学っていう名前が出てきたので、
それまでは猿学って呼ばれたし、
農とは言われたのかな、農という風に言われたけど農学とは言われてなかったんちゃうかな。
なるほど。
体系化されてなかったんですね。
そうです。
琉波自体はそのまま今まで通り合流あったらしいんですけども。
そうなるとますます猪みたいな映画があってもいいなって思いました。
僕あれすごいスターウォーズというか、ファンタジーなんですよね。
ありえないことないじゃないですか。
演出にしても。
演出の装置も見せてますもんね。
見せてるし。
別にマイケル・ジャクソンの動きも入ってるけど、
マイケル・ジャクソンの動きをしてなかったっていう手術もないし。
確かに。
なぜスターウォーズかっていうと、スターウォーズって昔話じゃないですか。
だから面白いっていうのが想像をかけられて面白いっていうのがあって、
それにちょっと似てるとこがあって、
農学っていう物の歴史とかに沿ってはいるけども、
でも犬王が本当にいたってことだけしか分かってないので、
そこのストーリーは別にアニメやし、
ファンタジーでも全然いいと思うし、僕はすごく楽しかった。
面白いですね。
いろんな話聞くと見方が変わる映画だったんですけど、
もう一つ、最初の辻さんのご紹介の中でまだ触れてないトピックがあって、
伝統工芸史ってやつなんですけど、
僕これもちょっとあんまりよく分かってなくて、
15:00
何でしたっけ?
経済産業省大臣指定伝統的工芸品。
そうです。
経済産業省大臣指定伝統的工芸品。
西陣折の伝統工芸品。
これは何なんですか?
これも難しくて、伝統工芸品と伝統的工芸品はまだ違うんですよ。
え?
伝統的…
あそこそこ。
ウミスさんの方が詳しいかもしれない。
僕は小学校5年生の時に工芸と工業、社会科で勉強してたんですけど、
伝統マークが通産省が決めたのが付ける付けないみたいなところで、
そういう話があった気がしたんですよね。
伝統工芸と伝統的工芸品の違いみたいな。
小学校の時の話かなって思い出しました、確かに。
そうなんですよ。一応伝統工芸師が作っているものは伝統的工芸品になるんですよ。
逆に言うと、西陣折でも伝統工芸師が作っていなかったら伝統的工芸品にはならない。
あ、そうなんだ。同じ西陣折でも。
そう、同じ西陣折でも。
それを…
津杉さんはご自身でこれは取っておこうと思って、自分で決めて取ったという感じなんですか?
うちの会社で取っているのは僕だけです。
他の職人さんは僕よりもベテランだけど取ってはらへん。
そうなんや。
それはさっき言ったように取った理由というのは、一応伝統工芸師になる国家資格なんですけども、
12年の従事期間と面接試験、実技試験と学科試験があって、取った理由というのは自分の職場の職人しか知らないから、
他の職場の職人さんと触れ合う機会がそれぐらいしかないなと思って取ったんですよ。
そういう理由で取ったんですね。それを持っていると迫がつくし仕事が…
もちろんそれもあったりもするんですけども、自分の仕事を説明するときに、
僕も言葉足らずだったんですけど、脳医者をやってますって言ったんですよ。自分の紹介するときに。
その時に話の流れで、なんかこの人の言うことおかしいなって思ったら、僕脳医者と思われたんですよ。
頭の脳みその医師。
面白い。
う脳がどうとか言われて、え?何の話してるの?
