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2024-09-26 09:23

#20 WCAG 2.0 解説シリーズPart2「『ガイドライン1.1 テキストによる代替』とその達成基準」

WCAG 2.0のガイドライン1.1「テキストによる代替」と達成基準1.1.1「非テキストコンテンツ」について解説します。

非テキストコンテンツにはテキストによる代替が必要/非テキストコンテンツとは、画像や動画を指す/なぜテキストによる代替が必要なのか?/すべてのユーザーが情報にアクセスできるようにするため/テキストは拡大表示、音声読み上げ、点字など多様な形式に変換できるため、視覚障害や聴覚障害を持つ方でもコンテンツを理解できる/6つの例外/コントロール・入力、時間依存メディア、テスト、感覚的、CAPTCHA、装飾・整形・非表示

参考テキストによる代替 - : - ガイドライン 1.1 を理解する

https://waic.jp/translations/UNDERSTANDING-WCAG20/text-equiv.html

非テキストコンテンツ:達成基準 1.1.1 を理解する

https://waic.jp/translations/UNDERSTANDING-WCAG20/text-equiv-all.html

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サマリー

WCAG 2.0解説シリーズのパート2では、ガイドライン1.1「テキストによる代替」の重要性が説明されています。非テキストコンテンツの代替テキストの必要性や適用例外についても詳しく取り上げられています。

00:05
ゆみこ:こんにちは。チャコウェブラジオは、株式会社Cyber Catsが運営するチャコウェブのスタッフが、
ウェブアクセシビリティやSNS運用など、ウェブに関するテーマについて楽しくお話しするポッドキャストです。
進行を担当するゆみこです。よろしくお願いします。
みあ:みあです。よろしくお願いします。
ガイドライン1.1の概要
ゆみこ:本日のテーマは、WCAG 2.0 解説シリーズPart2「『ガイドライン1.1 テキストによる代替』とその達成基準」です。
みあ:前回は、WCAGの構成についてご紹介しました。今回からは、具体的なガイドラインと達成基準の内容に触れていきたいと思います。
ゆみこ:はい。より実務的な内容になりますね。
みあ:はい。では早速、ガイドライン1.1を見ていきましょう。
ガイドライン1.1は「テキストによる代替」です。
正確には「すべての非テキストコンテンツには、拡大印刷、点字、音声、シンボル、平易な言葉などの利用者が必要とする形式に変換できるように、テキストによる代替を提供すること」となっています。
ゆみこ:なるほど。全ての非テキストコンテンツには、テキストによる代替が必要ということですね。
非テキストコンテンツというのは、例えば画像や動画のことですよね。こういったものは、どうしてテキストによる代替が必要なんでしょうか。
みあ:テキストには、とても便利な特徴があります。それは、いろいろな形に変換できるため、ユーザー自身で使いやすい状態にしてから利用できるということです。
例えば、そのまま目で見て読むことができます。音声に変換すれば、耳で聞くこともできます。点字に変換すれば、指で触って読むこともできます。
このように、様々なユーザーが使いやすい形で利用できるので、非テキストコンテンツの代替をテキストで提供することが求められるんです。
ゆみこ:あー、なるほど!様々な事情で画像などの視覚情報が得られない場合でも、テキストによる代替があれば、ユーザーが利用しやすい形に変えて情報を得られるんですね。
みあ:はい、そうなんです。そして、このガイドライン1.1の下にあるのが、達成基準1.1.1「非テキストコンテンツ」です。
解説書には、「利用者に提示されるすべての非テキストコンテンツには、同等の目的を果たすテキストによる代替が提供されている」と書かれています。
例外とその内容
みあ:ちなみに、この達成基準のレベルはAです。
ゆみこ:「同等の目的を果たすテキスト」と書いてあるので、画像などの内容がしっかりと伝わるような代替テキストが必要ということですよね。
それから、「全ての非テキストコンテンツ」ということは例外はないんでしょうか?
みあ:いえ、例外は存在します。
解説書で挙げられているのは、次の6つです。
1つ目 コントロール、入力
2つ目 時間依存メディア
3つ目 テスト
4つ目 感覚的
5つ目 CAPTCHA
6つ目 装飾、整形、非表示
ゆみこ:うーん、6つもあるんですね。
1つずつ教えてください。
みあ:はい。1つ目 コントロール、入力。
これは、ボタンや入力欄のことですね。
こういったものには、詳細な情報ではなく、どんな機能を持つのか分かる名前を付ける必要があります。
送信ボタンであれば、「送信」という感じですね。
ゆみこ:なるほど。「送信」という機能が伝わればいいので、画像で作られた送信ボタンであっても、その色や見た目など、詳細な情報は不要なんですね。
みあ:はい、そうなります。
2つ目 時間依存メディア。
これは、動画や音声のことです。
こういったものは、代替テキストで全ての内容を説明するのが難しいですよね。
ですから、「代表取締役のスピーチ音声」のように、何か分かればよいことになっています。
動画や音声には字幕や音声解説が必要ですが、これは別の達成基準の話になりますので、ここではお話ししません。
ゆみこ:この時点ではこれでOKですが、他の達成基準では別の対応が必要になるんですね。
みあ:はい、そうなんです。
3つ目がテストです。
テストの場合、代替テキストから答えが分かってしまう場合があることから、内容の詳細は不要です。
ですが、何のテストか分かるような最低限の説明は必要です。
ゆみこ:あぁ、確かに。歴史上の人物の肖像画を選ぶようなテストであれば、代替テキストから答えが分かってしまいそうです。例外なのも納得ですね。
みあ:はい。4つ目 感覚的。
これは音楽や芸術作品など、感覚的な体験を作り出すものを指します。
こういった場合、全てを代替テキストで説明するのが難しいため、最低限それが何なのかを説明するようにします。
ゆみこ:例えば、絵画の画像などは作品名、作者名、製作年を提示するといった感じでしょうか。
みあ:はい、そのような感じで良いと思います。
5つ目がCAPTCHAです。
よくお問い合わせフォームに設置してある、ロボットではなく人間かを確認するものですね。
これには、「あなたが人間であることを確認するためのものです」といった具合に目的を説明します。
さらに、視覚的なCAPTCHAだけでなく音声CAPTCHAなども合わせて、複数の形式を提供する必要があります。
ゆみこ:なるほど。複数の形式を提供することで、ユーザーが使いやすいものを選べるようにする必要があるんですね。
みあ:はい、その通りです。
最後が装飾、整形、非表示です。
装飾目的の画像や、非表示になっていて誰からも見えないものは、テキストによる代替が不要です。
テキストリーダーなどが、その非テキストコンテンツを無視できるように設定します。
ゆみこ:なるほど。例外といっても、6つ目の装飾、整形、非表示以外は、何らかの形で説明や代替手段を提供する必要があるんですね。
みあ:はい、そうなんです。
そして、このような例外以外は、その非テキストコンテンツの詳細なイメージをユーザーに伝えるようにすることが大切です。
テキストによる代替を提供する際の詳しい事例は、WCAG 2.0 解説書の「達成基準1.1.1を理解する」のページに記載されています。
ぜひ確認してみてください。
ゆみこ:はい。本日のテーマは、WCAG 2.0 解説シリーズPart2「『ガイドライン1.1 テキストによる代替』とその達成基準」でした。
お聞きいただきありがとうございました。
感想をいただけるととっても嬉しいです。
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