脳天気の脳と同じ感じかもしれないですね。
そこからちゃんと脳学の話なんですけど、その時点では向こうも何言ってるかわからない。
おもろ。
これはちゃんと自分をわかりやすく言える方法がいるなって思ったのも一つありますね。
18:05
今だったら西日本の伝統工芸師でこういうの作ってますって言ったら伝わりやすいし、それなりにちゃんとした人間だと見られるので。
あとさっき言ったみたいにアパレルも自分でやってて、営業行くときにその名刺見せると確実に話してくれる。
その話も聞きたいですよね。
アパレルもね。
この帽帯。
はい、蝶ネクタイ。
そう、蝶ネクタイはきっかけはSNSに自分の会社で遊んでた袴の生地を蝶ネクタイにしたのを載せたんです、SNS。
こんなの作りましたっていうの。
それをちょうど某百貨店のバイヤーさんが見てくれはって、
うちのデパートで今度そういう日本のアパレルブランドみたいなのをまとめた展示会をするから、
うちのデパートと一緒に何かそういうブランド立ち上げへんかって言われて、
神業帽帯っていう名前を作って、で、立ち上げました。
今ちょうど画面、インターネットで見ると、
めちゃくちゃモダンな雰囲気が出てるんですよね。
でもよく見るとすごく伝統的な模様とか色合いとかもすごい和を感じる。
けれど、なんか不思議に、
日本のアパレルブランドっていうのは、
日本のアパレルブランドっていうのは、
またその時ね、蝶ネクタイ自体がそこそこ流行ってきてて、
芸人さんもしはったりとか、あと結婚式とかでもする人が多かったりとかしてきた絵。
で、その割にはあんまりそういう色物の雰囲気とか、
そういう雰囲気の雰囲気があったりとか、
そういう雰囲気の雰囲気があったりとか、
そういう雰囲気の雰囲気があったりとか、
してきた絵。
で、その割にはあんまりそういう色物の蝶ネクタイってのがあんまり売ってなかった、その当時。
それこそ着物の生地を使ったものとかっていうのはなかった。
結構、そうですね、立ち上げて、
京都市だけで16店舗かな。
で、あと海外に店舗とか扱ってもらったりとかしてて、
それこそハイアットリージェンシーとか外資系のホテルとか。
あと、そうですね、舞台衣装に使ってもらったりとか、
あとレストランとかホテルとかの制服にしてもらったりとか。
結構需要は多くて忙しかったですね。
これ、瀬戸井さんお一人で。
一人でやってます、全部。
これはもう完全に副業というか、個人的にやってるやつで、
おばあちゃんが洋裁店やってたっていうのもあって、
昔のヨーロッパのヴィンテージ生地とかも業者の家にまだあったんですよ。
21:05
そんなんも使ったりとか。
イタリアのっていうのもちらっとありますね。
そういうヨーロッパのヴィンテージ生地とかは、
いや、仕入れてないです。
もともとあったものですよ、おばあちゃんが持ってたもの。
おばあちゃんが持ってた。
文化資本がすごいですよね。
文化資本がすごいのと、伏線回収力がすごい。
そうかもしれないですね。
ここでも孫パワーがね。
なんで蝶ネクタイかっていうのは、
よく普通のネクタイ作らへんのとか言われるんですけど、
蝶ネクタイってほら、するとき投げてる人いないでしょ、絶対。
だからそれもあるし、楽しい時しかしないものっていうのもあるし、
蝶ネクタイ作るのって生地ほんまに少なくて生きるんですよ。
だからほんまに、そういうことは着物の先はぎれでへんって言ったけど、
ちょっとした出たはぎれでも作れるレベルのものなので。
キッズとかのラインもめっちゃ可愛いんですよね。
そうでしょ。
親ばかり。
親ばかりホイホイしちゃう。
親ばっかりホイホイ。
だからコロナになって、
やっぱり完全に僕もこれ、海外向けというかインバウンド向けの商品にしてたんで、
置いてもらってるところもホテルとかお土産屋さんとかに置いてもらったんで、
コロナがすごく痛くて、
16店舗あったのも今2店舗しかないんですよ。
ほぼ潰れたりとか縮小しちゃったりとか。
海外のやつも一応撤退したとかもあって、
とりあえずそれでもやらなあかんしっていうので、
ECサイト立ち上げたっていうのがあって。
そうなんですよ。
結構男性のものってイメージ、やっぱり長ネクタイってあるけど、
これだけいろんな可愛い柄あると私もしてみたいなって思いますよね。
でも女性の人も多いですね。
あと女性柄は男性にっていうのも結構多いです。
プレゼントでっていうのが。
あとこういうのを通じて着物の生地とか、
ファブリックに触れてもらう機会が増えてるっていうのも結構ありがたいことですね。
ネクタイがその、夏暑いからネクタイしないとか言って、
なんだっけな、クールビズ。
で、やっぱりネクタイが産業化なくなっていて、
東京の八王子のあたりでネクタイとか結構栄えちった実態があったんですけど、
もうそれを扱っているとこももう一社しかないという状況らしいんですよ。
ネクタイ自体がやっぱりビジネスでも求められなくなったけど、
長ネクタイってさっき言ってたような泣いてる人がいなくて、
晴れの時とかちょっとオシャレしたいとか、ポジティブじゃないですか。
24:01
うちのお客さんでもよく買ってくれる人で、営業マンの人が多いんですよ。
覚えてもらいやすいというので、そういう方が多かったり。
あとホストの人とかもいますけど。
いるにはいるんですよ。
それと近いと舞台衣装に近いかもしれないですけど、
営業の人はそういう方が多かったりもしますね。
岩田さん似合いそうですけど。
岩田さんは確実に似合います。
今今日着てるシャツに対して完璧だなって。
着て帰りますんで。
いいなと思って今。
結構意外とね、お年いかかった人の方が似合ったりとかもするんですよ、あと。
シルバーグレーな感じに可愛さが増すみたいな。
相当いろんなこともやられてる。
棒体をやるエネルギーがそもそもすごいなっていう。
そろそろ未来の展望とか、そんな話とかもできてるのかなという。
例えば、筒井さんよりも下の世代の人を育てるみたいなことって、
何かあったりするんですか?
伝統工芸師でいうと、去年2人かな、僕より年下が入ってきたのかなっていうのがあったりとか。
数は少ないけどちょいちょいは入ってきてるんで。
でもそもそもあれですよね。
取るための枠組みとして12年間の、
実務経験っていうのが必須項目なんですよね。
体感として12年ってどうなんですか?
うちの会社でいうと、僕が入ったもう一つの理由は、それなりに食べていかないとダメなので。
思ってたより、他の織り屋さんよりは給料が良かったっていうのもあって。
だからやってきたんですけど、なかなか12年間やっていくって、
織り物以外でもそうだけど、なかなか難しいと思うんですよ。
筒井とかにしてもそうですよね。
そうですよね。
そうですよね。
12年っていう縛りをもうちょっとなくすとか、短くするとかっていうのはやっぱり必要になってくると思うし、
あと12年間って、さっき言ったように実技試験もあって、面接試験があって、学科試験があるんですけど、
実技試験の中で一番難しいのが、
確かに人によりますよね。
工芸大学卒業した人でもめちゃめちゃすごいものを作っている人もいるし、
ああいう子にもチャンスがあれば、
飛び級的なものがね。
そうそう。ある程度学科をね、
そういうのがあったりとか、
そういうのがあったりとか、
そういうのがあったりとか、
ある程度学科をね、めちゃめちゃ難しくして、
ちゃんと実技ものも見れる人に見てもらってっていうものをしていかないと、
27:04
単純にね、大学卒業して22から例えば弟子入りしはって、
取ったとしても34とかになってしまうので、
そこから取ってもね、
その間にね、そういうことを家庭築くとかもあるやろし、
難しいですよね。
女性だとやっぱり30歳になったりとかすると、
結構よくあるあるが子供をどうしようとか、
結婚どうしようとか、
焦る年ぐらいが25から30とか35なんで、
スターが生まれへんというか、
代表的な伝統工芸師っていないじゃないですか、今。
そういうものなんですかね。
今聞かれて、好きな伝統工芸師さんいます?って書いてある。
出てこないと思うんですよ、みんな、日本人って。
マニアックな質問。
須藤さん。
しか思いつかない。
え、須藤さんって伝統工芸師?
いや、須藤さんは伝統工芸師じゃないと思うんですよ。
伝統工芸師じゃない。
須藤さんが伝統工芸師じゃないっていうのが問題なんですよ、これは。
本人もすごく、
イデオロギー的にいろいろおっしゃりそうなポイントですよね。
結構こんな話もしたことあると思うんですけど、
須藤さんとはね。
伝統工芸師になれるもう一つの条件が
組合に入っているということが一つなんですよ。
あ、それか。
だから、西に寄り工業組合に所属してたらなれるんですよ。
事件採識。
十字機関とかもクリアすれば。
京都って竹が有名やけど、竹の組合がないから、
竹に従事している人は伝統工芸師じゃないんですよ。
だから須藤さんも金属やったあるけど、
多分組合入ったあるんちゃうかな。
金属の組合って聞いたことないんで。
多分なったらないと思うし。
組合に入っていないと伝統工芸師になれないっていうのは
誰が決めてるんですか。
それは逆に言うと、
組合レベルでないと管理できなかったと思うんですよ、昔は。
今、一応全国の伝統工芸師が3600人いて、
4分の3が60歳以上なんですよ。
なるほどですね。
本当だ。
そうでしょ。
その中で本当に一つの工芸で一人だけしかいいっていうやつもあるし、
その人が亡くなったら終わりっていう産業もありますし。
だからそこを解決するのには10歳切ったら十字期間を短くするとか、
例えば12年後、何人残ってるねっていう話になるじゃないですか。
30:06
12年間やっていける人間がどんだけいるねっていう話になってくるし、
そこの計算が合わないんですよね。
どんどん少なくなっていくっていうのが目に見えている状況でやっていかなあかんっていう。
だからプレイヤーみたいな人がどうやって祝福されたらいいんだろうなっていうのは本当によく思うんですよね。
12年も誰が決めたの?
多分最初の伝産法で決まってるんですよ。
伝産法っていう法律があって。
伝産法。
伝統産業法っていうのがあるんですよ。
特の管轄だ。
多分経営産省だと思うんですよ。
経営産省ですね。
ちなみに京都金属工芸協同組合ってのがあるんですね。
もともとは需要が周りにいっぱいあった頃は組合って多分機能してたと思うんですよね。
西陣とかも多分そうなんですけど。
ギルド的にみんなに仕事をちゃんと。
賃金の安定化だったりみたいな。
それは多分そうですね。
どの分野にも限らんとは思うんですけど。
組合があることでのメリットとデメリット。
これからどうなっていくのかなっていうのはありますね。
すごいアホなこと言う感じですけど。
社用産業って右肩下がりじゃないですか。
これ立てたらピラミッドの焦点立てれると思うんですよ。
その時に自分がどう動けるかによって右肩上がりに変えれるんちゃうかなと思ってるんですね。
やっぱり結局日本で年功序列の制度がどこの組合もそうやしあるので。
自分がもうちょっと頑張って上に立ち上がった時にそういう制度も変えていけるかなとは今はちょっと思ってますね。
だって現場レベルで佐々木農医生さんのさっきの育っていった時の話聞いてるのに別に年功序列感出てないですよね。
そうです。そこの場合はね。
だから今も一応日清織伝統工芸師っていう会があって、そこには僕はよく行くんですけども。
毎年1回日清織伝統工芸師会っていうのを開催されてて、一応僕は役員なんですよ。
役員になってて、そこに行ってもみんな70歳以上ばっかりやし、そこでまずまとめられるようになったら全国の方もまとめていけるし。
今ちょうど調べたらやっぱりさっきの伝算法っていうのは経営産業省でやってて、本当昭和42年とかにできたものをちょこちょこちょこちょこ変えてたりするパーツもあるけど変えてないのもある。
33:06
49年に5月25日に公布されました。平成4年、平成13年に一部改正って書いてある。
平成13年ってどんな前あった。変えろいい加減って。
そこをね、差がないというか、普通の工芸と機械工芸の差がないじゃないですか。
明確になってないし、手織りも機械織りも両方とも伝統工芸品っていうことになってるし、
それも墨分けもちゃんとできてない状況っていうのもあったり。
消費者からしたらね、機械で織ったもんやけど伝統工芸品って書いてあったら手織りなんかなって思うっていうところもあるじゃないですか。
手織りを無償にIDがかかる大衆心理ってのはありますよね。
はい、そうですね。
何がいいかってのは分からないですけど、本当にいいものは何かっていうのは啓蒙みたいなのがね、
すごいね、機械をどこまで使うかってすごい難しくて、
それこそ金属工芸でも須藤さんみたいに売って肩作られる人もいるし、
バチコンって機械でやってしまう人、肩ではめ込んで作ってしまう人もいるし、
両方とも作る過程が違うけど同じ金属工芸品なんですよ。
そういうのは墨分けしなあかんと思うし。
そうね、生産場とかが全然やっぱり違うから。
機械でバチコンってやったらそれって多分数秒に1個とか。
っていうのが例えば丸い容器。
具体的に何って言わないけど。
いやいや、ちょっとビクビクしながら聞いちゃうんで。
でもそれって手作りって言ってるんだよ。
でも確かに手で機械をガシャンってやってるから、
手でやってるっていう風にやってるけど、
機械でガシャンって。
突き詰めるとこ行くと何が価値なのかっていうことなんですよね。
その作り手と受け取り手とかそういう人とかで。
本当に僕もそうですけど、
素人が最初に突きやすいのは技術的にこれ手でやったのすごいっていうところ。
でもそれって別に機械と手の作業が変わらなくなってきたときに、
価値が掛け算されていくのって文化的なストーリーとか、
美意識とかそういうことなのかなっていうのが、
個人的にはちょっと研究ポイントだと思います。
私最初に食器とか折ってる工場とかを見に行ってて、
36:04
糸が折ってるときにブチッて切れちゃったりする間に、
そしたらその切れたっていうのを、人が横にいてパッて止めて機械を。
それでパッていってどこが切れたかっていうのを瞬時に判断して、
細い糸をシャーって手でパパッて結ぶんですよ。
でまた何事もなかったように折ってるのを見て、
これは機械じゃできないなって思ったんですよ。
これだけはどんなにマシンラーニングだの、AIだの。
確かに切れたのはどこっていうのは、
センサーとかカメラとかで見たら何とかできるかもしれないけど、
切れたのはどこっていうのは、
カメラとかで見たら何とかできるかもしれないけど、
普通に考えたら結ぶっていうことを機械的にやるのはできないんですよ。
細いところを折ってるところを、
めちゃくちゃゴースト・イン・ザ・シェルの指に、
ゴースト・イン・ザ・シェルっていう。
自分の作品の。
ゴースト・イン・ザ・シェル。
ゴースト・イン・ザ・シェルの方ですね。
核機動体とか。
核機動体の指が5本、ビャーってロボットみたいに出てくるみたいな。
ああいうロボットができない限りは絶対無理なんですよね。
僕も機械折りを別に悪く言うんじゃなくて、
機械折りの方が僕は素晴らしいと思うんですよ。
手折りがあっても機械折りだし、
それこそ舗装産っていうところはすごく核心的な折り物を作ってある。
機械折りは結構核心的なものを作ってあるし、
めちゃめちゃ僕尊敬してるんですよ。舗装産のこと。
でも、一緒じゃないと思うんですね。やっぱりそこが。
伝統と同じ工芸品と違って、
分けなあかん時期に来てると思うんですよ。
ここを明確化しないと。
伝統とは何かっていうことでしょうね。
そういうことを3Dプリンターで作った能面とか、
分からないやつがいっぱいあるんですね。
確かに。
形自体3Dプリンターで作ってしまったら着色は一緒なんで。
それこそユーゼンのインクジェットのプリンターの着物。
あれの技術が今めちゃめちゃ上がってて、
数年前までは裏を見たら分かったんですよ。
プリントって乗せるだけやからね。
そっか、詳しいもんね。岩田くんやったら。
岩田はもう。
インクジェットのやつやったら、昔はちょっと分かったんですけど、
今は裏まで浸透してるものができてるんで、
裏見ても分かんないんですよ。
手描きユーゼンなのか、プリンターのユーゼンなのか。
そこもちゃんと分けていかないと。
39:00
ダメやねんけど、最近そのユーゼンの組合に
インクジェットのプリンターが使ってる業者が入ってきてるんですよ。
やばい。
なるほどな。
なんか、というか、もう終わんないといけないんですけど。
辻さんがおっしゃってた、最初の方に打ってた話が
全てだなと思ったんですけど、
300年前の職人と常に戦って、
300年後の職人に恥じないものを作るみたいな、
その視点なのかなっていう気がするんですけど、
結局その視点を持つためには、
300年前に作られたものがどうやって作られたのかっていうことが
やっぱり知識としてとか、経験として見えるっていうのは
僕が見ても多分分かんないことを、辻さんがやっぱり
自分でものを作ってるからこそ分かるし、
そういう人が300年後にもいて、
これはインクジェットで吸ったものか、
手でやったものか、みたいなことが
ちゃんと分かるというか、何やろな、
かみ分けるような文化が残ってるといいのかなと思います。
だからそれはどっちが良い悪いじゃなくて、
そういうものをちゃんとかみ分ける文化、文化として
っていうのがあるのが健全なのかなっていう。
そうなんですよね。僕ら受け取り手というか、
いわゆる一般の人とかも、
ここへ来ていろんなイデオロギーとか
資本主義の悲鳴とか言われてますけど、
ものとどういうふうに付き合ってもいくのかって
いうのは文化と一緒に僕らも問われてるなっていうのはすごいと思いますね。
一生活者として、
残していくという意識を持っている生活者はいないとは思うんですけど、
どういうものを大事にして、
父、子、孫まで続けていくのかっていうのは
結構共通する話だなと思って聞いてます。
そうですね。その美意識とか見る目ですよね。
人間の感覚って今、目だけで見て分かってるって思ってるけど、
実際は本当は手で触っていたりとか、
あとはよく糸作る職人さんが歯とか舌で糸を確認しているのを
イタリアでも見たし、日本でも見たんですよね。
最初から見たんですけど、
その糸を確認して、
最初はびっくりしたんだけど、舌ってすごく神経がたくさんあって、
生物学的にも内臓なんですよ、舌って。
一番感覚がすごく研ぎ澄まされている。
そこに毒物なのか苦いのか甘いのかとか、
それすべてそこでセンシングしている。
目よりすごくセンシングできるんですよ、実は。
ちょっといいですか。
一番最初に先般職員に言われた言葉が、
糸は舐めても舐められるなって言われたことがあるんですよ。
42:03
まさにそれなんですよ。
教育の感じですね。
でもそれが国を越えて、
同じことをイタリア人がやっているのを見てびっくりしたんですよ。
最初、日本人って何でも舐めたがんのかなとか、
違うっていう感覚?
感覚をどれだけトレーニングしているかってことで、
物を見たときにパッと、
例えばどういうふうにできているかもちろん知識だけど、
感覚としてこれはなかなか難しいとか、
こういうものをやるには、
これは難しいとか、
これは難しいとか、
こういうものをやるには、
いろんなアプローチでやってきたからこそできる人が思いついたんだとかを、
裸でわかるっていうようなのが、
機械でガチャンガチャンだと、
やっぱりそれ触れることがないから、手でやっぱり。
あともっと言うと、
自分に絵を描かせることは流行ってますけど、
今の話聞いてても、全然とって変わる気が全くしないですね。
みんな似たようなね、だってミトジャニーとかいまいろいろやってるけど、
下手すると、
全員同じような作風みたいになってきて、
本当に個性がなくなっていくっていう。
というわけで。
もうお聞きの通り話がつきませんが、
今日はこれで強制終了ということで、
あれですね、つついさんと須藤さんと座談会みたいな会もありますね。
やりたいですよね。
須藤さんが自分の作品見せていただくときの目とかめっちゃ可愛いじゃないですか。
あの少年みたいな。
確かに人間のようなキラキラにしてますよね。
少年が強いレベルじゃないのに。
というわけで、また今後もご登場いただくということで、
楽しかったです。ありがとうございました。
また倉田氏ラジオは来週以降も続いていきますので、またお聞きください。
感想や質問やリクエストなどは、
ハッシュタグコンクラでお願いします。
つついさんへ聞ききれなかったご質問も受け付けてます。
ぜひぜひ。
というわけで、ありがとうございました。3回にわたって。
ありがとうございます。楽しかったです。
45:01
それではまたお会いしましょう。
ありがとうございます。
45:13

コメント

スクロール